婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました

Karamimi

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第6話:船の旅は最高に楽しいです

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翌日、朝早くにファビアナに起こされた。一体何なのかしら?まだ眠いわ…眠い目をこすり、向かった先はデッキだ。

「ほら、アメリア、見て!朝日がとっても奇麗でしょう!」

「本当ね!昨日の夕日も奇麗だったけれど、負けず劣らず奇麗だわ。それに、見渡す限り海が広がっているわ。なんだか壮大な景色ね」

「そうね、明日の朝には1つ目の国に着く予定だから、今日は船の中で過ごしましょう。そうだわ、この船にはちょっとした娯楽スペースがあるの。朝食後に行って見ましょう!」

娯楽スペースか。それは楽しみね!急いで朝食を食べ終わると、早速娯楽スペースへと向かう。そこには、ダーツやビリヤードなど、色々なものが置いてあった。ふとあるものに目が留まる。

「ファビアナ、これは一体何?」

そこには私の顔よりも大きなボールと、高い位置にそのボールがギリギリ入りそうなネットの様な物がぶら下がっている。

「これはバスケットというものよ。このボールをあそこのゴールネットに入れるの。やってみて」

ファビアナからボールを受け取り、早速投げるが、全然届かない。

「ファビアナ、全然届かないわ」

「仕方ないわね。隣は低めになっているから、あっちでやってみて」

確かに今投げた方より低いゴールネットがあった。早速投げてみると

「今度は入ったわ!やったわ、ファビアナ!」

嬉しくてついファビアナに抱き着いた。その後は、1日中娯楽施設でたっぷり遊んで汗を流した。そしてその日の夜、お父様から持たされた通信機に通信が入った。

「お父様、どうしたの?私は元気にやっているから心配しないで」

“今日はお前に報告があって通信したんだよ。お前とオスカーとの婚約が正式に解消されたよ。これでお前は自由だ!”

「…そう、ありがとう、お父様」

“いいや、私は大したことはしていないよ。それじゃあ、しっかり楽しんで来るんだよ。くれぐれも勝手な行動は慎む事。ファビアナ嬢から離れるなよ。それと…”

「分かったわ、お父様!それじゃあね」

“待ちなさい。話はまだ…ツーツー”

お父様ったら話が長いんだから。予想はしていたけれど、こんなにあっさりと婚約が解消される物なのね…

私とオスカー様の5年間は、一体何だったのかしら…気が付いたら、瞳からどんどん涙が溢れて来た。やっぱり、私はオスカー様が好きだったんだわ。正直、心のどこかで婚約解消をオスカー様が断ってくれる事を期待していたのかもしれない…

でも…オスカー様はやっぱりミア様が好きだったのね。きっと私が帰国した頃には、オスカー様とミア様が婚約したって話を聞かされるのだろう!

分かっていても、やっぱり辛いものね…
次から次へと涙が溢れ出す。今日だけは…今日だけはオスカー様を思って泣こう。そして、明日からはいつも通り、笑顔で過ごそう。窓から見える真っ暗な海を見ながら、1人で泣いた。

さようなら、オスカー様。さようなら、私の初恋。

翌日
窓から朝日が差し込む。どうやら泣きながら眠ってしまった様だ。鏡に映る自分の姿を見て、苦笑いする。酷い顔ね…

とにかくメイドたちが来る前に顔を洗わないと!冷たい水で何度も顔を洗う。うん、何とかマシな顔になったわ。

コンコン
「お嬢様、もうすぐ1つ目の国に着く様ですよ。急いでお着替えを済ませましょう。今日はかなり歩くようなので、ズボンをお履き下さい」

あら、もう着くのね。ズボンか、あまり履いた事は無いけれど、まあいいわ。急いで着替えをし、ファビアナと一緒に食事を済ませた。

「さあ、アメリア。1つ目の国に着いたわよ。この国はね、とても大きな滝があるの!早速行きましょう」

ファビアナに連れられて船を降りた。ふと船を見ると、船員たちが荷物を降ろしている。

「ねえ、私たちは手伝わなくていいの?そもそも、ファビアナは今回商人たちと交渉する為に来たのでしょう?」

「そうね、いつもは商売の場に居る事が多いけれど、今回は別よ!アメリアに色々な国を見せる為に来たのよ。だから、今回はたっぷり観光を楽しむつもり!ほら、行きましょう!」

メイドたちが手配してくれた馬車へと乗り込み、早速出発だ!目指すは大きな滝がある場所。でも、滝の近くには馬車ではいけない為、途中から歩きだ。ちなみに、現地の人が案内してくれるらしい。

「待って、ファビアナ。さすがに少し疲れたわ。休憩しましょう」

「何言っているの?アメリアは体力が無さすぎよ!ほら、行くわよ」

ファビアナに腕を引っ張られたが、さすがに限界だ。そんな私を見て、メイドがカゴという乗り物を手配してくれた。このカゴという乗り物で、滝を目指す。結局ファビアナもカゴに乗っていた。

1時間以上進んだだろうか。目の前には、それはそれは大きな滝が目に入った。こんなに大きな滝は初めて見たわ。

「ファビアナ、見て!あんなに沢山の水が滝から落ちて来るわ。それに、ここはなんて空気が美味しいのかしら!」

ずっと王都の都会で生活していた私には、とにかく空気の奇麗さにびっくりだ。

「お嬢様、あちらをご覧ください。あの鳥は、この国にしか生息していない珍しい鳥なのですよ」

ガイドさんが指さした方を見ると、赤や青などとてもカラフルな鳥が居た。あんなにカラフルな鳥は初めて見たわ。

他にも、珍しい花々が咲いていた。その中で一番目に付いたのが、光の加減で虹色に光る花だ。この花もこの国にだけ生息しているらしい。

せっかくなので、押し花にでもしようと思い、少し摘んで帰る事にした。帰りももちろん、カゴに乗って戻る。それにしても、馬車以外にも、こんな乗り物があるのね。そしてこの日の夜は、近くのホテルで夕食を食べた。

「アメリア、この国はジャガイモが有名なの。だから、ジャガイモのお料理が多いのよ」

ファビアナが言った通り、潰したジャガイモを筆頭に、ジャガイモのサラダ、ジャガイモを甘辛く煮たもの、さらに薄くスライスして揚げてあるものまで出て来た。

もちろん、港が近いという事もあり、新鮮な魚料理もテーブルを彩る。たっぷり料理を堪能し、そのまま船へと戻った。

出来るだけ沢山の国に行く為、荷物を降ろし、商人たちと商売に関する話をしたら、すぐい次の国へ移動するらしい。特に夜は貴重な移動時間だ。無駄には出来ないらしい。

その後も色々な国を回った。おとぎの国に出て来る様な可愛らしい建物が多く立ち並ぶ国、エメラルドグリーンの海に囲まれた美しい島国、さらに砂漠と呼ばれる砂に覆われた国にも行った。

とにかく見る物見る物が素晴らしく、感動の連続だ。やはり、一番すごかったのが、空に浮かぶ街がある国だ。

この国の人たちは、皆魔法を使って生活をしている。初めて見る魔法に大興奮!宙を浮く乗り物にも乗った。

「まるで鳥になったみたいね!」

そうファビアナと話していたら、ガイドさんに笑われてしまった。

楽しい時間はあっという間に過ぎるもの。何だかんだで、帰国まで後1週間と迫っていた。

「ねえ、ファビアナ、後1週間で帰国なのね。もっといろいろな国を見て回りたかったわ」

「そうね。私もアメリアが居たから、物凄く楽しかったわ。そうだ、学年末休みも、またこうやって商船で旅に出ましょう!今度はまた別の国をルートとしている船を手配しておくわ」

「それ本当?ありがとう、ファビアナ。でも、なんだか申し訳ないわね」

「何を言っているの。変なところで遠慮するなんて、アメリアらしくないわ!私も物凄く楽しいし。それに私たちは学院を卒業したら、遅かれ早かれ誰かと結婚しないといけないのよ。学生の時ぐらい、好きな事をしてもいいと思うの」

確かにそうよね。オスカー様とは婚約を解消したが、そのまま誰とも結婚しないと言う訳にはいかないだろう。そういえば、オスカー様とミア様はもう婚約をしたかしら?

そう思ったら、少しだけ胸がチクリと痛んだ。いけないわ、もうオスカー様の事は考えない様にしていたのに。

「アメリア、どうしたの?急に暗い顔をして」

ファビアナが心配そうに話しかけて来た。

「何でもないのよ!とにかく、まだ1週間旅は残っているわ!目いっぱい楽しみましょうね」

そうよ、まだ旅は1週間も残っているのですもの。せっかく楽しい旅に来ているのだから、今はオスカー様の事を考えるのは止めましょう!
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