僕の部下がかわいくて仕方ない

まつも☆きらら

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第42話

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『悠太にはいつだって笑っててほしいし元気でいてほしい』



退院して無事に家に帰り、俺はベッドにごろんと横になった。

階段から落ちた時に打った腰や腕、足に多少痛みはあるものの、検査では骨などには異常なしという結果だった。

直くんが迎えに来てくれると言っていたけれど、店の準備で忙しいだろうから、と言って断った。

何となく、一人になりたかった。

病院で渉くんに言われたことを思い出す。

思えば、一番最初に告白してきたのは渉くんだ。

会社の上司で、だけど上司らしくないのんきで優しい人という印象だった渉くんが、自分のことを好きだったなんて思いもしなくて本当に驚いたし戸惑った。

今まで、何度か女の子と付き合ったことはあっても男から告白されたことはなかったし付き合ったことももちろんない。

それでも、俺は渉くんに対して嫌悪感を抱くことはなかったしキスをされても嫌だと思わなかった。



そして昨日の渉くんの言葉で。

俺の中で、何かが変わった気がした。

―――変わった?

―――違う。変わったんじゃなくて・・・・・

なんて言ったらいいんだろう。

確実に今までと何かが違うのに、それをどう言ったらいいかわからないんだ。

なんだろう。

変わったんじゃなくて―――


――――気付いた・・・・・?


『ピンポ―ン』

玄関のチャイムの音に、はっと我に返る。

「はーい」

返事をしながら玄関へ向かう。

『悠太~』

「!」

のんきなその声に、俺の胸が大きな音を立てた気がした。

玄関の戸を開けると、そこにいつもの穏やかな笑顔があった。

「渉くん・・・・なんで?」

「今日、退院だって言ってたから迎えに行ったんだよ。そしたらもう帰ったって言われたから―――」

「だって仕事中でしょ?」

「イチに、直ちゃんが迎えに行くって言ったのに悠太が断ったらしいって聞いたから・・・・一人で帰すのは心配だった」

「・・・子供じゃないんだから平気だよ」

そう言いながらも、俺の胸はなんだかぽかぽかとあったかくて。

「上がってくでしょ?今、コーヒー淹れようと思ってたとこなんだ」

「おう」

いつものように穏やかに笑う渉くんと一緒に、俺はリビングへ向かった。
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