女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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例えば

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 話の本題はミネストパレス、カケラントとの交易であった。カケラント王が俺だと言う情報を掴んで今回の依頼に繋げたそうだ。だがミネストパレスの情報迄は掴めて無いみたい。人買い船は沈められると聞いていて、抑商売出来るかどうかも未知数であった為近付かなかったのだと。で、最近になってミネストパレスが国を興したと言う情報を得て、カケラントと共に新雪を踏みたくなったのだと。

「ならば会って見ますか?」

「やはり面識がおありか」

「話は通しておきますよ。後日、良き日と場所を連絡してもらいましょう」

「よろしく頼む」

 話が終わり、商船会社を後にする。結果、護衛の依頼は消滅した。キャンセル料は後日ギルド証に振り込まれるらしい。

「安く買い叩かれましたね」

カロ邸にてシャリーに苦言を呈される。金貨十五枚で独占状態ともなればそう言われても仕方無しか。

「お腹がこうなので面と向かっては出ませんが、私も後ろに付きますよ」

「でしたら場所は此方をお使いください。ハイネルマール様にはお世話になっておりますし」

「分かった。今夜中に両国に繋ぎを付けておくよ。前以て話の場を持とうか」

「承りました」

お腹を撫でて、チュッチュして、カケラントへと《転移》する。尻を向けて居並ぶメイドを撫でる。

「今日は仕事がメインなんだ。エンメロイと…商業関係の者を呼んでくれ」

「「「承知しました」」」

玉座に座って待つ事暫し、エンメロイにハーラデー。商業関係の大臣達がやって来た。

「カケル王!何だこの国は!?男が政に参まつりごと 加して居らんではないか!」

「お前が居るだろ」

「俺しか居らん!」

「ハーラデー、静かに。それに正式な謁見の場でその対応は何ですか?」

「ぐ…」

「ハーラデー、愚痴は後だ。今回は騙され気味に通商させられそうになってな。対策を取りたい」

ハーラデーが落ち着くのを待ち、会議の場を設ける。場所はヤリ部屋だ。机と椅子を並べられ、会議室となっている。

「…確かに、騙されましたね」

説明を聞いて大臣の一人が小さく零す。静かな部屋で、全員の耳に入った。

「王が唯の訳知り冒険者と言うならいざ知らず、王と知って直接交渉しようとは舐められたモノだな」

「大方、イゼッタ様を王に据えてカケル様は王配か何かだと思って居るのでしょう。それに、アフマクシア公国とカケラントの話となる筈では?一介の貿易商が出る幕では無いかと」

成る可くフラットな立場で説明したが、大臣達のハイネルマール商船会社に対する心象は良くないようだ。

「売り買いする事については反対なのか?」

「輸出品として出せる物が多くありません。出せて布製品と酒でしょうか」

「そんなしか無いのか」

「他国に羨む物等、男手くらいのモノだな。まあそれは冗談として、国内需要で充分やれている国だし、余所者の俺が見て、欲しいと思う迄の物は先程言われた物くらいしか無かった」

例えば木材。これは殆ど全ての国が内需で足りている。魔物の素材も同じだ。加工して、他国が欲しいと思える品で無ければ売り買い出来ん。例えば石材。宝石や金属も含めるが、土地を削って得られるコレ等は禁制品である。例えば食品。余剰分を使って作る酒以外、売ると国民が飢える事となる。例えば布等産業製品。地域毎に独特な模様があったりして、コレが唯一売り買い出来る。
そして最後に人材。ハイネルマールは人の売買はしてないが、観光業はブルーオーシャンだろう。しかし移民は違法だ。税収が減るからな。

 決を採り、満場一致で否決された。カケラント側に欲しい物が無いのと、受け入れ姿勢が整っていない事。そして、情報を流したくないとの理由であった。

「話の場には私とハーラデー、後大臣を一人連れて行くわ」

「俺は必要ですか?余所者でありますが」

「男の欲しい物があるかも知れないでしょう?それに沢山経験を積んで早く宰相になってもらわなきゃね」

エンメロイは早く隠居したいようだ。







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