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23の扉 新世紀
翌朝
しおりを挟む「 なんか。 物凄い浄化されてる気がする。 」
朝食へ向かう為、青のホールを 通る。
すると
昨日の帰り道「珍しく降った雨」、それの影響か
窓外の「空」がなんだか異様にすっきりしていて
「あそこの空の影響か」と 自然とその繋がりを意識している自分を見つめる。
窓を開けて
「その空気」を吸ったわけじゃ ないけれど。
格段に「抜けている青空」は きっとその余波を受けていて
ここまでその拡がる恩恵を齎し 私に「そのチカラ」を悠々と見せつけている。
そして それは確かに「こたえ」で「反映」
即ち「今の私がYES」で
「リラックスして道を進めている」、
そういうことだ。
「 ま。 徐々に 徐々にね。「それ」が 波及していく。」
以前は殆ど降らなかった雨も
今は暑さと同じ様に、突然大雨が降ることも あるらしい。
「みんなは 大変だと感じてるのと
でも畑が助かるのと半々ね」
そんな風に言っていたソフィアを思い出し
「それもまた道の途中」
そう自然と思える 自分も観て。
「 うん。」
ひとつ、息を吐いてから
再び青い天井を仰ぎ見 テクテクとアーチ扉へ歩いて行った。
奥の厨房から聴こえる 熱の音
食器の触れ合う音
パタパタとイリスが動き回る音
男達の「近況報告会」
朝の大きな 欠伸。
そんな通常運転の食堂は
今日も 温かな空気に溢れている。
「 うん。 美味しい。」
そして テーブルの上には「今 私が味わっている白色のポタージュ」があって
「喉から落ちる そのトロリとした感触」と
「自分の周りにある様々ないろ」
そのすべてをホクホクと感じながら。
「有り難みを超えてある 存在の意味」を
今日もサラサラと胃に流して ゆく。
「 ほぅ 」
丁寧に最後のひとすくいを口に運び ホッと息を吐くと
そうやって「丁寧に感じながら食している自分」が、
「その空気」も食べているのがわかって
「だからスープが余計にほっこりとお腹を満たしている」のも わかる。
ああ
だから か。
そして
「最近 少量でお腹がいっぱいになること」
そこに結び付いた意識を きちんと「光の網」に繋いで。
「働き始めた からだと光」、その両方を意識しながら 自分の周りのかたちを整えていくんだ。
「それはいいが、こっちはどうする?」
「いや、それはシェランに任せておけば大丈夫だ。」
「お前は心配性だからな?しかし数は足りるかも知れないが、場所が限られているから」
「それがまた、増えるかも知れないとアリスは言っていた。」
「そうか。多いな、最近。」
「まあな。…そういう時期だろう。」
そして「通常運転の食堂」には 勿論
「私とは違う世界」も沢山溢れていて
それを 全身でほんのり感じながら
「尚 温かい空気」、それをジワリと染み込ませ
「満足感」を充足させてゆく。
それはある意味「世界と私を繋ぐ作業」とも言えて
「自分を整えること」と「周りを整えること」
「そしてそれを段差なく繋げること」は
表でも裏でも並行しているエネルギーの流れを把握し整える作業で
「彼方と此方」のバランスを取ること
即ち「想像を確実な創造にする為に必要な調整」である。
「あっちは任せておけばいい。それより茶の所の計算が合わないらしいが」
「それはコイツの専門だろう。」
「俺、今字は書けないんだが。」
「なんとかしろ。とりあえず結果だけ分かれば良い。」
「お前………。」
例えば
向こうのテーブルでの会話に私が混ざることはないが
「流れてくる会話の色」、それだけはセンサーがキャッチしていて
「大きな動揺がないかどうか」チェックする癖が付いている。
まあ
それで
「大きなことが起きていそう」だとしても
首を突っ込むつもりは勿論 無いのだけれど
現状把握は大切な仕事の一部であり
それ即ち「全体の空気を把握すること」
そして それは「世界の色調を整える」という私に組み込まれている習性で
「すべてをシームレスに繋ぐ自分」の特性でもある。
そう、「この眼」で観るとわかるけれど
私は日常的に
「せかいレベルでいろを観察し」
「異色を見付けると」
「それを修正する働きを持っていて」、
その実際の行為を適切に進める為「せかいと世界の絡れを解きスムーズに通る様にしてきて」
「実際 使える様にしているのだ」。
「 ふむ。」
だから
その「自然な行為」を改めて高いところから眺めながら。
同時に「部屋のいろんな色を細かく拾っている自分のこと」も ぐるりと眺める。
厨房の気配 テーブルの清潔さ
部屋の角まできっちり拭かれていること
温かいコーネルピンの絵
料理の微妙な湿気と僅かに香るハーブ臭
食後のお茶が支度される音と
それを察知し最後の野菜をフォークに刺す 私。
「 フフ」
そして
視点を切り替え「これまで」をすべて切り離し
ただ こうして
世界をそっと 眺めていると。
「自分の周りにあるいろんなもの」が
「己が選択して傍に置いているものであること」がわかり、
「それらは心地良く 私の存在する空間を創ってくれていて」
「私はその恩恵を受けているのだ」と わかる。
そう、その「いろんななにか」と「私」の矢印は 向き合っていて
「温かな相互関係が結ばれている」のが わかるからだ。
だから
その「格段に違ってきている視点」に
改めて大きな感謝を送りながら。
"せかいの矢印"に応えて
ただその空気を ゆっくりと味わって いた。
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