親がうるさいのでVRMMOでソロ成長します

miigumi

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外に出たのだから、まずは聞かなくちゃ。

「マリリン、何する予定?」

「色々したいことはあるけど、一番は初心者向けの天界クエスト受けたいんだよね」

 クエスト。
 そういえば、ここに来てから一度も受けたことがない。

「ココはクエスト、受けたことある?」

「まだないんだ。戦うのもしたことなくて……」

「そっか。じゃあ受けてみない? ついでにスキルも試してみようよ」

 マリリンは明るく笑って、私の手をぎゅっと握る。

「何かあったら守るよ」

 その言葉が、胸の奥にすっと入ってきた。

「……うん。確かに、スキル使ってみたい」

 私は頷く。

「クエスト、一緒にお願い」

「もちろん!」

 太陽みたいな笑顔で返されて、緊張が少しほどけた。

「えっと……ギルドは、今いる天界・白翼街はくよくがいだよね。住宅街から近いけど、初めてだから不安で……」

「大丈夫だよ!」

 マリリンの言葉に背中を押され、私たちはギルドへ向かった。

 *

 白を基調とした建物。
 入口には剣と盾の紋章が掲げられている。

 ここに入れば、クエストが受けられる。

 扉を開けると、中には天使たちがいた。
 ギルドなのに、どこか品がある。種族の街だからだろうか。

 私たちは受付へ向かう。

「すみません。初心者クエストを受けたいのですが」

 受付にいた眼鏡の男性天使が、丁寧に頷いた。

「はい。初心者クエストですね。ギルドの利用は初めてですか?」

「私は初めてです」

 私は隣のマリリンを見る。

「私は天界では初めてです。許可証はあります」

「承知しました。では説明からさせていただきますね」

 男性天使は胸に手を当てる。

「わたくし、ルークと申します。こちらではクエスト受注のほか、鑑定なども行えます」

 私たちは頷きながら話を聞いた。

「クエストを受けるにはギルドカードが必要です。下界の方は、マリリンさんのように許可証も必要となります」

 ルークさんの視線が、今度は私に向く。

「未熟天使の場合、ギルドカードは発行できますが、ランクはFからスタート。Eランクまでとなります」

 ……制限。

 カード一枚で、自由の範囲まで決まってしまうんだ。

「受けられるクエストも初心者からEまでです」

 説明を受けて、卒業しなければ自由は遠いのだと、改めて実感する。

「分かりました。ギルドカード、発行お願いします」

「かしこまりました。こちらがギルドカードです」

 ルークさんから渡されたカードは、白い光を帯びていた。

「初心者クエストですね。『花畑の聖水採取』と『花喰いスライム討伐』でよろしいでしょうか?」

 マリリンが私に確認する。

「採取と討伐だね。ココ、このクエストでいい?」

「うん。それでお願いします」

「では、クエストを受注します。ギルドカードをこちらのオーブに触れてください」

 言われた通りカードをオーブに触れると、青い光が広がった。

 同時に通知が浮かぶ。



【クエスト受注】

■花畑の聖水採取
目的:聖水×3 回収
追加条件:浄化により品質アップ

■花喰いスライム討伐
目的:花喰いスライム×3 討伐
追加条件:4体目以降は追加報酬



「初心者の方には天界のマップも配布しております」

 ルークさんが一枚の地図を差し出す。

「では、お二人ともお気をつけて。いってらっしゃい」

「いってきます」

 私たちはギルドを後にした。

 マリリンが楽しそうに言う。

「ココ、どっちからやりたい?」

「んー……聖水から行こうかな」

「じゃあ決まり!」

 私たちはマップを見て、天界・花苑街かえんがいへ向かった。

 低空浮遊で進む。
 マリリンに手を繋がれながら、私は空を蹴る感覚を確かめる。

 ――初めてのクエスト。

 心臓が、少しだけ速くなった。
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