俺の幼馴染が陽キャのくせに重すぎる!

佐倉海斗

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第三話 体育祭

03-3.

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「葵!」

 律は葵の腕を掴む。

「僕と一緒に来て!」

 律はお題の紙を持っていた。
 迷うことなく、葵を呼びに来たのだろう。

「わかった」

 葵はそれに応える。

 ……なんのお題なんだ?

 律には迷いはなかった。

 敏郎の話では難しいお題も入っていると言っていた。実際、右往左往している同級生の姿も見える。そんな中、律に引っ張られる形で葵も走り出した。

 ……変なお題じゃないよな。

 すぐに葵を選んだことから、簡単なお題だったのだろうと予測する。

「三年一組! 杉田律選手! ゴールです!」

 アナウンスの声が響いた。

 一位だった。

「それではお題を確認させていただきます」

 体育祭実行委員会の一人がマイクを使いながら、アナウンスを続けていく。

 お題の紙を律は体育祭実行委員会の生徒に迷うことなく渡した。

「お題は“好きな人”! 難易度が高いお題が早速出ました!」

 お題が発表される。

 それを聞き、律は満足そうな顔をしていたが、葵は想定外のお題に唖然としていた。

「お題通りで大丈夫ですか?」

「もちろんです」

「では、証拠の提示をお願いします!」

 体育祭実行委員会の生徒に言われ、律は繋いでいた手を離し、葵と向き合う。

 そして、唇を奪うように触れるだけのキスをした。

 会場は大盛り上がりだった。大歓声と悲鳴の中、葵は羞恥心で倒れそうだった。

「これはお熱い!」

 体育祭実行委員会の生徒は楽しそうだった。

「バカ! 人前でするんじゃねーよ!」

「だって、一番の証拠でしょ?」

「手を繋いでいただけでも充分なんじゃねーの!?」

 葵は正気を取り戻し、騒ぎ出す。

 それに対し、体育祭実行委員会の生徒はにこりと笑った。やはり、手を繋いでゴールするだけでも良かったようだ。
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