私と貴方の報われない恋

梨丸

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アーシャ

5 後悔

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 アーシャは両親に離婚したという旨を話し、家を出た。

 伯爵家と離婚したのだ。
 このまま私がこの家にいたら、もっと迷惑をかけてしまうだろう。
 
 両親はもちろんアーシャを引き留めたが、アーシャは家を出た。
 最低限のお金を持って。




 アーシャは道を歩いていた。

 今までの記憶が蘇ってくる。
 鮮明に、鮮烈に。

 フェルナンに初めて花冠をもらった時、嬉しかったなあ。
 一緒にシチューを食べた、美味しかったなあ。

 ルイスと本を読んで感想を言い合ったなあ。
 プロポーズされた時、嬉しかったなあ。

 涙がぼろぼろと溢れてくる。

 フェルナンに好きって言ってもらった時、ほんとはね。
 笑って喜びたかったの。
 笑って、私も大好きだよって。


 おそいんだよ、何もかも。
 もっと早く気づいておけばよかった。
 もっと早く気づいてくれてたら……。


 ルイスだって、プロポーズの言葉が嘘だなんて私、思わない。

 「アーシャ、ぼ、僕と結婚、してくだ、さい」

 辿々しくて、可愛かったの。
 私が笑ったら、少し拗ねたように怒ってたね。

 私の何が悪かったのかな。
 もしかしたら、全部間違ってたのかもしれない。


 貴方も、貴方にも。

 私は恋してたんだよ。



 嗚呼、何もかも遅すぎた。

 後悔してももう遅い。





 私と貴方の恋は報われない。







────────────────────────────────────

アーシャ編、最後まで読んでくれてありがとうございました。
フェルナン編も投稿するので読んでいただけると嬉しいです。

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