僕の部下がかわいくて仕方ない

まつも☆きらら

文字の大きさ
19 / 50

第19話

しおりを挟む
「ちゅーしたんですって」

「―――――――はあ?」

そろそろ退勤しようと思い、その前にトイレに行くとちょうど本社から戻ってきた課長が顔を出した。

その課長に、今日の昼休みの出来事を話したのだ。

「なんだそれ!あの人、何してんだよ!」

「好きだから、した、と」

「はあ?で、南は―――」

「嫌じゃなかったって」

「それって―――」

「でも、それがどういう気持ちなのかはわからない、ですって」

「・・・・あいつも馬鹿正直だな」

「ですね。ま、そういうところがかわいいんですけど」

俺が言うと、課長は俺をちらりと見て、肩をすくめた。

「だな。部長は要注意だけど―――南の気持ちはまだそこまで追いついてないって感じか」

「そういうことですね。ま、放っておいたら傾いていきそうな気もしますけど―――放ってはおかないでしょ?課長

「・・・・そんなつもりは、さらさらない」

「俺もです」

ちらりと視線を交わす。


女子社員たちの間でも『かっこよくて優しい』と人気の高い課長。

男から見ても課長はかっこいい。

この人がライバルとか、かなり厳しい戦いになることは否めない・・・・。




「悠太くん、今日も坂井の店行くの?」

悠太くんと一緒に会社を出ながら、俺はそう聞いた。

悠太くんの自宅は駅とは反対方向だから、まっすぐ帰るとなればここで別れることになる。

なので・・・・

「ん?そうだね。今、母さんがいないからご飯食べていこうかと思ってる」

「それ、俺も一緒に行っていいかな。あそこの料理おいしいし」

「もちろん!直くんもイチがいたら喜ぶだろうし」

・・・・それは、どうかな・・・・。




「悠太、はい、もずく酢と肉じゃが。―――イチはぶりの照り焼きとだし巻き卵」

坂井が俺と悠太くんの前に料理を置く。

その態度の違いったら・・・・

店に入った時の、悠太くんに対するとびきりの笑顔とその後俺に気付いた時のひきつった表情。

まったくわかりやすい人だよ。



「イチって、実家暮らし?」

「うん。そろそろ一人暮らししたいんだけど、今の家から会社も近いし・・・・わざわざ出る必要性も感じなくて」

「わかる。俺もそうだよ。食事とか洗濯とか、やっぱり楽だしね」

「そうそう。けど悠太くん、料理とかうまそうだけど」

「んふふ。料理は好きだよ。だから休みの日とかは作ったりしてたけど。これからは自分で毎日作らないとね」

「オーストラリアだっけ?仲いいんだね、ご両親」

「そうだね~」

「さびしい?」

「そんなことないけど・・・・でも、あの家に1人はちょっと広く感じるなあ」

「・・・・じゃあ、今度遊びに行ってもいい?」

「もちろん!いつでも来てよ!」

嬉しそうに笑う悠太くんに、胸が高鳴る。

そんなかわいい笑顔を簡単に見せて・・・・

ちょっと期待しちゃうじゃん・・・・・

そんな深い意味はないってわかってても・・・・

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

猫カフェの溺愛契約〜獣人の甘い約束〜

なの
BL
人見知りの悠月――ゆづきにとって、叔父が営む保護猫カフェ「ニャンコの隠れ家」だけが心の居場所だった。 そんな悠月には昔から猫の言葉がわかる――という特殊な能力があった。 しかし経営難で閉店の危機に……
愛する猫たちとの別れが迫る中、運命を変える男が現れた。 猫のような美しい瞳を持つ謎の客・玲音――れお。 
彼が差し出したのは「店を救う代わりに、お前と契約したい」という甘い誘惑。 契約のはずが、いつしか年の差を超えた溺愛に包まれて――
甘々すぎる生活に、だんだんと心が溶けていく悠月。 だけど玲音には秘密があった。
満月の夜に現れる獣の姿。猫たちだけが知る彼の正体、そして命をかけた契約の真実 「君を守るためなら、俺は何でもする」 これは愛なのか契約だけなのか……
すべてを賭けた禁断の恋の行方は? 猫たちが見守る小さなカフェで紡がれる、奇跡のハッピーエンド。

【完結】君の穿ったインソムニア

古都まとい
BL
建設会社の事務として働く佐野純平(さの じゅんぺい)は、上司のパワハラによって眠れない日々を過ごしていた。後輩の勧めで病院を受診した純平は不眠症の診断を受け、処方された薬を受け取りに薬局を訪れる。 純平が訪れた薬局には担当薬剤師制度があり、純平の担当薬剤師となったのは水瀬隼人(みなせ はやと)という茶髪の明るい青年だった。 「佐野さんの全部、俺が支えてあげますよ?」 陽キャ薬剤師×不眠症会社員の社会人BL。

【完結】ネクラ実況者、人気配信者に狙われる

ちょんす
BL
自分の居場所がほしくて始めたゲーム実況。けれど、現実は甘くない。再生数は伸びず、コメントもほとんどつかない。いつしか実況は、夢を叶える手段ではなく、自分の無価値さを突きつける“鏡”のようになっていた。 そんなある日、届いた一通のDM。送信者の名前は、俺が心から尊敬している大人気実況者「桐山キリト」。まさかと思いながらも、なりすましだと決めつけて無視しようとした。……でも、その相手は、本物だった。 「一緒にコラボ配信、しない?」 顔も知らない。会ったこともない。でも、画面の向こうから届いた言葉が、少しずつ、俺の心を変えていく。 これは、ネクラ実況者と人気配信者の、すれ違いとまっすぐな好意が交差する、ネット発ラブストーリー。 ※プロットや構成をAIに相談しながら制作しています。執筆・仕上げはすべて自分で行っています。

陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 まったり書いていきます。 2024.05.14 閲覧ありがとうございます。 午後4時に更新します。 よろしくお願いします。 栞、お気に入り嬉しいです。 いつもありがとうございます。 2024.05.29 閲覧ありがとうございます。 m(_ _)m 明日のおまけで完結します。 反応ありがとうございます。 とても嬉しいです。 明後日より新作が始まります。 良かったら覗いてみてください。 (^O^)

入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?

monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。 そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。 主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。 ※今回の表紙はAI生成です ※小説家になろうにも公開してます

おっさんにミューズはないだろ!~中年塗師は英国青年に純恋を捧ぐ~

天岸 あおい
BL
英国の若き青年×職人気質のおっさん塗師。 「カツミさん、アナタはワタシのミューズです!」 「おっさんにミューズはないだろ……っ!」 愛などいらぬ!が信条の中年塗師が英国青年と出会って仲を深めていくコメディBL。男前おっさん×伝統工芸×田舎ライフ物語。 第10回BL小説大賞エントリー作品。よろしくお願い致します!

雪解けを待つ森で ―スヴェル森の鎮魂歌(レクイエム)―

なの
BL
百年に一度、森の魔物へ生贄を捧げる村。 その年の供物に選ばれたのは、誰にも必要とされなかった孤児のアシェルだった。 死を覚悟して踏み入れた森の奥で、彼は古の守護者である獣人・ヴァルと出会う。 かつて人に裏切られ、心を閉ざしたヴァル。 そして、孤独だったアシェル。 凍てつく森での暮らしは、二人の運命を少しずつ溶かしていく。 だが、古い呪いは再び動き出し、燃え盛る炎が森と二人を飲み込もうとしていた。 生贄の少年と孤独な獣が紡ぐ、絶望の果てにある再生と愛のファンタジー

【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】

彩華
BL
 俺の名前は水野圭。年は25。 自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで) だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。 凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!  凄い! 店員もイケメン! と、実は穴場? な店を見つけたわけで。 (今度からこの店で弁当を買おう) 浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……? 「胃袋掴みたいなぁ」 その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。 ****** そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています お気軽にコメント頂けると嬉しいです ■表紙お借りしました

処理中です...