安全第一異世界生活

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転移と出会いとコルドナ街

2 第一異世界人と交流しよう

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※ご指摘があった点を訂正いたしました。読みやすくなっていれば幸いです。
ーーー

さて、誰も部屋に来ないようだけど
私は外に出ても良いのかな?
もう少し探ってみようか…
もう一度目を瞑り、体育座りの足に額を置いて辺りの音に集中する。
ゆっくりゆっくり耳を澄ましていく。
▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎ザワ▪︎▪︎▪︎ざわ

『あの子供の身元は判ったか?』
『行方不明リストには対象者が居りませんでした。迷子の届けも出ていない様です』
『子供が起きたら話が聞けると良いのだが』
『最悪孤児院だな』

イヤイヤイヤ、多分私のこと言ってるんだろうけど、人の行き先勝手に決めないで。

ピコーーーン【聞き耳スキルを獲得しました】

「うわぁ!なに?」

突然かなり大きな音が頭に直接響き、ビックリして声を上げてしまった。
今の聞かれたか?
え?なに?どう言うこと?周りの音を必死に拾おうとしたら、今スキル獲得した?
真剣に聞き耳たてたらスキル獲得とか、この世界大丈夫なの?
ステータスと心の中で呟いて再度表示する。

スキル:new 聞き耳スキル

あーーーーーー付いてる。新しいの付いてるわぁ。
こんな簡単に付くのっておかしくない?これが普通ってことはないと思うんだけど…
ひとまず、衣食住の確保が出来たら
この世界の事キチンと調べよう。
ミカちゃんのお陰でスキル確認方法が判ったのはありがたい。
ミカちゃん異世界から召喚された聖女様の話、大好きだったよねぇ。
聖女様の名前が自分に似てるって拝んでたしね。
まぁ、テスト前で推し本取り上げられそうになって
我が家に逃亡を図って親泣かせではあったけどね(笑)

バタバタとした足音がこっちに近付いて来る▪︎▪︎▪︎やっぱさっきの声聞かれたか。ひとまず第一異世界人との対話頑張りますか。

ガチャリと扉が開き、3人の男性が入って来た。

「起きてたか。良かった目が覚めて」

そう言ったのは一番最初に部屋に入ってきたムキムキマッチョな白髪のおじいさん。あらイケオジ。これはオモテになるでしょうねぇ。

「気分は悪くないですか?お腹は減っていませんか?」

イケオジの隣から青髪のメガネ男子が声を掛ける。最初の言葉が気遣いから出来るとは良いコ。育ちがわかるわぁ。
青髪メガネ男子の後ろからヒョロヒョロのアフロが来た。

「........」

無言なんかい!!イヤ良いんだけどさ。

私は鏡の前に立ち、入ってきた3人に頭を下げ

「ココドコデスカ?」

たどたどしそうに話しかけてみたら、すぐにイケオジが笑いながら答えてくれる。

「あーすまんすまん、起きたら知らない所だったから不安だったよな。ココはジャルの森の近くの街、コルドナの冒険者ギルドだ。わしはギルド長のスパイクだ。お嬢さんの名前を教えてくれるかい?」

「ギルド長さん、えっと、私はカナメっていいます。父と一緒に旅をしていたのですが、あの、父はどこに居るのでしょうか?」

「いや、君をジャルの森で保護した時には誰もいなくてな、親父さんは冒険者だったのかい?」

「いえ、行商人です。」

私の言葉を聞いた後、3人は悲痛な顔をした。
重い空気のなか、おずおずとヒョロモジャさんが初めて口を開いた。

「ジャルの森は、並の冒険者じゃ太刀打ちできないようなヤバい魔物がひしめいてる。普通の行商人が立ち入って生きて帰れる場所ではないんだ」

「そんな…っ」

私は手で顔を覆ってうつむいた。

なるほど。なるほど。
◎私はこの街の近くのジャルの森で保護されたと。
◎ジャルの森は危険がいっぱい。
◎発見されたときは一人でいた。

ヨシもう少し煽っておくか。私はバッと顔を上げ、3人に向き合って

「父は運が良いんです。盗賊に会ったときも生き残ったし、今回だってきっと迎えに来るのが遅れているだけです。父はきっと大丈夫です」

そう言って私が困ったように笑うと、3人は憐れみのこもった目を私に向けた。

「あの、この街のお勧めの宿屋さん教えてください。私が一人で安心して泊まれる宿があればありがたいのですが」

私は思い切り皆さんに頭を下げた。

「君は宿泊代は持っているかい?俺のお勧めの宿は1泊食事付きで銀貨5枚だ」

最初に答えてくれたのはヒョロモジャさん。この人さっきから言いにくいことを率先して伝えてくれてる…いい人だ。

「あの、金貨1枚だと、何日泊まれますか?」

「2日だ」

ほうほう、金貨1枚=銀貨10枚と。なるほど。

「大丈夫です。それなら1ヶ月は滞在出来ます」

「そうか、じゃあ1ヶ月は安心だ。その間に今後の事について考えてくれ」

真剣にヒョロモジャさんは私に告げた。私は困り顔のまま頷いた。
ヒョロモジャさんは青髪メガネ男子に話しかけた。

「ナギ、俺は嬢ちゃんと一緒に、青葉のウサギに行ってくる。マアサのところだから安心だろう。」

「マアサさんの所なら安心ですね。価格交渉、僕しましょうか?」

「いや、俺が行く。丁度マアサが欲しがってた薬が出来たから、それをエサに値引きしてもらえるように聞いてみる」

「副長が?珍しい。カナメちゃん、このモジャモジャおじさん、副ギルドマスターのクロトさん。怪しくないから安心してね。僕は救護のナギって言います。よろしくね」

「よろしくお願いします」

私は笑顔になり挨拶をした。

「今日は起きたばかりで混乱していると思うから、明日、明後日くらいで一度ギルドに来てもらえる?」

青髪メガネ男子改めナギ君が今後の予定を述べる。

「はい」

私が返事をし頷いたのを見て、副ギルドマスターが私を連れて部屋を出た。
出るとき後ろを向き一礼したら、イケオジギルドマスターがニヤニヤしていたのが気になった。
ギルドマスター…あれは脳筋に見せかけた腹黒とみた。私の本性気づかれないようにしなくては。
先を歩くのはヒョロモジャさん改めクロトさん。
「クロト」って名前だけ聞くと、主人公的な感じがする。なんでだろー。ミカちゃんからの情報だったかなぁ?ミカちゃんからのお勧め小説や漫画は大体読んだんだけど、思い出せない…
ならまぁ良いか。語呂が良いんだろう。きっと。

執務室を出て右に曲がった廊下を抜けると階下を見下ろせるようになり、圧巻。冒険者だと思われる人が一杯居る。鎧にローブ、杖に剣。獣耳に、あ!!耳がとがってる!あれはエルフ…うぅキラキラしてて目が痛い。目が幸せ。
本当にココ、異世界だったんだ。
1階はカウンターがいくつもあり、区分けされてるブースもあり、まるでお役所のようだけど違う。

「ファンタジーってすごい...」

おもいっきりキョロキョロしながら歩いていると、
「嬢ちゃん、ボッーっとしてると危ない。」と言いながら私の両脇をとり持ち上げて、自分の肩に私を乗せた。
クロトさんは他の人より頭ひとつぶん高いから、そこからの景色は圧巻。目線が変わるだけで世界って変わるんだ(@_@)✴
ミカちゃんがファンタジーの世界観をやたら熱く語っていたのはこういう事なんだろうか。
久々に胸が高鳴る。ドキドキだ。

「クロトさん、世界って広いんですね」

クロトさんは私の嬉しそうな声を聞き
「落ちんなよ」と声をかけてくれた。
私からはクロトさんの顔は見えなかったけど
笑ったように感じた。なんでそう感じたんだろう?なんかこの世界に来て新たな感覚が目覚めたのかもしれない(笑)
第3の目みたいな、中二病案件である。
でも、うん決めた。

「クロトさん、冒険者って何歳からなれるんですか?」

「見習いなら5歳からだ」

「そうですか、近いうちに登録します」

「親父さんを待つんじゃないのか?」

「待ちますよ。でも、『働かざる者食うべからず。』我が家の家訓です」

「•••そうか。立派な家訓だな」

「っふふ。ありがとうございます」

せっかくミカちゃんが熱く語っていた異世界に来たんだから、安全第一に色々冒険やってみよう。

【ナギサイド】
黒髪の少女が副長に連れられて部屋を出ていく。
黒髪は比較的珍しい髪色だが、出身地が判るほどではない。
彼女はこれからどうするんだろうかと思っていると
ギルドマスターは、肩を震わせ笑っている。
親を失ったかもしれない少女に対して失礼じゃないだろうか…僕がじとっとした目
でギルドマスターを見ていたら

「くくくっ。さっきの短い時間に最低限の知りたいことをゲットし、お前とクロト
を味方に付けるとは、あのコは強かだぞ。語った話のどこまでが真実か楽しみだ。」

?え?僕は目が点になった。

「そんなことが出きる様な歳じゃ無いでしょう」

ギルドマスターは笑いながら俺の肩に手を置き

「お前は女に騙される口だな。だいたい父親と行商の旅だぞ。その娘が金貨の価値が判って無いなんてあり得ないだろ。」

「そういえば・・・・・そう、ですね。」

「ナギはホント素直に育ったな、はっははは」

ジト目でギルマスを見てみたが、効果がないのはわかってる。ため息を吐き今後の動きの確認をする。

「彼女の父親の捜索はどうしますか?」

ギルドマスターは顎を撫でながらニヤっと笑う。

「衛兵詰所と商人ギルドに彼女の特徴を伝え迷い子の連絡を。詳細は後日伝えると言っておいてくれ。父親の捜索はしなくて良い。父親の情報は8割方嘘だろう」

「断りもなく彼女の事鑑定したんですか!」

「そう怒るなって。あの娘、職業、称号、固有スキルすべて解読不能文字。解読不能でも記載があるってことは全て何かしらあるってことだ。」

「解読不能文字って…救国の聖女様以来なんじゃ。」

僕は絶句した。
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