女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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 お昼寝して、女児等を巣から降ろして島へと戻る。

「カケルさぁ~ん、何処行ってたんですかぁ?」

「ルドエでご飯食べて、昼寝して来たんだ」

「お帰りなさいませ、カケル様」「お帰りなさいませ…」

テイカと並んで出迎えたアルアは、着飾っていた。否、着せ替え人形にさせられていたのだろう。笑顔に疲れが見える。

「リュネ、着せ替え人形にはするなよ?」

「はぁ~~い」

女達が午後の仕事に行き、落ち着きを取り戻した食堂は人の姿は疎らだ。折角だし、醤油を搾るかな。
厨房奥の倉庫に眠る保存箱の中から醤油を仕込んだ容器を取り出し、中身を確認する。が、中身は水分が抜けて真っ黒な味噌みたいになってしまっていた。味は醤油だが、これでは醤だひしお 。予想だが、水が足りなかったのだろう。これを種にしてまた作れば良いな。因みに味噌はちゃんと味噌になっていた。美味し。しかし何方も量が少なく、普段の料理には使えないだろう。茶色い食べ物に慣れて来た島民とは言え、結構警戒してから口付けるしな。個人的に楽しむ事にして、保存箱に仕舞った。

「甘い物ですか?」

「塩っぱい物だな」

「そうですか」

倉庫に入って来たラビアンもこの通り、甘い物で無ければ興味無しだ。シルケに味噌と醤油が流行る事は、きっと無いのだろうな。

「夕飯の仕込みか?」

「はい。施設で足りなくなった物を取りに」

そう言って塩やら乾燥香草等を大型の収納箱から手持ちサイズのマジックボックスに詰め直している。手伝う事も無さそうなので、部屋を後にした。

 暇を潰すなら子供達に遊んでもらうに限る。昼寝から覚めた子等を浮かせてやると、重心移動を駆使して動き出す。末は鳶か宇宙飛行士か。最初の頃はジタバタしするだけでキャッキャしていたが、今では直進や加速出来る子が殆どだ。急カーブや急減速は出来ないので、壁や子供同士でぶつかりそうなのを止めてやりながら夕飯迄の時間を潰した。

飯風呂頂き寝る前に、自室へ戻るリュネを捕まえる。

「そろそろペニスケ返してくれよ」

「うふ、どーしましょうかねぇ~」

「返せよ。口聞かんぞ?」

「…んもう、わーかーりまーしたー」

「……」

「分かりましたからっ、はいっ。お返ししますからぁ~」

「…外行きの服、二つしか無いんだからさ。オイタしないでくれよな」

「はぁ~い」

やっと帰って来たペニスケを仕舞い、寝室で寝る。リュネが付いて来たけど気にせず寝てしまった。
おかげで朝からリュネのご機嫌がよろしくない。ニコニコしては居るが、間合いを保つラビアン達を見て察する事が出来る。

「リューネー、出掛けるぞー」

「誰に会いに行くんですかー?」

「トカゲの様子を見に行くぞー」

返事が無い。

「ミーネー、リームー「行きますっ、行きますったらっ」」

二人共ミネストパレスに行ってるので呼んでも来ないのだが、頬っぺた膨らまして同行を認めた。何時もなら付いて来たがるカラクレナイとネーヴェはアルアと街に行くそうで、妻達を伴ってバルタリンドに行くと言う。

「さあさあ、行きますよー」

背中に抱き着くリュネが声を上げ、瞬きする間も無くトカゲ牧場に《転移》させられた。

「おお、トカゲも入れたのか」

草と水と餌のセット迄は俺も見ていたが、何時の間にかトカゲを入れてくれたようで、赤くて羽のある美味しいトカゲの姿が幾つも見えた。パッと見で二十は居るかな?日当たりの良い巣のテラスに丸まって日光浴してるようだ。餌の方も目立って減っては無い模様。草は結構減るようで、日光だけでは間に合わず、リームが生やしに来ているそうな。

「リュネも見回りとかしてるのか?」

「してますよ~」

「そかそか、よしよし。色々頼まれてくれてありがとな」

「んふ~」

正面に抱き直して撫でてやる。機嫌も晴れてくれたようで良かったぜ。昼食には遅れてしまったが、イチャイチャしながら島へと帰った。




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