18 / 41
18、喧嘩別れ
しおりを挟む
「そろそろお開きにしましょうか」
「そうですわね」
アナベルから心躍る商品の話をされ、満足した様子で令嬢たちは頷き合った。
「では王宮の外まで、私の騎士に送らせよう」
「まぁ、そんな悪いですわ」
「気にするな。ベルティーユの護衛騎士がいる。私はここに残っているから、きみたち、彼女たちをちょっと送ってきてくれ」
サミュエルの命に近衛騎士は「しかし……」と躊躇した表情を見せたが、一番年上であろう騎士が何か言うと、すぐに命令通り動き始めた。
エスコートする形で見送られることが果たして本当に必要なことかはわからないけれど、イリスはラファエルに右手を差し出された。
「どうした?」
「……ううん」
ラファエルと会うのは舞踏会以来だ。少し、照れ臭い。
しかし今は人の目があるので、素直に言うのも躊躇われ、イリスは黙ってラファエルの手を取った。
「それじゃあ、みなさん。どうかお気をつけてお帰り下さい」
「また遊びに来てくれ」
さようなら、と見送る兄妹は実に楽しそうにこちらを見ていた……ように見えたのは気のせいだろうか。
「今日は楽しい時を過ごせましたか?」
「ええ。とっても」
騎士というものは存在だけで何となくかっこよく思えるものだ。年頃の娘ならなおのこと。しかもサミュエルの護衛をしている騎士たちはみな身長が高く、顔立ちも整っている者が多い。令嬢たちも愚痴を述べた時とは違った、楚々とした雰囲気で男性たちと言葉を交わしている。
(まさか顔が基準……?)
いや、いくら何でもそんなことはあるまい。偶然であろう。
「さっきから黙ってどうした?」
イリスとラファエルは前を歩く彼女たちと少し距離を空けて歩いていた。見送りとはいえ彼はまだ勤務中であり、気軽に話しかけていいものか迷っていたイリスは黙り込んでしまっていた。
「えっと、今話していいのかなって……」
「まぁ、少しくらいいいだろう。前のやつらだって話しているしな」
それもそうか、とイリスは思って肩の力を抜いた。
「疲れたか?」
「うん、少し。でも、有意義な時間だったと思う。助言もしてくれて……」
『一人の人間で無理ならば、他の相手からも意見を聞いてみるといい』
サミュエルの言葉に、イリスはもう一度両親と話し合ってみようと思った。今度は母のマリエットだけではなく、父のシェファール侯爵からも考えを聞きたい。
「助言って、何か悩みでもあるのか?」
「うん。ちょっと……でも、何とかなりそう」
「……ご令嬢たちに相談に乗ってもらったのか」
「ううん。王太子殿下から」
イリスがそう言うと、ラファエルは驚いた声を上げる。
「殿下から?」
「そうよ。さすが王子様ね。言葉に説得力があったわ」
揶揄って遊ぶ点は苦手だけれど、と心の中でこっそり付け足した。
「相談なら……」
「うん?」
「俺にすればよかっただろ」
「ラファエルには……」
できない、とイリスは小さくつぶやいた。
「なんで」
「それは……」
「今まで、ずっと俺に相談してきただろう?」
たしかに今までならラファエルを真っ先に頼った。他のことなら、間違いなくそうしただろう。
でも今回はだめだ。マリエットがラファエルの家を下に見ていること。婚約をいつでも簡単に破棄できると思っていること。言ってしまえば、きっとラファエルを傷つけてしまう。
(それにこれはわたしの家の問題だもの)
自分の家族のことくらい、自力で説得したい。そうして初めて、胸を張ってラファエルと結婚できる気がした。イリスにだってできるはずだ。
「わたしだけで解決したいの」
「殿下に相談した時点で、自力とは言えないだろ」
ラファエルはイリスの答えに納得がいかないと、不満そうな声で言った。
「それは……」
「殿下には相談できても、婚約者である俺にはできないのか」
「わたしから相談したわけじゃないよ。流れで、そういう話になったの」
そもそも相談したとも言えない。サミュエルはただイリスの顔を見て何か悩んでいるのだろうと察しただけだ。
しかしラファエルにそう説明しても、彼の顔は疑わしいままである。信じてくれない態度に、イリスはちょっと腹が立った。
「わたしから殿下に悩みを相談するなんて、そんな大それたこと、できるはずがないじゃない」
「どうだろうな。けっこう楽しそうに話していたじゃないか」
「楽しそう?」
あれが? と思った。
「わたし、すごく緊張していたわ」
「そうか? 俺にはそう見えなかった。殿下もいつもより笑っていらした。イリスだって、なんだかんだ言って楽しかったんだろ」
いつになく決めつけたような口調。自分ではなく、サミュエルの態度を基準に判断した考え。ちょっとの怒りが、とっても大きく膨らんだ。
(わたしはラファエルに助けを求めていたのに!)
「……そうだね。楽しかったよ。わたしの知らないラファエルのこと、たくさん教えてもらったもの」
「俺のこと?」
「そう。ラファエルが女性にすごくモテているってこと!」
「は?」
なんだそれ、とラファエルが呆気にとられる。その表情を、白々しいとイリスは思った。
「隠さないでいいよ。夫人に迫られて、ファンクラブまであって、月みたいで、氷の騎士って呼ばれているくらい、女の人に人気なんでしょ!」
「いや、後半言っていることがよくわからないんだが……」
では前半はわかるということではないか。夫人に迫られたことは事実で、認めるわけだ。
イリスはますます面白くない気持ちにさせられた。
迎えの馬車が見えてきて、もうすぐお別れだというのに、ちっとも名残惜しくない。
「おい、イリス。一体茶会で何を言われたか知らんが、おそらく誤解している部分がある」
「どうして? ベルティーユ様が教えてくれたんだよ? ラファエルのこと、ずっと近くで見てきた人たちが言ったんだよ? 間違えるはずなんてないよ」
「いや、ベルティーユ様は……」
王女殿下の名前を出されたことが、今だけはなぜか許せなくなって、イリスはラファエルの手を振り解き、ラファエルが何かを言う前に口を開いた。
「ええ、わかっているわ。ラファエルはすごく真面目だもんね。相手の女性から誘われても、きちんと断っているんでしょ。でもね、ラファエル。いくら断るにしても、プレゼントしてくれたお菓子に毒がないか疑ったり、手紙を破いたり、二度と俺の前に現れるな、なんて酷いこと言ったりするのは、わたし、どうかと思うわ」
あの令嬢たちの話し方に感化されたわけではないだろうが、イリスは自分が自分ではないような気がした。
こんなふうに相手を言葉で責めるなど、今までなかったのだ。彼女がラファエルに対して怒る時は、たいてい拙い言葉で、一言二言、言い返すだけ。それもただ己の感情をぶつけるだけだった。
「相手の女性だって、きっとすごく勇気を出したのに。それを冷たい言葉で切り捨てるなんて酷いよ。ラファエルがそんな人だったなんて、わたし知らなかったし、悲しかったし、ショックだった!」
はっきりと自分の酷いと思った点をイリスは伝えた。
そんなイリスの言葉と態度に、ラファエルは呆気にとられたようだった。しかしすぐに我に返ったようで、「違う!」と反論した。
「いいか、それはサミュエル殿下が――」
イリスがもう少し冷静であれば、いや、いつものイリスならば、ここでラファエルの言葉に素直に耳を傾けようとしただろう。彼にも事情があったのだろうと一度立ち止まって思い直したはずだ。
けれどこの時のイリスは怒っていた。もうラファエルなんて知らない! と思うくらい。
だから彼女は実際「言い訳なんて聞きたくない!」と捨て台詞を吐いて、迎えの馬車へと駆け込んだ。そして「イリス!」というラファエルの焦った声も無視して、御者に馬車を出すよう命じたのだった。
「そうですわね」
アナベルから心躍る商品の話をされ、満足した様子で令嬢たちは頷き合った。
「では王宮の外まで、私の騎士に送らせよう」
「まぁ、そんな悪いですわ」
「気にするな。ベルティーユの護衛騎士がいる。私はここに残っているから、きみたち、彼女たちをちょっと送ってきてくれ」
サミュエルの命に近衛騎士は「しかし……」と躊躇した表情を見せたが、一番年上であろう騎士が何か言うと、すぐに命令通り動き始めた。
エスコートする形で見送られることが果たして本当に必要なことかはわからないけれど、イリスはラファエルに右手を差し出された。
「どうした?」
「……ううん」
ラファエルと会うのは舞踏会以来だ。少し、照れ臭い。
しかし今は人の目があるので、素直に言うのも躊躇われ、イリスは黙ってラファエルの手を取った。
「それじゃあ、みなさん。どうかお気をつけてお帰り下さい」
「また遊びに来てくれ」
さようなら、と見送る兄妹は実に楽しそうにこちらを見ていた……ように見えたのは気のせいだろうか。
「今日は楽しい時を過ごせましたか?」
「ええ。とっても」
騎士というものは存在だけで何となくかっこよく思えるものだ。年頃の娘ならなおのこと。しかもサミュエルの護衛をしている騎士たちはみな身長が高く、顔立ちも整っている者が多い。令嬢たちも愚痴を述べた時とは違った、楚々とした雰囲気で男性たちと言葉を交わしている。
(まさか顔が基準……?)
いや、いくら何でもそんなことはあるまい。偶然であろう。
「さっきから黙ってどうした?」
イリスとラファエルは前を歩く彼女たちと少し距離を空けて歩いていた。見送りとはいえ彼はまだ勤務中であり、気軽に話しかけていいものか迷っていたイリスは黙り込んでしまっていた。
「えっと、今話していいのかなって……」
「まぁ、少しくらいいいだろう。前のやつらだって話しているしな」
それもそうか、とイリスは思って肩の力を抜いた。
「疲れたか?」
「うん、少し。でも、有意義な時間だったと思う。助言もしてくれて……」
『一人の人間で無理ならば、他の相手からも意見を聞いてみるといい』
サミュエルの言葉に、イリスはもう一度両親と話し合ってみようと思った。今度は母のマリエットだけではなく、父のシェファール侯爵からも考えを聞きたい。
「助言って、何か悩みでもあるのか?」
「うん。ちょっと……でも、何とかなりそう」
「……ご令嬢たちに相談に乗ってもらったのか」
「ううん。王太子殿下から」
イリスがそう言うと、ラファエルは驚いた声を上げる。
「殿下から?」
「そうよ。さすが王子様ね。言葉に説得力があったわ」
揶揄って遊ぶ点は苦手だけれど、と心の中でこっそり付け足した。
「相談なら……」
「うん?」
「俺にすればよかっただろ」
「ラファエルには……」
できない、とイリスは小さくつぶやいた。
「なんで」
「それは……」
「今まで、ずっと俺に相談してきただろう?」
たしかに今までならラファエルを真っ先に頼った。他のことなら、間違いなくそうしただろう。
でも今回はだめだ。マリエットがラファエルの家を下に見ていること。婚約をいつでも簡単に破棄できると思っていること。言ってしまえば、きっとラファエルを傷つけてしまう。
(それにこれはわたしの家の問題だもの)
自分の家族のことくらい、自力で説得したい。そうして初めて、胸を張ってラファエルと結婚できる気がした。イリスにだってできるはずだ。
「わたしだけで解決したいの」
「殿下に相談した時点で、自力とは言えないだろ」
ラファエルはイリスの答えに納得がいかないと、不満そうな声で言った。
「それは……」
「殿下には相談できても、婚約者である俺にはできないのか」
「わたしから相談したわけじゃないよ。流れで、そういう話になったの」
そもそも相談したとも言えない。サミュエルはただイリスの顔を見て何か悩んでいるのだろうと察しただけだ。
しかしラファエルにそう説明しても、彼の顔は疑わしいままである。信じてくれない態度に、イリスはちょっと腹が立った。
「わたしから殿下に悩みを相談するなんて、そんな大それたこと、できるはずがないじゃない」
「どうだろうな。けっこう楽しそうに話していたじゃないか」
「楽しそう?」
あれが? と思った。
「わたし、すごく緊張していたわ」
「そうか? 俺にはそう見えなかった。殿下もいつもより笑っていらした。イリスだって、なんだかんだ言って楽しかったんだろ」
いつになく決めつけたような口調。自分ではなく、サミュエルの態度を基準に判断した考え。ちょっとの怒りが、とっても大きく膨らんだ。
(わたしはラファエルに助けを求めていたのに!)
「……そうだね。楽しかったよ。わたしの知らないラファエルのこと、たくさん教えてもらったもの」
「俺のこと?」
「そう。ラファエルが女性にすごくモテているってこと!」
「は?」
なんだそれ、とラファエルが呆気にとられる。その表情を、白々しいとイリスは思った。
「隠さないでいいよ。夫人に迫られて、ファンクラブまであって、月みたいで、氷の騎士って呼ばれているくらい、女の人に人気なんでしょ!」
「いや、後半言っていることがよくわからないんだが……」
では前半はわかるということではないか。夫人に迫られたことは事実で、認めるわけだ。
イリスはますます面白くない気持ちにさせられた。
迎えの馬車が見えてきて、もうすぐお別れだというのに、ちっとも名残惜しくない。
「おい、イリス。一体茶会で何を言われたか知らんが、おそらく誤解している部分がある」
「どうして? ベルティーユ様が教えてくれたんだよ? ラファエルのこと、ずっと近くで見てきた人たちが言ったんだよ? 間違えるはずなんてないよ」
「いや、ベルティーユ様は……」
王女殿下の名前を出されたことが、今だけはなぜか許せなくなって、イリスはラファエルの手を振り解き、ラファエルが何かを言う前に口を開いた。
「ええ、わかっているわ。ラファエルはすごく真面目だもんね。相手の女性から誘われても、きちんと断っているんでしょ。でもね、ラファエル。いくら断るにしても、プレゼントしてくれたお菓子に毒がないか疑ったり、手紙を破いたり、二度と俺の前に現れるな、なんて酷いこと言ったりするのは、わたし、どうかと思うわ」
あの令嬢たちの話し方に感化されたわけではないだろうが、イリスは自分が自分ではないような気がした。
こんなふうに相手を言葉で責めるなど、今までなかったのだ。彼女がラファエルに対して怒る時は、たいてい拙い言葉で、一言二言、言い返すだけ。それもただ己の感情をぶつけるだけだった。
「相手の女性だって、きっとすごく勇気を出したのに。それを冷たい言葉で切り捨てるなんて酷いよ。ラファエルがそんな人だったなんて、わたし知らなかったし、悲しかったし、ショックだった!」
はっきりと自分の酷いと思った点をイリスは伝えた。
そんなイリスの言葉と態度に、ラファエルは呆気にとられたようだった。しかしすぐに我に返ったようで、「違う!」と反論した。
「いいか、それはサミュエル殿下が――」
イリスがもう少し冷静であれば、いや、いつものイリスならば、ここでラファエルの言葉に素直に耳を傾けようとしただろう。彼にも事情があったのだろうと一度立ち止まって思い直したはずだ。
けれどこの時のイリスは怒っていた。もうラファエルなんて知らない! と思うくらい。
だから彼女は実際「言い訳なんて聞きたくない!」と捨て台詞を吐いて、迎えの馬車へと駆け込んだ。そして「イリス!」というラファエルの焦った声も無視して、御者に馬車を出すよう命じたのだった。
138
あなたにおすすめの小説
優しすぎる王太子に妃は現れない
七宮叶歌
恋愛
『優しすぎる王太子』リュシアンは国民から慕われる一方、貴族からは優柔不断と見られていた。
没落しかけた伯爵家の令嬢エレナは、家を救うため王太子妃選定会に挑み、彼の心を射止めようと決意する。
だが、選定会の裏には思わぬ陰謀が渦巻いていた。翻弄されながらも、エレナは自分の想いを貫けるのか。
国が繁栄する時、青い鳥が現れる――そんな伝承のあるフェラデル国で、優しすぎる王太子と没落令嬢の行く末を、青い鳥は見守っている。
このたび、あこがれ騎士さまの妻になりました。
若松だんご
恋愛
「リリー。アナタ、結婚なさい」
それは、ある日突然、おつかえする王妃さまからくだされた命令。
まるで、「そこの髪飾りと取って」とか、「窓を開けてちょうだい」みたいなノリで発せられた。
お相手は、王妃さまのかつての乳兄弟で護衛騎士、エディル・ロードリックさま。
わたしのあこがれの騎士さま。
だけど、ちょっと待って!! 結婚だなんて、いくらなんでもそれはイキナリすぎるっ!!
「アナタたちならお似合いだと思うんだけど?」
そう思うのは、王妃さまだけですよ、絶対。
「試しに、二人で暮らしなさい。これは命令です」
なーんて、王妃さまの命令で、エディルさまの妻(仮)になったわたし。
あこがれの騎士さまと一つ屋根の下だなんてっ!!
わたし、どうなっちゃうのっ!? 妻(仮)ライフ、ドキドキしすぎで心臓がもたないっ!!
【完結】私たち白い結婚だったので、離婚してください
楠結衣
恋愛
田舎の薬屋に生まれたエリサは、薬草が大好き。薬草を摘みに出掛けると、怪我をした一匹の子犬を助ける。子犬だと思っていたら、領主の息子の狼獣人ヒューゴだった。
ヒューゴとエリサは、一緒に薬草採取に出掛ける日々を送る。そんなある日、魔王復活の知らせが世界を駆け抜け、神託によりヒューゴが勇者に選ばれることに。
ヒューゴが出立の日、エリサは自身の恋心に気づいてヒューゴに告白したところ二人は即結婚することに……!
「エリサを泣かせるなんて、絶対許さない」
「エリサ、愛してる!」
ちょっぴり鈍感で薬草を愛するヒロインが、一途で愛が重たい変態風味な勇者に溺愛されるお話です。
【完結】悪役令嬢は折られたフラグに気が付かない〜王子たちは悪役令嬢の平穏を守れるのか!?〜【全23話+おまけ2話】
早奈恵
恋愛
エドウィン王子から婚約破棄されて、修道院でいじめ抜かれて死んでしまう予知夢を見た公爵令嬢アデリアーナは、男爵令嬢のパナピーアに誘惑されてしまうはずの攻略対象者との出会いを邪魔して、予知夢を回避できるのか試そうとする。
婚約破棄への道を自分で潰すつもりなのに、現実は何だか予知夢の内容とどんどんかけ離れて、知らないうちに話が進んでいき……。
宰相インテリ子息、騎士団長の脳筋子息、実家を継ぐために養子になったわんこ系義弟、そして婚約者の王太子エドウィンが頑張る話。
*リハビリに短編を書く予定が中編くらいになってしまいましたが、すでにラストまで書き終えている完結確約作品です。全23話+おまけ2話、よろしくお願いします。
*短い期間ですがHOTランキング1位に到達した作品です。
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
拝啓、愛しの侯爵様~行き遅れ令嬢ですが、運命の人は案外近くにいたようです~
藤原ライラ
恋愛
心を奪われた手紙の先には、運命の人が待っていた――
子爵令嬢のキャロラインは、両親を早くに亡くし、年の離れた弟の面倒を見ているうちにすっかり婚期を逃しつつあった。夜会でも誰からも相手にされない彼女は、新しい出会いを求めて文通を始めることに。届いた美しい字で洗練された内容の手紙に、相手はきっとうんと年上の素敵なおじ様のはずだとキャロラインは予想する。
彼とのやり取りにときめく毎日だがそれに難癖をつける者がいた。幼馴染で侯爵家の嫡男、クリストファーである。
「理想の相手なんかに巡り合えるわけないだろう。現実を見た方がいい」
四つ年下の彼はいつも辛辣で彼女には冷たい。
そんな時キャロラインは、夜会で想像した文通相手とそっくりな人物に出会ってしまう……。
文通相手の正体は一体誰なのか。そしてキャロラインの恋の行方は!?
じれじれ両片思いです。
※他サイトでも掲載しています。
イラスト:ひろ様(https://xfolio.jp/portfolio/hiro_foxtail)
望まぬ結婚をさせられた私のもとに、死んだはずの護衛騎士が帰ってきました~不遇令嬢が世界一幸せな花嫁になるまで
越智屋ノマ
恋愛
「君を愛することはない」で始まった不遇な結婚――。
国王の命令でクラーヴァル公爵家へと嫁いだ伯爵令嬢ヴィオラ。しかし夫のルシウスに愛されることはなく、毎日つらい仕打ちを受けていた。
孤独に耐えるヴィオラにとって唯一の救いは、護衛騎士エデン・アーヴィスと過ごした日々の思い出だった。エデンは強くて誠実で、いつもヴィオラを守ってくれた……でも、彼はもういない。この国を襲った『災禍の竜』と相打ちになって、3年前に戦死してしまったのだから。
ある日、参加した夜会の席でヴィオラは窮地に立たされる。その夜会は夫の愛人が主催するもので、夫と結託してヴィオラを陥れようとしていたのだ。誰に救いを求めることもできず、絶体絶命の彼女を救ったのは――?
(……私の体が、勝手に動いている!?)
「地獄で悔いろ、下郎が。このエデン・アーヴィスの目の黒いうちは、ヴィオラ様に指一本触れさせはしない!」
死んだはずのエデンの魂が、ヴィオラの体に乗り移っていた!?
――これは、望まぬ結婚をさせられた伯爵令嬢ヴィオラと、死んだはずの護衛騎士エデンのふしぎな恋の物語。理不尽な夫になんて、もう絶対に負けません!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる