【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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 再び沈黙が訪れ、リアーヌが分かりやすくソワソワし始めて、ビアンカが美しい所作で焦り始めた頃、レジアンナがなにかに気がついたかのように、パッと顔を上げリアーヌを見つめた。

(……え? 私……?)

「なにか楽しいことは無いかしら?」
「……え?」

 急にそんなことを言われ、戸惑うリアーヌ。
 助けを求めるように隣に座っていたビアンカを見つめるが、そんなビアンカも間髪入れずにニコリと笑いながらリアーヌに意見を求めた。

「なにか良い案は無いかしら?」
「ーーえ、私? ですか⁇」
「ええ。 いい考えが思い浮かんだら聞かせてちょうだいな」
「浮かんだらって……」

 そう言いながらみんなを見回すと、ほぼ全ての者たちと目が合ってしまう。

(ーーうん。 そんな期待のこもった眼差しで見られましても……ーーえ、コレ本当に私がなにかしらの案を出す感じなんです……? ええ……? 楽しいこと……楽しいこと……?)

 頭の中で何度も“楽しいこと”と、呟きながら必死に頭をひねる。

(ーーそういえば一回だけ、高校生の頃友達と学校サボってなにかのイベントに行ったコトがある気がする……ーーイベント限定グッズが手に入ったってのも嬉しかったんだけど……ーー“悪いことしちゃってる自分”ってのにすごくドキドキして、あの時はやたらと楽しかった覚えがあるーー……んだけど……)

 リアーヌはそこまで考えると、迷うような視線をビアンカやレジアンナ、そして友人たちに視線を走らせる。

「ーー思いつきまして⁉︎」

 バチリと目があったレジアンナが身を乗り出しながら目を輝かせる。
 その勢いに押されるようにリアーヌは体を後ろに引きながら、困ったように眉を下げた。

「でも絶対怒られちゃうよ……?」

 伺うようにそういう伝えたリアーヌに、レジアンナたちは眩いばかりに顔を輝かせる。

「ーーなにかしら、ワクワクしちゃうわ?」
「うふふ聞いてみませんと……ねぇ?」「ええ! ぜひ聞かせていただきたいわ?」

(……ーー聞きたいなら別に話さないでもないけど……でもイベントなんてそう都合よくーーあ、待って。 このお嬢様たち、たいしてお金持ってないかも。 ーーお嬢様的買い物って、基本的に使用人と一緒だから、みんなあんまりお金持ってないんだよね……ーーレジアンナなんか、今日の購買部行きのために自分のお財布買った! って嬉しそうに報告してたぐらいだし……ーーじゃあ今日ならお金はみんなが持ってる……ーーあ、なんかヤな予感がする。 イベント行くのダメな気がする……!)

 リアーヌは襲って来た悪寒にブルリと身体を震わせながら考えを改める。
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