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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第257話 占いの結果
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「ロレッタさん。トリスタン王子の目的地って分かりますか?」
「占ってみます。少し待ってください」
そう言って、ロレッタさんが目を閉じる。
だけど、さっきの星が降り注ぐような、幻想的な光景にはならない。
「残念ながら、星たちの声が聞こえません。魔の力の話と同じで、答えられないのかと」
「そうなんですね……あっ! じゃあ、さっきの揺れの原因とかは?」
「うーん。占いは未来を視るもので、過去に起きた事象は視られないんですが……ちょっと違う聞き方をしてみますね」
再びロレッタさんが目を閉じると、今度は周囲が輝き、綺麗な光に囲まれた。
それから少し待つと、その輝きが消え、ロレッタさんが顔を上げる。
「どうやら、アニエスさんたちが感じたという揺れは、人為的なもののようです」
「え? じゃあ魔法って事? でもイナリが……こほん。特に大きな魔力が働いたような感じはしなかったんだけど」
「そこまでは聞けませんでしたが、その揺れを起こしたという者が、この教会の西に隠れているようです。どうしますか?」
「行ってみましょう!」
さっきの兵士さんたちに伝えようかとも思ったんだけど、占いでは証拠にならないだろうとロレッタさんに言われ、私たちだけで向かう事に。
手早く外へ出る準備を済ませ、教会から西へかなり進むと、廃墟のような場所でロレッタさんが足を止める。
「ここは、星の声が言っていた場所……西にある、古びた住人のいない館……にピッタリ当てはまりそうです」
『アニエスよ。中に人が三人程居るぞ』
子狐姿のイナリが念話で教えてくれたので、ここに誰かが居るのは間違いないみたい。
なので、慎重に中へ入ってみる事にしたんだけど、壊れた門を開けようとして、イナリから待ったがかかる。
『待つのだ。その門には何かが仕掛けられているな。そっちの壊れた壁の隙間から入るべきだ』
「ロレッタさんもコリンもストップ! その門は罠が仕掛けられていそうだから、こっちから入りましょう」
「凄いです! アニエスさんは、仕掛けられた魔法の罠を感知出来るんですね!」
「そ、そんなところ……かな」
当然ながら私にそんな事は出来なくて、イナリの念話の内容を伝えているだけなんだけど……ロレッタさんにイナリの話をしていないから、物凄く誤解されているのではないだろうか。
流石にコリンは何も言わなくても、罠を発見しているのは私ではなくイナリだと分かっているみだいだけど。
「お姉ちゃん、凄いねー! 僕、全然分からなかったよー!」
コリンも分かってなかったー!
コリンが純真な瞳をキラキラ輝かせて私を見つめてくるけど、違うからっ! イナリの力だからっ!
「……えっと、あの館の中に人が居そうだから、みんな念の為にこのポーションを飲んでおいて」
「あの、アニエスさん。これは?」
「えっと、私の薬師の師匠がくれた、一時的に能力を倍増させる薬なの」
「なるほど。そんな薬が……」
もちろん、皆に配った小瓶の中身はポーションではなくて、空の瓶に神水を入れただけなんだけどね。
流石にこれはコリンも分かってくれていたようで、躊躇いも無く飲み干すと、ロレッタさんも続いて神水を飲む。
「これは!? 以前にもアニエスさんの料理を食べた後に魔力が増えたような……あっ! そういえば、アニエスさんは何度か水の聖女と……」
「み、水の聖女っていうのは、前にイスパナで大規模な日照りが起きた時に、水魔法を使って各地に水を撒いたから、そう呼ばれるようになっただけで、特別な意味はないの……えぇ、ただの呼称っていうか、称号の代わりっていうか、感謝の証でしかないのよ」
「そ、そうなんですか?」
「えぇ、その通りよ。さぁ行きましょう!」
今更ながらに、ロレッタさんの前で普通に水の聖女の事を言ってしまっていたと反省し、ひとまず何でも無いと伝えておいた。
つい、凄く早口になってしまったけど……つ、伝わったよね?
「占ってみます。少し待ってください」
そう言って、ロレッタさんが目を閉じる。
だけど、さっきの星が降り注ぐような、幻想的な光景にはならない。
「残念ながら、星たちの声が聞こえません。魔の力の話と同じで、答えられないのかと」
「そうなんですね……あっ! じゃあ、さっきの揺れの原因とかは?」
「うーん。占いは未来を視るもので、過去に起きた事象は視られないんですが……ちょっと違う聞き方をしてみますね」
再びロレッタさんが目を閉じると、今度は周囲が輝き、綺麗な光に囲まれた。
それから少し待つと、その輝きが消え、ロレッタさんが顔を上げる。
「どうやら、アニエスさんたちが感じたという揺れは、人為的なもののようです」
「え? じゃあ魔法って事? でもイナリが……こほん。特に大きな魔力が働いたような感じはしなかったんだけど」
「そこまでは聞けませんでしたが、その揺れを起こしたという者が、この教会の西に隠れているようです。どうしますか?」
「行ってみましょう!」
さっきの兵士さんたちに伝えようかとも思ったんだけど、占いでは証拠にならないだろうとロレッタさんに言われ、私たちだけで向かう事に。
手早く外へ出る準備を済ませ、教会から西へかなり進むと、廃墟のような場所でロレッタさんが足を止める。
「ここは、星の声が言っていた場所……西にある、古びた住人のいない館……にピッタリ当てはまりそうです」
『アニエスよ。中に人が三人程居るぞ』
子狐姿のイナリが念話で教えてくれたので、ここに誰かが居るのは間違いないみたい。
なので、慎重に中へ入ってみる事にしたんだけど、壊れた門を開けようとして、イナリから待ったがかかる。
『待つのだ。その門には何かが仕掛けられているな。そっちの壊れた壁の隙間から入るべきだ』
「ロレッタさんもコリンもストップ! その門は罠が仕掛けられていそうだから、こっちから入りましょう」
「凄いです! アニエスさんは、仕掛けられた魔法の罠を感知出来るんですね!」
「そ、そんなところ……かな」
当然ながら私にそんな事は出来なくて、イナリの念話の内容を伝えているだけなんだけど……ロレッタさんにイナリの話をしていないから、物凄く誤解されているのではないだろうか。
流石にコリンは何も言わなくても、罠を発見しているのは私ではなくイナリだと分かっているみだいだけど。
「お姉ちゃん、凄いねー! 僕、全然分からなかったよー!」
コリンも分かってなかったー!
コリンが純真な瞳をキラキラ輝かせて私を見つめてくるけど、違うからっ! イナリの力だからっ!
「……えっと、あの館の中に人が居そうだから、みんな念の為にこのポーションを飲んでおいて」
「あの、アニエスさん。これは?」
「えっと、私の薬師の師匠がくれた、一時的に能力を倍増させる薬なの」
「なるほど。そんな薬が……」
もちろん、皆に配った小瓶の中身はポーションではなくて、空の瓶に神水を入れただけなんだけどね。
流石にこれはコリンも分かってくれていたようで、躊躇いも無く飲み干すと、ロレッタさんも続いて神水を飲む。
「これは!? 以前にもアニエスさんの料理を食べた後に魔力が増えたような……あっ! そういえば、アニエスさんは何度か水の聖女と……」
「み、水の聖女っていうのは、前にイスパナで大規模な日照りが起きた時に、水魔法を使って各地に水を撒いたから、そう呼ばれるようになっただけで、特別な意味はないの……えぇ、ただの呼称っていうか、称号の代わりっていうか、感謝の証でしかないのよ」
「そ、そうなんですか?」
「えぇ、その通りよ。さぁ行きましょう!」
今更ながらに、ロレッタさんの前で普通に水の聖女の事を言ってしまっていたと反省し、ひとまず何でも無いと伝えておいた。
つい、凄く早口になってしまったけど……つ、伝わったよね?
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