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24の扉 クリスタル
映し出すもの
しおりを挟む本部長が 今作ろうとしているのは
多分「大きく映像を映し出す機械みたいな物」で。
まあ 私に 詳しいことはわからないけど
その「拡大して映し出すレンズ」を
私の石で作りたいという要望だ。
それは
彼が「あらゆる透明に見えるもの」を使って試した時に発見した「こと」で
どうやら「私の石」が一番、「クリアに見える」らしいのだが それにも個体差があるらしく
「拡大して見ているもの」の印象がそれぞれで異なるらしいので ある。
「 ま。 「それ」は、 「そう」なんだろうな。 だって創ってる時のいろが 違うんだもん。」
そんなことをぶつぶつ言いながら
青縞の廊下をテクテクと進み、直ぐ奥にある礼拝室の白い扉をゆっくりと 開く。
「 ねぇ、 そう 思わない? 」
そうして私が 話し掛けているのは。
勿論、それを生み出す正面の扉で
だが扉はやはり 沈黙で私のことを見守っている。
そう、 それは
「扉に見えるだけ」で「無限」だから。
だから、そこから石が出てきて
「私達」が具体的に繋がり、
それを行使することができて
世界が循環するのだ。
「 まあ。 そういうこと、だよね。」
しかしこの視点は「私独特のもの」で
「目を瞑ればせかい」が発動している視点特有のものでも ある。
だけど「この視点だから」。
ウイントフークが「私の石をレンズに使いたいと思う」のがよくわかるし
「確かにそれは向いているだろう」とも 思うんだ。
「 そうだよね。 勿論「特性」はあるけれど「それが浄め」で。 しかも「整理整頓」「整える系」だし だから「何をもクリアに映し出す」し 「秩序立つ」、ふむ。 「私」って、ここで観れば結構無茶苦茶なんだけどな。 でもせかいの常識的では、あるのか。」
成る程 確かに
自分でも思うけれど
「世界の常識」には当て嵌まらなくて「今ここの私」であるが
それは正に「せかいの常識」ではあるのだ。
"どこまでも 突き詰めて「自分いろ」で在ること"
それに関して言えば自負があり 確かに私は
「芯がクリスタルになり始めたこと」を感知している。
「 ふむ 」
そう あの「真ん中の石」
「それ」が「見えない石」だと閃いたのは
「今 それが関連しているから」で
そこにはいろんな理由がある。
例えば
「その「真ん中」の感覚が より具体的になってきたこと」
「自分の純度が上がっていること」
「器も浄められてきたこと」
なにより
「私自身の含める量が増えてきたこと」。
それが 私の中で「真ん中」→「クリスタル」への移行の形を取り
それにより、「しるし」は「型をとっても縛られなくなって」
「より「世界」と繋がりを強め」
「具体的な策が取れる様に変化している」。
それはまた、「行使できるチカラが強まっている」とも言えて。
「向こう側にいるわたしが
この世界で具体性を増してきた」ということでもあるんだ。
「 即ちチカラが 増した ということ。」
真っ直ぐに 小さな扉を見上げて。
一番前のベンチに座り ただ「その事実」を
取り込む。
そして こうしているとわかるけれど
「そのチカラ」は恐れるものではなく
「当たり前のもの」、
そう、
「自由で在ることに伴う責任」であり
自分の存在 行動 呼吸 意識すべてに関わる「光」であることが わかる。
なる ほど
確かに そうね。
「レンズ」 「クリスタル」
「透明」 「透す」
「無」を「映像として映し出す媒体」
ふむ
なんか 「原理云々」はわかんないけど
「その中のすべての色」が
映像を創っている のはわかる
まあ 確かに
「世界を映し出しているのは 自身」だし
私達はレンズだって どっかで思った
うん
成る程?
で
「そのレンズ」がそれぞれ違うのよね
いろんなレンズある
あ~ 「アレ」か
「それ」が正体か
だからそれでみんなが「できる」「できない」とか
あ~ なるほど?
そういうこと ね ?
くるくると廻る、スペースの中で。
明晰君が持ってきていたのは
「いつだかみんなに訊いた 子供の頃の万能感」の話で
確かに その時も。
「始めからできないと思っていた派」が圧倒的で
「万能感」はその場では私だけだったと 思う。
「 その、「万能感」って。 多分、コレだよね 。」
そう、それは「クリスタルの話」で
「みんな持っている」けれど
「それが含む色」は異なるのだ。
だから
「クリアであるけど」「経験と共に濁るもの」や
「始めから多く含むもの」がある。
だけど
私の様に負けず嫌いや譲れない者は。
「そのクリアさを保とうとするから」、
「いろんな形で光って」
「それを 顕わすのだ」。
「 ふむ。 成る程。 本部長、勉強になります。」
だから「このこたえ」を連れて来た、向こう側へ
くるりと向き直って。
ひとり 静かに感謝を送り、
彼の研究が進む様
「真ん中」に そっと手を置いたので ある。
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