【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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 テーブルの向こう端からは、酒の入った父親たちが酒を取った取られたと大はしゃぎしている。
 背後からはフリシアの大きな笑い声が聞こえてくる。

「うまっ⁉︎ なぁこれもう一皿……いや三皿もらえる⁇」
「さっ⁉︎ えぇと……確認して参ります……」
「お願いしまーす!」

 目の前では未だに食欲旺盛な弟が、上機嫌で食事を続けながらメイドを困らせたりしていてーー

 そんな光景を改めて一つ一つ確認したリアーヌは、内緒話をするように少しゼクスの方に体を傾け、口元に手を当てる。
 そんなリアーヌに気がついたゼクスも耳を傾けるようにリアーヌの方に少し体を傾ける。

「……無礼講って思ったよりも騒がしいんですね?」
「ーー……この無礼講は特別なんじゃないかなー……⁇」

 ハハ……と、乾いた笑いと共に紡がれたゼクスの言葉に、リアーヌは「んっ?」と目を丸くするが、心当たりがあったのか、すぐに納得したように「あー……」と、小さな声を漏らした。

(そりゃそうだよね? いくら無礼講だって、ザームのあの対応が許されるとも思えないしーーそもそもパーティーで賭け事とか絶対ダメだろうし……あの笑い声くらいは許されて欲しい……ーーむしろ無礼講じゃなくても許されて欲しいレベル……)

 そんなことを考えながら部屋を見回していたリアーヌ。
 しかし、そこにいる家族たちは全員がとても楽しそうに笑っていてーー
 リアーヌはそんな家族たちの姿を見て、自然と顔を綻ばせていた。

「ーーでもみんな、とっても楽しそう」
「……まぁ、そこだけは良かった、のかな?」

 そう言いあった二人は顔を見合わせ、ふふふっと笑い合った。
 心がポカポカするようなそんな幸せな時間に、リアーヌが照れ臭そうに顔を伏せた時だった。

「姉ちゃんデザートが来たぞ! 食べるだろ⁉︎」

 と、興奮したようなザームの声がかけられた。

「良かったねぇ……? ーーえっなにそのケーキ、めっちゃ美味しそう!」

 初めは呆れたようにザームに視線を投げたリアーヌだったが、ザームの前に出されたケーキに目を奪われる。

「ーーこっちにも貰える?」

 ゼクスがなんだか疲れたような顔つきでメイドに言う。
 その言葉にリアーヌがキラキラとした瞳をゼクスに向けると、困ったように肩をすくめながら「好きなだけ食べな」と声をかける。
 そんなゼクスの態度に(なんだかデートの時みたい……)と感じてしまったリアーヌは、自分の頬が熱くなっていくのを感じ、パッとゼクスから顔を背けた。

「ーーリアーヌ?」
「あ……や、あの……ーー結果的にみんな仲良くなれて、良かったねですよね⁉︎」

 赤くなっているかもしれない自分の顔をごまかすように、リアーヌは身体をひねり部屋の中を見渡しながら言った。
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