女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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威圧感

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「お前さん、俺もガントレットみたいなのが欲しいんだけど、良いヤツ無いかな?」

「そうよね。ワーリンのグローブって安物の使い切り、みたいだしね」

 少年隊とお土産の話をしていると、珍しくワーリンもお強請りして来た。格闘戦メインのワーリンは鎧を武器として使うから、武器に金を掛けない代わりに鎧が直ぐにダメになると言う。今では手足の装備だけ買い替えて使ってるそうで、手なり足なりが片方でも壊れるとセットで買ったり、修理用、交換用の予備を用意しなきゃならんらしい。
そもそも防具で殴る事なんて想定してないだろうしなぁ。食後にでも見せてやるって事で食事を済ませて食休み。広いエントランスに魔剣魔装を並べてやる。

「「「おおーーー…」」」

「うっ!なんか凄い」

「威圧感あるわよね…」

「多分だが、武器自体が持ち手を選んでるのかも知れん。以前エージャに魔剣や魔装をくれてやった時は全然日寄って無かったしな」

鑑定師に見せた時も日寄って無かったよな。装備するに値しなさ過ぎる相手には威圧感を出さないのかも。そうなると、欲しがってて日寄らない少年隊の三人は魔剣を持つに値する訳か。

「ワーリン、手足だけの装備なんて無いぞ?」

「だよねぇ」

俺の手持ちで手だけ、足だけと言う魔装は無かった。武器にならなそうな皮の靴とかはあるんだけどね。

「一揃えで着るしか無いな」

「迷うんだけどぉ~」

「考えるな、感じろ」

「兄貴ぃ~、俺これ~」「俺はコイツで」「俺っ、俺っ」

「はいはい。取り敢えず着てみてブフリムにでも見せびらかして来なさい。夜だから見せるだけな?」

「「「おーーっ!」」」

直感で選んだ装備を纏い、三人ピョンピョン跳ねて行く。女達は物選びに時間が掛かりそうだ。

「アズはアクセサリーか」

「このローブ、トカゲだし。トカゲ相手じゃ無きゃ問題無いもの」

「成程。一生に一度見ないもんな」

食卓にはよく上がるトカゲだが、探そうとしなければ早々出会す事は無いのだ。アズは触れそうなアクセサリーを指先で引っ張り寄せて小さな山を作ってた。

「アタシも装備が欲しいんだけど、みんな怖くて近寄れないよう」

「カケルさーん、あたいもー」

キキラには一度貸した事があって着れていたが、今回はダメっぽい。雑木紙の鎧は既に使っておらず、エメラルダスの鎧屋で新調したと言う。まだ新しいし、しっかり使えって事だろう。装備を使い込んでいるシトンも此処にある魔剣達を装備するには足りんようだ。何でかは分からない。

「お前さん、これにしたよ」

 お茶を飲み干し、少年隊が帰って来て世話役達と風呂に行き、テーブルに突っ伏していると漸くワーリンのお眼鏡に適う魔装を見繕えたらしい。だいぶシンプルな革鎧を持って来た。

「そんな…って、見た目に惑わされちゃいかんのよな。魔装なんだし」

「なんかね、これ以外怖くて触れなかったの」

「明日にでも着て、ブフリムに見せて来なされ」

「うん。あんがとね」

この見た目なら魔装だとは思われまい。逆に舐められそうでもあるよな。トカゲのマントでも羽織ったりしたら良いか。

「カケル様、私はこれにしたわ」

アズは厳選したアクセサリーをジャラりとテーブルに乗せる。厳選してその数か。ネックレスにイヤリング、指輪に腕輪に髪飾り。全部着けたら野盗に狙われそうだな。

「一つずつ着けないと効果が解り難そうだな」

「かもね。鑑定師に頼んでみるわ」

お土産が貰えなかった面子にはホテルオナホの果物をあげて、床に残された魔剣魔装を《収納》し、カラクレナイの部屋で寝た。
シトンとキキラは凄く積極的になってた。

 朝になり、朝食を食べて島に帰ると、何時ものように一番乗りのテイカと部屋の主のリュネが転移門の先で待っていた。

「おかえりなさいませ、カケル様…」

「おかえりなさぁい」

「只今。ちゃんと五日で帰って来たろ?」

「いえ、六日です」

その後、俺は驚愕の事実を知る。




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