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第28話:それぞれの思い~オスカー・ギルバート視点~
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~オスカー視点~
屋敷に戻ってすぐ、湯あみを済ませた。さっぱりしたところで、早速可愛いアメリアに通信機で連絡を取ろうとしたのだが…
何度ならしても一向に出る気配がない。おかしい!いつもならすぐに出るはずなのに。アメリアに何かあったのか?そう考えたら居てもたってもいられず、伯爵家に馬車を走らせる。
伯爵家に着くと、すぐに門番が飛んできた。
「オスカー様、申し訳ございませんが、これより先はお通しする事は出来ません」
そう、僕は出入り禁止になっているので、これ以上先はいけないのだ。でも、今は緊急事態だ。
「何度通信機をならしても、アメリアが出ないんだ!アメリアに、もしもの事があったのではないかと心配で!とにかくアメリアの無事を確認したいんだ!アメリアを呼んできてくれ!」
必死に門番に訴えかける。
「わかりました、少々お待ちください」
屋敷の方へ走って行く門番。近くには護衛騎士4人が控えている。僕が勝手に入らない様に、見張っているのだ。伯爵の奴、ここまでしなくてもいいだろう!しばらくすると、なぜかウォルトがやって来た。
「やあ、オスカー。アメリアなら両親と一緒に出掛けているよ。通信機は置いて行かせたから出ないよ」
「出掛けたって、一体どこに行ったんだ?」
「さあ、でも、君の両親も一緒の様だよ。家に帰って両親に聞くといい」
家の両親も一緒だと?一体何があったって言うんだ!
「わかったよ。とにかく屋敷に戻ってみる。ありがとう、ウォルト」
ウォルトと別れ、一旦屋敷に戻るが、父上も母上も出掛けている様でいなかった。2人共、一体どこに行ったんだ!玄関の前でウロウロする僕を、苦笑いで見ている兄さん。ただ、声を掛けて来る事はなかった。
夜が更けった頃、やっと両親が帰って来た!
「父上も母上もこんな時間までどこに行っていたんだ!それよりアメリアと一緒だったんだろ?一体何をしに行っていたんだい?」
「その件で、お前に大事な話がある。すぐに居間に来なさい」
父上に呼ばれ、居間へと向かう。なんだか嫌な予感がする。
そんな僕の予感は的中した。
「実は、ギルバート殿下が今日、アメリアにプロポーズしたんだ」
「何だって!ギルバート殿下がプロポーズだと!」
あの男、アメリアを狙っていた事は知っていた。でも、まさかプロポーズをするなんて!体中から沸きあがる怒りを、必死に抑えた。
「それで、アメリアはもちろん断ったのでしょう?」
そもそも、アメリアは僕のものだ!人のものを取ろうとするなんて、一体どういう神経をしているんだ!
「いいや、正式な返事はしていないよ。明後日、ギルバート殿下が国に帰るタイミングで、返事をする事になっている」
「何だよそれ!ふざけるな!アメリアは僕の婚約者だぞ。何でそんな話になるんだよ!とにかく、今からアメリアに会いに行って来る」
急いで部屋から出ようとした僕を、父上が止めた。
「アメリアは伯爵家にはいない。今、あるホテルに宿泊している。そこで、今後どちらと共に歩んでいくか、考えているんだ」
「ふざけるな!どちらと歩むも何も無いだろう。僕たちは婚約者なんだぞ!」
「オスカー、落ち着け。アメリアとお前はまだ婚約をしていない!そもそも、お前はいつも自分の事ばかりで、アメリアの幸せを考えたことがあるのか?婚約を解消したにも関わらず、人前で口付けをしたり抱きしめたりしていたそうではないか!それも、アメリアの気持ちを無視して!そんなお前が、本当にアメリアを幸せに出来るのか?」
父上の問いかけに、何も答える事が出来ない…
アメリアの気持ちか。そう言えば、僕は婚約を解消してからは、とにかくアメリアと婚約を再度結び直したい一心で、彼女の気持ちを無視し、やりたい様にやって来た…
「ギルバート殿下は、アメリアの気持ちを尊重したいと言っている。他国の第三王子だ。陛下に頼めば、きっと簡単に手に入れる事が出来ただろう。でも、それでは意味がない。アメリアが自分を選んでくれてこそ、価値があると話していたよ。もちろん、自分を選んでくれるなら、アメリアが悪く言われない様、全力でフォローするとまで言ってくれたんだ」
アメリアの気持ちを尊重したいか…
その言葉が胸に突き刺さる。
「アメリアは今、どちらと共に過ごしたいか、自分の頭で考え、結論を出そうとしている。オスカー、たとえお前が選ばれなくても、その時は素直に受け入れろ。お前がアメリアを愛していると言うなら、彼女の幸せを願い、祝福してやれ。それがお前に出来る、せめてもの彼女への償いだ。もちろんお前を選んでくれたなら、今度こそ彼女を幸せに出来る様、全力を尽くす事だな。とにかく、ギルバート殿下が帰国する明後日には結論が出る。それまで、お前も心の準備をしておきなさい」
アメリアの幸せを願うか…
自室に戻り、椅子に腰を下ろした。そして今までの自分の行いを、紙に書きだしてみた。こうやって紙に書きだすと、自分がいかにアメリアに酷い事をして来たかがよく分かる。
僕はいつも自分の事ばかりだ。アメリアに嫉妬して欲しいからと言うふざけた理由で、他の女と恋仲だと噂されるほど親密になり、彼女を傷つけた。そんな僕を見て愛想をつかしたアメリアを、今度は追いかけ回し、無理やり抱きしめたり口付けをしたりした。
そして挙句の果てには、あり得ない程厳しい約束事項をアメリアに付きつけ、守らせたんだ。普通に考えたら、こんな男、嫌だよね…
今更後悔しても遅い…
でも、もしアメリアが僕を選んでくれるのなら、今度はもっとアメリアを大切にしよう。アメリアの意見を聞き、アメリアがやりたい事をやらせてあげよう。
でも…
もう手遅れかもしれない…
そう思ったら、涙がとめどなく溢れだす。どうして僕は、もっとアメリアを大切にしなかったのだろう。婚約をした当初の気持ちを忘れず大切にしていれば、きっとこんな事にはならなかっただろう。
とにかく今は、アメリアがどういう結論を出すか待つしかない…
それが、どんなに辛い結果であったとしても…
~ギルバート視点~
アメリアに自分の気持ちを伝え、王宮へと戻って来た。
「おかえり、ギルバート。アメリア嬢にしっかり気持ちを伝えられたかい?」
珍しく俺を出迎えてくれたのは、この国の国王アルトだ。
「ああ、伝えたよ」
「それは良かった。そうだ、せっかくだから、ワインでも飲みながら少し話さないかい?」
こいつが俺を誘うなんて珍しいな。でも、せっかくだから、お言葉に甘えるか。
「いいぜ、飲もう!着替えてくるから、少し待っていてくれ」
急いで着替えを済ませ、アルトの元へと向かう。
「それで、あのダイヤの指輪は渡したのかい?」
そう、俺はこの日の為にダイヤモンドという珍しい宝石を手に入れた。そして、アメリアのメイドにお願いして、こっそり左手の薬指のサイズも聞いておいたのだ。先日やっとその指輪が完成したのだ。
「ああ、指輪を渡す事も出来たし、俺の気持ちもしっかり伝えたよ。アメリアはかなり驚いていたけれどね」
きっと俺の事は、せいぜい友人くらいにしか思っていなかったのだろう。
「お前がもう少しこの国に居させてくれたら、アメリアも少しは異性として意識してくれたかもしれないがな」
「それなら、どうしてお前は大人しくしていなかったんだ!問題を起こさなければ、いつまでも居てもらっても良かったのに。それに、いつもオスカーがアメリア嬢の側にべったり付いているから、どちらにしてもお前にはこの方法しか残されていなかったんじゃないのかい?」
確かにアルトの言う通りだ。オスカー殿がずっと一緒に付いて回っていた事を考えると、これでよかったのかもしれない。
「それで、お前の中ではどうなんだ?アメリア嬢は付いて来てくれそうなのか?」
「正直分からない。ただ、今回ホテルで誰にも干渉される事なく、1人で結論を出せる環境を与えてある。それに俺と一緒になれば、世界中を回れるという特典も付いているしな。アメリアは、ずっと世界を見て回りたいと言っていたから、その点は優位に働くんじゃないかって、俺は考えているんだ」
アメリアは世界中を回るのが夢だと言っていた。俺と結婚すれば、その夢が叶う。でも、アメリアとオスカー殿には、俺の知らない絆があるからな…
「なるほど。でも、あまり期待はしない方がいいぞ。そもそも、あの2人は社交界でもおしどりカップルとして有名なんだ」
「そんな事は言われなくても分かっているよ。とにかく、俺はやれることは全てやったんだ。どんな結果になろうと、後悔はないよ」
そうだ、やれる事はやった。後は、アメリアを信じて待つだけだ。
その後、アルトとしばらく世間話をした後、自室へと戻った。この部屋で眠るのも今日と明日の2回だけか。そう考えると、なんだか寂しいな。
ふとスーツケースに目が留まった。
そう言えば、ここに来たときは絶対にアメリアを母国に連れて帰るつもりでいた。でも、結局アメリアを強引に連れて帰る事は出来なかった。
彼女を見ていたら、どうしても彼女の意志を尊重したいと思った。でも、これでよかったんだ。無理に自分のものにしても、きっと彼女は俺に心からの笑顔を見せてくれないだろう。
そもそも、俺は彼女の無邪気な笑顔が好きなんだ。だから、たとえダメだったとしても悔いはない。もちろん彼女が俺を選んでくれるなら、全力でアメリアを愛そう。
アメリア、君がどんな答えを出そうと、俺はしっかり受け止めるよ。だから、安心して結論を出して欲しい…
※次回、本編最終話です。
よろしくお願いしますm(__)m
屋敷に戻ってすぐ、湯あみを済ませた。さっぱりしたところで、早速可愛いアメリアに通信機で連絡を取ろうとしたのだが…
何度ならしても一向に出る気配がない。おかしい!いつもならすぐに出るはずなのに。アメリアに何かあったのか?そう考えたら居てもたってもいられず、伯爵家に馬車を走らせる。
伯爵家に着くと、すぐに門番が飛んできた。
「オスカー様、申し訳ございませんが、これより先はお通しする事は出来ません」
そう、僕は出入り禁止になっているので、これ以上先はいけないのだ。でも、今は緊急事態だ。
「何度通信機をならしても、アメリアが出ないんだ!アメリアに、もしもの事があったのではないかと心配で!とにかくアメリアの無事を確認したいんだ!アメリアを呼んできてくれ!」
必死に門番に訴えかける。
「わかりました、少々お待ちください」
屋敷の方へ走って行く門番。近くには護衛騎士4人が控えている。僕が勝手に入らない様に、見張っているのだ。伯爵の奴、ここまでしなくてもいいだろう!しばらくすると、なぜかウォルトがやって来た。
「やあ、オスカー。アメリアなら両親と一緒に出掛けているよ。通信機は置いて行かせたから出ないよ」
「出掛けたって、一体どこに行ったんだ?」
「さあ、でも、君の両親も一緒の様だよ。家に帰って両親に聞くといい」
家の両親も一緒だと?一体何があったって言うんだ!
「わかったよ。とにかく屋敷に戻ってみる。ありがとう、ウォルト」
ウォルトと別れ、一旦屋敷に戻るが、父上も母上も出掛けている様でいなかった。2人共、一体どこに行ったんだ!玄関の前でウロウロする僕を、苦笑いで見ている兄さん。ただ、声を掛けて来る事はなかった。
夜が更けった頃、やっと両親が帰って来た!
「父上も母上もこんな時間までどこに行っていたんだ!それよりアメリアと一緒だったんだろ?一体何をしに行っていたんだい?」
「その件で、お前に大事な話がある。すぐに居間に来なさい」
父上に呼ばれ、居間へと向かう。なんだか嫌な予感がする。
そんな僕の予感は的中した。
「実は、ギルバート殿下が今日、アメリアにプロポーズしたんだ」
「何だって!ギルバート殿下がプロポーズだと!」
あの男、アメリアを狙っていた事は知っていた。でも、まさかプロポーズをするなんて!体中から沸きあがる怒りを、必死に抑えた。
「それで、アメリアはもちろん断ったのでしょう?」
そもそも、アメリアは僕のものだ!人のものを取ろうとするなんて、一体どういう神経をしているんだ!
「いいや、正式な返事はしていないよ。明後日、ギルバート殿下が国に帰るタイミングで、返事をする事になっている」
「何だよそれ!ふざけるな!アメリアは僕の婚約者だぞ。何でそんな話になるんだよ!とにかく、今からアメリアに会いに行って来る」
急いで部屋から出ようとした僕を、父上が止めた。
「アメリアは伯爵家にはいない。今、あるホテルに宿泊している。そこで、今後どちらと共に歩んでいくか、考えているんだ」
「ふざけるな!どちらと歩むも何も無いだろう。僕たちは婚約者なんだぞ!」
「オスカー、落ち着け。アメリアとお前はまだ婚約をしていない!そもそも、お前はいつも自分の事ばかりで、アメリアの幸せを考えたことがあるのか?婚約を解消したにも関わらず、人前で口付けをしたり抱きしめたりしていたそうではないか!それも、アメリアの気持ちを無視して!そんなお前が、本当にアメリアを幸せに出来るのか?」
父上の問いかけに、何も答える事が出来ない…
アメリアの気持ちか。そう言えば、僕は婚約を解消してからは、とにかくアメリアと婚約を再度結び直したい一心で、彼女の気持ちを無視し、やりたい様にやって来た…
「ギルバート殿下は、アメリアの気持ちを尊重したいと言っている。他国の第三王子だ。陛下に頼めば、きっと簡単に手に入れる事が出来ただろう。でも、それでは意味がない。アメリアが自分を選んでくれてこそ、価値があると話していたよ。もちろん、自分を選んでくれるなら、アメリアが悪く言われない様、全力でフォローするとまで言ってくれたんだ」
アメリアの気持ちを尊重したいか…
その言葉が胸に突き刺さる。
「アメリアは今、どちらと共に過ごしたいか、自分の頭で考え、結論を出そうとしている。オスカー、たとえお前が選ばれなくても、その時は素直に受け入れろ。お前がアメリアを愛していると言うなら、彼女の幸せを願い、祝福してやれ。それがお前に出来る、せめてもの彼女への償いだ。もちろんお前を選んでくれたなら、今度こそ彼女を幸せに出来る様、全力を尽くす事だな。とにかく、ギルバート殿下が帰国する明後日には結論が出る。それまで、お前も心の準備をしておきなさい」
アメリアの幸せを願うか…
自室に戻り、椅子に腰を下ろした。そして今までの自分の行いを、紙に書きだしてみた。こうやって紙に書きだすと、自分がいかにアメリアに酷い事をして来たかがよく分かる。
僕はいつも自分の事ばかりだ。アメリアに嫉妬して欲しいからと言うふざけた理由で、他の女と恋仲だと噂されるほど親密になり、彼女を傷つけた。そんな僕を見て愛想をつかしたアメリアを、今度は追いかけ回し、無理やり抱きしめたり口付けをしたりした。
そして挙句の果てには、あり得ない程厳しい約束事項をアメリアに付きつけ、守らせたんだ。普通に考えたら、こんな男、嫌だよね…
今更後悔しても遅い…
でも、もしアメリアが僕を選んでくれるのなら、今度はもっとアメリアを大切にしよう。アメリアの意見を聞き、アメリアがやりたい事をやらせてあげよう。
でも…
もう手遅れかもしれない…
そう思ったら、涙がとめどなく溢れだす。どうして僕は、もっとアメリアを大切にしなかったのだろう。婚約をした当初の気持ちを忘れず大切にしていれば、きっとこんな事にはならなかっただろう。
とにかく今は、アメリアがどういう結論を出すか待つしかない…
それが、どんなに辛い結果であったとしても…
~ギルバート視点~
アメリアに自分の気持ちを伝え、王宮へと戻って来た。
「おかえり、ギルバート。アメリア嬢にしっかり気持ちを伝えられたかい?」
珍しく俺を出迎えてくれたのは、この国の国王アルトだ。
「ああ、伝えたよ」
「それは良かった。そうだ、せっかくだから、ワインでも飲みながら少し話さないかい?」
こいつが俺を誘うなんて珍しいな。でも、せっかくだから、お言葉に甘えるか。
「いいぜ、飲もう!着替えてくるから、少し待っていてくれ」
急いで着替えを済ませ、アルトの元へと向かう。
「それで、あのダイヤの指輪は渡したのかい?」
そう、俺はこの日の為にダイヤモンドという珍しい宝石を手に入れた。そして、アメリアのメイドにお願いして、こっそり左手の薬指のサイズも聞いておいたのだ。先日やっとその指輪が完成したのだ。
「ああ、指輪を渡す事も出来たし、俺の気持ちもしっかり伝えたよ。アメリアはかなり驚いていたけれどね」
きっと俺の事は、せいぜい友人くらいにしか思っていなかったのだろう。
「お前がもう少しこの国に居させてくれたら、アメリアも少しは異性として意識してくれたかもしれないがな」
「それなら、どうしてお前は大人しくしていなかったんだ!問題を起こさなければ、いつまでも居てもらっても良かったのに。それに、いつもオスカーがアメリア嬢の側にべったり付いているから、どちらにしてもお前にはこの方法しか残されていなかったんじゃないのかい?」
確かにアルトの言う通りだ。オスカー殿がずっと一緒に付いて回っていた事を考えると、これでよかったのかもしれない。
「それで、お前の中ではどうなんだ?アメリア嬢は付いて来てくれそうなのか?」
「正直分からない。ただ、今回ホテルで誰にも干渉される事なく、1人で結論を出せる環境を与えてある。それに俺と一緒になれば、世界中を回れるという特典も付いているしな。アメリアは、ずっと世界を見て回りたいと言っていたから、その点は優位に働くんじゃないかって、俺は考えているんだ」
アメリアは世界中を回るのが夢だと言っていた。俺と結婚すれば、その夢が叶う。でも、アメリアとオスカー殿には、俺の知らない絆があるからな…
「なるほど。でも、あまり期待はしない方がいいぞ。そもそも、あの2人は社交界でもおしどりカップルとして有名なんだ」
「そんな事は言われなくても分かっているよ。とにかく、俺はやれることは全てやったんだ。どんな結果になろうと、後悔はないよ」
そうだ、やれる事はやった。後は、アメリアを信じて待つだけだ。
その後、アルトとしばらく世間話をした後、自室へと戻った。この部屋で眠るのも今日と明日の2回だけか。そう考えると、なんだか寂しいな。
ふとスーツケースに目が留まった。
そう言えば、ここに来たときは絶対にアメリアを母国に連れて帰るつもりでいた。でも、結局アメリアを強引に連れて帰る事は出来なかった。
彼女を見ていたら、どうしても彼女の意志を尊重したいと思った。でも、これでよかったんだ。無理に自分のものにしても、きっと彼女は俺に心からの笑顔を見せてくれないだろう。
そもそも、俺は彼女の無邪気な笑顔が好きなんだ。だから、たとえダメだったとしても悔いはない。もちろん彼女が俺を選んでくれるなら、全力でアメリアを愛そう。
アメリア、君がどんな答えを出そうと、俺はしっかり受け止めるよ。だから、安心して結論を出して欲しい…
※次回、本編最終話です。
よろしくお願いしますm(__)m
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