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それから数日後の、天気の良い日――
春鈴は客人から聞いた話に目を丸くして驚いていた。
「えっ⁉︎ 龍王様、龍の里に帰ってきてんの⁉︎」
布で口元を覆った春鈴は、熱く熱せられた飴が入った鍋の中に、米菓子をザラザラと入れながら驚愕の声を上げる。
「おう。 龍族の体調不良は里じゃねぇと治らねぇからなぁ……」
そう答えたのは、客人のうちの一人である虎族の男――ガボク――だった。
ガボクはそう答えながら、その強靭な肉体で大きな木べらを軽々と動かし、飴と米菓子をいとも簡単に混ぜていく。
「あー、王都には龍脈通ってないから……」
ガボクの言葉に心当たりがあったのか、春鈴は気の毒そうに顔をしかめた。
ーーそんな顔をしながらも、体はテキパキと作業を続ける。
今度は、大鍋の中にに炒った大豆を入れていった。
「ああ、龍族にとっちゃ龍脈は必須。 逆に人間にとっちゃその力は毒にもなる……」
がっしがっしとかき混ぜながら、ちらりと春鈴の顔に視線を流し「――で、合ってるよな……?」と、からかうようなニヤケ顔でたずねた。
「――合ってるよ。 でも私もばっちゃも人間ですから!」
「ははっ! この山で暮らせるほどの先祖返りは別格だろー」
ガボクの言葉通り、春鈴の先祖には龍族が――そして龍族と子をなした人間がいた。
その子孫の中でも『先祖返り』と呼ばれる春鈴と祖母の美羽蘭は、龍族の特徴を備え持っていた。
――普通の人間よりはるかに長い寿命と強い妖力、そして縦長の瞳孔と金に煌めく瞳。
そして、人間の身でありながらも、春鈴たちには龍脈も必要だった。
この蓮歌山にも、龍の里ほどではないが決して少なくない規模の龍脈が通っている。
――だからこそこの山は豊かで安全なのだが、人間の血が濃い母親や兄、そして人間である父親が、ずっとここでは暮らせないほどには、龍脈はただの人間には過ぎたる力だった。
「龍王が王都を出発する時は大騒ぎだったらしいぜ?」
「……王様が病気になっちゃったから?」
「あー……それもちっとはあるだろうが、人間……特に王都に住んでる奴らは、今まで龍族の力に頼りきりで外交してきたわけだ。 ――かなり強気にな? けど龍王は里に帰っちまう……つまり、龍王を守るために王都に滞在していた龍族の近衛師団も里に戻っちまった、つーわけだ。 今や王都を守るのは、名前ばかりご立派なお偉いお貴族様たちばかりの軍隊だけ――……ま、今まで好き勝手やってきたツケが回ったんだろ。 ――嬢にこんなこと言うのは心苦しいが、それでも“ざまぁみろ”ってのが正直なところだな」
「あはは! 私も王都の奴らは嫌いだから、ワタワタしてるだけなら面白いけど……その結果、どっかと戦争するのは嫌だなぁ……」
「――確かに。 戦争にでもなっちまったら、うちの商売もやりづれぇ……」
ガボクはそうぼやきながらも木べらを動かす。
飴が冷め始め、だいぶ重くなっているようだが、先ほどと変わらぬ速さ、顔つきでまぜている。
「戦争かぁ……」
「んな顔すんなって! さすがにそこまでバカじゃねぇって! 戦争になんてならねぇさ。 龍族が人間を守ってるって事実に変わりはねぇんだ」
「……そっか。そうだよね!」
春鈴は小さな木べらで鍋の周りに付いた米菓子をこそぎ落としながら、明るい声をあげた。
「それに王都の奴らは、なんとか龍族を王都に入れたくて、あれこれ画策してるらしいぜ?」
「……王様の変わりよこせーってこと?」
「龍族が睨みを効かせてんのと、効かせてねーのとじゃ大きな違いだろうからなぁ」
「あー近衛もいなくなっちゃったから……」
「そりゃそうなる。 全員これ幸いと里帰りさ。 龍族にとっちゃ、王都の役人なんて何の価値もないからな」
「……龍族って、あんなに綺麗なものが好きなくせに、なんであんなにぶきっちょなんだろうね……?」
「まぁ……大雑把だわな?」
「――あれれー? ガボクがそれ言っちゃうのぉー?」
春鈴はからかうようにガボクの顔を覗き込む。
「ばっか言え、俺はこうやって料理手伝ってんだろうが。 あいつらがこんなこと出来るか? 焼く煮る茹でる以外の調理なんか出来ねぇ奴らだぞ?」
「……混ぜる、ぐらいなら……?」
春鈴は心の中で、腕力は同じくらいだし……? と考えながら首をかしげる。
「はっ あいつらに任せたらこの米菓子は粉々に砕けてるだろうよ」
鼻で笑いながら、自信満々に胸を張って言い切るガボク。
その言葉に春鈴は、「そんなわけないじゃん!」……と言い切れないのがな……と、あいまいに肩をすくめた。
「……ぶきっちょなんだよねぇー」
そう言いながら台の上に板を用意し、人間の身からは考えられないエピソードの数々を思い返し、遠い目をしながら力なく笑う。
「だからこそ龍族は器用な人間を守ってんだがな。 宝石の研磨師に稀布の織り手、宝飾具を作る細工師……」
「どの龍族も、もれなく光り物が大好きだもんね?」
「――知ってるか? あいつら、大人も子供も男も女も、新しいコレクション手に入れるたび、周りの奴らに見せびらかして自慢合戦し合ってるらしいぜ?」
「おう……」
「龍族の手に渡った宝石や稀布は、二度と龍の里から出てこない――ってのは、あながち間違いじゃねーわなー」
「出てこなさそう……」
「嬢の父ちゃんたちも、村々歩き回って宝石買い漁ってんだろ?」
ガボクは大鍋を軽々と持ち上げると、中身をまな板の上にひっくり返しながらたずねた。
「そりゃ見つけりゃ買ってくるよ。 父ちゃんたちのメインの仕事は勾玉の販売だもん。 宝石なかったら龍族の人たちと交渉できないじゃん」
ヘラで器用に米菓子を均等に伸ばし、形を整えながら答える春鈴。
「あー勾玉かぁ……いいよなぁ龍族はよぉ……ありあまる妖力ちょっとばかし売っぱらえば、左うちわで暮らしていけんだからよぉ……」
不満を漏らすガボクにクスクスと笑った春鈴は、最近聞いたばかりの話を聞かせるために口を開く。
「兄ちゃんの話だと、大人も子供も余分な力があれば、全部宝石に変えちゃうらしいよ?」
「――は?」
「だから、みんな財産はたくさんあっても、お金持ちって感じじゃないんだって。 みーんな毎日元気に働いてるらしいよ?」
「……あの一族の考えが分からねぇ……金になる力がありゃ、金に変えて遊んで暮らすだろ?」
「……宝石に変えて、貯め込むのが楽しいんじゃない?」
「――分っかんねぇ……」
「あははっ 私にも分かんないけど、勾玉がないとみんな困っちゃうし、ちょうどいいんじゃない?」
妖力をほとんど持っていない人間――
そしてあまり持っていない他種族にとっては、勾玉という特殊な形に加工された鉱石は、カラクリと呼ばれる妖力で動く道具を動かすものとして、その生活に必要不可欠なものとなっている。
この世の中には夜でも明るい光を発するカラクリ、妖力を水に火に変えるカラクリ、式と呼ばれる文を届けてくれるカラクリなど、多種多様なカラクリが存在している。
そんなカラクリを動かすために必要不可欠なのが、妖力が込められた勾玉――
つまり人間の生活に、龍族の妖力は無くてはならないものにまでなっていたのだった。
「それもそうかもなぁ……俺らも村じゃ使わねぇが、旅してる時はだいぶ助かってる」
「え? 虎族って妖力結構ある方なのに?」
「取っとけるなら、いざって時に取っておきてぇじゃねーか。 それに……いちいち印を結ぶのもめんどくせぇだろ? カラクリならつまみをひねって終わりだ」
「あー……」
妖力のある春鈴は妖術を扱うこともできる。
しかしそれでも、毎朝の水汲みやら火起こしやらをめんどくさく感じ、祖母に「うちもそろそろ……」と提案して「もったいない!」と一刀両断された事を思い出していた。
(分かるー……寝起きで頭回って無いのに、印結ぶのとかダルすぎ……)
「――そういや、龍王が体調崩したのは、祟りのせいだー! なんて言ってる奴らもいたなぁ」
「……龍族、祟れるほど力のある種族いるの?」
「……その辺は、ほれ……――意思の力でよ?」
「ええー……?」
ガボクの言葉にうさん臭そうな目をむける春鈴。
「なんでも、ずっと昔に大切な守り石を龍族に奪われた村があったんだと、石宝村ってらしいんだがな?」
「――石宝村で、守り石ともなると……?」
「当然、宝石だろうな?」
「――がぜん真実味が増してきましたね?」
「だろ? んで当時、龍族と争いたくなかった役人たちは、猛抗議してたその村を潰しちまったんだよ」
「――役人が潰しちゃいましたけど⁉︎ え、呪いは⁉︎」
「大元は龍族なんだから、龍族を怨んでんじゃねぇか?」
「とばっちりぃ……」
「ははっ あくまでも噂だからな。 ――けどよぉ、石宝村つー村は本当にあったらしいぜ? 昔そこの近くに住んでたってヤツに聞いた話だからな」
「え……本当にその村潰されちゃったの?」
「まぁな……ただ、なんで潰れたかは定かじゃねぇ。 ある日突然、村人全員が消えてたらしいからな……――俺はよ? 国が取り上げて龍族との交渉に使ったんじゃないかって思ってる」
「あー……ありそう。 役人なんて、いつの時代もクソ野郎だと、そう決まってるんだ」
「……嬢、相変わらずの役人嫌いだなぁ?」
「あいつらさえこの世に存在しなければ、龍族に直接稀布が売れて、大儲けできてたって言うのに……!」
「あんな綺麗なもん織るくせに、欲まみれなんだよなぁ……」
乾いた笑いを浮かべたガボクは、ひきつったほほをポリポリとかいた。
春鈴の家が借金をしているのは、菫家という家だったが、その菫家は多くの役人を輩出する、いわゆる名門と呼ばれる名家だった。
そのため、こちら側がどうにか交渉し、現状を打開しようとしても、すぐに法律やら権力やらを振りかざされ、そのことごとくを抑え込まれてしまっていた。
その結果、春鈴たちの家の借金はほとんど減らせておらず、借金の返済として、本来ならば高額で取引されるはずの稀布を、わずかな額で納品し続けなくてはならなかった。
そんな理由から、春鈴たち李家の人間は、菫家が――役人が大嫌いな者たちばかりであった。
――そんな話をしながらほんの一瞬、作業の手を止めていた2人に向けられて、庭先から大きな怒鳴り声がかけられる。
「サボってんじゃないだろうね⁉︎」
「っ! まさか!」
その声に、ほぼ反射的に直立不動になり答えるガボク。
「そうですよ。 今はお菓子が固まるのを待ってたところなんです。 ――これ全部ガボクが混ぜてくれたから、もう切るだけになっちゃった! すごく助かっちゃったよ」
春鈴は飛び出しそうになった心臓をなんとかなだめつつ、声の主――随分と恰幅のいい虎族のご婦人に向かい、愛想を振りまいた。
「――そうなのかい?」
春鈴の言葉に、ふんす……と鼻の穴を膨らませて、嬉しそうに聞き返す女性――テヨン。
「やっぱり虎族の男は力持ちだね!」
「――だろう? うちの店のもんはねえ、私の旦那がよーく仕込んだ、自慢のやつらだからね!」
そう大きな声で言ったくテヨンは、嬉しそうにその耳としっぽをピン! と立て胸を張った。
このテヨン、何年か前に夫を亡くしており、それから店を継いだのだが、店主自ら仕入れにも同行するというスタイルまで引き継いだ行動派の女傑だった。
(あの行動力でばっちゃより年上とか……――うちのばっちゃなんかことあるごとに腰が……足が……って文句ばっかりなのに……)
「あー! おあち!」
そんなテヨンの足元から、トテトテと歩き出す小さな男の子が一人。
「あらあージヨンちゃん、バァバから離れたらメッでちゅよぉ?」
テヨンはでろり……表情を崩し、甲高い声でジヨンに話しかける。
その様子を見ていた春鈴とガボクは、により……と込み上げる笑いを必死に噛み殺しすました表情を作り続けた。
「だっこ! ばぁ、だっこ!」
「はあぁぁぁっ なんて可愛いんだろうね、この子はっ!」
「おあち! おあちっ!」
テリンに抱きかかえられたジヨンは、春鈴が作っているお菓子向かい、キラキラと目を輝かせて両手を突き出す。
「お菓子? ジヨンお腹すいたのかい? だったら、ばぁばが蒸した芋がありまちゅよー」
そう言ってテヨンは懐から紙包みを取り出して、ニコニコと笑いながら蒸した芋をジヨンに手渡す。
「…………ばぁにあげゆ」
それを見た途端、スン……と表情なくし、芋から顔をそむけるジヨン。
そんなジヨンの態度をどう捉えたのか、テヨンは体を震わせながら口を開いた。
「――ばぁばに、ばぁばにくれるっていうのかい⁉︎ お腹が空いてるっていうのに、このばぁばに……⁉︎ なんっていい子なんだろうね、この子はっ! ああ……ジヨン! ばぁばの持っているものは全部、お前にあげましょうね? 店も財産も全部お前が継ぐんだよ!」
「――相変わらず仲良しですね?」
春鈴は“孫バカ”という言葉をかろうじて飲み込みながらテヨンに話しかける。
「おあち……おあち、あー」
ジヨンは春鈴の足元までやってくると、雛鳥の如く、大きく口を開けてみせる。
「あああ……そうだよねぇ? これをばぁばにくれたら、可愛いジヨンの食べ物がっ……ねぇ春鈴? 悪いんだけど、その端っこでもいいからね?」
テヨンが猫なで声で春鈴に話しかけた瞬間、春鈴の背後からテヨンに向けて声をかける人物が現れた。
「――相変わらずバカ祖母やってんのかい?」
「誰が馬鹿だって⁉︎ ……相変わらず口の悪い女だねっ」
「そりゃお互い様さね。ほらほら、退いた退いた。 出入り口をふさぐんじゃないよ」
「ちょっと! 今ジヨンのために菓子を――」
「――菓子だぁ? 追加の金は払うんだろうね?」
「その端で良いって言ってるんだ。 どうせ売り物になんてなりゃしないだろう――たまにはサービスぐらいしたってバチは当たらないと思うがね!」
「さぁびす……聞き慣れない言葉だね? そりゃ美味いのかい? ――暇してるなら手伝いな。 そしたら端っこぐらい、くれてやるさね」
「これだから人間は……がめつさの塊だよ!」
「おや……がめつさであんたに勝てる生物がいるとは驚きだ……」
「はぁー⁉︎ こちとらお客様だよ! それもとびっきりの上客様だろう⁉︎」
そろり、そろり……と2人から距離をとっていた春鈴は、その発言に心の中で(それはそう)と大きくうなずいていた。
確かにこの言い分は正しく、テヨンの店はわざわざ買い付けのために蓮花山に足を運んでくれ、余りがちな野菜やそろそろ処分の期限が見えてきたような保存食を買い取ってくれる、ありがたい客であった。
――その分、だいぶ値切られてもいるという側面もあるが、それを差し引いてもありがたい客だということに変わりはなかった。
「ばぁ……おあち……」
ジヨンがしょぼんと肩を落として、甘えるようにテヨンの足に頭をぐりぐりと擦り付ける。
「――すぅぐ貰ってあげるからねぇぇ? ジヨンちゃんはここで良い子にしてるんですよぉ?」
「――あーい!」
その言葉にジヨンはまだ小さな尻尾と耳をピンと立て、全身で喜びを表現していた。
「ガボク! しっかり見ときな」
「うっす……」
「こっちは仲が良いんだか、悪いんだか……」
春鈴は、ポンポンとテンポのいい掛け合いを披露するが祖母たちを見比べながら肩をすくめると、ガボクと共に苦笑いを浮かべながら庭へと出る。
「俺としては、ボンと遊んでたほうが楽だけどな?」
声をひそめて言ったガボクに、春鈴は「確かに」と忍び笑いを浮かべながら頷いた。
「おあち……」
そう言いながらガボクの足に抱きつくジヨン。
今すぐにはお菓子が貰えないという事実に、ようやく気が付いたようだった。
あー……と、声を上げなが、そんなジヨンの様子に見合わせる春鈴たち。
自分の祖母が、テヨンの手伝いが終わる前に菓子を渡すことなどありえないと確信している春鈴は、えーと……と、辺りを見渡すと、てててっと調理場の棚に駆け寄り、1つの壺を持ち帰ってきた。
そしてそこから透明な氷のような結晶を取り出すと、ガボクには手渡し、ジヨンの口には優しく押し入れた。
「はい、あーん」
「……あまっ!」
「ふふっ、ただの氷砂糖だけど、美味しいよねー?」
「――つまみ食いはいつだって特別美味いんだよ」
「うま! うま!」
「ふふっ 良かったねー?」
春鈴はたちは氷砂糖を口の中で転がしながら、テヨンの手伝いが終わるのを三人仲良く待ったのだった――
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