女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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ネーヴェのご飯

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 それから六日後、三姉妹に娘とネーヴェも付いて来て、餌の様子見が行われた。余計な所に穴を掘られないよう、壁となる場所には補強が成され、池から水路へと流れる水量も充分下流へ届く事を確認した。
トカゲの巣の排水に関しては、まだ清水が流れてるだけだ。《浄化》の属性魔石を使えば一発なのだが、匂いに仲間が寄って来るらしい。排泄物からフェロモンでも出てるのだろうか?

「アレが、えさ?」

「そうだぞ。アレを増やしてトカゲの餌にするんだ」

ネーヴェのご飯じゃ無いぞ。ジワジワ寄って行きそうなネーヴェを捕まえて、ご飯は後でと念を押す。

「カケルさぁん、餌を入れますね~」

リュネが知らぬ間に集めて来た餌を野に放つ。今度は数が多いので、池の周りにボツボツとコロニー状の塊が出来た。やはり最初は動かないな。

「主様、餌の餌は問題無く食われているが、妹が入れた後はどう減るか分からん。更に様子を見る必要があるだろう」

「様子見は終われないな。トカゲを入れたらどれだけ減るかも見なきゃだし」

「ねえカケル~、下には降りちゃダメなの?」

「餌達がびっくりしちゃうから、上から見てようね」

カラクラナイが襲われて怪我するような事なんて万が一にも無いだろうが、一があったらこの場を更地にしてしまうだろう。なので遠慮しておくれ。

「落ち着いたらトカゲの番ですね~」

「十日前後様子を見て、餌の供給が足りてるならトカゲを放とうか」

減らされる予定のグリーン氏リザルトだが、彼等は交尾から十日程で妊娠し、更に三十日程で二十~四十個程の卵を産む。巣穴に産み付けられた卵は三十~五十日で孵り、一年で交尾産卵可能な成体となる。とリュネの談。寿命は少なくとも十年以上と言われ、何歳迄産卵出来るかは調べられていない。今日迄の間にノーノから聞いた話によると、途中で投げ出した研究だけあって人の研究ではあまり生態を把握出来て無かったみたいだ。

「そう言えば、我が家の食卓には上がった事無かったよな?」

「カケル、たべる?」

「トカゲの方が美味しいですからねぇ~」

「塩と香草で焼いたら二度と生では食えなくなるな」

「人の子が食べようとしてたくらいだし、増えて来たら一匹貰って食べてみような」

「おなかすいた」「カララもなの」

まだお昼では無いのだが、飯の話しちゃうとお腹空くよね。ルドエに飛んで、子供達と一緒におやつタイムしてもらった。

「カケル殿、少し良いグアッ」

「だ~めで~す」

「リュネ、やめなさいって」

 子供達のモグモグタイムを眺めていると、ボーデンフェルトが声を掛けて《威圧》された。男にまで嫉妬するなっての。

「俺だけで良いのか?女王も居るぞ?」

「うむ。女王にも話を通すべきだろうな。人買いと売られた女子供についてだ」

「場所を変えるか」

上空にUFOを出して指差すと、目の前が歪んで景色が変わる。リュネが《転移》させたのか。目ぇ閉じてないとちょっと気持ち悪い。
雑木ソファーに腰を下ろし、女王以下三人ボーデンフェルトの報告を聞く。
人買いから巻き上げた女子供は、現在フォリ・ガウチで匿われ、生活基盤を整えているそうだ。で、人買いの元の売り先はその都度ブレスで焼き払い、船の中に先着していた商売品も帰したり匿ったりしていると言う。

「ルドエは安定してやれている。だが他の集落はどうしようも無い。地を肥やし、作物が取れるようになっても未だ人売りは絶えぬ。そろそろ国として、ウラシュ島全域を治めるべきでは無かろうか」

「アフマクシアとカケラントからは国として認められているからな。治めるのも良いかも知れんね」

「ふむ、旦那様よ。どう治める?」

「先ずはミネストパレスの建国と女王のお披露目を国民に知らしめなければな。で、戸籍の掌握と税の徴収。それを使ってのインフラ整備や福利厚生…ってのが人のやり方だ」

「私は龍だ。何か変わるのか?」

変わるだろうなぁ。金要らんし。




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