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最終話 愛しています
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ラウドーリは国家反逆罪で捕縛され、反逆に加担した騎士たちも同等の罰を課されるらしい。
ラウドーリは正妻との子供ではないので当主にはなれない。
ルーカスを陥れたら自分が当主になれると思った、そうだ。
魔毒の混入の指示、国家反逆。
そのほかにも余罪があると聞いた時、セリーヌに悪寒が走った。
そんなに、当主になりたかったの。
セリーヌはラウドーリのことを頭から振り払い、目の前にいる最愛の婚約者を見つめる。
「どうしたんだ?」
ルーカスはセリーヌに笑いかけた。
しかし、その目の下には黒いクマが。
ラウドーリの件でルーカスにはあらゆる書類が舞い込んできた。
もう何日も寝れていないルーカスにどうしても寝て欲しいセリーヌは手招きをする。
ルーカスはセリーヌの手招きに応じ、ベッドの上に座った。
セリーヌはルーカスの頭を自分の膝の上に乗せる。
「重いだろう」なんて謎の心配をするルーカスに苦笑しながら、頭を撫でる。
「おやすみなさい」
ルーカスの瞳が微睡んだ。
眩いほどの光が部屋に差し込む。
「セリーヌ、昨日のことは忘れてくれ……」
セリーヌの目の前には顔を真っ赤にしたルーカスがいた。
どうやら昨日の膝枕のことを話しているようだ。
結局あの後セリーヌもぐっすりと寝てしまい、ベッドの上で一緒に寝てしまっていたのだ。
「絶対忘れませんよ!」
「お願いだから忘れてくれ……」
「(こういう所も、可愛い)」
口を綻ばせるセリーヌを不満そうにルーカスが見つめる。
セリーヌはそのままルーカスにそっと口付けをした。
「お早うございます」
「…………!」
私の婚約者は、本当に可愛い。
それから数日間、ルーカスはセリーヌに会うたびに顔を真っ赤にさせた。
そんなある日の夜、セリーヌはルーカスに庭へと呼び出された。
いきなりキスしたこと、根に持っているのかしら。
寒空には無数の星空が広がっており、ルーカスは白い息を吐いていた。
雪の積もった柊が微かに揺れている。
「セリーヌ」
いつもと違うルーカスの様子にセリーヌは身構えた。
セリーヌが口を開こうとした瞬間のことだった。
ルーカスが真っ白な一輪の薔薇の蕾を差し出した。
そして、セリーヌの前に跪く。
「俺と一緒に花開くのを見届けませんか?」
これはこの国の伝統的な求婚の言葉である。
一泊置いて、ルーカスがこう続けた。
「俺はセリーヌを誰よりも愛しています」
ルーカスのトパーズのような瞳が月明かりに照らされ、きらきらと輝いている。
「私も、貴方を愛しています」
セリーヌは笑顔で花を受け取った。
ラウドーリは正妻との子供ではないので当主にはなれない。
ルーカスを陥れたら自分が当主になれると思った、そうだ。
魔毒の混入の指示、国家反逆。
そのほかにも余罪があると聞いた時、セリーヌに悪寒が走った。
そんなに、当主になりたかったの。
セリーヌはラウドーリのことを頭から振り払い、目の前にいる最愛の婚約者を見つめる。
「どうしたんだ?」
ルーカスはセリーヌに笑いかけた。
しかし、その目の下には黒いクマが。
ラウドーリの件でルーカスにはあらゆる書類が舞い込んできた。
もう何日も寝れていないルーカスにどうしても寝て欲しいセリーヌは手招きをする。
ルーカスはセリーヌの手招きに応じ、ベッドの上に座った。
セリーヌはルーカスの頭を自分の膝の上に乗せる。
「重いだろう」なんて謎の心配をするルーカスに苦笑しながら、頭を撫でる。
「おやすみなさい」
ルーカスの瞳が微睡んだ。
眩いほどの光が部屋に差し込む。
「セリーヌ、昨日のことは忘れてくれ……」
セリーヌの目の前には顔を真っ赤にしたルーカスがいた。
どうやら昨日の膝枕のことを話しているようだ。
結局あの後セリーヌもぐっすりと寝てしまい、ベッドの上で一緒に寝てしまっていたのだ。
「絶対忘れませんよ!」
「お願いだから忘れてくれ……」
「(こういう所も、可愛い)」
口を綻ばせるセリーヌを不満そうにルーカスが見つめる。
セリーヌはそのままルーカスにそっと口付けをした。
「お早うございます」
「…………!」
私の婚約者は、本当に可愛い。
それから数日間、ルーカスはセリーヌに会うたびに顔を真っ赤にさせた。
そんなある日の夜、セリーヌはルーカスに庭へと呼び出された。
いきなりキスしたこと、根に持っているのかしら。
寒空には無数の星空が広がっており、ルーカスは白い息を吐いていた。
雪の積もった柊が微かに揺れている。
「セリーヌ」
いつもと違うルーカスの様子にセリーヌは身構えた。
セリーヌが口を開こうとした瞬間のことだった。
ルーカスが真っ白な一輪の薔薇の蕾を差し出した。
そして、セリーヌの前に跪く。
「俺と一緒に花開くのを見届けませんか?」
これはこの国の伝統的な求婚の言葉である。
一泊置いて、ルーカスがこう続けた。
「俺はセリーヌを誰よりも愛しています」
ルーカスのトパーズのような瞳が月明かりに照らされ、きらきらと輝いている。
「私も、貴方を愛しています」
セリーヌは笑顔で花を受け取った。
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