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第-1章 迷星の時量剣師(めいせいのときはかし)
第27話 突入
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道幅は5メートルほど。
白く無機質な壁の高さは90センチ程度。
ドーム状の建物に続く道は緩やかな登り坂が続き、つづら折りの山道の様になっている。
壁には所々に扉の無い入口があり、中は案外広い部屋の様になっていた。
部屋と部屋の間には階段が設置されている所もあり、村の中央部への近道となっている。
この辺にはゴブリンはおろか、何の気配もしない。
10センチ程度の厚みの壁はエッジの攻撃魔法をまともに食らったのに傷一つ無く、ゴブリン達の痕跡もない。
「まるで最初から何も無かったみたいだな…」
エッジの攻撃魔法のあと、ゴブリンの巣に突撃すると、ゴブリン達が一斉に逃げ帰って行く気配がした。
ロードの元に集結しているのだろう。
村の中央にそびえ立つドーム状の建物は、近付くとかなり巨大な建築物だと分かった。
時折、エッジとアヤメが下から何やら呼びかけてくる。
何を言ってるかよく聞き取れないし、あまり興味も無いから敢えてスルーする事にした。
入り組んだ道を歩く事15分。
ようやくドームの入り口が見えて来た。
入り口付近にはゴブリンが群れている。
蜂の巣に群れる蜂のようだ。
「なんか、宇宙人ってあんな感じだよな…」
ふとゴブリンを見て、都市伝説系の番組で度々登場する宇宙人の姿に似ているような気がした。
グレイだったかな?
背中に担いだバスタードソードに右手を伸ばすと、ひんやりとした感触が伝わってきた。
「行くぞ!」
俺一人しかいないが、気合を入れる為にそう呟くと、一気に抜刀した。
俺の声に反応したゴブリン達が一斉にこちらに駆け寄ってくる。
入り口まで10数メートルだが、のんびり構えていられる距離ではない。
身を隠すとか面倒な事は考えず、一気にゴブリンの群れに身を投じる。
上下左右から襲い掛かるゴブリンの刃を自分でも信じられないくらいに見切って最小限の動きで避けて斬り倒していく。
それは生前に感じた事の無い圧倒的な実力だった。
ゴブリン達の全ての攻撃が帯の様に視角に捉えられる。
ふと上空から貫かれる様な気配を感じ、サイドステップを踏む。
一瞬前まで俺が立っていた空間を矢が貫き、不幸なゴブリンに命中した。
上から弓で射たれた。
ちらりと上を見ると、ドーム状の建物の入り口から張り出した屋根の上に、弓を引くゴブリン達の姿た見えた。
数は3匹。
倒したゴブリンが落とした剣を拾い、
「朧(おぼろ)!」
右腕をムチのようにしならせて全力投球で剣を投げる。
真っ直ぐ跳んだ剣はゴブリンの首を貫く。
そのまま後ろに倒れるゴブリンを尻目に、地上のゴブリンを先に掃討する事にした。
矢を避け、剣戟をかわし、邪魔なゴブリン達を斬り捨てると、ドームの入り口に飛び込んだ。
天井が高く、かなりの広さの部屋だ。
左右にいくつもの扉があり、奥には大きな扉が見えた。
とりあえず視界に動くものはいなくなった。
ここなら矢は届かない。
大きく息を吐き、乱れた呼吸を整える。
「錬気」
声に出す必要は無いのだろうが、小さく呟き気を練る。
気休め程度に気が溜ると思ったのだが、自分を中心に、ゴブリン達がいる場所が立体的にイメージ出来た。
まるでレーダーのようだ。
「なんか、思ってたより便利なスキルになってるな…」
攻撃が視える時と同じ様に、ゴブリン達の動きが視えた。
上にいた弓ゴブリンが剣に持ち替え、階段を降りてこちらに向かってくるのが分かる。
正面の大扉の向こう、ドームの中心から新たな群れがこちらに向かって来るのも視える。
そしてドームの中央の奥にかなり大きな個体がいるのが視える。
「コイツがロードか」
来た道を振り返ると、倒した筈のゴブリン達の姿は無い。
倒されると消えて、新たにロードの近くから湧いている?
もしそうだとしたらロードを倒すまで永遠に闘いは終わらない。
剣に持ち替えた弓ゴブリンが右の扉の向こうまで降りて来たのが視える。
「試してみるか」
ゴブリンが降りて来た扉の前まで走り寄り、バスタードソードを腰の横に構える。
「朧!」
脚の踏み出し、腰の捻り、肩の関節、肘へと力を伝えて最大出力、最高速度でバスタードソードを横に振る。
「踏鳴(ふみなり)!」
踏み込んだ足の裏が地面に叩きつけられ、大きな音が響いた瞬間、扉を開けたゴブリンの首が二つ、宙に舞った。
横に振り抜いた剣はゴブリンが開けた扉も真っ二つに斬り裂いていた。
剣は刃こぼれ一つ無く、美しく輝いている。
「実はこれ、最高傑作なんじゃないか?」
正面の大扉を蹴り開けて。大量に雪崩れ込んでくるゴブリン達に切っ先を向ける。
「刀の錆にもならないぜ!」
ロードの近くに新たに2匹のゴブリンが湧くのが視える。
床に目をやると、首をはねられたゴブリンが消滅した所だった。
「これで確定だな」
自分の推理が正しかった事に満足し、思わず笑みがこぼれる。
雑魚は相手にせず、ロードを一気に倒す。
「疾風!」
瞬間移動かと疑うほどのスピードで5メートルほどの距離を一気に駆け抜ける。
突然目の前に現れた俺に、ゴブリンは全く反応できない。
「疾風!」
ゴブリン達の間を縫うように疾風で大扉の奥まで移動する。
俺の姿を見失い、混乱しているゴブリンの群れを置き去りにして、ロードの元に駆け寄る。
「コレは… ゴブリンなのか?」
先刻湧いたばかりのゴブリン2匹が剣を構えて守っているのは、身の丈180センチほどある筋骨隆々とした個体だった。
普通のゴブリンが筋肉も骨も感じられないボディなのに対して、ロードはプロレスラーも真っ青なマッスルボディだ。
雑魚ゴブリンが斬りかかって来るのを剣も使わず避けるとロードの懐に飛び込む。
ロードが杖を振り、口を開いて何かを呟くと、正面から火の球が飛んで来るイメージが視えた。
魔法攻撃だ。
「旋風!」
ロードの放つ魔法を華麗に回避するべく高速回転しつつロードの懐に飛び込む!
しかし、次の瞬間目にしたのは、俺の予測に反した直撃コースの火の球だった。
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白く無機質な壁の高さは90センチ程度。
ドーム状の建物に続く道は緩やかな登り坂が続き、つづら折りの山道の様になっている。
壁には所々に扉の無い入口があり、中は案外広い部屋の様になっていた。
部屋と部屋の間には階段が設置されている所もあり、村の中央部への近道となっている。
この辺にはゴブリンはおろか、何の気配もしない。
10センチ程度の厚みの壁はエッジの攻撃魔法をまともに食らったのに傷一つ無く、ゴブリン達の痕跡もない。
「まるで最初から何も無かったみたいだな…」
エッジの攻撃魔法のあと、ゴブリンの巣に突撃すると、ゴブリン達が一斉に逃げ帰って行く気配がした。
ロードの元に集結しているのだろう。
村の中央にそびえ立つドーム状の建物は、近付くとかなり巨大な建築物だと分かった。
時折、エッジとアヤメが下から何やら呼びかけてくる。
何を言ってるかよく聞き取れないし、あまり興味も無いから敢えてスルーする事にした。
入り組んだ道を歩く事15分。
ようやくドームの入り口が見えて来た。
入り口付近にはゴブリンが群れている。
蜂の巣に群れる蜂のようだ。
「なんか、宇宙人ってあんな感じだよな…」
ふとゴブリンを見て、都市伝説系の番組で度々登場する宇宙人の姿に似ているような気がした。
グレイだったかな?
背中に担いだバスタードソードに右手を伸ばすと、ひんやりとした感触が伝わってきた。
「行くぞ!」
俺一人しかいないが、気合を入れる為にそう呟くと、一気に抜刀した。
俺の声に反応したゴブリン達が一斉にこちらに駆け寄ってくる。
入り口まで10数メートルだが、のんびり構えていられる距離ではない。
身を隠すとか面倒な事は考えず、一気にゴブリンの群れに身を投じる。
上下左右から襲い掛かるゴブリンの刃を自分でも信じられないくらいに見切って最小限の動きで避けて斬り倒していく。
それは生前に感じた事の無い圧倒的な実力だった。
ゴブリン達の全ての攻撃が帯の様に視角に捉えられる。
ふと上空から貫かれる様な気配を感じ、サイドステップを踏む。
一瞬前まで俺が立っていた空間を矢が貫き、不幸なゴブリンに命中した。
上から弓で射たれた。
ちらりと上を見ると、ドーム状の建物の入り口から張り出した屋根の上に、弓を引くゴブリン達の姿た見えた。
数は3匹。
倒したゴブリンが落とした剣を拾い、
「朧(おぼろ)!」
右腕をムチのようにしならせて全力投球で剣を投げる。
真っ直ぐ跳んだ剣はゴブリンの首を貫く。
そのまま後ろに倒れるゴブリンを尻目に、地上のゴブリンを先に掃討する事にした。
矢を避け、剣戟をかわし、邪魔なゴブリン達を斬り捨てると、ドームの入り口に飛び込んだ。
天井が高く、かなりの広さの部屋だ。
左右にいくつもの扉があり、奥には大きな扉が見えた。
とりあえず視界に動くものはいなくなった。
ここなら矢は届かない。
大きく息を吐き、乱れた呼吸を整える。
「錬気」
声に出す必要は無いのだろうが、小さく呟き気を練る。
気休め程度に気が溜ると思ったのだが、自分を中心に、ゴブリン達がいる場所が立体的にイメージ出来た。
まるでレーダーのようだ。
「なんか、思ってたより便利なスキルになってるな…」
攻撃が視える時と同じ様に、ゴブリン達の動きが視えた。
上にいた弓ゴブリンが剣に持ち替え、階段を降りてこちらに向かってくるのが分かる。
正面の大扉の向こう、ドームの中心から新たな群れがこちらに向かって来るのも視える。
そしてドームの中央の奥にかなり大きな個体がいるのが視える。
「コイツがロードか」
来た道を振り返ると、倒した筈のゴブリン達の姿は無い。
倒されると消えて、新たにロードの近くから湧いている?
もしそうだとしたらロードを倒すまで永遠に闘いは終わらない。
剣に持ち替えた弓ゴブリンが右の扉の向こうまで降りて来たのが視える。
「試してみるか」
ゴブリンが降りて来た扉の前まで走り寄り、バスタードソードを腰の横に構える。
「朧!」
脚の踏み出し、腰の捻り、肩の関節、肘へと力を伝えて最大出力、最高速度でバスタードソードを横に振る。
「踏鳴(ふみなり)!」
踏み込んだ足の裏が地面に叩きつけられ、大きな音が響いた瞬間、扉を開けたゴブリンの首が二つ、宙に舞った。
横に振り抜いた剣はゴブリンが開けた扉も真っ二つに斬り裂いていた。
剣は刃こぼれ一つ無く、美しく輝いている。
「実はこれ、最高傑作なんじゃないか?」
正面の大扉を蹴り開けて。大量に雪崩れ込んでくるゴブリン達に切っ先を向ける。
「刀の錆にもならないぜ!」
ロードの近くに新たに2匹のゴブリンが湧くのが視える。
床に目をやると、首をはねられたゴブリンが消滅した所だった。
「これで確定だな」
自分の推理が正しかった事に満足し、思わず笑みがこぼれる。
雑魚は相手にせず、ロードを一気に倒す。
「疾風!」
瞬間移動かと疑うほどのスピードで5メートルほどの距離を一気に駆け抜ける。
突然目の前に現れた俺に、ゴブリンは全く反応できない。
「疾風!」
ゴブリン達の間を縫うように疾風で大扉の奥まで移動する。
俺の姿を見失い、混乱しているゴブリンの群れを置き去りにして、ロードの元に駆け寄る。
「コレは… ゴブリンなのか?」
先刻湧いたばかりのゴブリン2匹が剣を構えて守っているのは、身の丈180センチほどある筋骨隆々とした個体だった。
普通のゴブリンが筋肉も骨も感じられないボディなのに対して、ロードはプロレスラーも真っ青なマッスルボディだ。
雑魚ゴブリンが斬りかかって来るのを剣も使わず避けるとロードの懐に飛び込む。
ロードが杖を振り、口を開いて何かを呟くと、正面から火の球が飛んで来るイメージが視えた。
魔法攻撃だ。
「旋風!」
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