24 / 41
24、もてる王太子
しおりを挟む
「殿下。失礼致しました」
「いやいや実に興味深いものを見せてもらった。最初はおまえの見たこともない表情を見られて面白く思っていたが、次第に自分は何を見せられているのか、という心情になっていってな、これがいわゆる当てられた、というやつだなと実感していたところだ」
「あの、殿下。本当に申し訳ありません」
イリスも恥ずかしさと申し訳なさで謝ると、サミュエルはいいんだと手を振った。
「そもそもきみたちの仲を拗らせる原因になったのが、私にあったようだからな。ラファエルが落ち込んでいるのは、私も見ていられなかった」
「ラファエルが?」
「そうだ。どんよりとした雰囲気でな、普段の彼なら絶対しないミスを連発して、」
「まぁ」
「それで私がどうしたかとたずねると、いきなり私に時間をくれと言い出してな、愛する婚約者に誤解されてしまってもう何も手につかないと、」
「殿下」
ラファエルが怖い顔をして遮る。
「っと、悪い、悪い。とにかくイリス嬢。私の余計な発言のせいできみたち二人の仲を拗れさせてしまってすまない」
「そんな……殿下のせいではありません」
イリスが否定しても、サミュエルは「そうとも言えないんだ」と困ったように否定した。
「ラファエルの“氷の騎士”の名を広めてしまう原因も、私にあるんだ」
「殿下に?」
一体どういうことだ、とイリスが思っているとラファエルが引き継いだ。
「イリス。サミュエル殿下は非常に女性にもてる」
「もてる?」
「そうだ」
大真面目で頷くラファエルに、未だ話の趣旨が掴めない。
「王子様だから、それはもてるだろうね?」
ラファエルほどではないが、サミュエルも美しい容姿をしている。おまけに王子という地位だ。人気なのはさも当然ではなかろうか。
「イリスが想像している百倍は人気だ」
「百倍……」
「それはいくら何でも言い過ぎではないか、ラファエル?」
髪をかき上げながらサミュエルが訂正する。あまりそう思っていない仕草であった。
「いいえ、全く。貴方は隙あらば女性に言い寄られる生活を送っておられます」
「隙あらば……」
そういえば、とイリスは思い出す。
「お茶会の時、すごく歓迎されているご様子だったわ」
「だろう? あんなのまだ序の口だ」
「あれで?」
「そうだ。本気で王太子殿下の伴侶に選ばれようとする者はもっと積極的だ」
つまりサミュエルの妃を狙っている女性がたくさんいるわけだ。それは個人の願望もあるだろうし、家の事情を背負った者もいるだろう。
「幸いにも……と言っていいかわからんが、殿下にはまだ決まった相手はいない。だからこそ自分が、と立候補したがる女性がいすぎて、毎日俺たち護衛の人間が苦労しているんだが……」
疲れの滲んだ顔でラファエルはため息をつく。
彼が日頃大変な苦労を強いられていることはよくわかったが、イリスにはいまいちよくわからなかった。
「それって例えば、どんな感じなの?」
教えて、とイリスが純粋な好奇心からたずねると、ラファエルは少し躊躇した。
「あまりおまえの耳には入れたくないが……そうだな。例えば以前、びや……惚れ薬を混ぜて作ったという焼き菓子を殿下に食べさせようとしたことがある」
「惚れ薬!」
昔読んだ絵本に、悪い魔女が王子を誑かそうとして惚れ薬を作る話があった。お伽話だけに出てくるアイテムが実際にもあると知って、イリスは少し胸が躍った。
「ほんとにそんな薬あるんだね」
「あ、ああ。世の中には妖しい薬がたくさんあるんだ」
おまえも気をつけろよ、と注意され、イリスはこくこく頷いた。
「でも惚れ薬なんて大変……殿下はそのお菓子を食べずに済んだの?」
「ああ。普通王族の口に入れるものは毒味をさせるから、殿下が口にする前に回収して、他の人間に食べさせたんだ」
「えっ、食べちゃったの? じゃあその人はお菓子をあげた子に惚れちゃって、企みがばれたということ?」
「いや、それは……」
突然ごにょごにょと口ごもるラファエルに、イリスはどういうこと? とどこまでも純粋な気持ちでたずねた。
「ラファエル。私が代わりに教えてあげようか?」
なぜか笑いをかみ殺している様子のサミュエルが横から口を挟む。ラファエルは軽蔑したような顔で「けっこうです」と即座に断った。
「殿下は余計なことを言わず、黙っていて下さい」
「遠慮せずとも、」
「貴方の言葉でイリスが汚れますから」
「その言い方、酷くないか?」
「いいえ、ちっとも。イリスを守るためですから」
「あまり過保護すぎるのも、良くないと思うぞ」
サミュエルの抗議を無視し、「とにかく!」とラファエルは強引にこの話を終わらせようとする。
「そういうことがあったから、殿下が飲食物を知らない人間から受け取らないよう、護衛の間で取り決めたんだ」
「もらうのもダメなの?」
「厳しいだろう?」
愚痴を零すサミュエル。ラファエルは何を言っているのだという口調で主君を窘めた。
「そうでもしないと、貴方はその場で口にしようとするでしょう」
「それは仕方ない。相手の女性がわざわざ私のために、一生懸命作ってくれたのだ」
「貴族の女性が自ら厨房に立つわけないでしょう。料理人に作らせたに決まっています」
たしかに貴族の令嬢が料理することなどまずない。それは使用人の仕事であり、手を出すことは彼らの仕事を奪い、自分の貴族としての品位を下げる行いだと見なされていたから。
「そんなのわからないさ。中には物好きの女性もいるかもしれない」
「十人も二十人もそんな令嬢いません」
「一人くらいは、いるということだ」
サミュエルが軽快に言い返す度、ラファエルの顔は険しさを増す。
しかしベルティーユの兄というだけあって、彼もラファエルの顔色などちっとも気にしていない様子で話を続ける。
「それにな、ラファエル。手作りであろうと、そうでなかろうと、別に私はどちらでも構わない。大切なことは、作り方ではない。私に食べて欲しいと、緊張した、けれどとても可愛らしい表情で彼女たちがお願いしたこと。決死の想いで私に伝えたこと。忘れてならないのは、そういった気持ちだ」
なぁ、イリス嬢? とイリスはサミュエルに意見を求められた。
「いやいや実に興味深いものを見せてもらった。最初はおまえの見たこともない表情を見られて面白く思っていたが、次第に自分は何を見せられているのか、という心情になっていってな、これがいわゆる当てられた、というやつだなと実感していたところだ」
「あの、殿下。本当に申し訳ありません」
イリスも恥ずかしさと申し訳なさで謝ると、サミュエルはいいんだと手を振った。
「そもそもきみたちの仲を拗らせる原因になったのが、私にあったようだからな。ラファエルが落ち込んでいるのは、私も見ていられなかった」
「ラファエルが?」
「そうだ。どんよりとした雰囲気でな、普段の彼なら絶対しないミスを連発して、」
「まぁ」
「それで私がどうしたかとたずねると、いきなり私に時間をくれと言い出してな、愛する婚約者に誤解されてしまってもう何も手につかないと、」
「殿下」
ラファエルが怖い顔をして遮る。
「っと、悪い、悪い。とにかくイリス嬢。私の余計な発言のせいできみたち二人の仲を拗れさせてしまってすまない」
「そんな……殿下のせいではありません」
イリスが否定しても、サミュエルは「そうとも言えないんだ」と困ったように否定した。
「ラファエルの“氷の騎士”の名を広めてしまう原因も、私にあるんだ」
「殿下に?」
一体どういうことだ、とイリスが思っているとラファエルが引き継いだ。
「イリス。サミュエル殿下は非常に女性にもてる」
「もてる?」
「そうだ」
大真面目で頷くラファエルに、未だ話の趣旨が掴めない。
「王子様だから、それはもてるだろうね?」
ラファエルほどではないが、サミュエルも美しい容姿をしている。おまけに王子という地位だ。人気なのはさも当然ではなかろうか。
「イリスが想像している百倍は人気だ」
「百倍……」
「それはいくら何でも言い過ぎではないか、ラファエル?」
髪をかき上げながらサミュエルが訂正する。あまりそう思っていない仕草であった。
「いいえ、全く。貴方は隙あらば女性に言い寄られる生活を送っておられます」
「隙あらば……」
そういえば、とイリスは思い出す。
「お茶会の時、すごく歓迎されているご様子だったわ」
「だろう? あんなのまだ序の口だ」
「あれで?」
「そうだ。本気で王太子殿下の伴侶に選ばれようとする者はもっと積極的だ」
つまりサミュエルの妃を狙っている女性がたくさんいるわけだ。それは個人の願望もあるだろうし、家の事情を背負った者もいるだろう。
「幸いにも……と言っていいかわからんが、殿下にはまだ決まった相手はいない。だからこそ自分が、と立候補したがる女性がいすぎて、毎日俺たち護衛の人間が苦労しているんだが……」
疲れの滲んだ顔でラファエルはため息をつく。
彼が日頃大変な苦労を強いられていることはよくわかったが、イリスにはいまいちよくわからなかった。
「それって例えば、どんな感じなの?」
教えて、とイリスが純粋な好奇心からたずねると、ラファエルは少し躊躇した。
「あまりおまえの耳には入れたくないが……そうだな。例えば以前、びや……惚れ薬を混ぜて作ったという焼き菓子を殿下に食べさせようとしたことがある」
「惚れ薬!」
昔読んだ絵本に、悪い魔女が王子を誑かそうとして惚れ薬を作る話があった。お伽話だけに出てくるアイテムが実際にもあると知って、イリスは少し胸が躍った。
「ほんとにそんな薬あるんだね」
「あ、ああ。世の中には妖しい薬がたくさんあるんだ」
おまえも気をつけろよ、と注意され、イリスはこくこく頷いた。
「でも惚れ薬なんて大変……殿下はそのお菓子を食べずに済んだの?」
「ああ。普通王族の口に入れるものは毒味をさせるから、殿下が口にする前に回収して、他の人間に食べさせたんだ」
「えっ、食べちゃったの? じゃあその人はお菓子をあげた子に惚れちゃって、企みがばれたということ?」
「いや、それは……」
突然ごにょごにょと口ごもるラファエルに、イリスはどういうこと? とどこまでも純粋な気持ちでたずねた。
「ラファエル。私が代わりに教えてあげようか?」
なぜか笑いをかみ殺している様子のサミュエルが横から口を挟む。ラファエルは軽蔑したような顔で「けっこうです」と即座に断った。
「殿下は余計なことを言わず、黙っていて下さい」
「遠慮せずとも、」
「貴方の言葉でイリスが汚れますから」
「その言い方、酷くないか?」
「いいえ、ちっとも。イリスを守るためですから」
「あまり過保護すぎるのも、良くないと思うぞ」
サミュエルの抗議を無視し、「とにかく!」とラファエルは強引にこの話を終わらせようとする。
「そういうことがあったから、殿下が飲食物を知らない人間から受け取らないよう、護衛の間で取り決めたんだ」
「もらうのもダメなの?」
「厳しいだろう?」
愚痴を零すサミュエル。ラファエルは何を言っているのだという口調で主君を窘めた。
「そうでもしないと、貴方はその場で口にしようとするでしょう」
「それは仕方ない。相手の女性がわざわざ私のために、一生懸命作ってくれたのだ」
「貴族の女性が自ら厨房に立つわけないでしょう。料理人に作らせたに決まっています」
たしかに貴族の令嬢が料理することなどまずない。それは使用人の仕事であり、手を出すことは彼らの仕事を奪い、自分の貴族としての品位を下げる行いだと見なされていたから。
「そんなのわからないさ。中には物好きの女性もいるかもしれない」
「十人も二十人もそんな令嬢いません」
「一人くらいは、いるということだ」
サミュエルが軽快に言い返す度、ラファエルの顔は険しさを増す。
しかしベルティーユの兄というだけあって、彼もラファエルの顔色などちっとも気にしていない様子で話を続ける。
「それにな、ラファエル。手作りであろうと、そうでなかろうと、別に私はどちらでも構わない。大切なことは、作り方ではない。私に食べて欲しいと、緊張した、けれどとても可愛らしい表情で彼女たちがお願いしたこと。決死の想いで私に伝えたこと。忘れてならないのは、そういった気持ちだ」
なぁ、イリス嬢? とイリスはサミュエルに意見を求められた。
112
あなたにおすすめの小説
優しすぎる王太子に妃は現れない
七宮叶歌
恋愛
『優しすぎる王太子』リュシアンは国民から慕われる一方、貴族からは優柔不断と見られていた。
没落しかけた伯爵家の令嬢エレナは、家を救うため王太子妃選定会に挑み、彼の心を射止めようと決意する。
だが、選定会の裏には思わぬ陰謀が渦巻いていた。翻弄されながらも、エレナは自分の想いを貫けるのか。
国が繁栄する時、青い鳥が現れる――そんな伝承のあるフェラデル国で、優しすぎる王太子と没落令嬢の行く末を、青い鳥は見守っている。
このたび、あこがれ騎士さまの妻になりました。
若松だんご
恋愛
「リリー。アナタ、結婚なさい」
それは、ある日突然、おつかえする王妃さまからくだされた命令。
まるで、「そこの髪飾りと取って」とか、「窓を開けてちょうだい」みたいなノリで発せられた。
お相手は、王妃さまのかつての乳兄弟で護衛騎士、エディル・ロードリックさま。
わたしのあこがれの騎士さま。
だけど、ちょっと待って!! 結婚だなんて、いくらなんでもそれはイキナリすぎるっ!!
「アナタたちならお似合いだと思うんだけど?」
そう思うのは、王妃さまだけですよ、絶対。
「試しに、二人で暮らしなさい。これは命令です」
なーんて、王妃さまの命令で、エディルさまの妻(仮)になったわたし。
あこがれの騎士さまと一つ屋根の下だなんてっ!!
わたし、どうなっちゃうのっ!? 妻(仮)ライフ、ドキドキしすぎで心臓がもたないっ!!
【完結】私たち白い結婚だったので、離婚してください
楠結衣
恋愛
田舎の薬屋に生まれたエリサは、薬草が大好き。薬草を摘みに出掛けると、怪我をした一匹の子犬を助ける。子犬だと思っていたら、領主の息子の狼獣人ヒューゴだった。
ヒューゴとエリサは、一緒に薬草採取に出掛ける日々を送る。そんなある日、魔王復活の知らせが世界を駆け抜け、神託によりヒューゴが勇者に選ばれることに。
ヒューゴが出立の日、エリサは自身の恋心に気づいてヒューゴに告白したところ二人は即結婚することに……!
「エリサを泣かせるなんて、絶対許さない」
「エリサ、愛してる!」
ちょっぴり鈍感で薬草を愛するヒロインが、一途で愛が重たい変態風味な勇者に溺愛されるお話です。
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
【完結】悪役令嬢は折られたフラグに気が付かない〜王子たちは悪役令嬢の平穏を守れるのか!?〜【全23話+おまけ2話】
早奈恵
恋愛
エドウィン王子から婚約破棄されて、修道院でいじめ抜かれて死んでしまう予知夢を見た公爵令嬢アデリアーナは、男爵令嬢のパナピーアに誘惑されてしまうはずの攻略対象者との出会いを邪魔して、予知夢を回避できるのか試そうとする。
婚約破棄への道を自分で潰すつもりなのに、現実は何だか予知夢の内容とどんどんかけ離れて、知らないうちに話が進んでいき……。
宰相インテリ子息、騎士団長の脳筋子息、実家を継ぐために養子になったわんこ系義弟、そして婚約者の王太子エドウィンが頑張る話。
*リハビリに短編を書く予定が中編くらいになってしまいましたが、すでにラストまで書き終えている完結確約作品です。全23話+おまけ2話、よろしくお願いします。
*短い期間ですがHOTランキング1位に到達した作品です。
望まぬ結婚をさせられた私のもとに、死んだはずの護衛騎士が帰ってきました~不遇令嬢が世界一幸せな花嫁になるまで
越智屋ノマ
恋愛
「君を愛することはない」で始まった不遇な結婚――。
国王の命令でクラーヴァル公爵家へと嫁いだ伯爵令嬢ヴィオラ。しかし夫のルシウスに愛されることはなく、毎日つらい仕打ちを受けていた。
孤独に耐えるヴィオラにとって唯一の救いは、護衛騎士エデン・アーヴィスと過ごした日々の思い出だった。エデンは強くて誠実で、いつもヴィオラを守ってくれた……でも、彼はもういない。この国を襲った『災禍の竜』と相打ちになって、3年前に戦死してしまったのだから。
ある日、参加した夜会の席でヴィオラは窮地に立たされる。その夜会は夫の愛人が主催するもので、夫と結託してヴィオラを陥れようとしていたのだ。誰に救いを求めることもできず、絶体絶命の彼女を救ったのは――?
(……私の体が、勝手に動いている!?)
「地獄で悔いろ、下郎が。このエデン・アーヴィスの目の黒いうちは、ヴィオラ様に指一本触れさせはしない!」
死んだはずのエデンの魂が、ヴィオラの体に乗り移っていた!?
――これは、望まぬ結婚をさせられた伯爵令嬢ヴィオラと、死んだはずの護衛騎士エデンのふしぎな恋の物語。理不尽な夫になんて、もう絶対に負けません!!
拝啓、愛しの侯爵様~行き遅れ令嬢ですが、運命の人は案外近くにいたようです~
藤原ライラ
恋愛
心を奪われた手紙の先には、運命の人が待っていた――
子爵令嬢のキャロラインは、両親を早くに亡くし、年の離れた弟の面倒を見ているうちにすっかり婚期を逃しつつあった。夜会でも誰からも相手にされない彼女は、新しい出会いを求めて文通を始めることに。届いた美しい字で洗練された内容の手紙に、相手はきっとうんと年上の素敵なおじ様のはずだとキャロラインは予想する。
彼とのやり取りにときめく毎日だがそれに難癖をつける者がいた。幼馴染で侯爵家の嫡男、クリストファーである。
「理想の相手なんかに巡り合えるわけないだろう。現実を見た方がいい」
四つ年下の彼はいつも辛辣で彼女には冷たい。
そんな時キャロラインは、夜会で想像した文通相手とそっくりな人物に出会ってしまう……。
文通相手の正体は一体誰なのか。そしてキャロラインの恋の行方は!?
じれじれ両片思いです。
※他サイトでも掲載しています。
イラスト:ひろ様(https://xfolio.jp/portfolio/hiro_foxtail)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる