女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

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人は人

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「んっ、んぷ。カケル様は、何時から潜ってたんだい?」

 ハーレム組の要であるヤーンの舌が、深いキスから解放されて口を開く。キラリと光る粘液の糸が艶かしい。

「昨日からだ。今日は七十二階まで行ったが七十一階から下は俺以外は絶対行けない。多分だが、八十階のボスは俺では殺せんと思う。七十階のボスはレッサードラゴンが群れで居るから普通の冒険者はそこで打ち止めだな」

「カケル様でも無理なんだね」

「ああ、強敵だ」

マグロ相手に勝つのは無理だよ。

「んちゅ、んむ…。あの子がお嫁さん、なんですね…」

「イゼッタ。ナーバーグ家の三女でしたっけ。は~むっ」

代わる代わるでアイツを舐るコーネリアとミニッツ。以前にも話した事はあったが、それ以前からミニッツはナーバーグ家の名前を知っていたようだ。一代貴族の家の出だったそうで、亡くなったイゼッタの姉達とは子供の頃一度だけ顔を合わせた事があると言う。

「キレイな人、でしたよ…むちゅ」

「残念だな」

「ヤれなくて?」

「襲撃が無ければイゼッタは今も領主の娘で今よりずっと平穏に暮らしてたんだろうなーと思ってな」

「ヤな事言ったわ、ごめんなさい」

ミニッツを撫でて一本生やすと直ぐに喉奥まで飲み込んだ。

「カケル、お風呂でっかくなってた」

「凄かったよ!みんなも入った方が絶対いいーって」

湯上りのイゼッタとミルカが鼻息荒くして皆を風呂に誘う。アイツに纏わり付いてた女達は二人から香る匂い、そしてぷるぷるの肌を見て俄然興味が出たようだ。

「続きはお風呂出てからね」

「キレイになって戻って来るよ」

「今から夜が楽しみだよ」

そんな事言いながら浴室へと消えて行った。

「ナニしてたの?」

「ちんぽ食われてた」

「カケル様は奥さんの前でエッチするのに抵抗とか無いんですか?」

「ミルカ、今更」

「イゼッタちゃんの家は一夫多妻だったから違和感無いのかもね~。家は商家だったから実はちょっとやだなーって思ってた」

「平民は一夫一妻らしいもんな」

「冒険者になって、ハーレムパーティーなんかに入らされちゃったけど、私結構お堅いのよ」

初めて会った時はあんなに積極的だったのにか?聞くと、あれから少しずつ元の性格に戻っているのだと。男と絡まない生活が続いていたからだろう。

「妻の一人は布団屋の娘だが、ハーレム混ぜてーって感じだったぞ?」

「まあ、人は人、ですかね」

「人相手なら気にならない」

「人以外と…するの?」

「例えば、この木」

「あ!見た!壁にヘコヘコしてた!」

それだと媚び諂ってるみたいじゃないか。せめてパコパコにしおくれ。

「七十二階でも女としてた」

「へ?七十二…階?どんだけ潜って…じゃない!そんな所に女の人?そんなまさか!?」

「女だらけだったよ。多分足止めの罠だと思うが、全裸の女が群れで居たぞ」

「うわ…、その情報が出回ったら男が押し掛けるよね…」

「レッサードラゴンの群れを越えて、海竜と巨大魚の居る海に飛び込まなきゃならんがなー」

「うん、それ無理」

「普通はそうだろうな。そう言えば新しい果物が成ってるから食おうぜ」

ソファーに座る俺達の前には五角形の黄色いラグビーボールみたいな多分果物が成っている。形だけならケリタケに似ているな。皆食べ物と認識して無かったようで触れもしなかったが、今度のはどんな味なのだろう。手に取るとポロッと採れてずっしりとした重みがあった。

「カケル様、こんな所にお皿なんてありましたっけ?」

「それな、テーブルから生えて来たりするんだ。皿が出たって事は割って食うのかも知れん。ちと待っとれ」

「はよはよ~」

久しぶりに剣鉈を出して《洗浄》し、真横にスパッと切ってみる。切り口は三角形の種が五角形に並んでた。これはナッツなのかな?

「種だね」

「種なんて食べられないじゃないですかもー」

「種は料理しだいで食べられる」

「またー。あんなのホルストの餌じゃーん」

試しに甘納豆を食わせたら静かになった。
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