生活魔法は万能です

浜柔

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226 島を目指して

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 ルキアスとザネクは螺旋回廊の柱周辺で座標を確認してメモを取る。すると二つの数字の一つめが南北を、二つめが東西を示すのが判った。柱、正確にはその入口を原点にして北や東ならプラス、南や西ならマイナスの数字になっている。
 他の階層でも確かめなければ断言できないものの、階層の入口からの距離だと思われた。

「帰りたければ数字が小さい方に進めばいいから簡単だな。で、どっちに行く?」

 ザネクは地図を取り出して広げた。

「これって、第五階層の地図?」

 真ん中にほぼ真円の島が描かれ、かなり離れた位置に円を描くように大小さまざま、色々な形で図形が描かれている。
 それにしてもザネクは用意が良い。

「でもザネクって気乗りしてなかったよね? 地図まで用意して、ほんとはやる気満々だったの?」
「それとこれとは話が別だ。ルキアスは宝箱を探しに行きたがると思ったからな。だったらそれなりの準備をしなきゃだ」

 むしろ気乗りしない時ほど準備を万端にするべきだと言う。それがダンジョンで生き残るコツだと、兄のガノスに聞いたらしい。

「なるほど……」

 ルキアスには無い発想だった。しかし尤もな話だとは感じた。気乗りしない事をする時は注意力散漫になりがちだ。必要な準備を忘れてしまうこともあるだろう。そんな時に日頃より念入りに準備したなら忘れ物も減るに違いない。
 事を進めている時にミスも起こしやすいと思われ、そんな時に備えがあれば安心だ。

「ぼくはまだまだ考えが足りてなかったよ」
「まあ、俺もまだ受け売りだがな」

 ザネクは呵々と笑った。
 これにはルキアスも相槌を打つ訳にも行かず、話を戻すことで誤魔化した。

「じゃあ、北から行ってみようか?」
「そうだな。それが判り易そうだ」

 どの方向に行っても何かしらの島は在る。だったらどこから回り始めたのか判り易い場所が良い。だから北。
 島を目指して出発だ。
 今回は最初から遠くまで行くのが判っているので『傘』の高度を上げて速度も上げる。このところずっと『傘』に乗ってばかりだったため、ちょっとやそっとでは『傘』が崩壊しない自信も付いているルキアスである。
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