薄幸な子爵は捻くれて傲慢な公爵に溺愛されて逃げられない

くまだった

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 レイモンドは髪をかきあげられ乱れたままである。息は浅くせいており、吸いこまれそうな青い瞳を見開いたまま、ハラハラと涙を流している。

 茫然自失の姿さえ美しく、アーノルドの胸を掻きむしる。レイモンドだけがアーノルドの情動を引き起こす。

 そんな顔を見せられたら、気持ちよくしたいのか、傷付けたいのかわからなくなる。

 レイモンドの中に入れた楔が暴れさせろと騒ぎ出す。

 どこも見ていない瞳を閉じさせる。

 抗うことなくレイモンドは目を閉じたが、耐えるような表情をしている。

 そのままジッと抱きしめていると、レイモンドが小さく身じろぐ。
 「・・動いて」

 レイモンドが焦ったように言ってくる。一瞬ねだられているのかと思うがそうじゃないことはわかっている。

 早く終わってほしいだけだろう。

 「だめだ。もっと慣れないとお前がきついだろう」

 「慣れなくていい!」

 おれはレイモンドの旋毛にキスを落とす。レイモンドは頭を振った。

 「それでおれを拒否しているつもりか」
 「煽るな」

 レイモンドが綺麗な瞳を濡らしながら睨んでくる。

 こんな感情的な一面もあるのかと、驚くと同時に嬉しい。

 きっとこんなレイモンドを見たのはおれだけだ。
 あの世話をされるだけの妹は決して知らないだろう。
 従姉妹だとしても、レイモンドの懐に入れるというだけで妬ましい。

 レイモンドが気持ちいいと思うまで、おれの楔を入れながらレイモンドの陰茎を可愛がる。「ァ、ァ」と小さい声がでてくる。

 初めて男を受け入れた肉筒はまだ慣れないままだったが、感じている証拠にレイモンドの綺麗で可愛い突起がユラユラと立ち上がってくる。雄汁が溢れて垂れてきている。

 後ろから緩く穿ちながら、前を可愛がり続けると、「ひゃあーんんん」と切羽詰まった声で絶頂した。ビュッと可愛い吐精をする。

 何回も体がビクビクと震えている。

 力が抜けたレイモンドの体をもたれさせながら、後ろから腰を揺らしてあやし続ける。

 半分しか入らなかった昂まりが徐々にレイモンドの中に吸いこまれていく。

 レイモンドが気づいた時にはレイモンドの尻とアーノルドの腸骨が合わさっていた。

 「・・うそ」
 「よく頑張ったな」

 おれはより深く交わるように奥をゆっくり穿つ。

 「レイモンド、中におれがいることを感じろ」

 後ろからレイモンドを抱えゆっくりとあやす。

 ゆっくりの方がよりおれを感じるのか、「嫌、嫌だ」とまた暴れだす。

 「レイモンド。好きだ。いい子だから」
 おれも愛しのレイモンドと深く繋がっているという事実だけで、イキそうだ。

 「レイモンド。好きだ。愛してる」
 「うそ。うそだ」

 「本当だ。学生のころから。お前が木陰で本を読んでいた時から好きだ」


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