42 / 93
第5章
第2話(3)
しおりを挟む
どれほどの時間、そうして後孔をいじられていたことだろう。頭がぼんやりしてきたところで、ようやく指が抜かれた。
「莉音、大丈夫か?」
気遣うような、それでいて情慾を滲ませた、ひどく掠れた声が耳もとに吹きこまれて、莉音はそれだけで官能を刺激されて陶然となった。
ヴィンセントの手が、莉音の内股を撫でてわずかに足を開かせる。うつぶせのまま、下肢だけを持ち上げて突き出すような体勢で、先程まで指に犯されていたそこに、熱を帯びた、容積のあるものをあてがわれた。
「は、あっ……っ、あっ、あっ、あっ……っ」
指とは比べものにならない圧迫感を伴う挿入に、薄く開いた口から間断なく声が漏れ出た。
逞しいヴィンセントの雄茎が、未開の隘路をゆっくりと、しかし容赦なく割り開いて奥へ奥へと侵入してくる。
「莉音、いい子だ。ゆっくり息を吐いて。そう、とても上手だ」
耳もとで響く艶のある声が、このうえなく甘い。
つらくて苦しいのに、ヴィンセントを受け入れられることがとても嬉しかった。
「ア、ルフさ……アルフ、さ、ん……」
莉音の声に応えるように、ヴィンセントの手が、指を絡めながら莉音の手の甲を包みこんでくる。
ヴィンセントが時間をかけて丁寧にほぐしてくれたからか、思ったほどの痛みはないが、それでもこれまでに経験したことのない苦痛に、切ない喘ぎが漏れた。
室内を満たす、荒い呼吸となんとも言えない淫靡な熱気。
根もとまで無事、ヴィンセントを受け入れることができたときには息も絶え絶えになっていて、なにも考えることができなくなっていた。
そんな莉音を褒めるように、背後からまわされた手が頭を撫で、首筋に口づけを落とす。躰の中で、ヴィンセントの昂ぶりがドクドクと脈打っていた。
愛おしむように莉音の躰を撫でさすりながら、ヴィンセントはゆるゆると腰を動かした。
「はぁっ…ん……」
莉音の口から、上擦ったような声が漏れる。ヴィンセントは反応を見ながらゆっくりと腰を揺すり、加減を加えつつ抜き挿しをはじめた。
「あっ、あっ……あぁっ、やっ、ん……っ。ひ…っ!」
躰が揺すられるたび、口から自然と声が零れ落ちる。
苦しくて、わけがわからなくて、だけれども、ヴィンセントと繋がれていることだけがただひたすらに嬉しくて。
自分はこんなにもヴィンセントのことが好きだったのだと、抱かれてあらためて、強く実感した。
ヴィンセントの動きが次第に速まり、呼吸が乱れていく。強弱をつけて抽挿を繰り返しながら、動作の中に腰をまわす動きが加わると、莉音は細い悲鳴を放って背中を撓らせた。
甘い啼き声が室内に響きわたる。
ヴィンセントは一度己を引き抜くと、莉音の躰を返して両足を割りひろげ、正面からふたたび充血した後孔を穿って莉音を啼かせた。
粘膜が擦れ合う淫猥な音に耳まで犯され、莉音は甘い喘ぎを口から漏らしつづけた。
苦しかったはずの結合は、いつしか快楽をもたらし、奥の一点を突かれるたびにとろけるような痺れをもたらす。目尻からこめかみを伝って流れ落ちる涙を舐めとられ、閉じることができずに半開きの状態で喘ぎつづける口唇を奪われ、きつく吸い上げられた。
猛々しい楔を包みこむ内壁が収縮して、大きなうねりが生じる。途端にヴィンセントの眉間に、深い皺が寄った。
間近から莉音を見つめる青い瞳が熱を帯びて爛々と輝き、はじめて見る、欲情した雄の顔を覗かせていた。
ぐぐっと腰を押しつけられて、莉音の口からあえかな声が漏れる。背中にまわした腕で力強く莉音の腰を引き寄せると、ヴィンセントはよりいっそう激しい抽挿を開始した。
求める相手にそれ以上に強く求められ、荒々しく征服されて欲望を注ぎこまれる行為がこんなにも幸せで嬉しい。
莉音はただひたすらに、甘やかな啼き声を漏らして与えられる快楽に溺れつづけた。
「莉音、大丈夫か?」
気遣うような、それでいて情慾を滲ませた、ひどく掠れた声が耳もとに吹きこまれて、莉音はそれだけで官能を刺激されて陶然となった。
ヴィンセントの手が、莉音の内股を撫でてわずかに足を開かせる。うつぶせのまま、下肢だけを持ち上げて突き出すような体勢で、先程まで指に犯されていたそこに、熱を帯びた、容積のあるものをあてがわれた。
「は、あっ……っ、あっ、あっ、あっ……っ」
指とは比べものにならない圧迫感を伴う挿入に、薄く開いた口から間断なく声が漏れ出た。
逞しいヴィンセントの雄茎が、未開の隘路をゆっくりと、しかし容赦なく割り開いて奥へ奥へと侵入してくる。
「莉音、いい子だ。ゆっくり息を吐いて。そう、とても上手だ」
耳もとで響く艶のある声が、このうえなく甘い。
つらくて苦しいのに、ヴィンセントを受け入れられることがとても嬉しかった。
「ア、ルフさ……アルフ、さ、ん……」
莉音の声に応えるように、ヴィンセントの手が、指を絡めながら莉音の手の甲を包みこんでくる。
ヴィンセントが時間をかけて丁寧にほぐしてくれたからか、思ったほどの痛みはないが、それでもこれまでに経験したことのない苦痛に、切ない喘ぎが漏れた。
室内を満たす、荒い呼吸となんとも言えない淫靡な熱気。
根もとまで無事、ヴィンセントを受け入れることができたときには息も絶え絶えになっていて、なにも考えることができなくなっていた。
そんな莉音を褒めるように、背後からまわされた手が頭を撫で、首筋に口づけを落とす。躰の中で、ヴィンセントの昂ぶりがドクドクと脈打っていた。
愛おしむように莉音の躰を撫でさすりながら、ヴィンセントはゆるゆると腰を動かした。
「はぁっ…ん……」
莉音の口から、上擦ったような声が漏れる。ヴィンセントは反応を見ながらゆっくりと腰を揺すり、加減を加えつつ抜き挿しをはじめた。
「あっ、あっ……あぁっ、やっ、ん……っ。ひ…っ!」
躰が揺すられるたび、口から自然と声が零れ落ちる。
苦しくて、わけがわからなくて、だけれども、ヴィンセントと繋がれていることだけがただひたすらに嬉しくて。
自分はこんなにもヴィンセントのことが好きだったのだと、抱かれてあらためて、強く実感した。
ヴィンセントの動きが次第に速まり、呼吸が乱れていく。強弱をつけて抽挿を繰り返しながら、動作の中に腰をまわす動きが加わると、莉音は細い悲鳴を放って背中を撓らせた。
甘い啼き声が室内に響きわたる。
ヴィンセントは一度己を引き抜くと、莉音の躰を返して両足を割りひろげ、正面からふたたび充血した後孔を穿って莉音を啼かせた。
粘膜が擦れ合う淫猥な音に耳まで犯され、莉音は甘い喘ぎを口から漏らしつづけた。
苦しかったはずの結合は、いつしか快楽をもたらし、奥の一点を突かれるたびにとろけるような痺れをもたらす。目尻からこめかみを伝って流れ落ちる涙を舐めとられ、閉じることができずに半開きの状態で喘ぎつづける口唇を奪われ、きつく吸い上げられた。
猛々しい楔を包みこむ内壁が収縮して、大きなうねりが生じる。途端にヴィンセントの眉間に、深い皺が寄った。
間近から莉音を見つめる青い瞳が熱を帯びて爛々と輝き、はじめて見る、欲情した雄の顔を覗かせていた。
ぐぐっと腰を押しつけられて、莉音の口からあえかな声が漏れる。背中にまわした腕で力強く莉音の腰を引き寄せると、ヴィンセントはよりいっそう激しい抽挿を開始した。
求める相手にそれ以上に強く求められ、荒々しく征服されて欲望を注ぎこまれる行為がこんなにも幸せで嬉しい。
莉音はただひたすらに、甘やかな啼き声を漏らして与えられる快楽に溺れつづけた。
34
あなたにおすすめの小説
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
白金の花嫁は将軍の希望の花
葉咲透織
BL
義妹の身代わりでボルカノ王国に嫁ぐことになったレイナール。女好きのボルカノ王は、男である彼を受け入れず、そのまま若き将軍・ジョシュアに下げ渡す。彼の屋敷で過ごすうちに、ジョシュアに惹かれていくレイナールには、ある秘密があった。
※個人ブログにも投稿済みです。
【完結】最初で最後の恋をしましょう
関鷹親
BL
家族に搾取され続けたフェリチアーノはある日、搾取される事に疲れはて、ついに家族を捨てる決意をする。
そんな中訪れた夜会で、第四王子であるテオドールに出会い意気投合。
恋愛を知らない二人は、利害の一致から期間限定で恋人同士のふりをすることに。
交流をしていく中で、二人は本当の恋に落ちていく。
《ワンコ系王子×幸薄美人》
黒に染まる
曙なつき
BL
“ライシャ事変”に巻き込まれ、命を落としたとされる美貌の前神官長のルーディス。
その親友の騎士団長ヴェルディは、彼の死後、長い間その死に囚われていた。
事変から一年後、神殿前に、一人の赤子が捨てられていた。
不吉な黒髪に黒い瞳の少年は、ルースと名付けられ、見習い神官として育てられることになった。
※疫病が流行るシーンがあります。時節柄、トラウマがある方はご注意ください。
愛しの妻は黒の魔王!?
ごいち
BL
「グレウスよ、我が弟を妻として娶るがいい」
――ある日、平民出身の近衛騎士グレウスは皇帝に呼び出されて、皇弟オルガを妻とするよう命じられる。
皇弟オルガはゾッとするような美貌の持ち主で、貴族の間では『黒の魔王』と怖れられている人物だ。
身分違いの政略結婚に絶望したグレウスだが、いざ結婚してみるとオルガは見事なデレ寄りのツンデレで、しかもその正体は…。
魔法の国アスファロスで、熊のようなマッチョ騎士とツンデレな『魔王』がイチャイチャしたり無双したりするお話です。
表紙は豚子さん(https://twitter.com/M_buibui)に描いていただきました。ありがとうございます!
11/28番外編2本と、終話『なべて世は事もなし』に挿絵をいただいております! ありがとうございます!
あまく、とろけて、開くオメガ
藍沢真啓/庚あき
BL
オメガの市居憂璃は同じオメガの実母に売られた。
北関東圏を支配するアルファの男、玉之浦椿に。
ガリガリに痩せた子は売れないと、男の眼で商品として価値があがるように教育される。
出会ってから三年。その流れゆく時間の中で、男の態度が商品と管理する関係とは違うと感じるようになる憂璃。
優しく、大切に扱ってくれるのは、自分が商品だから。
勘違いしてはいけないと律する憂璃の前に、自分を売った母が現れ──
はぴまり~薄幸オメガは溺愛アルファ~等のオメガバースシリーズと同じ世界線。
秘密のあるスパダリ若頭アルファ×不憫アルビノオメガの両片想いラブ。
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
忘れられない君の香
秋月真鳥
BL
バルテル侯爵家の後継者アレクシスは、オメガなのに成人男性の平均身長より頭一つ大きくて筋骨隆々としてごつくて厳つくてでかい。
両親は政略結婚で、アレクシスは愛というものを信じていない。
母が亡くなり、父が借金を作って出奔した後、アレクシスは借金を返すために大金持ちのハインケス子爵家の三男、ヴォルフラムと契約結婚をする。
アレクシスには十一年前に一度だけ出会った初恋の少女がいたのだが、ヴォルフラムは初恋の少女と同じ香りを漂わせていて、契約、政略結婚なのにアレクシスに誠実に優しくしてくる。
最初は頑なだったアレクシスもヴォルフラムの優しさに心溶かされて……。
政略結婚から始まるオメガバース。
受けがでかくてごついです!
※ムーンライトノベルズ様、エブリスタ様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる