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第6話:好き勝手しました
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「ヴィクトリア嬢、よく来てくれたね。ここに座ってくれるかい」
笑顔で席へと案内してくれる殿下。
「それでは失礼いたします」
令嬢らしく優美に席に着く。でも、既に婚約者が決まっている出来レースなのだ。という事は、この人に気を遣う事もないだろう。
「殿下、単刀直入に申します。あなた様の婚約者は、マーリン様に決まっていると父から伺っております。という事は、私との面会は時間の無駄だと思いませんか?という事で、私はこれで失礼いたします」
笑顔でそう伝えて部屋に戻ろうとしたのだが…
「待ってくれ。お妃候補とはどんな理由があろうと、1時間は面会をしないといけない決まりになっているのだよ。とにかく座ってくれるかい?」
何と!そんな面倒な決まりがあるだなんて。
「その様な決まりがあるのですね。という事は、4人の婚約者候補がいらっしゃると言う事は、殿下は毎日4時間も拘束されるのですか?それもそんな作り笑顔まで浮かべて、大変ではないですか?」
「作り笑顔か…君、随分と変わっているのだね。でも僕は王太子で、いずれこの国の国王になる人間だ。だから、たとえ大変であっても、お妃候補者たちとの面会は、避けては通れないものなのだよ…」
少し悲しそうに呟く殿下。王太子殿下という身分の大変なのね。
「それでしたら、せめて私の面会時間の時だけは、どうかゆっくり休んでください。それでは私はこれで」
笑顔でカーテシーを決めると、そのまま部屋から出ていく。
「あっ…待って…」
殿下の声が聞こえるが、そのまま無視して部屋から出た。そういえば、王宮の裏に大きな丘があると言っていたわね。丁度夕暮れ時だし、せっかくだから行ってみよう。でも、丘ってどうやって行ったらいいのかしら?
「待ってくれ!とにかく僕は、君と1時間面会をしないといけないのだよ」
ギュッと腕を掴まれたと思ったら、必死に訴えかけてくる殿下の姿が。この人、しつこいわね。
「それでしたら、王宮の裏に連れて行ってくださいませんか?王宮の裏には立派な丘があるとお伺いしましたの」
「丘にかい?構わないが…」
「それでは参りましょう」
殿下に連れられて、丘へとやって来た。そこには王都とは思えない程、広い丘が広がっていた。そして、丘の上には大きな木が。
「なんて素敵な場所なのかしら?王都にもこんな素敵な場所があったのね」
この場所なら、確かに馬を目いっぱい走らせることが出来るわ。それにあの立派な木!靴を脱ぎ捨て、そのまま木まで猛ダッシュだ。お父様からは何をしてもいいと許可が出ている。せっかくなので好き勝手して、殿下に嫌われてしまおう。そうすれば、面会もなくなるかもしれない。
「待って、ヴィクトリア嬢」
後ろで殿下の声が聞こえる。チラリと後ろを見ると、必死に走って来る殿下の姿が。若干息が切れている。あの人、運動不足なのかしら?この程度で息が切れるだなんて。
そのまま木によじ登る。
「ヴィクトリア嬢、何をしているのだい?降りてくるんだ。危ないよ」
必死に叫ぶ殿下を無視し、そのまま一気に木の上まで登る。木登りは得意なのだ。ただ、ドレスだと登りにくいが、その点は仕方がない。
「ヴィクトリア嬢、危ないから今すぐ降りてくるんだ!おい、すぐにヴィクトリア嬢を下ろしてやってくれ」
近くにいた護衛に叫ぶ殿下。本当にうるさい男だ。
「殿下、私は大丈夫ですわ。それよりも、この木の上から、王都の街が一望できますわ。夕日に照らされて、とても綺麗ですわよ。殿下も登って来てはいかがですか?」
「僕はその様な事は…」
「ああ、木登りが出来ないのですね。それでは仕方ありませんわ。とても綺麗ですのに、登れないのでは仕方がありませんね。残念…」
「誰が登れないと言った?僕だって木登りくらい」
そう言って一生懸命木を登り出した殿下。
「殿下、おやめください。それにヴィクトリア様も、どうか降りて来てください」
下で護衛たちが騒いでいる。本当に煩わしい人たちだわ。
そうこうしている間に、殿下が登って来たので、手を貸してあげた。
笑顔で席へと案内してくれる殿下。
「それでは失礼いたします」
令嬢らしく優美に席に着く。でも、既に婚約者が決まっている出来レースなのだ。という事は、この人に気を遣う事もないだろう。
「殿下、単刀直入に申します。あなた様の婚約者は、マーリン様に決まっていると父から伺っております。という事は、私との面会は時間の無駄だと思いませんか?という事で、私はこれで失礼いたします」
笑顔でそう伝えて部屋に戻ろうとしたのだが…
「待ってくれ。お妃候補とはどんな理由があろうと、1時間は面会をしないといけない決まりになっているのだよ。とにかく座ってくれるかい?」
何と!そんな面倒な決まりがあるだなんて。
「その様な決まりがあるのですね。という事は、4人の婚約者候補がいらっしゃると言う事は、殿下は毎日4時間も拘束されるのですか?それもそんな作り笑顔まで浮かべて、大変ではないですか?」
「作り笑顔か…君、随分と変わっているのだね。でも僕は王太子で、いずれこの国の国王になる人間だ。だから、たとえ大変であっても、お妃候補者たちとの面会は、避けては通れないものなのだよ…」
少し悲しそうに呟く殿下。王太子殿下という身分の大変なのね。
「それでしたら、せめて私の面会時間の時だけは、どうかゆっくり休んでください。それでは私はこれで」
笑顔でカーテシーを決めると、そのまま部屋から出ていく。
「あっ…待って…」
殿下の声が聞こえるが、そのまま無視して部屋から出た。そういえば、王宮の裏に大きな丘があると言っていたわね。丁度夕暮れ時だし、せっかくだから行ってみよう。でも、丘ってどうやって行ったらいいのかしら?
「待ってくれ!とにかく僕は、君と1時間面会をしないといけないのだよ」
ギュッと腕を掴まれたと思ったら、必死に訴えかけてくる殿下の姿が。この人、しつこいわね。
「それでしたら、王宮の裏に連れて行ってくださいませんか?王宮の裏には立派な丘があるとお伺いしましたの」
「丘にかい?構わないが…」
「それでは参りましょう」
殿下に連れられて、丘へとやって来た。そこには王都とは思えない程、広い丘が広がっていた。そして、丘の上には大きな木が。
「なんて素敵な場所なのかしら?王都にもこんな素敵な場所があったのね」
この場所なら、確かに馬を目いっぱい走らせることが出来るわ。それにあの立派な木!靴を脱ぎ捨て、そのまま木まで猛ダッシュだ。お父様からは何をしてもいいと許可が出ている。せっかくなので好き勝手して、殿下に嫌われてしまおう。そうすれば、面会もなくなるかもしれない。
「待って、ヴィクトリア嬢」
後ろで殿下の声が聞こえる。チラリと後ろを見ると、必死に走って来る殿下の姿が。若干息が切れている。あの人、運動不足なのかしら?この程度で息が切れるだなんて。
そのまま木によじ登る。
「ヴィクトリア嬢、何をしているのだい?降りてくるんだ。危ないよ」
必死に叫ぶ殿下を無視し、そのまま一気に木の上まで登る。木登りは得意なのだ。ただ、ドレスだと登りにくいが、その点は仕方がない。
「ヴィクトリア嬢、危ないから今すぐ降りてくるんだ!おい、すぐにヴィクトリア嬢を下ろしてやってくれ」
近くにいた護衛に叫ぶ殿下。本当にうるさい男だ。
「殿下、私は大丈夫ですわ。それよりも、この木の上から、王都の街が一望できますわ。夕日に照らされて、とても綺麗ですわよ。殿下も登って来てはいかがですか?」
「僕はその様な事は…」
「ああ、木登りが出来ないのですね。それでは仕方ありませんわ。とても綺麗ですのに、登れないのでは仕方がありませんね。残念…」
「誰が登れないと言った?僕だって木登りくらい」
そう言って一生懸命木を登り出した殿下。
「殿下、おやめください。それにヴィクトリア様も、どうか降りて来てください」
下で護衛たちが騒いでいる。本当に煩わしい人たちだわ。
そうこうしている間に、殿下が登って来たので、手を貸してあげた。
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