女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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夢は夢

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 ぴょーんと陸に跳び着くガットとニットに続き、ワーリンとキキラの漕ぐ船が船着場へとやって来る。

「旦那~おはよ~」「お前さぁ~ん」

飯食う俺に抱き着いて、ベロベロスリスリマーキングを施される。ベロベロしながら、他の女の匂いがしないか確認してるのだろう。アズに呼ばれると納得した表情で魔動車へと向かって行った。

「俺はもうちょい人に近い方が好みだな」

「これこれ、獣人差別とか言われるからあまり口にすんなよ?」

「そう言うのあるのか」

「それに、動物王国の王に俺はなる」

「野球選手と国王の二足の草鞋って言われてたな」

「国王にはなれたぞ、動物のでは無いが」

「野球は無理か」

「スキルと魔法有りで野球は難しいな。優劣が付き過ぎる」

因みに弥一はゲーム王になるとか書いて背後に立つ親連中に失笑を貰って居たっけ。小学生の頃から今迄の間、奴はまだ、もう一人の自分にも会って無い。夢は夢である。

 魔動車が走り出し友恋フレンズ少年隊は仕事に出る。ゆっくり歩いて十五日、かなり急いで三日掛かるホルストでの行程を数オコンで行来出来る魔動車はこの世界ではオーパーツだな。

「片付けが終わらんから全部食え」

皿に盛ったソーサーや焼肉を女達に押し付ける。嬉しそうで困った顔の背後で苛立つオーラを纏ったヘンプシャーを《威圧》する。

「良いからお食べ。お前はコッチだ」

「うぐっ」

「ムームード、済まんが三組を頼む。ちとこの馬鹿を分からせて来るわ」

「あまり見過ごしたくは無いんだがな」

「弥一、お前等も頼むな」

「後四日の我慢だろ?」

「何とかするっす」「何とか出来なかったらすみません」

UFOを取り出し乗り込むと、空に上がって皆の視界から消える。

「あがた、わだじを、おがず…の」

「何言ってんのか分からんよ」

《威圧》を解いて自由にすると、部屋の隅に飛び寄って、ダガーを抜いて《威圧》する。

「私を犯すのかって、言ってんのよっ」

「相手に困ってないし、お前まんこ焼けてんじゃん。男に舐められ無いようにってのは理解してるがさ、協調性は大事だろ?野良の集まりなら尚更だ。違うか?」

「そう言う子程、男に食われていたわ」

「それは個人同士の自由恋愛だろ?犯されそうなのを受け入れろって訳じゃ無い。お前が女に目覚めてるのは自由だが、それで男に敵意を向けるな」

図星を食らって息を飲むヘンプシャーだが、悪い笑みで嫌味を宣う。

「ふっ、貴方、私とヤれないからって痛め付けたいだけなんでしょ?敵意があるのは貴方だけ。貴方のソレ、自意識過剰で気に入らないの、よっ」

投げられたダガーの向かう先は俺の股間に聳える存在感。コツンと当たり、内側に動いたペニスケだが、その程度の武器で傷付く程、海竜の皮は伊達じゃ無い。チンピクさせて無傷をアピールしてやると、悔しそうな視線をくれた。

「お前の攻撃なんて《結界》張る必要も無い。防具の性能だけで充分だな」

「装備に依存なんて笑わせるわね」

「俺はスキルに依存してるタイプだ。今度は俺から行くぞ?」

《収納》から取り出したのは、以前買ってそのままだった、武器屋謹製の鉄球だ。ヘンプシャーの周りにありったけの鉄球を浮かせると、冷や汗を垂らしたヘンプシャーは何やらスキルを発動する。

が、遅い。《散開》させた鉄球がヘンプシャーを襲う。マジックバッグから取り出したダガーで斬り付けるが、スパッと割れて体に当たり、ドスッと少なくない衝撃を与える音を立てる。重い一撃を食らって体を揺さ振られたヘンプシャーは回避も防御も出来ず柔らかい鉄球の衝撃を受け続ける。顎と顬に良いのを貰い、俯せにぶっ倒れるヘンプシャーの装備を《収納》した。

「まだ抵抗出来るか?」

「ふ…ふざけ……」

「なら次は折る」

硬い鉄球が両足首に直撃し、グシャッとめり込み足の方向を変えた。

「あぎゃあああっ!!」

流石に痛かったようだ。






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