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31話ー独りきりのヒート *
しおりを挟むヒートが始まったのが昼間で良かったなと思うこと。それは自宅アパートに帰って来て、手摺に掴まりゆっくりゆっくり階段を上がる不審な行動をしても住人は皆仕事に出掛けていて、誰にも見られないこと。
「はぁ……はぁ……」
雄大は大袈裟なほどの息を吐いて階段を上り切ると、自分の部屋へ向かう。
持ち歩いていた抑制剤はタクシーの中で飲んだ。他に出来ることは何だろう。鍵を開けて、部屋に入るとしっかりと施錠をしてから前中のことを思い出す。
そうだ、巣作り。ネスティングとも呼ばれる行為はヒートを起こしたΩがαの私物に包まれ、匂いを纏うことで安心出来、精神的に落ち着く、という効果がある。
早速それをしようと思い付くものの、戸賀井の私物など持っていない。雄大の部屋で寝泊りもしたことがないから寝巻類もないし、Tシャツなどの私物を置いてもいない。
思い返せば中々に浅い関係だと思う。それなのに、こんなにも彼に執着している。
熱を含んだ溜息を吐いて、冷蔵庫から水の入ったペットボトルを取り出す。一本……いや二本……。次に取りに来れるのはいつになるか分からないから、それらを腕に抱えて雄大は覚束ない足取りでリビングに入る。
床に荷物を下ろすと、夜に一錠だけ飲むアレルギー薬を先に飲んでおこうとローテーブルに置いた薬袋から取り出す。
それが済んだら仕事着にしているシャツとスラックスを脱ぎ捨てて、寝巻代わりの大き目のTシャツに身を包む。下はどうせ汚してしまうからボクサーパンツのみでソファーに寝転がる。
仰向けになると首の後ろからふわっと戸賀井の匂いがする。本当に良く嗅がなければ判別出来ないが、この場所にはまだ彼の匂いが残っている。
巣作りとは到底言えないが、戸賀井の香りを身に移せていると思えば、幾らかは安心出来る。
それと同時に性欲が湧き上がる。
「はっ、は、ん」
まだ何処にも触れていないというのに身を捩っただけで膝が震えてくる。Tシャツを捲って、ボクサーパンツの上から染みを作っている部分に触れて少し擦ってみる。
「ぁ、ぁ」
アパートの住人たちは仕事に出掛けている時間帯で、誰に聞かれることもないというのに壁の薄さを知っているから意識して声を抑える。
「ん、んう」
布の上から括れた部分を掻くとクチュクチュと音が鳴る。十分濡れていて、雄大は我慢できずに下着の中へと手を入れる。
あとで虚しさが襲ってくることは百も承知なのだが、どう抗おうが快感だけは形を変えることなくそこに存在して、直接触れると堪え切れないほどの息が漏れる。
「ぁ、気持ち、い、ぁ、ぁ、っ」
下着は下ろさぬまま勃起した自身を握って、布地に押し付けるように扱く。
「はぁっ、あっ、イッ、イクッ、ぁ、イク、イクッ、とが、ぁ、ぁ」
思わず戸賀井の名を呼んでしまいそうになって、雄大はギュッと目を瞑る。次に目を開いた時には射精をしていて、手も下着の中もぐっしょりと濡れていた。
「あぁ……戸賀井くん、戸賀井くん……」
ヒートが影響しているのか性欲が脳まで犯しているのを感じる。
雄大は寝返りを打って横を向き、ソファーに鼻先を押し付けて匂いを嗅ぎながら下着の上から後ろの穴を指で押す。
熟した果実が潰れたみたいに、ぐじょ、と音が立つ。下着との境界線が分からなくなるぐらいに前も後ろも濡れている。
「とが、い、くん、はっ、ぁ、ぁ、指、欲し、ぅ」
ソファーの上で体を丸め、再び下着の中に手を入れる。解す必要などないぐらい柔らかくなった後ろに指を入れて抜き差しを繰り返す。
目を瞑ると、自分の指を戸賀井の指だと思い、荒くなる呼吸も想像の中の彼に重ねた。
雄大の中での最後の記憶は後ろから無遠慮に突き上げて来た戸賀井の姿だ。といっても後頭部に目が付いているわけではないから、どんなふうにされたかという感覚しか残っていないが、それだけで十分で、雄大は回想しながら指の出し入れを激しくする。
彼を傷付け怒らせて、乱暴にされたことを思い出して興奮している。ヒート中とはいえ、自慰行為のネタに使って良いものではない。けれど今は感情に従うしかなくて、雄大は抗うことなく快楽を受け入れる。
「ぁ、ぁ、っ、んっ……ゔぅ~~~……」
浅い部分を行き来する指だけで達して、雄大は丸めた体をビクビクと揺らす。
「はぁー……あ、ぁー……っ」
達したあとに指を引き抜くと余韻が長引いて、深い場所が疼き出す。だけど指では届かない。こういう時のために性欲を満たす玩具を持っていたら良かったのだろうが、そんなものはこの家の中にはない。
「は……んっ、ぅ」
雄大は起き上がって、ボクサーパンツを脱いでしまうとソファーの上に両足を上げてM字に拡げ背凭れに深く凭れて再度尻の穴を弄る。
これならもう少し奥まで入りそうで、そうしながら空いた手はTシャツの中へと滑り込ませた。
触られてもいないのにピンと立ち上がった乳首を指で捏ねて潰す。
男のこんな場所を愛撫しても気持ち良くはないだろうと思うのに、流れるように触れてしまい指の腹で擦っているとひりつくような快感を享受する。
「ん、ぁっ、あ、ぅ、ぅ、ゆび、とどかな、っ」
乳首を弄りながら中指を差し込んで奥を目指すも欲しい場所までは届かない。愚図りながら鼻を鳴らして、指では嫌だと心の底から思う。
戸賀井が良い。でも戸賀井には駄目だと言われた。
「ふ、あ、あ、やぁ、ゆび、いあぁ」
二本入れても余裕で飲み込んでいく穴からは掻く度にトロトロと愛液が流れ出る。
ここに戸賀井のものが欲しいのに、貰えないもどかしさを誤魔化す為に指の抜き差しを速くすると情けないことにまた射精感が上ってくる。
「んん~~っ、ぅ、あっ」
クンッと顎を反らすと触れてもいない先端から精液が飛び出す。まだ勢いがあって、雄大の着ているTシャツを汚す。
「は、は、っ、ソファー……あー……ダメになる……」
このヒートが落ち着いたらソファーは自分の体液だらけになって使えなくなるかもしれない。
防水シートが必要である、ということを二度目のヒートで知る。
ただ、今はそんなことをじっくりと考えている暇はなくて、立て続けに絶頂した疲れでほんのりと眠さがやって来る。もしかしたらアレルギー薬も効き始めているのかもしれない。
雄大は横向きに倒れて、ソファーの上に転がる。
まだ戸賀井の香りがする。自分の体液の香りと混ざり合って甘く卑猥な匂いに包まれる。このまま起き上がりたくない。
目を瞑ると要望通りに眠気に誘われ、手を引かれるように夢の中に落ちた。
目を開けるとここが家で、ヒートになっているという現実が一瞬分からなくなった。まだ夢を見ているような感覚で、頭がふわふわとしている。
何かに起こされた、という感じがしたが気のせいだろうともう一度目を瞑るとインターホンが鳴った。
なるほど、これに起こされたのだ。時計を見ると夜の七時前。
まさか数時間も眠り込んでしまうとは。来客よりもそれに驚きながらのっそりと体を起こす。
起き上がっても玄関に行く気はない。身に着けているものはTシャツ一枚で下は丸見えだ。
精液で汚されたTシャツ、下半身は体液塗れ、これで応対など出来るはずもない。
シンとしていた部屋の中にまたインターホンの音が鳴り響く。雄大はそれを耳にしつつ、床に裏返しになって落ちているスマホを拾い上げる。電源は入っているようだが、画面は大きくひび割れ真っ黒だ。
何も見えない。誰にも連絡が取れない。しかしこれで良いのかもしれない。誰にも頼れないということは戸賀井にも頼ることが出来ないということなのだから。
雄大はスマホを元の位置に戻して水を飲む。ぬるくなった水が喉を通って行くと入れ違いに欲が湧いて来る。
下っ腹がチクチクと痛む。この痛みは中を慰めてやると治まるので、指を入れて浅い場所を擦っているとまたインターホンが鳴る。中々にしつこい。雄大はもしかしてと思い始める。
それでも雄大が何の反応も返さないでいるとついに、コンコン、とドアを叩く音が聞こえ始めて、いよいよ確信に変わる。
「……門村先生、兼田です」
耳を凝らすとひそひそと声がする。やっぱりなと雄大は後ろから指を抜いて、ソファーから立ち上がる。眩暈はないが、性欲は保たれたままなので体の軸が真っ直ぐに保たれず、ジグザグに歩きながら玄関へと向かう。
「なんで、居るんですか」
玄関のドアに向かって小さな声で問う。タイミングが良いやら悪いやらで、こういう人は自分の人生にとってどういう立ち位置になるのだろうかと考えてしまう。
訪ねられては困るタイミングで偶然訪問してくるただの知人? それとも運命の人?
例えばもし翔が運命の相手で番になり得る人物なら戸賀井は何だったのか。物語でいうところの脇役だろうか。
「何度か連絡入れたんですが、門村先生から返信がないので……すいません、来てしまいました」
「会いたいと思えなかったので返信していませんでした。こちらこそすいません。でもこの間のことで怒ってるとかではないんです。俺がちゃんとしたかったので、翔さんとの連絡を断ってました」
喉元に手を当て、油断したら震えそうな声を何とか抑えて返事をする。
「……この間のことは、本当にすいませんでした。反省はしています。それで、もうしないと誓いたいところですが……先生、ヒートが来てるんじゃないですか? 匂いがします」
「そ、れは……」
一歩引くと、翔が玄関のドアをトンと軽く叩く。
「抑制剤が上手く効いてないんじゃないですか。先生が玄関に来てから匂いが漏れ出てます。部屋に入れてくれませんか。俺なら先生が辛いの治してあげられます」
αの声がする。αの声がドアを開けろと言っている。
「……無理です、開けられません」
「好きな人がいるからですか。でもその人、今は部屋に居ないんですよね。俺なら先生のそばに居てあげられます。ヒートの時もそうじゃない時もずっと」
戸賀井は、自分よりも大事にしてくれるαにしろと言った。自分以外のαを探せと言ったのは彼自身じゃないか。翔なら、望むことを叶えてくれる。欲しい場所に欲しいものをくれて体の火照りを治めてくれる。
頭では分かっている。このドアを開けて翔を迎え入れれば楽になるということを。
「駄目です。開けられません。俺の好きな人はヒートの時に一緒に居てくれないけど、それでも好きなんです。俺が、好きなんです。好きじゃない人とは、俺は、出来ません」
本能に逆らうと喉が灼けるように熱くなってくる。
息が苦しい。目の前にαが居るのに抱いて貰えないのを体が惜しんでいるように喉の熱さが全身に伝染していく。
さっきまで抱えていた熱さとは違う。焦がれるような熱に理性を焼き切られる前に、雄大は汗ばんだ足の裏を擦らせながら玄関前から離れる。
リビングに駆け込みたいが足が言うことを聞いてくれず、ズズと引き摺るようにゆっくりと歩き出す。
「……俺が部屋に入る以外で、何か門村先生のお役に立てることはありませんか? 辛い状況の先生を知っていて放っては帰れないです」
何も必要ではない。
翔からは見えないというのに雄大はその場で首を横に振る。
でも何か言わないと、部屋の前にずっと居座りそうな雰囲気があって、優しい翔を部屋の中に招き入れること以外に頼めることはないかと、欲に支配され正常に動く部分が少ない脳で考える。
玄関近くから無意味に周囲を見渡す。
中途半端に開け放たれたリビングのドア、床に散らばる衣服、雄大の体液で汚れたソファー、酷い有様だが今は構って居られない。
ローテーブルの上にあったはずの薬袋もいつの間にか床に落ちている――
「……翔さん……みつたにクリニックってご存じですか?」
声を出したらびりびりとした刺激が体全体に拡がっていく。体液が太腿を伝って落ちるのを感じて顔を歪める。
雄大は翔の返事を待つ前に「俺、そこをかかりつけにしていて……俺の名前を言えば分かるので連絡して強い薬を届けて欲しいと伝えて頂けたら助かります」とだけ告げ、今回のヒートをやり過ごす拠点にしようと決めたソファーの上へと戻った。
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