番を持ちたがらないはずのアルファは、何故かいつも距離が近い【オメガバース】

さか【傘路さか】

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 雷管石に対し、表面の罅や中にある気泡など、既存の雷管石との違いを確かめていく。ただ、そもそも専門家が『雷管石である』と断定した物に対して、素人が見比べても分かることはなかった。

 拡大鏡を置き、首を傾げる。

「リカルド。見た目はやっぱり変わ……らないよ」

「貸して」

 伸ばされた掌に拡大鏡を載せると、手袋をした指で雷管石を傾ける。全体を一周して、そして例の魔力が籠もらない方の雷管石を手に取った。

 うーん、と漏れる声からは、違いを発見できていないようだと分かる。

「……やっぱ、魔力を込めようとしてみて、実際の魔力の動きを見てもらった方がいいかな」

「やってもいいけど、怖いなぁ。本当に魔力が籠もっちゃったら、これ、僕の雷管石になっちゃうよ?」

 はは、と楽しそうな笑い声が響く。そして、笑い声が収まると、静かに低い声が空気を伝った。

「そうなったら、やるよ」

「はぁ!?」

 冗談だって、とリカルドは言うが、冗談の声ではなかった。困惑しながら、手袋を外した。魔力を流し込むのなら、直接触れる必要がある。

 素手になった僕の手のひらの上に、色の特殊な雷管石が置かれた。魔術式を綴る時と同じように、指先に魔力を灯す。石に魔力を込めるように力を流すと、おそらくは石の表面で、魔力が弾かれたような気がした。

 雷管石を持ち直してみるのだが、魔力が含まれた様子はない。僕は摘まみ上げた石の表面を、しげしげと眺める。

「どうだった?」

「表面あたりで弾かれた感じがする」

 魔力を纏わせて探ってみると、魔術とは違った力の流れが見える。意図を持って組み上げられたような、何らかの術式の存在が感じられた。

 石が本来持っているとは思えない、人が紡いだような整い方をしている。

「この石を収集した時、近くに誰かいた?」

「石を集めるための人手だけだ」

「その中で、この石に直接触れた人は?」

「いや。皆、手袋をしていた筈だけどな。……採集した時は、付着していた石を割った人間と、俺だけが手袋越しに触れた筈だ」

 僕は首を傾げる。

 おそらく、この纏わり付いている術は神術だ。魔術とは異なる、神の力を根源にした術式。神が力を与えることによって発生するそれは、神官が使う術のはずだった。

「石の周り。神術による、極狭い範囲に対しての結界が張られてる。……ような気がするんだけど」

「はぁ? けど、神官には触らせてないぞ」

「じゃあ、これ。誰が……」

 うぅん、と唸って、持ち上げていた石を布の上に戻す。神術ならば、魔力を弾くことも十分考えられる。

 疑問なのは、何故そんなことが発生したかだ。僕が腕組みしたまま天井を見ていると、リカルドが隣から声を掛けた。

「原因はともかく、解いてもらえばいいんなら、神殿に行くべきだろうな」

「あ、そっか」

 原因を探らなければいけない、と思い込んでいたが、神官に頼んで結界を解いてもらえば目的は達成できる。

 ぱちぱち、と僕が手を叩くと、リカルドは手を振った。

「やめろって。原因を突き止めたのはロシュだ。……じゃあ、神殿に事情を話して訪問予定を立てておくから、その日、付いてきてくれるか」

「僕も?」

「念のためな。なぜ神殿が関係すると思ったのか、って根拠を話してほしい」

「まあ……そういうことなら」

 その場はお開きとなり、数日後に訪問の予定を告げられた。仕事の時間のはずだったが、リカルドが、これも仕事、と僕の予定を空けてくれる。

 当日まではお互いに廊下で会うたびに仮説の交換をしていたのだが、それを見かけたオースティン様は、何故か嬉しそうに話しかけてくる。雷管石には関わりはないだろうに、話には真面目に加わっていた。

 そんな兄を見ていた弟は、苦々しげだったが。








「────お前、その格好で行くつもりなのか」

 神殿に向かう当日。リカルドは僕の服を見下ろして眉をひそめた。仕事なのだから、と使用人の制服姿だったが、彼の想定とは違ったらしい。

「え。だめ?」

「……二人で出かけるんだぞ?」

「二人で仕事に行くだけじゃん……」

 目の前のアルファは、拗ねるように唇を尖らせる。

「ついでにお茶でもしようと思ってたのに……」

「そんなに気を遣わなくていいよ。まっすぐ帰ろう」

 リカルドは首を横に振った。はっきりと、嫌だ、と口にする。

 駄々っ子そのままの態度に、僕も唖然としてしまう。力が抜けている間に、手首が掴まれた。連れて行かれたのは、オースティン様の部屋の前だ。

「兄貴」

 声を掛けると、しばらくして室内から返事がある。かちゃり、と扉が開き、中から見慣れた麗人の顔が覗いた。

「兄貴の衣装室に入って良いか? あと、昔着てた服貸して」

「いいよ。ロシュが着るの?」

「ああ」

「じゃあ、右手の奥の方の服がいいと思う」

 案内しようか、という提案はリカルドが断って、僕の手を引いたまま歩き出した。オースティン様はいつも通り楽しげに手を振って送り出してくれる。

 衣装室、とやらは、ずらりと服が並んでいた。勝手知ったる、というように弟は兄の服を持ち上げる。

「俺の服を貸してもいいけど、昔から横幅があったから。まだ兄貴の服の方がいいだろ」

「高価なものでしょ……これ。汚したら……」

 不安に視線を彷徨わせる僕に、目の前の男は平然と答えた。

「兄貴は服が捨てられないだけだ。大切な服は別の場所に仕舞ってあるよ」

 いくつか丈が合いそうな服を僕の胸元に当て、腕の長さを確認する。合いそうな服が見つかると、同じ場所にあった服をいくつか持ち上げては比べる。

 僕は姿見の前に立たされ、色味を確認された。

「やっぱ、俺の服より、兄貴の服の方が合うな。色味が華やかで上品だ」

「そうかなぁ……」

 自分では似合う服が分からない。

 父が病に倒れてから、家に余裕があったことはなかった。どれだけ自分の物が買えるか、という観点なら、今がいちばん余裕があるだろう。

 ただ、いつ母の容態が悪化するか、を考えれば、蓄えた金銭を服には使えなかった。

 ふと、僕の手持ちの服について尋ねられなかったことに気づく。雇い主であるジール家の方々はよく使用人の身の上を知っていてくださる。それでいて、尋ねなかったのだ。

「あの……。ありがとう」

 僕の言葉に、リカルドは眉を上げて応えた。

 身につけた服は、多少丈が余っているが許容範囲、といったところだろう。腰のあたりを絞ってもらえば、まあまあ見られる姿になった。

 淡黄色の上着、下に収まる詰め襟のシャツは手首にもフリルがあしらわれている。下の服は白で、玄関に行くと赤墨色のブーツを貸し与えられた。僕まで貴族になったみたいだ。

 貴族と使用人の関係である普段よりも、隣に並んでいて自然な姿をしている。とくり、とくりと胸が鳴って、ああ、自分は嬉しがっているのだ、と自覚した。

「────ロシュ」

「なに?」

「一緒に、出掛けてくれますか」

 身体を屈め、差し伸べられた手はすらりと伸びている。

 その時に、彼の姿がようやく目に入る。髪型をいつもより下、品良く纏め、綺麗な目の色が前髪に隠れず主張している。藍色を主体とした服は、リカルドを貴族らしい容姿に見せていた。彼もまた、王子様みたいだ。

 ふ、と自然に唇へと笑みを刷いた。伸ばした指を重ねると、彼のそれよりも頼りなく、握り込まれれば隠れてしまった。

 跳ねる彼の魔力と、跳ねる僕の魔力がぶつかりあって、皮膚をくすぐる。

「はい。美味しいお茶、楽しみにしてる」

「任せろ」

 持ち上げられた指先に、唇が落とされた。びくん、と指先を動かすと、ちらり、と見上げた視線と絡み合う。

 アルファの唇が、笑みの形に歪んだ。

「キス……!?」

「まあ、手くらいいいだろ」

「よくない!」

 やいやいと言い合っていると、僕たちを送ってくれる馬車が玄関先に到着する。馬車を停め、扉を開けるために降りてきた御者の姿を見て、僕は文句を閉じ込めた。

 御者は顔馴染みで、僕の姿を物珍しそうに見る。何事か言いたげだったが、何も言わずに扉を開け、指先で僕たちを促した。

「……どうぞ。今日は窓はどういたしましょうか?」

「少し暑いな。広めに開けておいてくれるか」

「かしこまりました」

 リカルドは僕の腰を抱くと、馬車の中へと案内した。

 この馬車はよく彼が使っているうちの一つだ。外に装飾品が少なく、外観は貴族というよりも商人の馬車に見える。だが、治安の悪い場所を走る時など、こちらのほうが面倒がなくていい、と彼は言う。体裁よりも実利を取りたがる、彼らしい馬車といえた。

 とはいえ、内装には拘られており、腰掛けた座席は適度に背を押し返した。使われている布地の端には細かな刺繍が施されているし、置かれた小机は磨き上げられ、見慣れない材質が重厚な輝きを放っている。

「なんでいっつも隣に来るの」

「触ってると心地良いから」

 横から髪を持ち上げられ、ふわりと離された。むっつりと唇を持ち上げ、いちど向けた視線を離す。

 並んだ身体は近くて、皮膚同士が擦り合わされたら魔力が混ざってしまいそうだ。感覚を誤魔化すために、周囲への結界を編んでいると、リカルドは黙って僕を見守っていた。

 詠唱が終わり、無事に結界が張り終わった途端、また腕が伸びてくる。手が重なり、掌が覆われた。

「ちょっと……!」

「嬉しいなぁ。ロシュとお出掛け」

「お出掛けはするけど、仕事! それに触っていいなんて言ってない!」

「聞いたら駄目って言うだろ」

「分かってて聞かないのは卑怯だよ……!」

 暴れようとも、動きづらい服の所為で叶わない。もぞりもぞりと逃れようとするのだが、その度に捕らえられ、近くにアルファの身体が近寄ってくる。

 何度もなんども触れられる度に、魔力の波を覚え込まされる。番でもないのに、番みたいな距離で、番がする魔力を混ぜる行為を繰り返す。

「────……」

 雷管石の調査のあいだも、こうやって黙り込むことがあった。前までは廊下で会話を交わすくらいで、長く一緒に過ごすことはなかった。

 黙ると、呼吸の相性が分かる。

 馬車が揺れる。道を引っ掻いて、時おり小さな石を踏んで浮き上がる。息を吸って、水中に潜って、また泡が揺れる。それらの調子が、隣にいて嫌ではないアルファ。

 オメガがアルファを選ぶ時に匂いと共に重要視するもの。魔力相性とは、そういうことだ。

「雷管石に掛かってるの、神術だといいね」

「ああ。その上で、解いて貰えるといいな」

 お互いの会話が噛み合うと、それからぽつぽつと近況を話し合った。リカルドの言葉の端々に、多忙さが窺える。なぜ彼が、僕と共にこんなに時間を掛けてまで雷管石に魔力を込めようとしているのか、不思議に思った。

 馬車は滑らかに神殿の敷地へと近づく。門の近くに横付けすると、僕たちは揃って馬車から降りた。

 御者に礼を言い、リカルドの斜め後ろを歩く。門は高いが、その先の建物群もまた門から突き出ている。

 建物は白を基調としているが、彫り込まれている紋様はどれも緻密だ。白の中に埋もれてしまいそうな細かいそれが、配置の妙によって浮かび上がる。名のある彫刻師の作であろうことは素人目にもわかった。

 神殿の敷地に色味を与えているのは主に植物たちだ。植えられた花は色鮮やかに咲き誇り、影を作る樹は重厚な色味を纏ってどっしりと構えていた。神殿の建物は景色上の主でありながら、臨機応変に従となる。

 こつこつと舗装された道を辿り、最も高い建物へと近づく。歩み寄ってきた職員にリカルドが名と用件を告げると、先導されて建物内へと招かれた。

 僕は黙って彼の斜め後ろを歩く。ふと、琥珀色の瞳が振り返った。わずかに歩みの速度を落とし、僕の背をぽんと叩く。

 そしてまた、大股に少し先へと戻っていった。緊張が伝わってしまったんだろうか。顔の横の髪を摘まみ、撫でて払った。

「こちらへどうぞ」

「ありがとう」

 招かれた部屋は広く、窓は中庭に面していた。贅沢なほど光が届くが、中庭が区切られている所為か、喧噪とはかけ離れている。

 一面の壁は白かったが、調度品には上品な白以外の色味が使われていた。なんだかほっとして、息を吐きながら柔らかな椅子へと腰掛けるリカルドを見守る。

 向かいの椅子を空け、僕は彼の隣にある椅子へと腰を落ち着けた。持ち込んだ雷管石の箱は、間に挟んだ机の上へと載せる。

 間を空けず、部屋の扉を叩く音がした。

「失礼します」

 部屋に入ってきた人物には見覚えがあった。時期的な節目の挨拶のために顔を見る……この国の大神官だ。

 ジール家が高位の貴族だとしても、出てくるには不釣り合いな人物だった。僕はぎょっと目を剥き、ちらりと窺ったリカルドも虚を衝かれた様子だ。

 大神官は、にっこり、と笑ってみせる。

「今日は、雷管石に掛かっている神術について、聞きたいことがあるとか」

「あ、はい。あの、大神官様が直々に……?」

「ええ。私以上に神術を扱える人間はいないでしょう?」

 互いに一頻り挨拶をするが、僕はふだん目にしない人物を前に、雲の上でも歩いているような心地だった。

 大神官は神官服の長い裾を捌くと、向かいの席に腰掛けた。ぴんと過剰なほど背筋を伸ばしてしまう僕に、先に平静を取り戻したリカルドが肩を撫でる。

 彼の手が、箱を開けた。

「これが雷管石です。ロシュ、説明をしてくれるか?」

「うん。……この雷管石の周囲に、魔力を弾く障壁のようなものを感じるんです。僕はあまり神術には詳しくはないのですが、奇妙、というか、理解できない感じの力、というか……」

 大神官は手袋を持参していた。石を持ち上げ、周囲を観察する。こくり、と目の前でその麗人は頷いた。

「魔術を得意とする人は、よくそういった事を言いますね。理解できない、と。……確かに、この石の周囲には、神術の結界に近いものが存在します」

「────近い、もの?」

 神術ではないのだろうか。僕が首を傾けると、ええ、と大神官は頷く。

「これを組み上げたのは、素質はあるけれど神官ではありません。おそらく、この石を収集した時、山に満ちた神気が、石を持った人物の願いに同調して形作ったものだと思います」

 大神官は、もう見なくていい、とでも言いたげに石を箱へと戻した。神術を解いてもらいたいが、これ以上触る気はない、というように手袋も外してしまう。

「もしよろしければ、魔力を石に含められるようにして頂きたいのですが」

 綺麗な顔立ちに笑みが浮かぶ。けれど、その笑みは造り物めいている。言葉を発する前に、反射的に拒絶されているのだと分かった。

「できません」

 口にされた言葉は予想通りだった。ぐう、と妙な経路で空気ごと唾を飲み込む。

「……何故、か、お伺いしても……?」

「神の意志に背くことは『できません』」

 僕はちらりとリカルドを見る。彼は眉を寄せ、躊躇いがちに唇を動かした。

「その、障壁みたいなものを張ったのは、俺ですか?」

 黙り込んでいた人物の発した言葉に、え、と言葉が漏れた。石を持った人物の願いに同調して、と大神官は言った。ならば、この石の周囲に張られたものを望んだのは。

「そう。貴方です」

「俺が望めば、取り除かれる?」

「はい。でも、貴方はそれを望んでいない。神は、貴方の意志を尊重しています」

 リカルドは、椅子の背に背筋を押し付けた。ぎい、と音が鳴りそうなほど撓らせると、はあ、と息を吐く。

「じゃあ、……俺の問題ですね」

「分かっていただけたようで、良かった」

 にこにこと微笑んでいる大神官と対照的に、リカルドは口を引き結んでいる。僕は二人の間に視線を行き来させ、様子を見守った。

 ありがとうございました、と普段はもっといい加減な男が、きっちり頭を下げる。

「自分の問題と、向き合ってみます」

「ええ。たまには、そういうのも悪くありませんよ」

 二人は示し合わせたかのように同時に立ち上がり、リカルドは帰り支度を始める。

 魔力を通さない障壁は、作った本人が望めば解消する。作ったのはリカルドで間違いなく、いまの彼はそれを望んでいない。だから魔力を弾く障壁は消えない。

 部屋を出ながら、僕は交わされた会話を噛み砕いていた。

 大神官は建物内を誘導し、出入り口まで僕たちを送る。彼はただ笑みだけを残し、優雅に引き返していった。

 僕は歩き出そうとせず、ぽつんと立ち尽くしているリカルドの服の裾を引く。

「リカルド、が、魔力を通さないことを望んだの?」

「…………ああ」

「なんで?」

 動揺が治まっていない様子だ。黙り込み、丸まった肩はあまりにも小さい。手を伸ばして、彼からそうされたように背を撫でる。

 リカルドは腕を伸ばし、僕の肩を抱き込んだ。僕の頭の上に顎を乗せる。そうしないと、倒れ込んでしまう、とでも言いたげだった。

 僕は黙って、しばらくそのままにしていた。


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