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異変
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高校生活が始まって約1ヶ月が経った。その間、りょうが笹本から逃げるのを何度も手伝い、その見返りとして、授業についていけていないおれの勉強を二人が見てくれていた。
ゴールデンウィークが始まったものの、おれの生活は部活でほぼ潰れていたゴールデンウィーク4日目のことだ。
練習が終わり、ミーティングをする為に集まったおれ達に監督が言った。
「急で申し訳ないが、明日は休みにする。まぁ、最終日くらいは自由に遊ぶなり明後日の予習をするなり、有効に使えよ。」
まさかの休みが爆誕した。
家に帰り夕飯を食べてる間も考えたが、ダラダラする以外に思いつかなかった為、勝とりょうに明日は休みになったと送った。するとすぐに二人から返信が来て、午前中は勝の家で勉強、午後から近くのモールで過ごすことになり、おれは集合時間の1時間半前ならゆったり支度をして出られるだろう、と朝7時にアラームをセットしてからベッドに入った。
・・・寝坊した!アラームは7時にセットしたはずなのに、起きたのは8時15分を過ぎた頃。今から全力で支度しても勝の家に着くのは30分を過ぎてしまう。ひとまずグループにすまん今起きたとだけ送り、俺は急いで支度を始めた。
急いではいたものの、しっとりと汗ばんだ体だけはどうしても洗いたかったので、さっとシャワーを浴びて、スキンケアもそこそこに着替え終えると、スマホには通知が入っていた。
二人から返信があり、朝ごはんは食べてから来るようにと、特に勝には念を押されていた。
仕方なく母特製のホットサンドを食べてから、勉強道具を鞄に突っ込んで俺はダッシュで家を出た。
遅刻すること約30分。到着してすぐは二人には申し訳ないと思っていたが、なんとなくいつもと違うりょうに全てを察した。が、勝は気づいていないのか、俺に今日やる範囲の説明をし始めた。
少々気まずい思いをしながらも、勉強をし始めると周りを気にする余裕はなくなってしまった。
苦手な数学を中心に、3教科の目標範囲の復習をどうにか終わらせたおれは、ご飯だ!とテンションを上げていて、そこから始まる異変に気づけなかった。
お昼ご飯はファミレスでそれぞれ好きな物を注文した。おれはハンバーグが一番好きなのでいつもはハンバーグ一択なのだが、なんとなく魚が食べたくて魚の入ってる和定食を選んだ。
食べ終わり、店から出て話しながらブラブラしていると、とあるファストファッションのお店から魁理が出てきた。
「買い物かー?」
珍しくびっくりしたようで魁理の目が見開かれている。
「今ヒマ?何してんの?ヒマなら一緒に行こうぜ。」
そう言って勝は魁理と肩を組みながらこそこそと話し始めた。おれはりょうと二人で、あの店はどうだのと話しながらしばらく四人でブラブラしたものの、すでに何度も来ているせいで目新しいものはない。そのうちぼーっとしてきて少しずつついていけなくなってきた。
「さっきからぼーっとしてるけど大丈夫?最初は眠いのかなって思ってたけど、もしかして熱ある?」
「ちょっと熱いな。一回どっかで休むか。」
勝がおれのおでこに手を当てて言った。
申し訳ないと思ったが、ぼーっとしてしまい思考が思う様にまとまらない。
「おれ帰るね」
どうにかそれだけ言って離れようとしたが、勝が着いてこようとする。大丈夫だからと言った直後、おれは倒れたらしい。目を開けると心配そうな母親だけが見えた。家に帰っていた。
「あんたモールで倒れちゃったんだけど覚えてる?」
「おれから誘ったのにぼーっとしてたのが申し訳なくて帰ろうとしたのは覚えてるよ。」
おれがそう言うと、母さんはそっかとだけ言い、しばらくして明日も調子悪かったら病院に行こうと言って部屋を出た。スマホを見ると22時という文字と、4件の通知があった。一緒にいた三人からだった。魁理とは交換してなかったから、たぶん勝がグループに入れたんだろう。それぞれ心配している事と、お大事にという感じの連絡だったが、勝からは追加で明日も休めと来ていた。
ゴールデンウィークが始まったものの、おれの生活は部活でほぼ潰れていたゴールデンウィーク4日目のことだ。
練習が終わり、ミーティングをする為に集まったおれ達に監督が言った。
「急で申し訳ないが、明日は休みにする。まぁ、最終日くらいは自由に遊ぶなり明後日の予習をするなり、有効に使えよ。」
まさかの休みが爆誕した。
家に帰り夕飯を食べてる間も考えたが、ダラダラする以外に思いつかなかった為、勝とりょうに明日は休みになったと送った。するとすぐに二人から返信が来て、午前中は勝の家で勉強、午後から近くのモールで過ごすことになり、おれは集合時間の1時間半前ならゆったり支度をして出られるだろう、と朝7時にアラームをセットしてからベッドに入った。
・・・寝坊した!アラームは7時にセットしたはずなのに、起きたのは8時15分を過ぎた頃。今から全力で支度しても勝の家に着くのは30分を過ぎてしまう。ひとまずグループにすまん今起きたとだけ送り、俺は急いで支度を始めた。
急いではいたものの、しっとりと汗ばんだ体だけはどうしても洗いたかったので、さっとシャワーを浴びて、スキンケアもそこそこに着替え終えると、スマホには通知が入っていた。
二人から返信があり、朝ごはんは食べてから来るようにと、特に勝には念を押されていた。
仕方なく母特製のホットサンドを食べてから、勉強道具を鞄に突っ込んで俺はダッシュで家を出た。
遅刻すること約30分。到着してすぐは二人には申し訳ないと思っていたが、なんとなくいつもと違うりょうに全てを察した。が、勝は気づいていないのか、俺に今日やる範囲の説明をし始めた。
少々気まずい思いをしながらも、勉強をし始めると周りを気にする余裕はなくなってしまった。
苦手な数学を中心に、3教科の目標範囲の復習をどうにか終わらせたおれは、ご飯だ!とテンションを上げていて、そこから始まる異変に気づけなかった。
お昼ご飯はファミレスでそれぞれ好きな物を注文した。おれはハンバーグが一番好きなのでいつもはハンバーグ一択なのだが、なんとなく魚が食べたくて魚の入ってる和定食を選んだ。
食べ終わり、店から出て話しながらブラブラしていると、とあるファストファッションのお店から魁理が出てきた。
「買い物かー?」
珍しくびっくりしたようで魁理の目が見開かれている。
「今ヒマ?何してんの?ヒマなら一緒に行こうぜ。」
そう言って勝は魁理と肩を組みながらこそこそと話し始めた。おれはりょうと二人で、あの店はどうだのと話しながらしばらく四人でブラブラしたものの、すでに何度も来ているせいで目新しいものはない。そのうちぼーっとしてきて少しずつついていけなくなってきた。
「さっきからぼーっとしてるけど大丈夫?最初は眠いのかなって思ってたけど、もしかして熱ある?」
「ちょっと熱いな。一回どっかで休むか。」
勝がおれのおでこに手を当てて言った。
申し訳ないと思ったが、ぼーっとしてしまい思考が思う様にまとまらない。
「おれ帰るね」
どうにかそれだけ言って離れようとしたが、勝が着いてこようとする。大丈夫だからと言った直後、おれは倒れたらしい。目を開けると心配そうな母親だけが見えた。家に帰っていた。
「あんたモールで倒れちゃったんだけど覚えてる?」
「おれから誘ったのにぼーっとしてたのが申し訳なくて帰ろうとしたのは覚えてるよ。」
おれがそう言うと、母さんはそっかとだけ言い、しばらくして明日も調子悪かったら病院に行こうと言って部屋を出た。スマホを見ると22時という文字と、4件の通知があった。一緒にいた三人からだった。魁理とは交換してなかったから、たぶん勝がグループに入れたんだろう。それぞれ心配している事と、お大事にという感じの連絡だったが、勝からは追加で明日も休めと来ていた。
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