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16話ー告白②
しおりを挟む「これ、俺の母校のアルバムです」
ソファーに腰掛けて待つこと五分。
体感ではもっと長く経っているように思えたけれど、リビングの壁掛け時計が五分以上を刻んでいないのだからその通りの時間経過なのだろうと雄大はアルバムを受け取る。
表面がざらざらとしているそれを開いて「何組だったの」と聞く。
「三組です」
分厚いページを一枚捲り、雄大は呼吸に紛れて「ああ」と声を漏らす。
「この小学校、教育実習で行った」
「思い出しました?」
「うん。みつたにクリニックの近くにある小学校だよね。職員室の前に謎に大きな石碑が立っていて、周りが花壇になってて……そうそう、ここ、ここで何故か生徒たちと鬼ごっこしたんだよ」
アルバムの最初の方には雄大の言う「謎の石碑」と花壇の写真が載っている。
「でもすぐそばが駐車場だったからあとで生徒と一緒に校長先生に怒られた」
指でなぞりながら、懐かしいな、と目を細める。
「……俺も先生と鬼ごっこしたことあるんですよ。一回だけ」
「え、本当?」
受け持ちの生徒だったのだろうか。それならば最初の頃から今まで雄大を「先生」と呼んでいたことも納得がいく。しかし本当にそうなら教育実習の短期間だけの繋がりとはいえ、教え子とセックスを――
雄大は身震いをして、今はそのことを忘れようと戸賀井に目を向ける。
「門村先生が俺のことを覚えてなくて当たり前です。先生が実習に来ていた一ヶ月程度の間で、俺が一緒に居られたのはその半分ぐらいでしたから」
「え、どうして」
雄大の疑問には答えず戸賀井の指がアルバムのページを捲っていく。一組、二組、と飛ばして、三組の集合写真が載っているページまで辿り着くと「これ、俺です」と一人の少年を指先でトントンと叩いて示す。
「これ戸賀井くん?」
「当時は三津谷でしたけど、めちゃくちゃひょろいでしょう」
「……そんなことないよ、可愛い」
「俺は周りの奴らと比べても成長遅くて、整列すると六年までは毎回一番前でした」
面影は、あるような、ないような。集合写真では小さくてはっきり分からないが、小学六年時の戸賀井の体格は周りの男子よりも頭一つ分背は低く短パンから覗く足は頼りないほど細い。
「この写真は六年に上がってすぐ撮ったもので、俺はまだバース検査を受ける前でした。夏休みに入ってから受けようって親に言われてて。この一ヶ月後ぐらいかな、門村先生が実習に来たのは」
「そうだね、それぐらいかも」
「凄い綺麗な人が来たなって思いました」
「……やめてよ……そんなわけないでしょ、ただの学生だよ」
「肌が透き通るみたいに白くて、いい匂いがして、当時は俺よりもずっと背は高かったけど、担任の先生よりは小さくて、目は大きいのに笑うとキュッと細くなって鼻や口は可愛らしい小ささで、うさぎみたいだなって思ってました。鬼ごっこしてるとサラサラの茶色い髪が空気に溶けるみたいに光って、俺逃げるの忘れて先生のこと見てた」
「や……やめて……ほんとに……恥ずかしくて倒れそう……」
「Ωは人を惹き付けるって聞いたことがあったから、だからきっとこの人はΩなんだろうって。先生に直接聞いたこともあります」
「……そういえばバース性を聞きに来た生徒何人もいたな」
今でもクラスを受け持つ際に保護者側にバース性を伝えることはある。
けれど生徒に言うことはないから、好奇心旺盛な子供たちが聞いてくるのは毎年度のことであった。教育実習中でも勿論そういうことはあって、当時の雄大は自分をαだと思っていたのでその都度、「αだよ」と普通に返していた。その中に戸賀井が居たのだろう。
「当時、子供なりに悩んでいたんです。両親は揃ってαなのに写真の通り俺は華奢で、成長が遅かったものだから親からもお前はβかΩだろうって言われて。高学年になる頃には、俺の成長の遅さが元々良好とは言い難かった両親の喧嘩の原因になることも多くなった。成長の妨げになっているのはお前だって二人していがみ合うんです。そんな中で夏休みにはバース検査を受けなきゃいけない。親の言う通りβかΩだったら俺はどうなっちゃうんだろうって……日ごとに不安が大きくなって、授業中にバース検査のことを考えては泣くのを我慢して。でも放課後誰も居なくなった教室では気が緩んで泣いてしまうこともありました」
戸賀井はアルバムを指で挟んで捲る。教室が写されたページを見て、「窓際の真ん中の席でした」と言う。
「……窓際」
呟いて、瞬きするごとに情景が蘇る。クラスでも小さい方の男子が、体を更に小さく前に折って机に突っ伏している。傾きかけた陽が差して、彼の着ていた白いTシャツを橙色に染めていた。
「あ……俺、声掛けたよね、戸賀井くんに。いや、当時は三津谷くんか」
「そうです。家に帰りたくなくて最後まで教室に残って、夏になるのが嫌で泣いてました」
俯いたままで戸賀井が笑う。そうだ、この子だ。放課後に生徒が残っていないか見回りに行って、この子を見つけた。
机の上に伏していたからてっきり寝ているのだと思って声を掛けたら、とんでもないスピードで顔を上げた。
目の周りと頬の色は赤く、顎先まで涙が滴っていた。
俺を見た少年は「すぐに帰ります」と床に置いたランドセルを手に取ったけれど、雄大はそれを制止して「どうしたの」と問うた。
そうしたら益々泣かれたのだ。
「あの時俺、クラスの中でいじめでもあるのかと心配して引き留めちゃって」
感情が豊かな子供たちだから、授業中に泣き出す生徒も放課後に泣きながら帰宅する生徒も珍しくはない。教員となって忙しくしているうちに教育実習期間の思い出は段々と脳内の底に追いやられ、他の記憶と重なり合うように姿を隠していた。
「あの時話したこと、俺に言ってくれたこと、覚えてますか」
出会っていたことを思い出せた、と一人喜んでいたところに戸賀井から質問を受け、雄大はむむっと喉を鳴らす。
「確か、バース検査を受けるのが嫌だって言ってたから、単純に注射が怖いとかそういったものかと思って……慰めたような」
「そうです。注射の時には針を見ずに何処か遠くを見てろってアドバイスしてくれました。でも俺は注射じゃなくてバース性を知るのが怖いって門村先生に言ったんです。そしたら先生目を丸くしてた」
「ああー……そうかも……小学生でバース性で悩むなんて大人だなって思ってた気がする」
「それから門村先生はこう言ってくれた。どの性別になったって大丈夫、大切なのは自分の気持ち。自分がどんなことで喜んで、どんなことが悲しいのか見逃さないで生きること。そうしたらどのバース性でも自分を自分で幸せに出来るよって」
「……俺が、そう言ったの? 見逃さないでって……それ、前に戸賀井くんが俺に言わなかった? ほら、ここで」
何処かで聞いた台詞。
あれは確か雄大がまだヒートを迎える前、何とかαの香りぐらいは嗅げないものかと試行錯誤していた頃、今座っているソファーで戸賀井に抱き締められる直前のこと。彼に「自分の気持ちを見逃さないで」と言われた。
「あれで思い出してくれないかなーってちょっと期待してたんですけど、ダメでした」
戸賀井もまたその時のことを思い出しているのだろう、口先から小さく笑い声を零す。
「初めからこうやって説明してたらよかったんですけど、じいちゃんのこともあったし俺の方から覚えてますかって図々し過ぎるなって……あ、いや、違うかも。身内が起こした誤診で言い辛いっていうのも確かだけど、俺が伝えることで思い出すというよりも門村先生自身の意思で思い出して欲しくて意地になっちゃってたんだと思います」
「そっ……そんなっ、こんな急成長してて、見た目だけで思い出せるわけないじゃない。αの成長率舐めちゃ駄目だよ」
忘れていたことを申し訳ないと思いつつ、最初からこんなふうに打ち明けてくれればすぐに思い出せたのにとも考える。
けれど、初めて会った時に戸賀井からこの話を聞いていたとして、ヒートの際に体を預けられただろうか。
教育実習期間中の教え子、卒業からもう何年も経っていたとしても元生徒と関係を持つというのは後ろめたい。
「あのあと、言葉を掛けて貰ってから俺また泣いちゃって。でもその日以降バース検査が怖くなくなったんです。寧ろ早く受けたくなった」
「え、どこでどうなったらそうなるの」
「門村先生にバース性を聞いたから。先生がαだっていうなら、俺がΩなら番になれるし、αならαで優秀なパートナーになれる。βだとしてもそばにいちゃいけないって法律はないし。とにかくどのバース性でも門村先生と俺が幸せでいられればいいんだって思えたんです。こんなふうに考えられるようになったのは先生のおかげだから実習を終える前にきちんとお礼がしたかった」
「……うん……うん!? あの、なんかちょっと、話が違う方向に……」
「でもちゃんとお礼言う前に、俺学校に行けなくなっちゃって」
「えっ……そうだったっけ」
そう言われてみれば、そこからの「三津谷」の記憶がない。折角思い出せたのに、どんなに記憶を掘り起こしても教育実習期間の後半部分に三津谷の姿が見つけられない。
「先生とのやり取りのあと、高熱を出してじいちゃんに診て貰ったらラットでした。バース検査前、第二の性確定前の発情は稀なので入院して様子を診ることになって、三週間後に学校に行ったら先生の実習期間終わっちゃってました。今こうしてまた出会えて思うのは門村先生のこといい匂いのする人だなって感じたあれは俺だけが嗅げたΩの香りだったんだなって」
「待って……俺のΩの匂いでラットが誘発されたってこと?」
「誰にも話してないし、それこそじいちゃんにも言ってないから確定は出来ないけど、俺はそうだと思ってます」
雄大は自分がΩと知るまで、αだと思い込んで生きて来た。
勿論、誰からも疑問をぶつけられたことはない。
つまり、薬で抑えていたとはいえ雄大が口に出していた第二の性を疑うような匂いを発していなかったということになる。
別の言い方をすれば少しぐらい漏れていたとしても誰も嗅ぎ付けることが出来なかったということなのだが、戸賀井の発言と組み合わせるとするなら数十年間誰も気付くことのなかった、けれど微量ながらも漏れ出ていた雄大のΩの香りに戸賀井だけは魅かれていたということになる。
「……君は俺を、Ωの俺を見つけてくれてたんだな」
何年も、何年も、ずっと前から。
急速に生成された涙の粒が目からボロボロと落ちてくる。止めようがない。
「か、え、門村先生!?」
「誰も気付かなかったのに、俺すら、自分自身ですら何も分かっていなかったのに」
「な、泣かないで、門村先生」
そうは言われても自分では止められない。狼狽える戸賀井をよそに雄大の涙は益々零れ落ちる。
誤診されていたのだから仕方がない、だけど心の奥にはずっとあった。「どうして誰も気付かなかったんだろう」
薬を飲んでいて、ヒートが抑えられていたから?
元々のフェロモンの分泌量が少ないから?
そんな、調べないと分からないことではなくて。
αであると誤診を受けていても大して疑問を抱かなかったほどだ。擬態出来ていると言えば聞こえは良いが裏を返せば周りの人間たちは皆自分に興味がなかったのだろうと思う。
αであってもそうなのだから、Ωである自分はなおのこと――
世間には優秀なΩも多い。他のΩに対してはそんなふうに思わないのに、自分のことは卑下してしまう。
でも、戸賀井の存在によって知らぬ間に抱え込んだ雄大の黒い部分に光が差した。キラキラとした光の束に洗い流されているのか、それとも刷毛のように撫でられ真っ白に塗り潰されているのか、どちらでも構わない。黒が消えていく。涙が止まらない。
大勢からの気付きが欲しいわけじゃない。たった一つで良かった。戸賀井一人で、戸賀井だけで良い。Ωの自分に気付いてくれた。
出ていたかどうかも定かじゃない雄大のフェロモンに誘発され戸賀井の持つαの本能が目覚めたなんて本当かどうか確かめようもない。
重要なのは戸賀井がそう信じていて、真剣な目で伝えてくれることだ。それに雄大の心は震わせられる。
「先生、門村先生」
拭っても拭っても止めどなく流れる涙にどう対処して良いのか迷いあぐねたように戸賀井が腕を拡げて抱き締めてくれる。
膝に乗せたアルバムがするりと床に落ちて音を立てる。けれどそれに構ってはいられず雄大も戸賀井の背に腕を回した。
「……よかった……君が居てくれて……嬉しい……」
一人でも寂しくないと思っていたのは単なる強がりだ。いい年をして涙の止め方も分からず教え子に縋って泣く。本当の自分はこんなにも弱い。
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