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6.婚約解消2
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王都の学園。
婚約者と交流を深める機会だと思っていた私はアホです。
この学園は貴族子弟の学び舎。
当然と言うべきか、実力主義。
成績上位者は上級クラスに、中位者は中級クラスに、下位者は下位クラスに。
しかも校舎は別。
徹底した競争社会がそこに存在していた。
そして私は上級クラス、肝心のジェフリーは下位クラス。
見事なまでに別れた。
校舎が別となると会う気など皆無に近い。
寧ろ、会える事が奇跡に近かったりした。
そうして彼はいつの間にか同じクラスの男爵令嬢と恋仲になっていた。
「アリックス、僕は彼女を妻に迎えたい。だからお前との婚約をなかった事にする」
ジェフリーの突然の婚約解消と新彼女との婚約宣言。
隣で侍らせている美少女が噂の彼女だろう。
この二人は自分達が浮気をしているという自覚がないのか、それともそれが許されると開き直っていての行動なのか。兎に角、隠す気が全く無かった。そのため、校舎の違う上級クラスの私でも二人の仲は知っていたりする。それだけ有名だった。
ただ、ジェフリーの両親は「若気の至りだ」「いずれは覚める熱愛だよ。そう長くは続かない」と笑い流しているらしい。
だが親がそう言うからと言って息子までそうであるとは限らない。仕方なく証拠を督促状で送っておいた。私からとは思うまい。あれやこれやの写真付きに真っ青になって我が家に駆け込んできた時は笑えた。
慰謝料と賠償金は貰わなかった。
その代わりに彼らの恋の話を他者にしても構わないという許可を貰った。念の為に契約書にも記した。破格の条件じゃないかしら?
そうして『浮気男の純愛劇~下半身は素直~』という題名で自費出版してみたの。
勿論、モデルはジェフリーとそのお相手。
これが売れた。
絵付きだったのが余計に良かったらしいわ。
まぁ、このネタが浮気男にお灸をすえるのに良い、と令嬢や夫人から好評を得て、本は軒並み増刷となった。口コミでも広がり、その続編である『浮気男の純愛~下半身の欲望には負けるな♡』も大反響だった。
このシリーズ、実は学園内だけの話ではないのよね。
王都の密会宿を利用せずわざわざ外で不貞を働いている場面が結構多い。
ジェフリーはここまで際どい行動をしていなかったようだけれど。小説だもの。それもフィクションなんだから、多少の脚色は必要でしょう?
この本の売れ行きと共に何故かジェフリー達は学園を去ってしまった。
もう少しで卒業だと言うのに。
きっと在学生も本のモデルがジェフリー達だと気付いたんでしょうね。
卒業まで我慢すればいいのに、相変わらず忍耐のない男。もう会う事もないのだけれども。
こうして私は人気作家の仲間入りを果たした。
卒業前に購入した屋敷に引っ越した。
婚約解消した私に両親や兄は煩わしかったから丁度いい。
特に兄は「可愛げがないからジェフリーを繋ぎ留められなかったんだ」とか「女のお前が婚約者を立てないからだ」とか散々な嫌味を言われた挙句に「女としての自覚に欠ける」と言われた。そんなだからジェフリーも愛想を尽かすのだと言いたいのでしょうね? 実の妹に何て事をいうのかしら。流石に頭にくるものがありました。なので、お礼に兄をモデルにした本を書いて差し上げた。
タイトルは『モラルハラスメント、それは愛という名の暴力』。
兄を主人公に据え、私は彼の被害者でそれを黙って耐え忍ぶ憐れな妹として書いた本。意外にもそこそこ売れた。
婚約者と交流を深める機会だと思っていた私はアホです。
この学園は貴族子弟の学び舎。
当然と言うべきか、実力主義。
成績上位者は上級クラスに、中位者は中級クラスに、下位者は下位クラスに。
しかも校舎は別。
徹底した競争社会がそこに存在していた。
そして私は上級クラス、肝心のジェフリーは下位クラス。
見事なまでに別れた。
校舎が別となると会う気など皆無に近い。
寧ろ、会える事が奇跡に近かったりした。
そうして彼はいつの間にか同じクラスの男爵令嬢と恋仲になっていた。
「アリックス、僕は彼女を妻に迎えたい。だからお前との婚約をなかった事にする」
ジェフリーの突然の婚約解消と新彼女との婚約宣言。
隣で侍らせている美少女が噂の彼女だろう。
この二人は自分達が浮気をしているという自覚がないのか、それともそれが許されると開き直っていての行動なのか。兎に角、隠す気が全く無かった。そのため、校舎の違う上級クラスの私でも二人の仲は知っていたりする。それだけ有名だった。
ただ、ジェフリーの両親は「若気の至りだ」「いずれは覚める熱愛だよ。そう長くは続かない」と笑い流しているらしい。
だが親がそう言うからと言って息子までそうであるとは限らない。仕方なく証拠を督促状で送っておいた。私からとは思うまい。あれやこれやの写真付きに真っ青になって我が家に駆け込んできた時は笑えた。
慰謝料と賠償金は貰わなかった。
その代わりに彼らの恋の話を他者にしても構わないという許可を貰った。念の為に契約書にも記した。破格の条件じゃないかしら?
そうして『浮気男の純愛劇~下半身は素直~』という題名で自費出版してみたの。
勿論、モデルはジェフリーとそのお相手。
これが売れた。
絵付きだったのが余計に良かったらしいわ。
まぁ、このネタが浮気男にお灸をすえるのに良い、と令嬢や夫人から好評を得て、本は軒並み増刷となった。口コミでも広がり、その続編である『浮気男の純愛~下半身の欲望には負けるな♡』も大反響だった。
このシリーズ、実は学園内だけの話ではないのよね。
王都の密会宿を利用せずわざわざ外で不貞を働いている場面が結構多い。
ジェフリーはここまで際どい行動をしていなかったようだけれど。小説だもの。それもフィクションなんだから、多少の脚色は必要でしょう?
この本の売れ行きと共に何故かジェフリー達は学園を去ってしまった。
もう少しで卒業だと言うのに。
きっと在学生も本のモデルがジェフリー達だと気付いたんでしょうね。
卒業まで我慢すればいいのに、相変わらず忍耐のない男。もう会う事もないのだけれども。
こうして私は人気作家の仲間入りを果たした。
卒業前に購入した屋敷に引っ越した。
婚約解消した私に両親や兄は煩わしかったから丁度いい。
特に兄は「可愛げがないからジェフリーを繋ぎ留められなかったんだ」とか「女のお前が婚約者を立てないからだ」とか散々な嫌味を言われた挙句に「女としての自覚に欠ける」と言われた。そんなだからジェフリーも愛想を尽かすのだと言いたいのでしょうね? 実の妹に何て事をいうのかしら。流石に頭にくるものがありました。なので、お礼に兄をモデルにした本を書いて差し上げた。
タイトルは『モラルハラスメント、それは愛という名の暴力』。
兄を主人公に据え、私は彼の被害者でそれを黙って耐え忍ぶ憐れな妹として書いた本。意外にもそこそこ売れた。
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