大好きだった旦那様に離縁され家を追い出されましたが、騎士団長様に拾われ溺愛されました

Karamimi

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第1章

第1話:旦那様に離縁を突き付けられました

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「スカーレットちゃん、そろそろ仕事を上がってもいいわよ。今日は結婚記念日でしょう?」
 
「ありがとうございます。少し早いですが上がらせてもらいますね」
 
いつもの様に今日も食堂で仕事をこなした後、仕事場を後にする。今日は大好きな旦那様でもあるデビッドと結婚して1年のお祝いの日。早速いつもの様に市場で買い物をした。
 
私の名前はスカーレット、17歳。1年前幼馴染で3歳年上のデビッドと結婚した。実は私は2年前、両親を事故で亡くしている。一度に両親を亡くし、失意のどん底にいた私を助けてくれたのが、デビッドだったのだ。
 
”俺がいるからもう泣くな。これからはお前の両親の代わりに、ずっと俺が傍にいてやるよ”
 
そう言ってくれたデビッド。その言葉通り、私と結婚してくれたのだ。あの日以来、私はすっかりデビッドの虜になってしまった。
 
少しでもデビッドが快適に過ごせる様、料理はもちろん、掃除や洗濯も頑張っている。さらに家計を少しでも助けたくて、食堂で仕事もしているのだ。そんな私にいつもデビッドは
 
「スカーレットは本当に働き者だね。ありがとう。俺は本当にいい奥さんをもらったよ」
 
そう言ってくれるのだ。その言葉が嬉しくて、つい張り切ってしまう。おっと話がそれてしまった。早く買い物を済ませて、ご馳走をたっぷり作らないとね。
 
急いで買い物を済ませ、家に帰って来た。早速デビッドの好きなローストビーフを作る。他にも、野菜のシチューにポテトサラダ。チキンのオーブン焼きにケーキも焼こう。
 
デビッド、喜んでくれるかしら?デビッドの喜ぶ顔を想像しながら、料理を仕上げていく。そうだわ、テーブルにお花も飾らないとね。急いでお花屋さんに行って、お花も買って来た。お気に入りのテーブルクロスを敷けば完璧ね。
 
料理も出来たし、後はデビッドが帰ってくるのを待つだけだわ。早く帰ってこないかしら?待ちきれなくて、つい玄関の前をウロウロとしてしまう。
 
しばらく待っていると、玄関のドアがガチャリと開いた。帰って来たわ!
 
「おかえり、デビッド。お腹空いたでしょ…」
 
すぐにご飯にしましょう。そう言いかけたところで、言葉が詰まる。なぜならデビッドの隣には、見た事のない女性が立っていたからだ。銀色の髪に赤い目をした女性。とても美しい女性だ。
 
「デビッド、お隣の方は?」
 
この人は誰だろう。そんな思いから、デビッドに問いかけた。すると…
 
「彼女は俺の最愛の人だ。俺は彼女の事を心から愛している。悪いがスカーレット、どうか俺と離縁して欲しい。そして今すぐ、この家から出て行ってくれるか?」
 
えっ?今、何ていったの?彼女を愛しているですって?離縁して欲しい?
デビッドが言っている意味が理解できない。
 
「あの…ごめんなさい。一体どういう事なのかしら?彼女を愛しているですって?私にこの家を出て行けって…」
 
動揺する私にイライラしたのか
 
「あぁ、もう!だから、デビッドは私を愛していると言ったのよ。そもそも、この家はデビッドの家でしょう。だから、離縁してさっさとこの家から出て行けって言っているの。わかったら、さっさと荷物をまとめて出て行ってちょうだい。今日から私がこの家に住むから」
 
そう吐き捨てた女性。そんな…急に出ていけだなんて。
 
「それにしても、小さな家ね。ねえ、デビッド、私はもっと大きな家に住みたいわ。せっかくだから、建て替えましょう」
 
「ああ、そうだな。もっと立派な家に建て替えよう。今まではスカーレットと住んでいたからこの家で十分だと思っていたけれど、キャロリーナと暮らすなら、もっと立派じゃないとな」
 
「まあ、嬉しいわ。さすがデビッドね」
 
そう言ってデビッドに寄り添う女性。完全に2人の世界に入っている。
 
「あなた、まだそんなところにいたの?早く出て行ってちょうだい。目障りなのよ」
私に向かって怒鳴る女性。でも、私にだっていい分はある。
 
「そんな事を急に言われても困ります。そもそも、私とデビッドは夫婦なのですよ。急に出ていけだなんて。ねえ、デビッド、一体どうしちゃったの?お父さんやお母さんが亡くなった時、ずっとそばに居てくれると言ったじゃない。あの言葉は嘘だったの?」
 
そうよ、あの日はっきりとデビッドはそう言ってくれた。そしてずっとそばに居てくれていたわ。私はデビッドを信じたい。
 
「ああ、そう言えばそんな事も言ったな。そもそも、お前の親は貿易でかなり儲けていたからな。お前と結婚すれば、莫大な財産が手に入ると思ったんだよ。だから、お前と結婚した。ただそれだけだ。別にお前が好きだった訳ではない」
 
「そんな…それじゃあ、両親の財産が目的だったの?私を愛してくれている訳ではなかったの?」
 
「ああ、その通りだ。お前の親の遺産が手に入ったら、お前とは適当に離縁して、キャロリーナと結婚するつもりだったんだ。万が一子供でも出来たら面倒だから、お前には指一本触れなかったのは、それが理由だ」
 
そんな…
そう言えば、結婚してから今まで、デビッドに求められたことはなかった。
“スカーレットは俺にとって大切な女性だから、結婚してしばらくは、そういう事をするのはよそう”
そう言ったデビッドの言葉を完全に信じていたのに…瞳からとめどなく涙が溢れ出る。
 
「これで分かっただろう?さっさと出て行ってくれるか?」
 
そう言うと、別の部屋に向かったデビッド。しばらくすると、大きなカバンを持って戻って来た。
 
「ほら、お前の荷物と少しの金を詰めてやったから、これを持ってさっさと出ていけ!」
 
そう言うと、私の腕をつかみ、無理やり玄関の外に出された。そしてカバンも外に投げ捨てられた。さらに内側からガチャリと鍵を掛けられてしまった。
 
冷たい地面にへたり込み、その場から動く事が出来ない。
どうしてこんなことになってしまったのだろう、確かに昨日まで幸せだったのに…
1人涙を流すスカーレットであった。


~あとがき~
新連載始めました。
よろしくお願いいたしますm(__)m
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