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4章
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■第38話『旅立ちのまえに、ことばを交わそう』
*
「……王都に、行ってくるね」
リィナのその言葉に、しろくま通りの常連たちは驚いた顔を見せたが――すぐに笑顔を向けてくれた。
「ピノ屋さんが王都!? とうとう名店になっちゃうんだね!」
「お土産に“王都バージョンのピノクッキー”とか期待してもいいかしら?」
「うちの子、毎日モルくんに“ありがとう”言ってるのよ~!」
たくさんの励ましと応援の言葉。
それはまるで、まあるくて甘い光に包まれているようだった。
(……わたし、この町に受け入れてもらえてたんだ)
リィナは、胸がぽかぽかと熱くなるのを感じた。
*
「ピノ、モル……王都には連れていけないけど、その間お店守っててくれる?」
「ぴ……ぴぴ!(まかせて)」
「モル、おきゃくさまに“まあるいことば”で がんばる!」
「二人とも……頼もしいなぁ」
ピノとモルには、リィナがいない間の“店番訓練メニュー”が用意された。
接客の流れ、簡単な会計、手書きの「ご自由にどうぞお試しコーナー」などなど――
もちろん町の人たちもフォローしてくれる体制は万全。
(今なら、少し離れても大丈夫って、思える)
*
そして、夜。
レオと、ふたりきりで話す時間。
「……今回は、私は王都には同行しません」
「え……?」
「あなたが、“一人で立てる”と信じているからです。
そしてこれは、“あなたの言葉で語る場”ですから」
リィナはしばらく何も言えなかった。
でも、レオの瞳はいつものように優しくて、でもどこか遠くを見ていた。
「それに、私には“まだ片付けるべきこと”がこちらにあります。
魔物と人との未来――それを王都に見せるのは、あなたの言葉のほうがきっと強い」
「……レオさん」
「あなたの隣にいた時間は、私にとって――かけがえのない日々でした」
「わたしも。……ずっと忘れないよ」
少しの沈黙。そして、リィナがふっと笑う。
「だから、王都から帰ってきたら、絶対“レオさんスペシャル”のクッキー焼くから!」
「……それは、楽しみです」
*
出発の朝。
ピノがリィナのリュックにそっとお守り代わりの羽根を差し込み、
モルは「がんばれーのダンス!」を披露。
「ぴぴ!」「モル、ぜったい まもる!」
リィナは振り返りながら、小さく手を振った。
「いってきます、“ピノ屋さん”!」
*
「……王都に、行ってくるね」
リィナのその言葉に、しろくま通りの常連たちは驚いた顔を見せたが――すぐに笑顔を向けてくれた。
「ピノ屋さんが王都!? とうとう名店になっちゃうんだね!」
「お土産に“王都バージョンのピノクッキー”とか期待してもいいかしら?」
「うちの子、毎日モルくんに“ありがとう”言ってるのよ~!」
たくさんの励ましと応援の言葉。
それはまるで、まあるくて甘い光に包まれているようだった。
(……わたし、この町に受け入れてもらえてたんだ)
リィナは、胸がぽかぽかと熱くなるのを感じた。
*
「ピノ、モル……王都には連れていけないけど、その間お店守っててくれる?」
「ぴ……ぴぴ!(まかせて)」
「モル、おきゃくさまに“まあるいことば”で がんばる!」
「二人とも……頼もしいなぁ」
ピノとモルには、リィナがいない間の“店番訓練メニュー”が用意された。
接客の流れ、簡単な会計、手書きの「ご自由にどうぞお試しコーナー」などなど――
もちろん町の人たちもフォローしてくれる体制は万全。
(今なら、少し離れても大丈夫って、思える)
*
そして、夜。
レオと、ふたりきりで話す時間。
「……今回は、私は王都には同行しません」
「え……?」
「あなたが、“一人で立てる”と信じているからです。
そしてこれは、“あなたの言葉で語る場”ですから」
リィナはしばらく何も言えなかった。
でも、レオの瞳はいつものように優しくて、でもどこか遠くを見ていた。
「それに、私には“まだ片付けるべきこと”がこちらにあります。
魔物と人との未来――それを王都に見せるのは、あなたの言葉のほうがきっと強い」
「……レオさん」
「あなたの隣にいた時間は、私にとって――かけがえのない日々でした」
「わたしも。……ずっと忘れないよ」
少しの沈黙。そして、リィナがふっと笑う。
「だから、王都から帰ってきたら、絶対“レオさんスペシャル”のクッキー焼くから!」
「……それは、楽しみです」
*
出発の朝。
ピノがリィナのリュックにそっとお守り代わりの羽根を差し込み、
モルは「がんばれーのダンス!」を披露。
「ぴぴ!」「モル、ぜったい まもる!」
リィナは振り返りながら、小さく手を振った。
「いってきます、“ピノ屋さん”!」
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