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第2章・婚約破棄は新たなる珍事を招く。
続・私は前世持ち。
しおりを挟む私はこの世界に生まれてから異端だったの。前世の記憶さえ思い出さなければ…。何度もそう思ったわ。でもこんな私の心配をしてくれる優しい両親が居た。そして自身も抗えない未来を決定付けられながら、地道に努力を続ける姉が側に居た。そんな家族に私は甘えすぎてたの。でも私は救われた。
私は未来を変えられたわ。でもこれは私の努力だけじゃ無い。確かに逃げると言う方向へだけど、私は私なりに努力はしたわ。しかしお姉様は、残念ながら婚約破棄は出来なかった。でもローズマリーがゲームオーバーの道を進んだ事により、悪役令嬢達の破滅へのルートは潰された筈よ。もしこの先元婚約者の侯爵子息とローズマリーが結婚したとしても、断罪され投獄され国外追放にされる筈だった悪役令嬢は私。でも今の私にはゲームの中での私よりも、手を差し伸べてくれる沢山の味方が居る。そして何よりも、ロジャース様が側に居てくれる。だから大丈夫。そう安心してたの。
でも!この世界は前世のゲームの世界じゃない。似ているけど違う世界。でもゲームとは、まるで平行世界の様に酷似している。存在する人物しかり。起こりうる未来しかり。つまりはゲームと類似している事柄は、これからも起こりえて世界は続くのだ。例えこの世界で生きる人々が、ゲームの世界の人々と異なってもなのだろう。それらが複雑に絡まりこの世界の未来をつくってゆく。
ヒロインたるローズマリーのゲームオーバーでは終わらない。否、終われない。だってこの世界はゲームでは無いのだから。生きる人々には現実なのだから。この世界はこれからもずっと続いて行く。既に私の知ってるゲームの世界とは剥離している。だから私はすっかり失念していたの。
お姉さまごめんなさい。
忘れていて本当にごめんなさい。私は安心してしまっていました。ゲームオーバーに。そしてヒロインたるローズマリーのバッドエンドに。これで全て終わりだと。悪役令嬢になりうる私達は、牢には入らない。国外追放になんてならない。もう安心なんだと。
でもそうじゃない。時間は進む。ゲームの様に止まったりはしない。現実の世界では例えどんな結果を得ようとも、世界は廻り時は進むのだから。
*****
前世の私がクリアしたゲームには続編が有ったの。でも前世での私は、面倒だからやらないと同僚からのプレゼントを断った。それ位お菓子作りの仕事にのめり込んでた。だから続編をプレイしなかった。しかし同僚が言う。現実の男性に興味ないなら、せめてバーチャルで慣れなさい。一緒に恋ばなしたいの!と、攻略本を渡され休憩時間に熱く語られた。
だから詳しいイベントまでは解らないけど、おおよその内容は理解しているつもり。
後編は所謂下克上。前作で大人気だった悪役令嬢のエリザベートが、隣国2つを跨ぎ活躍する。つまり後編は、エリザベートお姉さまがヒロインとなる。
実は前編での攻略者のルートで、皇太子様のルートだけは特殊だった。他の攻略者の全てが其々の心の闇の隙間をヒロインに、暴かれ癒され簡単に落ちてしまう。更に魅了の魔法で強固に絡め取られてしまう。そして結婚してハッピーエンドのエンディングを迎える。
しかし皇太子様だけは完全に落ちなかった。皇太子様はそれ位、エリザベートを愛していた。病んでると言われる位に。しかしそれが仇となる。エリザベートが男性と仲良くしているのに腹を立て、自身にも焼きもちを妬いて貰いたくなる。その一時の気の迷いで、ヒロインの誘いにのりエリザベートを試した。やがて婚約者が身分の低い令嬢と仲良くしている。私と言う婚約者が居るのに!と、エリザベートが嫉妬心からローズマリーを虐めていると言う噂が立ち始める。しかしながら、エリザベートは政略結婚と言う立場を弁えている。更には皇太子の隠された性癖を知っている為、無理に婚約を継続したいとは考えていない。よってそれらは勿論事実無根である。
しかし皇太子はその噂を信じて喜んでしまう。更には徐々にローズマリーの魅了の魔法に蝕まれてゆく。流石に王族。精神操作の魔法は簡単には効かなかった。しかし魅了はジワジワと浸透してしまい、やがて完全な傀儡となってしまった。
そして断罪の婚約破棄へ。
勿論エリザベートによる虐め等は全く無い。完璧な事実無根だった。勿論エリザベートは、虐めについては否認した。しかしローズマリーの傀儡となったエドワードは、エリザベートを牢に入れ国外追放にすると宣言してしまう。
エリザベートは皇太子様を諌められなかった己の責だからと、それ以上の反論をせず婚約破棄を了承し牢に入った。
ここまでがプロローグ。牢の中へ差し出された攻略者からの4本の手。エリザベートが何れかの手をとり、優雅に微笑む画面から続編のゲームは始まる。
ゲームの中のエリザベートは、典型的な高位貴族のお嬢様。王妃教育による知識や体力は有れど、特別な力は無かった。断罪時点では普通のご令嬢だった。それ故政略結婚の大切さを理解していた。だから耐えていた。しかしそれがいけなかったのかと、牢の中で反省する。私がもっと本音を皇太子様にぶつけていればと…。
しかし。
取り敢えず牢を出てから考えよう。エリザベートは、かなり能天気だった。高位貴族ならばの優雅さと気品を備えたエリザベート。だがその少し天然な性格故、知り合うと親しみやすい。そんなエリザベートの人気は高かった。家族とは疎遠だったが、周囲にはモテモテ。人脈も有る。牢の中のエリザベートには、沢山の人々の救いの手が差し伸べられる。
そしてエリザベートはその手を掴む。
続編のヒロインたるエリザベートは、攻略者の手を借り力を付けて行く。魔法しかり武術しかり諜報技術しかり。
やがて魅了の力を使い王妃となったローズマリーを断罪する。そして王妃の座から引きずり下ろす。王宮はほぼローズマリーの魅了の魔法に侵されていた。先代の王も王妃も貴族もだ。当然の如く、既に即位していたエドワード王もだった。ローズマリーの贅沢三昧に浪費癖。更には重鎮の貴族たちは、己の金儲けにしか興味がない。更にエドワー王は、ローズマリーのいいなりだった。
国はすっかり傾き崩壊直前。国民は貧困に喘いでいた。そんな王宮に、エリザベートは攻略者の1人と乗り込む。そして次々に粛正し、国を立て直す。やがては攻略者を伴侶に迎え、国の女王となる。
※※※※※
【攻略者①グレイシー】
魔法大国の筆頭魔術師。魔術師団長。実はエドワードとは腹違いの兄弟。母は魔法大国伯爵令嬢。公然の秘密となっており、庶子として認知されている。低いが王位継承権も有る。
母は己の器では無いと、隣国の王妃の座を蹴った。実は母の伯爵家は、自国の暗部を束ねる隠密の家系。建前上は自身が断ったとなっている。しかし上からの圧力も影響していた。ある程度の機密を知る人間を、他国の王家へ輿入れさせる訳にはいかなかった。
グレイシーは伯爵家で諜報としての訓練を受けた。魔力も高い為、あっと言う間に頭角を現す。実は魔術師は表の仕事で有り、諜報としての裏の仕事の方が比重が重い。
幼い頃隣国の高位貴族の屋敷に潜り込み、幼い少女に出会い愛しく思う。しかし公爵家の者にみつかりそうになり、別れも言え無かった事が心に堪えた。後にその少女があの出会いの日、腹違いの弟の婚約者になったと聞き心に闇を抱えてしまった。
【攻略者②ドレイク】
魔法大国の騎士団長。侯爵家の3男坊。元は王宮の近衛隊の隊長だったが、とある理由で辞めて騎士団入りをした。かなりの脳筋。
魔法大国出身にしては、所持魔力がかなり少ない。その為侯爵家では冷遇されていた。本人は家族に認めて貰いたいと、少ない魔力と剣技をあわせ努力した。しかし近衛隊隊長まで上り詰めても、その気持ちは報われなかった。
幼い頃からの婚約者が居たが、その婚約者をとある夜会で兄に奪われてしまう。兄にも婚約者がいたにも拘らず、その場で婚約破棄を言い渡された。それらの次第を隣国の皇太子の婚約者として来訪していたエリザベートに、たまたま目撃されてしまう。
「あらあら?何だか不穏な所にお邪魔してしまいましたわ。でもそこの貴方?婚約破棄上等ですわね。こんな尻軽女等、喜んで熨斗を付けて差し上げなさいな。ですが婚約とは王が決定する事。こんな人目のある所で宣言する事では有りませんわ。しかもお相手の男性も既に婚約者がいらっしゃる筈。その方はどうなさるおつもりなの?しかし勇気がおありですわ。この公衆の面前で、お2人の不貞を堂々と宣言なさる訳ですもの。私には到底真似出来ませんわ。おほほほほ。」
エリザベートの張りの有る声に会場は静まり返る。視線が此方に集まる。勿論我国の王も、上座の上からしっかりと見ていた。結果兄の方は婚約者との婚約は解消となり、侯爵家の後継からも脱落した。次男が後継者として繰り上がった。勿論ドレイクの婚約も解消となり、身軽になったドレイクは近衛隊を辞め騎士団に入り直した。元婚約者は後に辺境の貴族の後添えとして結婚した。しかしやはり不貞を働き、離縁され修道院行きとなった。
エリザベートの言葉は、当たり前の事で客観的な事実だった。しかしその事実を、己は言葉に出来なかった。また誰もが当たり前の事を、言葉で発する事が出来なかった。その当たり前の言葉を堂々と発する事の出来る女性。己はあの言葉で救われた。是非また豪胆な彼女に会いたい。お礼を言いたい。常々そう考えていた。
【攻略者③レイシス】
自称聖国の第1王子。しかし王位継承権は第2位。世継ぎは正室腹の第2王子となる。聖国では何事も、正室の子が優遇される。
レイシスは幼い頃から、王子とは言え汚れ仕事ばかりを与えられていた。第2王子は愚鈍で父王のいいなり。女癖も悪く、その尻ぬぐいまでもが仕事だった。周囲にいる見目の良い女性には、全て手をつけてしまう。それを防御する為の人事にも頭を悩ませていた。側室で有る母親を盾にされ、言いなりになるしか無かった。生真面目で思い詰めるタイプ。自傷癖有り。なまじ優秀な為、古株の真面目な貴族の人達を見捨てられない。身分を捨て出奔したいが、母を捨ててまで出来ない。
父王と愚兄に命令され、婚約破棄され牢に入れられたと噂のエリザベートを拐いにゆく。(大義名分的には亡命)その際エリザベートに自傷の傷を見られ、全てを知られてしまった。
【攻略者④ユリウス】
自称聖国の大神官。美貌の麗人と言われているが、勿論女性ではなく男性。自身の容姿と魅了の瞳を武器に、大神官の地位にまで成り上がった。本人は全く相手にしていないが、狂信的な信者に囲まれている。
聖国の人間にはほぼ魔力が無い。しかし大神官には、魅了の瞳と未来予知の力が有った。未来予知はそれ程強い力では無い。しかしエリザベートが牢に入れられた件を知り得たのは、この未来予知によるもの。エリザベートが高魔力持ちな事も予言し、聖国に取り込む事を王に進言した。
※※※※※
コメコメ大商会の応接室で朝食を戴きながら話を聞く。うーん。この納豆ってのは食べずらいわ。え?薬味が色々有るから入れるの?ネギがお勧め?辛子も入れるの?でも私はこちらの海苔の方が良いわ。あら?でも納豆汁は美味しいわね。
「こりゃまた珍妙な珍味だな…。お貴族様が食べる物じゃ無いだろ?エリーは…平気そうだな。」
「平気でーす。マリエンヌの料理に間違いは無いのです!特にこの白米!ロジャースのご先祖は神様なのです。今や我が公爵家の税収の要なのですぞ。これらはその白米を美味に食するおかずなのです!貴様もお握りにはお世話になってるだろうが!文句言うならもうやらんぞ!」
・・・・・。
「親父臭い口調だな。」
「煩いわ!」
まあまあ仲良き事は良い事だと、ロジャースに頭を叩かれた。
「リーダーは合格貰ったらしいな。しかも上手くいけば出世コースだ。」
・・・・・。
そう言えば何だかニヤニヤしてたわね。妙に張り切ってたし。合格に出世コースって何よ?
「まあエリーは気にはなるだろうが気にするな。男同士の話だ。大丈夫。お前に不利になる様な事はしない。マリエンヌが泣くからな。」
気になるに決まってるだろうが!
「マリエンヌは大丈夫なの?」
マリエンヌは朝方まで、私の為に前世のゲームについて書き出してくれてた。思い出せる限り。それなのに朝ごはんの用意までしてくれた。目の下にクマまで出来てるので、流石にロジャースが少し寝る様に言ったらしい。
「寝れば大丈夫。先にご先祖の日記を読んでくれたから、無理が出たんだ。日記は記録してるから、後で再生する。簡単に言えばご先祖は、この地に根付く前、あの遺跡に迷いこんだそうだ。そこでパパと呼ばれた2人の死を見届けた。後を少女達に任せ、再度旅だった。最後の脱出ポットを操作出来る、信用できる高魔力持ちを探す為にな。しかし残念ながら、死ぬまでに見付からなかったんだ。遺跡を封印出来ねば、また我々の様な不幸な者が産まれる。そう呟き、死ぬ間際まで探していたそうだ。」
あの遺跡はそんなに重要だったの?
「我々の様なって?」
それは哀しい真実。禁忌の集団召喚と、巨大な天変地異との符合。稀な偶然が生み出してしまった不条理。
「あの遺跡には異世界と繋がる穴が有った。そこから魂が往き来してた。その魂はこの世界の理にのみ込まれた。一部は消滅し、一部は転生した。沢山の異世界の魂が遺跡で朽ちさ迷った影響らしい。更には異世界の記憶を思い出してしまう。これらは本来なら有り得ない事らしい。」
これらの解決案が遺跡の封印。
「そしてマリエンヌが前世を思い出したのは、私が近くに居たからだ。本当にすまない。」
先祖は自身の血筋に続くという枷を、遺跡で出会った魔術師にかけられたと言う。異世界の魂が近くに存在すると、その記憶を思い出す様に促す術。異世界の知識は多いほど良い。思い出した人物を保護し、手助けするマニュアルも作成し後世に残した。そうする事により、遺跡を封印出来る高魔力持ちを見付け易くした様だ。
「マニュアルは以前私も読んだが、確かに高魔力持ちをみつけたら協力を仰いで欲しいと書かれていた。意味が解らなかったが、マリエンヌに日記を解読して貰い真実を知った。」
そんな事、私に謝る事じゃ無いわよ。でもマリエンヌが思い出したのは、侯爵子息との顔合わせの時よ。まだロジャースと出会って無いじゃない。
「本当にすまない。そんな変な顔をしないでくれ。お願いだ。頼む…。」
「マリエンヌが許してるなら私が兎や角言う事じゃ無いわよ。でもマリエンヌが思い出したのは、ロジャースとの出会いより前じゃない。」
・・・・・。
?????
「察しろよ。ロジャース様は、幼い頃の妹さんに一目惚れしてたらしいぞ。」
え?でも何時よ。マリエンヌは引きこもりで…。
「あー!もしかして!侯爵子息との顔合わせの為に、大商会を屋敷に呼んでドレスを作った時?いやー。ロジャースも微じゃ無くて立派なヤンデレよ。しかもロリコンじゃない。マリエンヌー!コイツで良いの?心配すぎー!」
「義姉上?心配なさらないで下さい。マリエンヌは幸せですよ。私も幸せです。お次ぎは義姉上の番です。しっかりお手伝い致します。」
う…胡散臭い。嫌すぎる。
ドタバタ!ドタバタ!
「もうやだー!助けて!姉さんー!助けてー!嫌だー!」
え?何?どうしたの?この声はブライアン?何故コメコメ大商会にいるの?
部屋の扉の前で争う音がする。
バタン!
「姉さん助けてー!!」
?????
私に飛び付きすがり付くブライアン。はて?どうしてここにいるのかしら?
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