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ケース2 干しかんぴょう殺人事件【出題編】
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一体、これまでどんな人間関係を構築してきたのであろうか。たかだか歳が近い人間からタメ口をきかれただけで大喜びである。
「今日はなんて素敵な日なのでしょう。こうして一里之君と対等にお話しできるようになったし、素晴らしい事故物件にも出会えたうえに、これからみんなでお枕投げですわ。あぁ、一体どれくらいここに住んでいられるのかしら? ずっと――お枕投げをしていたいですわ」
お嬢様お世話係。コトリがここに住んでしまったら、立場上もう家には帰れないような気がする。鯖洲や冥にも同じことが言えるのだが、おそらくコトリがこの物件から興味を失うまで付き合うことになるのだろう。――つまり、帰るためには、ここで起きたことの真相を明らかにしなければならないわけだ。コトリ本人がその気になってくれれば良いが、しかし様子を見ている限り、積極的に真相を暴こうとしているようには見えない。
「お嬢様、お部屋の準備ができましたので、どうぞこちらへ――。きっと、そろそろ彼も帰ってくるでしょうから。もっとも、逃げ出していなければの話ですが」
部屋の準備を整えたであろう冥が戻ってくる。メイドカフェで働く現役のメイドさん。客の前では完全にキャラクターを作っていたわけだが、しかしコトリの前では完全に素を出したままだ。キャラクターは作らなくとも良いのだろうか。もっとも、突然ハイテンションなキャラクターを作られてもリアクションに困るのだが。
「あ、玄界灘さん。ちょっとだけ出てきてもいいですか? 俺、着替えとかまるで持ってきてないんで、どこかで買い揃えて来たいんですけど」
コトリに付き合わされる時点で、着替えなどの準備をしなければならないと考えるようにならなければ駄目なのであろう。いざ泊まりになると分かってから、自らの準備不足に気づく。鯖洲や冥は、なんだかんだで慣れているだろうから、それなりの準備をしているのであろう。
「その点に関しては問題ありません。男性陣の着替えなど、生活に必要であろうものは、わたくしが全て揃えて用意してあります。お召し物のサイズなどは目測で用意させていただいてますから、もしサイズが違っていたら申し訳ありません」
さすがはメイドとしてコトリに雇われているだけのことはある。というか、一応執事という立場の鯖洲にいたっても、そっち方面の準備は冥に任せているらしい。それにしても冥の手回しの良さには脱帽ものである。
「今日はなんて素敵な日なのでしょう。こうして一里之君と対等にお話しできるようになったし、素晴らしい事故物件にも出会えたうえに、これからみんなでお枕投げですわ。あぁ、一体どれくらいここに住んでいられるのかしら? ずっと――お枕投げをしていたいですわ」
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「お嬢様、お部屋の準備ができましたので、どうぞこちらへ――。きっと、そろそろ彼も帰ってくるでしょうから。もっとも、逃げ出していなければの話ですが」
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コトリに付き合わされる時点で、着替えなどの準備をしなければならないと考えるようにならなければ駄目なのであろう。いざ泊まりになると分かってから、自らの準備不足に気づく。鯖洲や冥は、なんだかんだで慣れているだろうから、それなりの準備をしているのであろう。
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