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第3話婚約破棄3
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ユリウスが糾弾した「賄賂」や「上納金」、はたまた「商人への口利き」は彼女達に対するデザイン料金に過ぎなかった。勿論、この事は社交界では有名で特に女性たちの間でシャイン公爵母娘は憧れの的であった。なので、まさかユリウスとその側近が知らないとは夢にも思わなかったのである。
「貴様を罪人として処罰したいのは山々だが、生憎、王族に属する者を罰する法律がないのも確か。これは我が国の悪しき伝統のせいであろう。貴様の父君は我が叔父でもある。従妹でもある貴様を地下牢に入れるのも哀れだ。私にも肉親の情はある。それ故に王家とシャイン公爵家との繋がりを今ここで断つ!悪しき公爵家を潰さず罪人と問わない代わりに王家との関係もこれまでだ!ブリリアント・シャイン公爵令嬢に一週間だけの猶予をやろう。その間にシャイン公爵領に戻り、領内で蟄居せよ。二度と王都に戻る事は許さん!!それが貴様への罰だ」
ざわっ!!
ユリウスの宣言で、会場中が騒然となった。
それはそうだろう。外交貿易の一端を担っているブリリアントの王都追放である。それも誰が聞いても冤罪としか思えない内容でだ。ユリウスの言葉に高揚しているのは彼の後ろに控えている二人の若い側近だけだろう。
そもそも、今日の宴はこの国の王太子であるユリウスが留学先から戻ったことを祝うためのもの。祝賀の準備をしたのは他ならぬブリリアントである。ユリウスは今年十八歳。友好国に留学して三年ぶりに帰還を果たした。その祝いに婚約者のブリリアントが国王の許可の元で開催した夜会だった。人々は久しぶりの再会になる婚約者同士を暖かく見守るために集まったようなものだ。それをブチ壊したのが王太子本人だという体たらくに絶句する他ない。
ユリウスはこの国の第一王子であり、残り半年を王立学園で過ごす予定であった。卒業後には、次期国王として即位することが決定している。だが、それも彼の婚約者であるブリリアント・シャイン公爵令嬢が王妃に立つからこそ若すぎる王太子の即位に反対意見が起きなかったとも言えた。
「ほほほほっ。殿下は面白い事を仰いますわ。私が公爵領に戻ると言う事は即ち公爵家そのものが王都から去る事を意味するもの。その事を理解なさっての発言でしょうか?」
「無論だ!」
「シャイン公爵家が撤退して本当に宜しいのですか?」
「当たり前だ!」
ざわざわ。
会場の参加者のざわつきが酷くなった。
ブリリアントはユリウスと側近達に冷ややかな笑みを浮かべた。
(このお馬鹿さん達は公爵家を甘く見積もっているのかしら? シャイン公爵家が撤退するとなればダイヤモンド鉱山の採掘そのものが滞る事を意味するというのに……それとも代わりの技術者が見つかっているとでも言うのかしら? 留学先の国は魔道具の開発も遅れていたはず。王太子達はどうやって公爵家の穴埋めをするつもりなのかしら?)
公爵家の後釜を誰がするのかと頭を巡らすブリリアントと、公爵家が居なくなった後の荒廃する王都を想像して恐慌状態に陥る貴族達。それをものともせずに自分達の正義に酔いしれる王太子と側近。
「殿下、シャイン公爵家は王都で事業を行っております。それも全て撤退しても宜しいのですか?」
「勿論だ!不正で拡大した事業など王都には無用だ!これから、この国は美しく生まれ変わるのだ!寧ろ、公爵家の痕跡など全て消してくれる!!」
吐き捨てるように言うユリウスに流石のブリリアントもカチンときた。それでも淑女として、また公爵令嬢としての微笑みを絶やさず、眼光だけで怒りを露わにした彼女に周囲は慄いた。
本気だと――――
「貴様を罪人として処罰したいのは山々だが、生憎、王族に属する者を罰する法律がないのも確か。これは我が国の悪しき伝統のせいであろう。貴様の父君は我が叔父でもある。従妹でもある貴様を地下牢に入れるのも哀れだ。私にも肉親の情はある。それ故に王家とシャイン公爵家との繋がりを今ここで断つ!悪しき公爵家を潰さず罪人と問わない代わりに王家との関係もこれまでだ!ブリリアント・シャイン公爵令嬢に一週間だけの猶予をやろう。その間にシャイン公爵領に戻り、領内で蟄居せよ。二度と王都に戻る事は許さん!!それが貴様への罰だ」
ざわっ!!
ユリウスの宣言で、会場中が騒然となった。
それはそうだろう。外交貿易の一端を担っているブリリアントの王都追放である。それも誰が聞いても冤罪としか思えない内容でだ。ユリウスの言葉に高揚しているのは彼の後ろに控えている二人の若い側近だけだろう。
そもそも、今日の宴はこの国の王太子であるユリウスが留学先から戻ったことを祝うためのもの。祝賀の準備をしたのは他ならぬブリリアントである。ユリウスは今年十八歳。友好国に留学して三年ぶりに帰還を果たした。その祝いに婚約者のブリリアントが国王の許可の元で開催した夜会だった。人々は久しぶりの再会になる婚約者同士を暖かく見守るために集まったようなものだ。それをブチ壊したのが王太子本人だという体たらくに絶句する他ない。
ユリウスはこの国の第一王子であり、残り半年を王立学園で過ごす予定であった。卒業後には、次期国王として即位することが決定している。だが、それも彼の婚約者であるブリリアント・シャイン公爵令嬢が王妃に立つからこそ若すぎる王太子の即位に反対意見が起きなかったとも言えた。
「ほほほほっ。殿下は面白い事を仰いますわ。私が公爵領に戻ると言う事は即ち公爵家そのものが王都から去る事を意味するもの。その事を理解なさっての発言でしょうか?」
「無論だ!」
「シャイン公爵家が撤退して本当に宜しいのですか?」
「当たり前だ!」
ざわざわ。
会場の参加者のざわつきが酷くなった。
ブリリアントはユリウスと側近達に冷ややかな笑みを浮かべた。
(このお馬鹿さん達は公爵家を甘く見積もっているのかしら? シャイン公爵家が撤退するとなればダイヤモンド鉱山の採掘そのものが滞る事を意味するというのに……それとも代わりの技術者が見つかっているとでも言うのかしら? 留学先の国は魔道具の開発も遅れていたはず。王太子達はどうやって公爵家の穴埋めをするつもりなのかしら?)
公爵家の後釜を誰がするのかと頭を巡らすブリリアントと、公爵家が居なくなった後の荒廃する王都を想像して恐慌状態に陥る貴族達。それをものともせずに自分達の正義に酔いしれる王太子と側近。
「殿下、シャイン公爵家は王都で事業を行っております。それも全て撤退しても宜しいのですか?」
「勿論だ!不正で拡大した事業など王都には無用だ!これから、この国は美しく生まれ変わるのだ!寧ろ、公爵家の痕跡など全て消してくれる!!」
吐き捨てるように言うユリウスに流石のブリリアントもカチンときた。それでも淑女として、また公爵令嬢としての微笑みを絶やさず、眼光だけで怒りを露わにした彼女に周囲は慄いた。
本気だと――――
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