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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第280話 説明するアニエス
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「先にこちらの身分を提示しておくが、私はポートガの第二騎士隊の副隊長を務めるセルジオという」
「は、はい。私はフランセーズの薬師で、アニエスと言います」
「アニエスさん。では。改めて話を聞かせてもらおう」
私たち四人がそれぞれ別の部屋に入れられ、騎士さんから話を聞かれる事になった。
主に話を聞くのは、私が街で話し掛けたセルジオさんだけど、私の後ろにも別の騎士さんがいるし、調書っていうのかな? メモを取っている騎士さんもいる。
最初から逃げる気なんて無いけど、当然ながら逃げられるとは思えない。
「まずアニエスさんは、街で声を掛けてきたが、俺が騎士だと知って話し掛けたのか?」
「いいえ、違います。いろんな方に話を聞いていて、セルジオさんもその内の一人でした」
「ふむ。観光で来たと言っていたが、剣……というか、武器について聞き出そうとしていた理由は?」
「嘘を吐いても仕方がないので、正直に話しますが……セルジオさんは、少し前にフランセーズやゲーマに、ネダーランで起こった魔物の凶暴化の事を知っていますか?」
どこまで信じて貰えるかはわからないけれど、まずは事情を話し、可能であればポートガの騎士さんたちにも協力してもらいたい。
いえ、むしろ最初から協力してもらわないとダメだったのかも。
ゲーマやネダーランで起こった事を考えれば、個人でどうこうするレベルの話ではなく、国を挙げて対応しなければならない話だったんだ。
「それなら一応、知っている。冒険者ギルドも、警戒度を一段上げ、出国に関する制限を厳しくしたりしていたからな。ただ、いつの間にか収まっていたが」
「もしかしたら、あれと同じ事が、このポートガで起こるかもしれないんです!」
「……」
何を言っているんだ? という視線を向けられるけど、俄かには信じられない話だろう。
でも、信じて貰うしかないので、起こった事を一つ一つ説明していく。
鉄の国ゲーマの帝都が崩壊した事、魔剣の事、花の国ネダーランの花の女王の事、魔の力の事、そして火の聖女モニカちゃんの事。
「俄かには信じられないが……そんな事を、どうして一薬師であるアニエスさんが解決出来たんですか?」
「……ポートガまで話は来ておりませんか? 土の聖女アニエスの話は」
「土の聖女……?」
残念ながら、ポートガにはイスパナでの話は届いていないのか……と思ったところで、書記をしていた騎士さんが突然顔を上げる。
「ふ、副隊長! その話、聞いた事があります! あの日照りの酷かった時期に、イスパナで田畑を蘇らせている聖女がいたと!」
「……それが貴女だと言うのですか?」
「はい。証拠もお見せ出来ます。何でも良いので、植物はありませんか? 種でも苗でも、枝でも構いません」
私の言葉で、騎士さんたちが顔を見合わせ……先程、私の後ろに立っていた騎士さんが部屋を出る。
少しすると戻って来たのだけれど、手に持っているのは……枯れ枝?
「男ばかりの騎士団なので、花などもなく……とりあえず、詰所の外に落ちていたものだが、こんな物でも良いのか?」
「大丈夫だと思います。床に置いていただけますか?」
「……置いたぞ?」
「では、よく見ていてくださいね。えーいっ!」
水魔法を……神水を使い、枯れた枝がつい先ほど木から折ってきたかのような状態になり、かつ葉っぱや木の実まで生った。
「こ、これは……確かに土の聖女と呼ばれるだけの力だ」
「この力を使ってもらえば、ポートガの農作物問題も解決するのでは!?」
「待ってください! 農作物については後で必ず協力します! それよりも、今は魔の力を何とかしないと、周辺の国も含めて大変な事になるんですっ!」
ひとまず神水の力は理解してくれたけど、話を……話を聞いてっ!
「は、はい。私はフランセーズの薬師で、アニエスと言います」
「アニエスさん。では。改めて話を聞かせてもらおう」
私たち四人がそれぞれ別の部屋に入れられ、騎士さんから話を聞かれる事になった。
主に話を聞くのは、私が街で話し掛けたセルジオさんだけど、私の後ろにも別の騎士さんがいるし、調書っていうのかな? メモを取っている騎士さんもいる。
最初から逃げる気なんて無いけど、当然ながら逃げられるとは思えない。
「まずアニエスさんは、街で声を掛けてきたが、俺が騎士だと知って話し掛けたのか?」
「いいえ、違います。いろんな方に話を聞いていて、セルジオさんもその内の一人でした」
「ふむ。観光で来たと言っていたが、剣……というか、武器について聞き出そうとしていた理由は?」
「嘘を吐いても仕方がないので、正直に話しますが……セルジオさんは、少し前にフランセーズやゲーマに、ネダーランで起こった魔物の凶暴化の事を知っていますか?」
どこまで信じて貰えるかはわからないけれど、まずは事情を話し、可能であればポートガの騎士さんたちにも協力してもらいたい。
いえ、むしろ最初から協力してもらわないとダメだったのかも。
ゲーマやネダーランで起こった事を考えれば、個人でどうこうするレベルの話ではなく、国を挙げて対応しなければならない話だったんだ。
「それなら一応、知っている。冒険者ギルドも、警戒度を一段上げ、出国に関する制限を厳しくしたりしていたからな。ただ、いつの間にか収まっていたが」
「もしかしたら、あれと同じ事が、このポートガで起こるかもしれないんです!」
「……」
何を言っているんだ? という視線を向けられるけど、俄かには信じられない話だろう。
でも、信じて貰うしかないので、起こった事を一つ一つ説明していく。
鉄の国ゲーマの帝都が崩壊した事、魔剣の事、花の国ネダーランの花の女王の事、魔の力の事、そして火の聖女モニカちゃんの事。
「俄かには信じられないが……そんな事を、どうして一薬師であるアニエスさんが解決出来たんですか?」
「……ポートガまで話は来ておりませんか? 土の聖女アニエスの話は」
「土の聖女……?」
残念ながら、ポートガにはイスパナでの話は届いていないのか……と思ったところで、書記をしていた騎士さんが突然顔を上げる。
「ふ、副隊長! その話、聞いた事があります! あの日照りの酷かった時期に、イスパナで田畑を蘇らせている聖女がいたと!」
「……それが貴女だと言うのですか?」
「はい。証拠もお見せ出来ます。何でも良いので、植物はありませんか? 種でも苗でも、枝でも構いません」
私の言葉で、騎士さんたちが顔を見合わせ……先程、私の後ろに立っていた騎士さんが部屋を出る。
少しすると戻って来たのだけれど、手に持っているのは……枯れ枝?
「男ばかりの騎士団なので、花などもなく……とりあえず、詰所の外に落ちていたものだが、こんな物でも良いのか?」
「大丈夫だと思います。床に置いていただけますか?」
「……置いたぞ?」
「では、よく見ていてくださいね。えーいっ!」
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「こ、これは……確かに土の聖女と呼ばれるだけの力だ」
「この力を使ってもらえば、ポートガの農作物問題も解決するのでは!?」
「待ってください! 農作物については後で必ず協力します! それよりも、今は魔の力を何とかしないと、周辺の国も含めて大変な事になるんですっ!」
ひとまず神水の力は理解してくれたけど、話を……話を聞いてっ!
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