透明の「扉」を開けて

美黎

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6の扉 シャット

レナの計画

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「もう、分かんないんだよね…………。」

私はエローラの部屋に来て、グダグダしていた。思いっきり。ベッドで。

「この前、まぁいっかって言ってたじゃない。何があったの?」
「うーーーーーん。」

正直、何があったって訳じゃない。むしろ、何も、無い。グレーの天井を見ながらゴロリと転がる。でも…………。

「気付いちゃったからかなぁ~。」
「何に?」
「気焔の。本命に。」
ガタン!

「え?誰?!ヨルじゃなくて?!!!?」

い、勢いがヤバイよ、エローラさん…。
勢いよく立ち上がったエローラは飲んでいたお茶をちょっと溢している。そんなに?

「うん。誰かは言えないけど、絶対、その人。だから…今は私の事を守ってくれてるけど、多分将来的にはそっちに帰っちゃうと言うか…戻っちゃうと言うか………。」
「ふむふむ。」

腕を組んでエローラが何が考え出した。
大丈夫かな…………なんかズレてないといいけど。
恋バナにはすぐに暴走するエローラ。いつもの事だけど、心配にも、なる。
そうしてしばらくウンウン唸った後、エローラが言ったのはこの言葉だった。


「分かった。うん、分かったよ、ヨル。それはね…………奪えばいいのよ。」

キラリとグレーの瞳を妖しく光らせて自信満々で言うエローラ。まさかの略奪宣言だ。
でも、人のモノを奪う趣味は無いんだけど………。

「でもそこまでして…分かんないよ。しかもさ…………。」
「なによ?」
「この前まで、私シンが居なくてわんわん泣いて、ずっと泣いてて、シンが大事だったの。それは、今も変わらない。でも、気焔も居ないと嫌とかって…………。私、二股?悪女?」
「…………ッハハハ!」

私の言葉を聞いた途端、お腹を押さえて爆笑するエローラ。
ちょっと、どういう事?何で?
笑い過ぎじゃない??


「…………っはぁ。面白いな、ヨルは。」

私がちょっと膨れていると、エローラは楽しそうに言う。ちょっと、涙も出てるんですけど。

「そんなので悪女って言ってたら世の中の女子はみんな悪女!だって、別にどっちとも付き合ってるわけでも無いし、好きだって言ったわけでもないでしょ?」
「う…………まぁ、そうだね。」
「気持ちが揺れるのなんて、しょうがないよ。レナも、いずれどっちかに決まるって言ってたけど、その間にやっぱり悩むとは思うよ?どっちも魅力的だし、どっちもヨルの事好きだしね。」

うーん。どっちも、好きなのは姫様なんだよな…………。そう考えると何だか虚しくなってきた。いかんいかん。

「でもさ。もしね?気焔に本命がいるなら別にそれがヨルになったっていいわけでしょう?その人と付き合ってるとか、結婚してるとかじゃ、ないよね?」
「うん。」
「じゃあ簡単よ。奪っちゃいな。でも付き合ってもいないなら、別にヨルが本命になればいいだけじゃない。奪ってもないわよ?悩む事、何っにも、無いわよ。」

エローラにキッパリ言われると、ホントにそんな気がしてきた。確かに、もし、もしも、そうなったとしても困る人…………はいないって事だよね?

やっぱりエローラは凄い。このポジティブさ、見習わなきゃ。
そして、こうも言った。

「でもさ、もし、それでヨルが仕方がないな…………って諦められるなら、他にいい人が見つかるよ。それだけの事。どうしても、欲しかったら多分我慢できないから。」

何だかその言葉を聞いて、赤面してしまった。
何だか、本心を言い当てられた様な、それか!みたいな…………。もしかして、もしかするのかな?

エローラのおかげで少し迷いが晴れた私は、何となく、今はこのままでいい、と思った。
多分、我慢できなくなったら突進して行く、自分の性格を分かっているから。

そっか。別にいいんだ。

「エローラ~!ありがとう~!」

そうして解決?した私の悩みはまた胸にしまっておいて、すっきりした私達はご飯を食べに行ったのだった。






そしてまた次のおまじないの授業の日。
私は道中レナからレシフェの伝言を聞いていた。それにしても、次のおまじないの授業には同席してくれるよう頼んだ筈なのに、どうしてレナに伝言したんだろう。まさか、…………忘れてるんじゃないでしょうね。あり得る。

「だから、ヨルはもう盾の実験には出禁だってさ。」

そんな世知辛い伝言を聞きつつ、おまじないの教室に入るとやっぱりレシフェは居なかった。
あいつ。忘れてるな?

私はこんな事もあろうかと臙脂の小袋から「目耳」を出して、飛ばす。話せなくても、これを見れば私が呼んでる事は分かるだろう。
ちゃんと、レシフェの目の前を邪魔して飛ぶんだよ?そう念じながら飛ばす。

その様子を嫌~な顔をして見ていたレナ。確かに、アレを触っている私はキモい認定されても仕方ないかも??

「あれ、この前レシフェも出してたけどなに?」 
「あれは「目耳」だよ。便利だよ?見たモノを伝えてくれるし、最初は目だけで、見えるモノだけだったけど、聞く事もできる様になったんだ!ちなみに私が止める前はもっとキモかったんだけどね…………。」

フフッと私が笑うとため息を吐いて「あれもレシフェが作ったの?」と聞かれた。

「いや、ウイントフークさんだよ。知ってる?」

するとレナは元々大きな瞳から、茶の目が飛び出そうなくらい目を見開いている。え?なに?何で?
…ちょっと怖い。綺麗だから、余計に。そのままちょっと停止していたが、我に帰った様だ。深呼吸してから、質問してくる。

「親しいの?どの位?ここには戻らないのかしら?」

え?まさかのウイントフーク信者がここにも?
突然の質問攻撃に、私の頭には?がいっぱいだ。
レナがウイントフークをここまで気にする理由が分からない。何でだろう?そんなにまじない道具好きだっけ?

「レナはどうして知ってるの?」
「いや、知らなきゃ馬鹿でしょ。」
「あ、はい。すいません。で、何で?」
「いや…………いいわ。まだ、もうちょっと後で話す。」

なんだろう?歯切れの悪いレナは珍しい。
でも、なんだかデリケートそうな問題なので、とりあえず「分かった。」と言っておいた。「因みに、お父さんのシャットの学友だよ。」とも教えておいた。最近私の中でハーシェルが本当にお父さんの様に思えてきたから、何だか嬉しいけどこんなに大きな娘は可哀想かな、とも思ったり。
だってハーシェルは多分まだ30そこそこだ。まぁ、でも再婚なんて全く考えてなさそうだから、いっか。

私達がきゃいきゃいやっているうちに、授業は鐘が鳴ってスタートした。
今日は前回の続きと、渡された紙の内容を実践したり、資料を集めたり、材料を集めたり、まぁ色々らしい。あっちの学校の授業と違って、生徒達がそれぞれ課題をこなし分からない所などを質問する形式のようだ。みんながバラバラな事をするのが新鮮で、教室をキョロキョロしてしまう。
何処かへ出て行く者、あの紙と格闘する者、棚のハーブを検分している者。みんな、何だか真剣でそして楽しそうなのが、いい。
シンはというと、まだまだ学生達にまじないを割り振るのに忙しそうだ。

「悪い。すっかり忘れてた。」

ある意味丁度いいタイミングで、レシフェがやって来た。

「ていうか、そもそも何で俺が呼ばれたんだ?」

レシフェには何も説明していない。と言うか、説明するも何もレシフェから聞き出そうと思って呼んだのだ。そういえば、ここで話してくれるだろうか。
各々自分のまじないの事をしてるとはいえ、割とデリケートな話もある。場所は変えた方がいいだろう。

「ねぇ、授業中だけど場所変えたら駄目かな?」
「何でだ?ここじゃまずいのか?」
「うん…………?」
「貴石の話よ。」

レナがズバッと言った。レシフェはその一言で察してくれたようで、「じゃあ俺の部屋に行くか。」とシンの所に伝えに行ってくれる。

「良かったわね、すぐ分かってくれて。」
「うん、レシフェは多分気にしてたから…。」

ラピスで話した時、グロッシュラーの現状について貴石の話もしていたと思う。私があまりよく分かっていなかっただけで、レナのような子は沢山いるのだろう。きっとレシフェも何とかしたいと思っている筈。

シンに了承を得て戻ってきたレシフェと一緒に、レシフェの部屋へ向かう。思った通り、教室からそう遠くなかった。でも同じような角をいくつか曲がったので一人で辿り着ける気はしないけど。このビル、そんなに角を曲がれるくらい広くないと思うんだけどやっぱり中身もまじないで出来てるのかな…………。



「へぇ。中々いい部屋じゃない。」
「そうなんだよ。先生達の中では結構綺麗な方なの。」

私が自分の部屋のように案内していると、レシフェがまたアレを出して座るように勧めた。
私が躊躇いなく飲んでいるのを見て、恐る恐る匂いを嗅ぐレナ。分かる。うん。

「今日は甘くないね?」
「あまり疲れてないんだろう?普通はちょっと爽やかな味がする。」
「へぇ。思ったよりイケる。」
「だよね。」
「で?お前らの話は?貴石の話なんてどこから…………ああ、そうだったな。」

レシフェはレナをじっと見つめ、頷いた。
何だか二人で分かり合っているけど、実際貴石ってどんな所なんだろう。

「レシフェ…………は知ってるのよね?それで話していいわね?」
「ああ。知ってるも何もってぐらいだ。お前がここに来る少し前に混乱があったろう?あれは俺が抜けたからだ。」
「は?…………なに、こいつ…………?」

レナに鋭い目で見つめられ、詰まる私。
確かに何も説明していなかったのは、私だ。でも説明しょうがない、というのも事実。
そこにレシフェが自ら話し出す。レナにとっては面白くない話だろう。段々表情が厳しくなってきた。

「簡単に説明するが、俺はあそこの幹部だった。俺自身も売られて来たのが、力のせいもあって管理する側になった。勿論、お前らのような奴の、売り買いもな。…だがこの世界をぶっ壊す為手始めにラピスに手を出してたんだ。力のある石を集めていて、こいつに会った。…………色々あって、今はヨルの味方だから安心しろ。」

レシフェのザックリとした説明を聞いている間、レナの表情は険しかった。
少し間を置いて、私を見る。その茶の瞳に浮かんでいるのは検分するような色。答えを間違えてはいけない、緊張感が走る。レナはどう思っただろうか。

「あんたは…………何故許したの?許せたの?あんたの事だから、黙ってなかったでしょうに。」

グロッシュラーでの事?ラピスの事?どちらの事を聞いているのか分からないけど、レナの頭の中にも沢山のことが渦巻いている筈だ。そうだろう。自分達をいいようにしてきた側の、人間なのだ。
うん。まぁ。そうだ。でも。

「レシフェに落とし前は、つけた。私としてもね。後は実害にあった人達だけど、お父さんは許すみたいだし、ウイントフークさんなんかは利用する気満々だし…。なんて言うか、救いようのないやつなら、多分ここに居なかったとは思う。だからと言っていい奴かって言うとちょっと…………。」
「ちょっと?」
「アレな所もあるけど!でも、…………私は行動を起こすだけマシだと思ったのも、ある。仲間の為、これ以上売られる子を増やさない為、貴石の事も。ずっと、ずっとそれでやってきて、それが普通になっている所に力技だけど切り込んだ、そこは買ってる。レシフェなら、やってくれるって。まぁやり方はちょっと…………だったけど。」

そう、現状を嘆いているだけでは始まらない。そして気が付いて嘆いている者がまだ居ないのが、ラピス。きっとグロッシュラーは少し進んで、嘆いている者が、いた。でもそのうち何人が行動を起こすだろう?
多分、レシフェ一人だったんだろう。やり方はまずかったけど、綺麗事じゃ何も解決しないのは嫌というほど感じたのだ、森で。
でも、力を奪い合うだけじゃ駄目なんだ。いつまでも、堂々巡りになる。何か、新しいものが必要だ。新しい、風が。

私の言葉を聞いて、考え込んでいるレナ。

さっきよりは眉間のシワが解けてるけど、何を考えているんだろう?
レナの表情は険しいままだったが、徐々に普通のレナに戻ってきた。そうしているうちに、何か思い付いたようで少し口角がキュッと上がってくる。しばらく待つと、まとまったようで話始めた。
それは、レナらしい建設的な答えだった。

「ていう事は、思いっきり私達が利用していいって事よね?私はヨルと一緒にやるつもりだし、程のいいボディーガード兼案内役、プラス何でも屋って所かしら。」
「…………まぁ…………そんなもんだ。」
「さすがレナ。その通り!」
「おい、お前…………。」
「なによ?そういう事でしょ?」
「…………ふぅ。あまり無茶はするな?てか、一体また何をやらかす気なんだ、お前達は?」

そんな、やらかすつもりなんて無いんですけど?
レナと顔を見合わせる。建設的な話よね?うん。

ホッとしたのかソファーに深く坐り、足を投げ出すレシフェにこう告げる。

「じゃ、私達の計画、聞いてくれる?」

きっちりと前を向いて、レナが話し出した。



私達は女子会の間や食堂などで、色々情報交換すると共にどんな事をしたいのか話を詰めていた。
今日の授業では、具体的な必要になる物のリストアップとそれの調達方法、あとはレシフェの話がメインのつもりだった。
材料調達などは次回になるだろう。急いでないから、それは後でもできる。まず、実現可能な計画にする為の事情聴取をしなくてはならない。

「まず、お店なんだけど。」

レシフェが頷く。何を言い出すのか、結構楽しそうに聞いている。結局この人も好きなんだよね、こういう事。

「マッサージというか「それ以外」のリラックスを目的とした店を出したいのよね。できると思う?」
「ふーん?具体的には?何をする?」
「ハーブやアロマ、オイルマッサージよ。あとは香りね。ヨルが癒し石を作るから、瞑想を入れてもいいし。まだ色々考えれるとは思うけど、そんな所かな。結局、身体を使わない、癒しを提供したいのよね?」
「うん。私はそう思う。勿論、そういう方法での癒しも否定はしないけど私達のやりたい事ってそれじゃ無いなって。…………男の人って、どうなの?その辺…………。やっぱり…………?」

この質問は聞くのが恥ずかしい、とレナに言ったのだが「ヨルが聞くからいいのよ。」と謎に押し切られた。でもやっぱりハッキリ聞くのなんて、無理!レシフェにだから、ギリギリ聞けるレベル!

「お前…………ヨルに聞かせるなよ…。」

溜め息を吐いたレシフェはきちんと誰の差し金か分かっているらしい。その意図もよく分かっていない私は恥ずかしい損じゃないの??

「需要が無いわけじゃないとは思う。貴石は高いしな。でもお前らがやるなら安過ぎない方がいいが…。最初のイメージが問題だな。失敗すれば、同じように力尽くでヤられるぞ?何かいい手を考えられたら、アリだな。商売としては今は無いものだからいいとは思う。あとは、やり方。とりあえず二人で考えてみろ。それ聞いてダメ出しするから。」
「え?アドバイスとかくれないの?」

拍子抜けしたレナがちょっと噛みつく。でもレシフェはそこまでする気は無いと言った。

「おんぶに抱っこでできる事じゃ無いのは、分かるな?俺が常駐するわけにも行かないんだから、お前らで考えられなきゃ、辞めろ。危険でしか無い。大体気焔の許可が出るかどうか…。お前、まさか?」


ヤバ。すっかりその事忘れてた。

レナと顔を見合わせる。どうしよう。まず説得しなきゃいけない人、いたわ…………。

「ま、最悪私一人でもやるけど?石だけは提供しなさいよ?」

レナはそんな事を言っているが、それも心配過ぎる。一人なんて、駄目だ。でもどうやって説得しよう…………??なんか、何言っても無理そうな気がしてきたんだけど…………??


「あ。」

物凄い事に気が付いてしまった。私、天才かも。

多分、グロッシュラーは違う扉の筈。だから、結局行く事になるんだ。それは間違い無い。だから、そのついでにレナのお店をやればいいんじゃない?それで移動すれば怪しくないし?
ん?誰に対して怪しくないんだろ?別にいいんだよね、…………許可か。

そう言えばシャットに来る時はフェアバンクスに許可を貰った。ここは?シュツットガルトならオッケーしてくれそうだよね?んん?

「ねぇ、そのグロッシュラーに行く時って許可が要るのかな?誰が許可するの?」
「ああ、シュツットガルトからの推薦状と向こうの許可、両方必要だ。一応あそこはデヴァイ管轄だからな。」

という事は悪の総本山の、出張所?
ちょっと例えがダサいな…………。まぁいいか。

「とりあえず、何か旨い手を考えなくちゃいけないって事よね…………。分かったわ。」

ずっと考えていたレナは、とりあえず一旦区切る事にしたらしい。確かにそんなにすぐに思いつくような事では無さそうだ。グロッシュラーに行ったことすらない私には、思い付きそうにないけど何か考えなきゃな…。

「ま、纏まったらまた直接でいい、来い。それによってどうするかはちゃんとアドバイスしてやるから。」

レシフェがそう言ってくれて安心した。まぁ確かに丸投げじゃ駄目だもんね。ちゃんと考えよう。
とりあえずはどうするのかを考えつつも、レナと必要なものについての話を詰める事にして、レシフェの部屋を後にした。
勿論、教室までの道を二人とも覚えていなかったので送ってもらったけどね。




「なんかハーブの種類が、少ない。」

あの後教室に戻るとほぼ解散状態だったので、私とレナは休憩室に移動していた。お茶しながら、話を詰めようという魂胆だ。教室から持ち出してきた本を見つつ、日記と見比べてハーブを照らし合わせていた私は何やらハーブの種類がラピスよりも全然少ない事に気が付いたのだ。
ぶちぶち言い出した私にレナが「そんなもんじゃないの?」と言う。
もしかして、グロッシュラーもこのくらいしかハーブが無いの?それは困るな…………。

シャットは生き物があまり育たないのだろう、ラピスから大半の食材を仕入れている事からも判る。でも「大半の」という事はいくつか作っているものもあるって事だよね?どこで、何を作ってるんだろう?

「畑かぁ…………。」

何気なく呟いた。
すると何処からか返事が返ってきた。ん?誰?

「畑がどうしたの?」

その返事をしたのは、シャルムだ。
んん?シャルムが畑を知ってるの?

丁度お茶を入れながら呟いていた私が廊下の近くだった為、歩いていたシャルムにも聞こえたようだ。そんな大きな独り言だったなんて。ちょっと恥ずかしい。

「ちょっと。ちょっと来て。」


とりあえず、有無を言わせずシャルムを休憩室に引っ張り込んだのは、言うまでもない。貴重な手がかり、逃がさないよ?

かくして女子二人に挟まれる事になったシャルム。なんだか不安そうな顔をしているのは、きっと気のせいだろう。うん。
両手に花だよね?間違い、ない。






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