精霊の加護を持つ聖女。偽聖女によって追放されたので、趣味のアクセサリー作りにハマっていたら、いつの間にか世界を救って愛されまくっていた

向原 行人

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第3章 精霊と新しい暮らしを始める元聖女

第42話 商人ギルドの監視!?

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「ほらほら、そろそろ言いたくなってきませんか? 言った方が楽になりますよ?」
「や、止め……あひぃぃぃっ! 頼む! もう止めてくれっ!」
「だったら、早く言っちゃいましょう。あそこで何をしていたんですか!?」
「わかった! 言う! 言うから、助けてくれぇぇぇっ!」

 男性が涙目で叫ぶので、リーアちゃんにお願いして、お仕置き――柔らかい草木を使った、くすぐり攻撃を中断してもらった。
 すっごく細い蔓や、きめ細かい枝葉なんかが、ありとあらゆる場所をくすぐり続けるリーアちゃんのお仕置きは、想像しただけでも恐ろしい。

『ウチとしては、火の精霊サラマンダーで蒸し焼きにするとか、水の精霊ウンディーネで水攻めにするとかした方が、手っ取り早いんだけどねー』
(私としては、流石にそれはやり過ぎだと思うんだけど)

 エミリーの提案を聞き流していると、

「お、俺は商人ギルドに雇われたんだよ。あの家に運ばれる荷物とか、家を訪れる人をチェックしろって」

 笑い過ぎて過呼吸を起こしかけていた男性が落ち着きだし、少しずつ話しだす。

「何故、あの家なの?」
「そんなの知らねぇよ。そもそも俺は、この街に住んでる訳じゃないから、あの家が誰の家かすら知らないんだぞ?」
「……嘘は吐いていないみたいね。ちなみに、知らないなら教えてあげるけど、あの家はS級冒険者さんの家で、騎士隊長の家でもあるわよ」
「マジかよ。S級冒険者……って、もしかしてアンタがS級冒険者なのか!?」
「そんな訳ないでしょ。私は……私はあの家で働くメイドよ。家の人たちは、私と比べ物にならないくらい強いわよ」
「あー、そうか。あんまり気にしていなかったが、そう言えば洗濯してたな」

 一応、隠れている身なので、メイドさんという事にしておいた。
 実際家事をしていた事もあり、あっさり信じてもらえたようなので、そのまま話を続ける。

「それで、商人ギルドの誰に依頼されたの?」
「カイルっていう変な喋り方の男だ。……なぁ、正直に話したんだ。そろそろ解放してくれよ。というか、この俺の手足を塞いで居る石は何なんだ?」
「そうね、じゃあ解放してあげるけど、またあの家に何かしようとしたら、今度は許さないわよ?」
「二度と行かねぇよ。S級冒険者や騎士隊長が住んでいるなんて一言も聞いてないし、そもそも聞いていたら、そんなヤバい家の調査なんて仕事は受けないっての」
「そう。じゃあ、三分後にその石が消えるから、そうすれば自由よ」

 そう言って、一旦男性から離れ、見えなくなった所で再びシルフちゃんの力を借り、屋根の上へ。
 三分経過後に、男性を拘束していた石をムーちゃんに消してもらい、暫く様子を伺う。

「くそっ……何が、家を見張るだけの簡単な仕事だよっ! あの野郎……よくも騙しやがったな!」

 男性が路地から出て走り始めたので、上から追いかけていくと、商店街の中心にある大きな建物へと入っていった。
 その建物の看板には「商人ギルド」と書かれているので、やはり話していた内容は本当だと思って良さそうだ。
 なので、クロードさんにカイルって人を調べてもらえば、何か分かるかも。

『でも、さっきの男を信じるのであれば、カイルっていう名前も偽名じゃないかな?』
(あ……そうかも。流石に建物の中は調べられないし……結局分からずじまいかぁ)
『んー……じゃあ、ちょっと待ってて。さっきの男の顔は覚えているし、ウチが見てくるよ。あの様子だと、カイルっていう男の所へ向かったと思うしね』

 そう言って、私が屋根の上で待機していえると、エミリーが商人ギルドの建物の中へと入っていき、

『とりあえず、顔は分かったよー。ただ、本名とかは分からないや』

 少しして戻って来た。
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