リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの

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閑話  ジュリエット 5

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 「父上の所。魔獣狩りが始まったからね、北方に行ってる」

「………危ないのに」

「ルイが行きたいといった。あの子は父と同じ『革』の子だから遅かれ早かれ北方に行くことになる。今回は王太子の視察だからリリゼットも一緒だし、いい機会だったからな」

「………リリゼットさんはなんでなにも罰せられてないのですか?」

「リリゼットは何もしていない。したのは君だ。わかってるのか?」

「でも、…私を不愉快にさせました」

「そういうところだよ、蟄居になるのは」

ニコルは先は長いな、とため息をついた。




 先に早馬を飛ばしてニコルは自分たちの住む本邸横の別邸にジュリエットの蟄居用の部屋を用意させる。ジュリエットの部屋にあったものを全く同じ配置でニコルの部屋とは同階の離れた奥まった部屋に配置し、彼女の為の寝室もその隣の部屋に作る。そこに連れらた時、ジュリエットは何故夫婦の部屋に戻れないのかとひとしきりわめいた。ニコルはその話を完全にスルーし、ジュリエットが息を整える為に止まった時に言う。

「蟄居って言ったよね?もちろん屋敷内を自由に歩き回る事は出来ないよ。子供たちの方から君に会いに行くのは自由だが君が子供に会いに行く自由も私の横で眠る自由もないし、君が教育をちゃんと終えられるまで夫婦生活もない」

ジュリエットの絶望的な表情にもニコルの心は動かなかった。

「まずはレティと一緒にちゃんと講義を受ける、色々な事はそれからだ」

ニコルはそう言い渡しジュリエットの部屋を出た。


 ルイが北方から帰宅した時にジュリエットの話をきっちりと話す。ルイはもしニコルが不慮の事故で倒れたらドルバックをすぐに担うことになるからだ。ユーグにも話しておかないといけないとニコルは考える。リリゼットには話さないとも決める。

ニコルはこれからの事を考えて溜息をつきたくなっていた。
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