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第2章
第20話:結局グレイ様に迷惑を掛けてしまいました
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ゆっくり目を開けると、そこには心配そうな顔のグレイ様の姿が目に飛び込んできた。
「スカーレット、よかった。やっと目を覚ましたんだな」
ギューッと抱きしめるグレイ様。10日ぶりに会うグレイ様は、少しやつれていた。グレイ様の後ろには、ベスさんとミミリィさんもいる。きっと心配して来てくれたのだろう。でも、なぜグレイ様がここにいるのかしら?
「グレイ様、お仕事は宜しいのですか?私の為に、わざわざ病院に来て下さるなんて…ベスさんがグレイ様に伝えたのですか?」
ベスさんにはグレイ様には伝えないで欲しいと伝えたのだが…あっ、もしかしてミミリィさん経由で伝わったのかしら?そう思ったのだが…
「昨日の夜、家に帰ったんだ。そうしたら君がいなかったから、たまたま近くにいたベス殿にスカーレットは病院にいると教えてもらった。すまなかった、スカーレット。君が病気にかかっているとも知らずに…それも、かなり危険な状況だったそうではないか…」
危険な状況?
「スカーレットはレスティンと言う細菌に感染していたんだ。レスティンは元々この街ではどこにでもいる細菌で、治療薬もあるため初期段階で対処すればすぐによくなる。 でもスカーレットの様に放置すると、命の危険に晒されることも珍しくない。最初は赤い湿疹が体に出来始め、それを放置すると一気に症状が悪化し、熱や頭痛、体が動かなくなり、湿疹が緑色に変化する。その後湿疹が白く変化するともう手遅れになる。スカーレットは緑色から白に変化し始めていた」
ベスさんが詳しく説明してくれた。レスティン…初めて聞く細菌の名前だ。そう言えば、数日前から赤い湿疹が出来ていたわ。という事は、あと少し処置が遅かったら私は…
「ベスさん、あの時助けていただき、ありがとうございました。もしあの時ベスさんが来てくれなかったら、私は…」
今頃命を落としていたかもしれない。そう思うと、一気に血の気が引いた。そう言えば、まだ体がだるくて、ボーっとする。
「とにかく無事でよかったよ。それじゃあ、俺はパン屋の仕事があるから帰るわ。また様子を見に来るから」
そう言うと部屋から出て行ってしまったベスさん。本当になんと感謝していいやら。元気になったら、何かお礼をしないとね。
「スカーレットさん、ごめんなさい。私があの時病院を勧めていればこんな大事にはならなかったのに…」
そう言って申し訳なさそうな顔をするミミリィさん。
「そんな、ミミリィさんには感謝しているのよ。私の為に食事も準備してくれたし。それに、わざわざ病院まで来てくれたのね。本当にありがとう」
「そんなの、当たり前じゃない。でも、スティーブンからあなたが病院に運ばれたと聞いた時は、本当に血の気が引いたわ。無事で本当によかった」
そう言って涙ぐんでいた。そう言えば、今は昼間よね。
「グレイ様、わざわざ私の為に病院に来てくださり、ありがとうございます。どうか騎士団に戻ってください。今正念場なのでしょう?騎士団長のあなたがいなかったら、きっとみんな困りますわ」
忙しいグレイ様が私の為に病院に駆けつけてくれたのは嬉しいが、騎士団長の妻としては失格ね。グレイ様の手を煩わせてしまったのだから。せめてこれ以上、グレイ様に迷惑を掛けたくないと思い、そう伝えたのだが…
「別に俺がいなくても、他の皆で何とかなる。でも、スカーレットの夫は俺だけだ。スカーレット、君が命の危機にさらされている時、そばに居てあげられずに本当にすまなかった。俺は夫として失格だ。それでも俺はスカーレットのそばに居たいし、これからはしっかり守っていきたいと思っている。それとも、俺では頼りなくて頼る価値もないかい?」
切なそうにそう言ったグレイ様。
「グレイ様が頼りないなんて、微塵も思っておりませんわ。私の方こそ、騎士団長でもあるグレイ様の妻なのに、グレイ様の手を煩わせてしまい申し訳ございません。妻として失格ですわ…」
夫が安心して働ける状況を作るのが妻の仕事なのに…
「何を言っているんだ。俺にとってスカーレットは命より大切な存在、スカーレットがいてくれるから、騎士団の仕事もこなせるんだ。だから妻として失格何て言わないでくれ!それから、もっと俺を頼ってくれ。何かあったら、パン屋の息子ではなく俺に頼って欲しい。と言っても、10日も家に帰らなかった俺が悪いのはわかっている。これからは毎日家に様子を見に帰るようにするよ」
「私は大丈夫ですわ。これからはきちんと病院にも行きますし、体調管理もしっかり行います。ですから私の為に…」
「俺がスカーレットに会いたいんだ!スカーレットの顔を見ると、元気がみなぎるからな」
そう言って笑ったグレイ様。
その後、先生が来て今の私の状況を説明してくれた。やはりベスさんの言う通り、かなり危険な状態だったらしく、後少し遅かったら手遅れだったらしい。あの時、ベスさんが来てくれて本当によかった。
それから、念のため3日間病院で様子を見た後は家に帰ってもいいらしい。ただし、2週間は薬を飲まないといけないとの事。退院後は薬さえ飲めば普通に生活を送れるとの事だった。とにかくこの3日間は、安静にするようにと先生に言われた。
「ミミリィさん、わざわざありがとう。グレイ様も、もう大丈夫ですから騎士団に戻ってください」
「いいや、俺はスカーレットの側に…」
「はい、そろそろ午前の面会時間終了です。また、15時以降にお越しください」
どうやら面会時間が決まっているらしく、看護師さんが外に出る様に促している。
「それじゃあスカーレットさん、また来るわね」
「ありがとう、ミミリィさん」
私に挨拶をして部屋から出て行ったミミリィさん。でもグレイ様は…
「俺はスカーレットの夫だ。どうして出て行かないといけないんだ」
そう文句を言っているが…
「そう言う決まりです。決まりを守れないなら、出入り禁止にしますよ!」
そう怒られ、しぶしぶ出て行った。
「全く、あなたの夫は困ったものですねえ。昨日の夜も“スカーレットに会わせろ”と、受付で騒いでいたそうだし…」
そう言って看護師さんが呆れていた。でも、それだけ私を心配してくれていたという事よね。とにかく、早く元気にならないと!
「スカーレット、よかった。やっと目を覚ましたんだな」
ギューッと抱きしめるグレイ様。10日ぶりに会うグレイ様は、少しやつれていた。グレイ様の後ろには、ベスさんとミミリィさんもいる。きっと心配して来てくれたのだろう。でも、なぜグレイ様がここにいるのかしら?
「グレイ様、お仕事は宜しいのですか?私の為に、わざわざ病院に来て下さるなんて…ベスさんがグレイ様に伝えたのですか?」
ベスさんにはグレイ様には伝えないで欲しいと伝えたのだが…あっ、もしかしてミミリィさん経由で伝わったのかしら?そう思ったのだが…
「昨日の夜、家に帰ったんだ。そうしたら君がいなかったから、たまたま近くにいたベス殿にスカーレットは病院にいると教えてもらった。すまなかった、スカーレット。君が病気にかかっているとも知らずに…それも、かなり危険な状況だったそうではないか…」
危険な状況?
「スカーレットはレスティンと言う細菌に感染していたんだ。レスティンは元々この街ではどこにでもいる細菌で、治療薬もあるため初期段階で対処すればすぐによくなる。 でもスカーレットの様に放置すると、命の危険に晒されることも珍しくない。最初は赤い湿疹が体に出来始め、それを放置すると一気に症状が悪化し、熱や頭痛、体が動かなくなり、湿疹が緑色に変化する。その後湿疹が白く変化するともう手遅れになる。スカーレットは緑色から白に変化し始めていた」
ベスさんが詳しく説明してくれた。レスティン…初めて聞く細菌の名前だ。そう言えば、数日前から赤い湿疹が出来ていたわ。という事は、あと少し処置が遅かったら私は…
「ベスさん、あの時助けていただき、ありがとうございました。もしあの時ベスさんが来てくれなかったら、私は…」
今頃命を落としていたかもしれない。そう思うと、一気に血の気が引いた。そう言えば、まだ体がだるくて、ボーっとする。
「とにかく無事でよかったよ。それじゃあ、俺はパン屋の仕事があるから帰るわ。また様子を見に来るから」
そう言うと部屋から出て行ってしまったベスさん。本当になんと感謝していいやら。元気になったら、何かお礼をしないとね。
「スカーレットさん、ごめんなさい。私があの時病院を勧めていればこんな大事にはならなかったのに…」
そう言って申し訳なさそうな顔をするミミリィさん。
「そんな、ミミリィさんには感謝しているのよ。私の為に食事も準備してくれたし。それに、わざわざ病院まで来てくれたのね。本当にありがとう」
「そんなの、当たり前じゃない。でも、スティーブンからあなたが病院に運ばれたと聞いた時は、本当に血の気が引いたわ。無事で本当によかった」
そう言って涙ぐんでいた。そう言えば、今は昼間よね。
「グレイ様、わざわざ私の為に病院に来てくださり、ありがとうございます。どうか騎士団に戻ってください。今正念場なのでしょう?騎士団長のあなたがいなかったら、きっとみんな困りますわ」
忙しいグレイ様が私の為に病院に駆けつけてくれたのは嬉しいが、騎士団長の妻としては失格ね。グレイ様の手を煩わせてしまったのだから。せめてこれ以上、グレイ様に迷惑を掛けたくないと思い、そう伝えたのだが…
「別に俺がいなくても、他の皆で何とかなる。でも、スカーレットの夫は俺だけだ。スカーレット、君が命の危機にさらされている時、そばに居てあげられずに本当にすまなかった。俺は夫として失格だ。それでも俺はスカーレットのそばに居たいし、これからはしっかり守っていきたいと思っている。それとも、俺では頼りなくて頼る価値もないかい?」
切なそうにそう言ったグレイ様。
「グレイ様が頼りないなんて、微塵も思っておりませんわ。私の方こそ、騎士団長でもあるグレイ様の妻なのに、グレイ様の手を煩わせてしまい申し訳ございません。妻として失格ですわ…」
夫が安心して働ける状況を作るのが妻の仕事なのに…
「何を言っているんだ。俺にとってスカーレットは命より大切な存在、スカーレットがいてくれるから、騎士団の仕事もこなせるんだ。だから妻として失格何て言わないでくれ!それから、もっと俺を頼ってくれ。何かあったら、パン屋の息子ではなく俺に頼って欲しい。と言っても、10日も家に帰らなかった俺が悪いのはわかっている。これからは毎日家に様子を見に帰るようにするよ」
「私は大丈夫ですわ。これからはきちんと病院にも行きますし、体調管理もしっかり行います。ですから私の為に…」
「俺がスカーレットに会いたいんだ!スカーレットの顔を見ると、元気がみなぎるからな」
そう言って笑ったグレイ様。
その後、先生が来て今の私の状況を説明してくれた。やはりベスさんの言う通り、かなり危険な状態だったらしく、後少し遅かったら手遅れだったらしい。あの時、ベスさんが来てくれて本当によかった。
それから、念のため3日間病院で様子を見た後は家に帰ってもいいらしい。ただし、2週間は薬を飲まないといけないとの事。退院後は薬さえ飲めば普通に生活を送れるとの事だった。とにかくこの3日間は、安静にするようにと先生に言われた。
「ミミリィさん、わざわざありがとう。グレイ様も、もう大丈夫ですから騎士団に戻ってください」
「いいや、俺はスカーレットの側に…」
「はい、そろそろ午前の面会時間終了です。また、15時以降にお越しください」
どうやら面会時間が決まっているらしく、看護師さんが外に出る様に促している。
「それじゃあスカーレットさん、また来るわね」
「ありがとう、ミミリィさん」
私に挨拶をして部屋から出て行ったミミリィさん。でもグレイ様は…
「俺はスカーレットの夫だ。どうして出て行かないといけないんだ」
そう文句を言っているが…
「そう言う決まりです。決まりを守れないなら、出入り禁止にしますよ!」
そう怒られ、しぶしぶ出て行った。
「全く、あなたの夫は困ったものですねえ。昨日の夜も“スカーレットに会わせろ”と、受付で騒いでいたそうだし…」
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