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おれが俺から降りた時
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あれから2日経った。一般的な発情期間の1週間は休みらしいので、明日までは病院で過ごすそうだ。そういう訳でおれが学校のシェルターに入れられてからもうすぐ1週間が経つらしい。
りょうや勝とはlimeで話したりしているが、魁理とはあれ以来連絡が取れてない。というか取れない。真っ赤になった魁理が脳裏に焼き付いていて…困る。
今日は、りょうや勝に魁理についてそれとなく聞いてみたけど、二人は会ってないから分からないとしか言わなかった。
自覚はなかったとはいえ、おれの発情に巻き込んで申し訳なかった。魁理は大丈夫だった?そう打ち込んでは消してを繰り返していると、母さんがいつの間にか病室に入って来ていた。
「さっきから熱心にどうしたの?」
「魁理がさ、どうしてるのかなって。発情に気付いたのって魁理だからさ。αなのに巻き込んじゃったから謝りたいんだけど、所詮自己満だから、おれから言っていいのかなって。でも魁理から連絡来ないのって、もうおれに関わりたくないからなんじゃないかって思ってさ。」
魁理から連絡が来てほしいのは、拒絶されてる訳じゃないって思いたいからなんだろうけど。
勝との連絡の中で、魁理は女にもΩにも嫌な思いをした事があると知ってしまったから、おれから連絡をするという事がどれ程魁理に負担になってしまうのか。想像しては、謝らないとと思い直し、でもでもと踏ん切りがつかず堂々巡りでいる。
「魁理くんのお母さんから連絡来たわよ?新は大丈夫かって。魁理くん、何も分かってない新を何も言わずにシェルターに連れてった事気にしてたみたい。新のことだから、行動してくれた事に感謝してると思うって伝えといたわよ。」
そう言って久しぶりに頭を撫でられたおれは、母親ってすごいなと思った。
「おれの考えることなんてお見通し?」
「そりゃそうよ。何年新のママやってると思ってるの。生まれた時からよ?少しでも多く我が子を理解しようとしながらじゃないとぶつかるだけなんだから。どんなに大事に育ててるつもりでも、伝わらなければないのと一緒なんだから。伝えるには、相手の性格も思考もなるべく理解しないと効果的な言葉も行動も分からないんだからね。」
さすが元社長令嬢と言えばいいのか。母さんはいつでも相手の全てを理解しようと努力している。相手の全てを理解するなんて無理と端から諦めているおれとは大違いだ。おれが俯瞰出来るのなんて友達のことくらいだ。
「まぁ、新の良い所はさ、相手のことを考えて言動も行動もする所だよ。」
「でもそれは魁理のおかげなんだ。魁理のおかげで相手のことちゃんと考えなきゃって思ったんだ。良い所なんかじゃないよ。」
小6の夏、まだ子供だったおれは、当時好きだった子が魁理をかっこよくて好きだと言っているのを聞いて意地悪をした。怒った魁理に追いかけられて、階段を上り切り振り向いたら、目の前に魁理が居た。それだけで何かがあった訳じゃない。ただ一言、 "お前って自分のことしか考えられないんだな" そう言った。それからおれは、なんで好きな子がおれを好きになってくれないのかわかった気がした。その途端にすごく恥ずかしくなった。おれはおれのことしか考えてない。小6にもなって、人が嫌がることを分かった上で、おれの憂さ晴らしに、魁理を、あの子の好きな人を使った。
思い出したくもない、俺の黒歴史だ。
「だとしても、過去をきちんと反省して努力した、今の新の良い所のひとつなんだから、その努力した自分を褒めて、自分のいい所なんだって胸張りなさいな。」
「よくわかんないけどありがとう母さん。」
「さすが新ね。難しいことは考えすぎずに受け止める。いつか痛い目見そうで怖いけど、それも経験よ。そういえば、安定してるから明日は帰っていいそうよ。家で1日過ごしてみてって。」
そう言って母さんは帰って行った。
りょうや勝とはlimeで話したりしているが、魁理とはあれ以来連絡が取れてない。というか取れない。真っ赤になった魁理が脳裏に焼き付いていて…困る。
今日は、りょうや勝に魁理についてそれとなく聞いてみたけど、二人は会ってないから分からないとしか言わなかった。
自覚はなかったとはいえ、おれの発情に巻き込んで申し訳なかった。魁理は大丈夫だった?そう打ち込んでは消してを繰り返していると、母さんがいつの間にか病室に入って来ていた。
「さっきから熱心にどうしたの?」
「魁理がさ、どうしてるのかなって。発情に気付いたのって魁理だからさ。αなのに巻き込んじゃったから謝りたいんだけど、所詮自己満だから、おれから言っていいのかなって。でも魁理から連絡来ないのって、もうおれに関わりたくないからなんじゃないかって思ってさ。」
魁理から連絡が来てほしいのは、拒絶されてる訳じゃないって思いたいからなんだろうけど。
勝との連絡の中で、魁理は女にもΩにも嫌な思いをした事があると知ってしまったから、おれから連絡をするという事がどれ程魁理に負担になってしまうのか。想像しては、謝らないとと思い直し、でもでもと踏ん切りがつかず堂々巡りでいる。
「魁理くんのお母さんから連絡来たわよ?新は大丈夫かって。魁理くん、何も分かってない新を何も言わずにシェルターに連れてった事気にしてたみたい。新のことだから、行動してくれた事に感謝してると思うって伝えといたわよ。」
そう言って久しぶりに頭を撫でられたおれは、母親ってすごいなと思った。
「おれの考えることなんてお見通し?」
「そりゃそうよ。何年新のママやってると思ってるの。生まれた時からよ?少しでも多く我が子を理解しようとしながらじゃないとぶつかるだけなんだから。どんなに大事に育ててるつもりでも、伝わらなければないのと一緒なんだから。伝えるには、相手の性格も思考もなるべく理解しないと効果的な言葉も行動も分からないんだからね。」
さすが元社長令嬢と言えばいいのか。母さんはいつでも相手の全てを理解しようと努力している。相手の全てを理解するなんて無理と端から諦めているおれとは大違いだ。おれが俯瞰出来るのなんて友達のことくらいだ。
「まぁ、新の良い所はさ、相手のことを考えて言動も行動もする所だよ。」
「でもそれは魁理のおかげなんだ。魁理のおかげで相手のことちゃんと考えなきゃって思ったんだ。良い所なんかじゃないよ。」
小6の夏、まだ子供だったおれは、当時好きだった子が魁理をかっこよくて好きだと言っているのを聞いて意地悪をした。怒った魁理に追いかけられて、階段を上り切り振り向いたら、目の前に魁理が居た。それだけで何かがあった訳じゃない。ただ一言、 "お前って自分のことしか考えられないんだな" そう言った。それからおれは、なんで好きな子がおれを好きになってくれないのかわかった気がした。その途端にすごく恥ずかしくなった。おれはおれのことしか考えてない。小6にもなって、人が嫌がることを分かった上で、おれの憂さ晴らしに、魁理を、あの子の好きな人を使った。
思い出したくもない、俺の黒歴史だ。
「だとしても、過去をきちんと反省して努力した、今の新の良い所のひとつなんだから、その努力した自分を褒めて、自分のいい所なんだって胸張りなさいな。」
「よくわかんないけどありがとう母さん。」
「さすが新ね。難しいことは考えすぎずに受け止める。いつか痛い目見そうで怖いけど、それも経験よ。そういえば、安定してるから明日は帰っていいそうよ。家で1日過ごしてみてって。」
そう言って母さんは帰って行った。
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