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第36話:カルロス様が助けてくれましたが…
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目の前には大きなクマがこちらを見つめていたのだ。お腹が空いているのか、口からよだれが出ている。
「ガルルルルル」
うなり声を上げながら、こちらを睨んでいる。どうしよう、逃げないと。でも、足を怪我して動けない。
「嫌…来ないで…」
恐怖から涙が溢れ出す。
「グワァァァ」
大きな口を開けてクマが襲い掛かって来た。もうダメ、食べられる!そう思って目を強く閉じた。
でもその瞬間
「グワァァァ…」
クマの叫び声と同時に、誰かに抱きかかえられるような感覚に襲われた。
さらに
「ルミタン、大丈夫かい?助けに来るのが遅くなってごめんね。可哀そうに、酷い怪我だ。でも、生きていてくれてよかった…」
この声は…
ゆっくり目を開けると、私を抱きかかえているカルロス様の姿が。
「カルロス様!!」
一気に緊張の糸が解けて、カルロス様にギュッと抱き、子供の様にワーワー泣いた。そんな私に、少し困った顔のカルロス様。
「ルミタン、ごめんね。俺はあいつの相手をしないといけない様だから、ここで待っていてくれるかい?」
あいつ?
カルロス様の奥に、先ほどのクマの姿が。どうやらカルロス様から攻撃を受けた様で、頭から血を流している。でも、まだ元気な様で、再びこちらを睨んでいる。
恐怖からカルロス様にしがみついた。
「ルミタン、ごめんね。すぐに戻るから」
「でも…」
「グワァァァ」
「危ない、ルミタン」
「カルロス様!!」
カルロス様の肩から大量の血が…襲い掛かって来たクマから私を守るために、怪我をしてしまった様だ。
「カルロス様…ごめんなさい…私のせいで…」
私のせいで大けがをしてしまったカルロス様。なおもクマが襲ってくる。
「俺は大丈夫だ…とにかくルミタンはここにいてくれ」
肩から大量の血を流しながら、腰に刺さっている短刀を抜いたカルロス様。いくらカルロス様が強いと言っても、さすがに無理だわ。どうしよう…このままではカルロス様が死んでしまう。どうしよう。
ふと近くにあった石が目に入った。
「クマめ、これでもくらえ」
石を握り、力いっぱいクマに向かって投げた。
もちろん、クマには全く効かない。それでも一瞬クマが目を背けた瞬間、カルロス様が切りかかっていく。
肩に酷い怪我を負っているにも関わらず、物凄いスピードと力でクマに攻撃を仕掛けるカルロス様。次の瞬間、短刀がクマの胸に突き刺さった。
「グワァァァァ」
悲鳴を上げて倒れるクマ。どうやらカルロス様が、仕留めた様だ。
「カルロス様!!」
動かない足を必死に動かし、カルロス様の元に向かおうとするが、やっぱり動かない。
「ルミタン…大丈夫かい?ありがとう、君が石を投げてくれたから、一瞬の隙が出来たよ」
肩を抑えながら、私の元にやって来てくれたカルロス様。でも、かなり肩から血が出ている。
「ごめんなさい、私がさっさとカルロス様から離れなかったから、クマの攻撃を受けてしまったのですよね。そらから、体を張って私を守って下さり、ありがとうございます」
ポケットに入っていたハンカチを取り出し、カルロス様の肩に巻き付けた。昔お父様から止血の方法を教わった事がある。でも…出血が多すぎてうまく出来ない。
「ルミ…タン…君が無事で、よかった。君にもしもの事があったら…俺は…」
「カルロス様、お願いです。もう話さないで下さい。誰か!お願い、カルロス様を助けて、誰か!」
出血の量が多すぎる。このままだとカルロス様は。泣きながら必死に叫ぶ。
「ルミタン…泣かないで…君が泣くと、俺も悲しくなる…俺は大丈夫だから…」
そう言って力なく笑うカルロス様。顔色もどんどん悪くなっていく。さらに、ここに来て最悪な事に雨まで降りだしてしまった。
「誰か、お願い!カルロス様が死んじゃうわ。お願い、助けて!」
お願い、カルロス様。私を置いて死なないで。あなたがいなくなったら、私は…
何とか出血を止めようと、再びハンカチを巻き付ける。お願い、血よ止まって!
その時だった。
「ルミナス様、カルロス様!!」
私達の元にやって来たのは、護衛たちだ。さらに今回護衛として参加している騎士団の方たちや先生たちも来てくれた。
「カルロス様が私を守るために、クマに襲われました。どうか助けて下さい!血が止まらないのです!」
必死に訴える。
「これは大変だ。すぐに副騎士団長を病院に運ぼう」
騎士団の人たちが手際よく応急処置を行うと、そのままカルロス様を担いだ。
「待って…ルミタンも怪我をしている…俺はいいから…ルミタンを…」
意識が朦朧としているカルロス様。こんな時まで私の心配をして下さるだなんて…
「カルロス様、私も治療を受けますから大丈夫ですわ。後で病院でお会いしましょう。どうかご無事で…」
目が虚ろなカルロス様の頬に口づけをした。
「雨が強くなってきた。早く病院に運ぼう」
そのまま騎士団員の方がカルロス様を担いでいった。
「さあ、ルミナス様、あなた様も傷だらけです。とにかく病院へ向かいましょう。私が運びますので」
護衛に抱えられ、私も病院へと向かったのだった。
「ガルルルルル」
うなり声を上げながら、こちらを睨んでいる。どうしよう、逃げないと。でも、足を怪我して動けない。
「嫌…来ないで…」
恐怖から涙が溢れ出す。
「グワァァァ」
大きな口を開けてクマが襲い掛かって来た。もうダメ、食べられる!そう思って目を強く閉じた。
でもその瞬間
「グワァァァ…」
クマの叫び声と同時に、誰かに抱きかかえられるような感覚に襲われた。
さらに
「ルミタン、大丈夫かい?助けに来るのが遅くなってごめんね。可哀そうに、酷い怪我だ。でも、生きていてくれてよかった…」
この声は…
ゆっくり目を開けると、私を抱きかかえているカルロス様の姿が。
「カルロス様!!」
一気に緊張の糸が解けて、カルロス様にギュッと抱き、子供の様にワーワー泣いた。そんな私に、少し困った顔のカルロス様。
「ルミタン、ごめんね。俺はあいつの相手をしないといけない様だから、ここで待っていてくれるかい?」
あいつ?
カルロス様の奥に、先ほどのクマの姿が。どうやらカルロス様から攻撃を受けた様で、頭から血を流している。でも、まだ元気な様で、再びこちらを睨んでいる。
恐怖からカルロス様にしがみついた。
「ルミタン、ごめんね。すぐに戻るから」
「でも…」
「グワァァァ」
「危ない、ルミタン」
「カルロス様!!」
カルロス様の肩から大量の血が…襲い掛かって来たクマから私を守るために、怪我をしてしまった様だ。
「カルロス様…ごめんなさい…私のせいで…」
私のせいで大けがをしてしまったカルロス様。なおもクマが襲ってくる。
「俺は大丈夫だ…とにかくルミタンはここにいてくれ」
肩から大量の血を流しながら、腰に刺さっている短刀を抜いたカルロス様。いくらカルロス様が強いと言っても、さすがに無理だわ。どうしよう…このままではカルロス様が死んでしまう。どうしよう。
ふと近くにあった石が目に入った。
「クマめ、これでもくらえ」
石を握り、力いっぱいクマに向かって投げた。
もちろん、クマには全く効かない。それでも一瞬クマが目を背けた瞬間、カルロス様が切りかかっていく。
肩に酷い怪我を負っているにも関わらず、物凄いスピードと力でクマに攻撃を仕掛けるカルロス様。次の瞬間、短刀がクマの胸に突き刺さった。
「グワァァァァ」
悲鳴を上げて倒れるクマ。どうやらカルロス様が、仕留めた様だ。
「カルロス様!!」
動かない足を必死に動かし、カルロス様の元に向かおうとするが、やっぱり動かない。
「ルミタン…大丈夫かい?ありがとう、君が石を投げてくれたから、一瞬の隙が出来たよ」
肩を抑えながら、私の元にやって来てくれたカルロス様。でも、かなり肩から血が出ている。
「ごめんなさい、私がさっさとカルロス様から離れなかったから、クマの攻撃を受けてしまったのですよね。そらから、体を張って私を守って下さり、ありがとうございます」
ポケットに入っていたハンカチを取り出し、カルロス様の肩に巻き付けた。昔お父様から止血の方法を教わった事がある。でも…出血が多すぎてうまく出来ない。
「ルミ…タン…君が無事で、よかった。君にもしもの事があったら…俺は…」
「カルロス様、お願いです。もう話さないで下さい。誰か!お願い、カルロス様を助けて、誰か!」
出血の量が多すぎる。このままだとカルロス様は。泣きながら必死に叫ぶ。
「ルミタン…泣かないで…君が泣くと、俺も悲しくなる…俺は大丈夫だから…」
そう言って力なく笑うカルロス様。顔色もどんどん悪くなっていく。さらに、ここに来て最悪な事に雨まで降りだしてしまった。
「誰か、お願い!カルロス様が死んじゃうわ。お願い、助けて!」
お願い、カルロス様。私を置いて死なないで。あなたがいなくなったら、私は…
何とか出血を止めようと、再びハンカチを巻き付ける。お願い、血よ止まって!
その時だった。
「ルミナス様、カルロス様!!」
私達の元にやって来たのは、護衛たちだ。さらに今回護衛として参加している騎士団の方たちや先生たちも来てくれた。
「カルロス様が私を守るために、クマに襲われました。どうか助けて下さい!血が止まらないのです!」
必死に訴える。
「これは大変だ。すぐに副騎士団長を病院に運ぼう」
騎士団の人たちが手際よく応急処置を行うと、そのままカルロス様を担いだ。
「待って…ルミタンも怪我をしている…俺はいいから…ルミタンを…」
意識が朦朧としているカルロス様。こんな時まで私の心配をして下さるだなんて…
「カルロス様、私も治療を受けますから大丈夫ですわ。後で病院でお会いしましょう。どうかご無事で…」
目が虚ろなカルロス様の頬に口づけをした。
「雨が強くなってきた。早く病院に運ぼう」
そのまま騎士団員の方がカルロス様を担いでいった。
「さあ、ルミナス様、あなた様も傷だらけです。とにかく病院へ向かいましょう。私が運びますので」
護衛に抱えられ、私も病院へと向かったのだった。
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