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第二章「魔石編」
第三十八話「騎士の反撃」
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スライムは無数の強化石を吐き出すと、体は元の大きさに戻り、自慢げに笑みを浮かべた。俺は彼のツヤツヤした頭を撫でると、スライムは気持ち良さそうに目を瞑った。半透明の液体状の体をしているが、表情はなんとなく理解出来る。スライムとはなんと不思議な魔物だろうか。彼を召喚したのは正解だった様だ。
「こいつは予想以上の収穫だな。ラインハルト」
「確かにね。四百個以上はあるだろうか。レッサーデーモンの強化石は、力と敏捷を一ずつ強化出来る。全て使用すれば一気に身体能力を強化出来るというわ訳だ」
「なぁラインハルトよ。どうせ強化石を使うなら、このスライムに使ってみたらどうだ?」
「それは面白い試みかもしれないね。スライムを強化したら、一体どんな戦い方をするのか見てみたいし」
俺やタウロスは既に低レベルの魔物の強化石では強化出来なくなっている。自分自身が成長したからだろうか、弱い魔物が持つ強化石では効果がないのだ。まずはイェーガーの指環でスライムのステータスを確認しよう。
『LV.1 スライム』
力…10 魔力…10 敏捷…10 耐久…10
装備:なし
装飾品:なし
魔法:ウォーター
レベルは1か。ステータスも低く、使用出来る魔法はウォーターのみ。全ての召喚石をスライムに使用し、再びステータスを確認する。
『LV.45 スライム』
力…450 魔力…10 敏捷…450 耐久…10
装備:なし
装飾品:なし
魔法:ウォーター
「スライムがレベル45だと? ロビンやダリウスと同等じゃないのか?」
「強化石で無理やり強くしたからか、魔力と耐久はかなり低いけど、力と敏捷は随分高く育ったね」
「うむ。レッサーデーモンから逃げ回り、物理攻撃を放って援護する程度なら出来るだろう」
「レベル45の仲間が増えたんだ。もしかするとレッサーデーモンを狩り尽くす事も出来るかもしれないな」
それから俺はレッサーデーモンの召喚石を使用して、レッサーデーモンを二十体召喚した。仲間のレッサーデーモン達には俺とタウロス、スライムを援護しながらシュルスクの木を探して貰う。彼等は空を飛べるのだから、俺達が森を歩いてシュルスクを探すよりも効率良く森を探索出来るだろう。
俺は肩の上にスライムを乗せ、槍を持ってからタウロスと共に洞窟を出た。背後からレッサーデーモンの群れが飛び出し、一斉にシュルスクを探しに行動を始めた。森に潜んでいたレッサーデーモンの群れが異変に気が付き、夜の闇に紛れてレッサーデーモンの群れが俺達の背後から近づいてきた。
魔剣があれば簡単に倒せるのだが、槍を使ってレッサーデーモンを倒す事は非常に難しい。槍から威力を弱めたソニックブローを放ち、空を埋め尽くすほどのレッサーデーモンを蹴散らす。魔力さえ回復すればレッサーデーモン相手に苦戦する事はないのだが……。
スライムは俺の肩の上から飛び上がると、目にも留まらぬ速度で森の中を走り、レッサーデーモンを翻弄しながら、俺とタウロスの援護をしている。スライムは体当たりを放ってレッサーデーモンの胴体に激突すると、体長が二メートル近いレッサーデーモンの体が宙に浮き、一撃で命を落とした。
流石にレベル45だからか、レッサーデーモンを一撃で倒せる力を持っているらしい。スライムは高速で森を駆けながら、強烈な体当たりを放って着実にレッサーデーモンを討伐している。全く頼りになるスライムだ。どんな魔物でも強化石を使って鍛えれば、かなり強い魔物へと進化を遂げるのだな。
タウロスは無数の魔物の群れを前にして、爆発的な咆哮を上げた。敵を挑発すると、命知らずのレッサーデーモンが槍の一撃をタウロスに放った。タウロスは左手で槍を払い、右手に持ったヘヴィアクスで敵の体を真っ二つに切り裂いた。圧倒的なタウロスの力を前にしたレッサーデーモンは、恐れおののいて動きを止めた。瞬間、俺はタウロスを援護する様に炎を放出した。
極限までに強化したファイアの魔法は、五十体以上のレッサーデーモンを一撃で燃やした。暗闇で強い炎を放ったからか、レッサーデーモンは突然の魔法に狼狽した。俺は一瞬の隙きを見逃さず、次々とファイアの魔法を放って敵を燃やし続けた。
暫くレッサーデーモンと戦闘を続けていると、仲間のレッサーデーモンが血を流して戻ってきた。手には魔剣とシュルスクの果実を持っている。果実は一つしかないが、彼は力なく微笑むと、命を落とした……。仲間の死に悲しみを感じながらも、俺は魔剣を握り締め、シュルスクの果実を齧った。
甘い果汁が乾いた喉を通ると、枯渇していた魔力が徐々に回復し始めた。仲間のレッサーデーモンを殺された事によって、俺は無性に腹が立ち、魔剣に爆発的な魔力を纏わせて、宙に魔力の刃を飛ばした。
赤い魔力から出来た無数の刃がレッサーデーモンの群れを切り裂くと、全ての敵が命を落とした。スライムは地面に落ちた魔石を回収してくると、自慢げに俺の足元に吐き出した。俺は強化石を全てスライムに使用してから、イェーガーの指環で彼のステータスを確認した。
レベルは既に65まで上昇しており、これ以上は強化石では強化出来ないようだ。小さかった体も大きくなり、彼は俺の肩に飛び乗ると、楽しそうに頬ずりをした。スライムの冷たい体に触れているだけで落ち込んだ気分が良くなってくる。
俺は小さな墓を作り、仲間のレッサーデーモンの亡骸を埋葬した。二十体のレッサーデーモンは全て命を落としていた。流石に無数のレッサーデーモンの攻撃から逃れる事は出来なかったのだろう。仲間の死に涙を流しながらも、俺達はシュルスクの木を探して歩き始めた。
幸い、シュルスクの果実を持ってきてくれたレッサーデーモンが、シュルスクの木の方角を教えてくれたから、彼が指差した方角に向かって歩くだけで木を見つける事が出来るだろう。
三十分ほど森を歩くと、俺達はシュルスクの果実が生る場所を見つけた。赤い果実が月夜の明かりを受けて輝き、幻想的な雰囲気を醸し出す空間は、この世のものとは思えないほど美しい。まるで楽園の様な空間に俺達の胸は高鳴り、空腹を満たすために無言でシュルスクの果実を食べ続けた。
俺はスライムのために果実を渡すと、彼は口を小さく開けて果実をゆっくりと食べ始めた。半透明の体の中では、果実が消化される様子が確認出来る。赤い果実は瞬く前にスライムの体に吸収されると、彼は俺に果実をねだった。それからスライムが満足するまでシュルスクを食べさせると、俺達は本来の目的を思い出し、持てるだけのシュルスクの果実を持って賢者の家を目指した……。
暫く森を歩くと、古ぼけた小さな家を見つけたので、タウロスを待たせて家の扉を開けた。賢者は既に眠っていたのか、ネグリジェ姿の賢者は眠たそうに起き上がると、俺を見て愕然とした表情を浮かべた。
「まさか……半日でレッサーデーモンを倒し切るとは……私は夢を見ているのか?」
「起こしてしまって申し訳ありません。私はすぐにでもアイゼンシュタインに戻らなければならないのです」
「時間なら心配しなくても良い。この世界はラインハルトが来た世界とは時間の経過が異なる。この世界の一ヶ月は、元の世界の一時間程だろう」
「一ヶ月が一時間ですか? それは良かった……」
「うむ。時間の経過を変化させる魔法を掛けているからな。しかし、こんなに早くレッサーデーモンを片付けるとは。外には千体以上ものレッサーデーモンが居た筈だが」
「確かに敵の数は多かったのですが、仲間の力を狩りて何とか果実を集める事が出来ました」
「仲間の力?」
「はい。家の外に私の仲間が居ます」
賢者はモフモフした小さな手で扉を開けると、タウロスとスライムを見つめた。タウロスは賢者に手を振ると、賢者は柔和な表情を浮かべて俺を見た。
「魔物からも愛される騎士という訳かね。高度な知能を持つ幻獣のミノタウロスが人間に力を貸すとは! それに、あのスライムの強さは尋常ではないね。常識では考えられない力を持っているのだろう?」
「はい。スライムをレベル65まで強化しました」
「強化した? まるで自分が強くしたかのような言い方ではないか。この世界に人工的に魔物を強化する方法は存在しないと思ったが。私が生きていた時代には、その様な方法は存在しなかった……」
俺は魔王の加護を受けた事や、自分の生まれを賢者に話す事にした……。
「こいつは予想以上の収穫だな。ラインハルト」
「確かにね。四百個以上はあるだろうか。レッサーデーモンの強化石は、力と敏捷を一ずつ強化出来る。全て使用すれば一気に身体能力を強化出来るというわ訳だ」
「なぁラインハルトよ。どうせ強化石を使うなら、このスライムに使ってみたらどうだ?」
「それは面白い試みかもしれないね。スライムを強化したら、一体どんな戦い方をするのか見てみたいし」
俺やタウロスは既に低レベルの魔物の強化石では強化出来なくなっている。自分自身が成長したからだろうか、弱い魔物が持つ強化石では効果がないのだ。まずはイェーガーの指環でスライムのステータスを確認しよう。
『LV.1 スライム』
力…10 魔力…10 敏捷…10 耐久…10
装備:なし
装飾品:なし
魔法:ウォーター
レベルは1か。ステータスも低く、使用出来る魔法はウォーターのみ。全ての召喚石をスライムに使用し、再びステータスを確認する。
『LV.45 スライム』
力…450 魔力…10 敏捷…450 耐久…10
装備:なし
装飾品:なし
魔法:ウォーター
「スライムがレベル45だと? ロビンやダリウスと同等じゃないのか?」
「強化石で無理やり強くしたからか、魔力と耐久はかなり低いけど、力と敏捷は随分高く育ったね」
「うむ。レッサーデーモンから逃げ回り、物理攻撃を放って援護する程度なら出来るだろう」
「レベル45の仲間が増えたんだ。もしかするとレッサーデーモンを狩り尽くす事も出来るかもしれないな」
それから俺はレッサーデーモンの召喚石を使用して、レッサーデーモンを二十体召喚した。仲間のレッサーデーモン達には俺とタウロス、スライムを援護しながらシュルスクの木を探して貰う。彼等は空を飛べるのだから、俺達が森を歩いてシュルスクを探すよりも効率良く森を探索出来るだろう。
俺は肩の上にスライムを乗せ、槍を持ってからタウロスと共に洞窟を出た。背後からレッサーデーモンの群れが飛び出し、一斉にシュルスクを探しに行動を始めた。森に潜んでいたレッサーデーモンの群れが異変に気が付き、夜の闇に紛れてレッサーデーモンの群れが俺達の背後から近づいてきた。
魔剣があれば簡単に倒せるのだが、槍を使ってレッサーデーモンを倒す事は非常に難しい。槍から威力を弱めたソニックブローを放ち、空を埋め尽くすほどのレッサーデーモンを蹴散らす。魔力さえ回復すればレッサーデーモン相手に苦戦する事はないのだが……。
スライムは俺の肩の上から飛び上がると、目にも留まらぬ速度で森の中を走り、レッサーデーモンを翻弄しながら、俺とタウロスの援護をしている。スライムは体当たりを放ってレッサーデーモンの胴体に激突すると、体長が二メートル近いレッサーデーモンの体が宙に浮き、一撃で命を落とした。
流石にレベル45だからか、レッサーデーモンを一撃で倒せる力を持っているらしい。スライムは高速で森を駆けながら、強烈な体当たりを放って着実にレッサーデーモンを討伐している。全く頼りになるスライムだ。どんな魔物でも強化石を使って鍛えれば、かなり強い魔物へと進化を遂げるのだな。
タウロスは無数の魔物の群れを前にして、爆発的な咆哮を上げた。敵を挑発すると、命知らずのレッサーデーモンが槍の一撃をタウロスに放った。タウロスは左手で槍を払い、右手に持ったヘヴィアクスで敵の体を真っ二つに切り裂いた。圧倒的なタウロスの力を前にしたレッサーデーモンは、恐れおののいて動きを止めた。瞬間、俺はタウロスを援護する様に炎を放出した。
極限までに強化したファイアの魔法は、五十体以上のレッサーデーモンを一撃で燃やした。暗闇で強い炎を放ったからか、レッサーデーモンは突然の魔法に狼狽した。俺は一瞬の隙きを見逃さず、次々とファイアの魔法を放って敵を燃やし続けた。
暫くレッサーデーモンと戦闘を続けていると、仲間のレッサーデーモンが血を流して戻ってきた。手には魔剣とシュルスクの果実を持っている。果実は一つしかないが、彼は力なく微笑むと、命を落とした……。仲間の死に悲しみを感じながらも、俺は魔剣を握り締め、シュルスクの果実を齧った。
甘い果汁が乾いた喉を通ると、枯渇していた魔力が徐々に回復し始めた。仲間のレッサーデーモンを殺された事によって、俺は無性に腹が立ち、魔剣に爆発的な魔力を纏わせて、宙に魔力の刃を飛ばした。
赤い魔力から出来た無数の刃がレッサーデーモンの群れを切り裂くと、全ての敵が命を落とした。スライムは地面に落ちた魔石を回収してくると、自慢げに俺の足元に吐き出した。俺は強化石を全てスライムに使用してから、イェーガーの指環で彼のステータスを確認した。
レベルは既に65まで上昇しており、これ以上は強化石では強化出来ないようだ。小さかった体も大きくなり、彼は俺の肩に飛び乗ると、楽しそうに頬ずりをした。スライムの冷たい体に触れているだけで落ち込んだ気分が良くなってくる。
俺は小さな墓を作り、仲間のレッサーデーモンの亡骸を埋葬した。二十体のレッサーデーモンは全て命を落としていた。流石に無数のレッサーデーモンの攻撃から逃れる事は出来なかったのだろう。仲間の死に涙を流しながらも、俺達はシュルスクの木を探して歩き始めた。
幸い、シュルスクの果実を持ってきてくれたレッサーデーモンが、シュルスクの木の方角を教えてくれたから、彼が指差した方角に向かって歩くだけで木を見つける事が出来るだろう。
三十分ほど森を歩くと、俺達はシュルスクの果実が生る場所を見つけた。赤い果実が月夜の明かりを受けて輝き、幻想的な雰囲気を醸し出す空間は、この世のものとは思えないほど美しい。まるで楽園の様な空間に俺達の胸は高鳴り、空腹を満たすために無言でシュルスクの果実を食べ続けた。
俺はスライムのために果実を渡すと、彼は口を小さく開けて果実をゆっくりと食べ始めた。半透明の体の中では、果実が消化される様子が確認出来る。赤い果実は瞬く前にスライムの体に吸収されると、彼は俺に果実をねだった。それからスライムが満足するまでシュルスクを食べさせると、俺達は本来の目的を思い出し、持てるだけのシュルスクの果実を持って賢者の家を目指した……。
暫く森を歩くと、古ぼけた小さな家を見つけたので、タウロスを待たせて家の扉を開けた。賢者は既に眠っていたのか、ネグリジェ姿の賢者は眠たそうに起き上がると、俺を見て愕然とした表情を浮かべた。
「まさか……半日でレッサーデーモンを倒し切るとは……私は夢を見ているのか?」
「起こしてしまって申し訳ありません。私はすぐにでもアイゼンシュタインに戻らなければならないのです」
「時間なら心配しなくても良い。この世界はラインハルトが来た世界とは時間の経過が異なる。この世界の一ヶ月は、元の世界の一時間程だろう」
「一ヶ月が一時間ですか? それは良かった……」
「うむ。時間の経過を変化させる魔法を掛けているからな。しかし、こんなに早くレッサーデーモンを片付けるとは。外には千体以上ものレッサーデーモンが居た筈だが」
「確かに敵の数は多かったのですが、仲間の力を狩りて何とか果実を集める事が出来ました」
「仲間の力?」
「はい。家の外に私の仲間が居ます」
賢者はモフモフした小さな手で扉を開けると、タウロスとスライムを見つめた。タウロスは賢者に手を振ると、賢者は柔和な表情を浮かべて俺を見た。
「魔物からも愛される騎士という訳かね。高度な知能を持つ幻獣のミノタウロスが人間に力を貸すとは! それに、あのスライムの強さは尋常ではないね。常識では考えられない力を持っているのだろう?」
「はい。スライムをレベル65まで強化しました」
「強化した? まるで自分が強くしたかのような言い方ではないか。この世界に人工的に魔物を強化する方法は存在しないと思ったが。私が生きていた時代には、その様な方法は存在しなかった……」
俺は魔王の加護を受けた事や、自分の生まれを賢者に話す事にした……。
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