62 / 66
第62話:私はカルロス様が大好きです
しおりを挟む
“ルミナス、私の可愛いルミナス”
この声は、お父様?
ゆっくり目を開けると、そこにはお父様の姿が…
「お父様!!」
お父様の元に行こうとするが、見えない壁の様な物があって近づく事が出来ない。
“ルミナス、私の可愛い娘、幸せになるんだよ”
そう言うと、それはそれは優しい微笑を浮かべたお父様。
「待ってお父様!」
そう叫んだ瞬間、目が覚めた。あれは夢だったの?お父様が亡くなってから、一度もお父様の夢を見た事がなかったのに…
そんな事を考えていると、誰かに髪を撫でられる感触が…
「ルミタン、おはよう」
「えっ…」
グリーンの美しい瞳と目があった。間違いない、カルロス様だ。カルロス様の目が開いている。これは夢なの?まだ私は夢を見ているの?
「カルロス様?これは夢ですか?」
「そうだね…目が覚めたらルミタンが俺の傍で寝ていたから、夢かもしれない。この地にルミタンがいるはずないのに…でも、夢でもルミタンに会えて嬉しいよ」
そう言うと、私をギュッと抱きしめてくれるカルロス様。温かい…
これは、夢ではない!カルロス様が目覚めたのだわ。
「カルロス様、これはどうやら夢ではなさそうですわ…目を覚まされたのですね」
カルロス様にギュッと抱きついた。瞳からは次から次へと涙が溢れ出す。よかった、本当によかったわ。
「カルロス様、ごめんなさい。私、あなたに酷い事を言ってしまって。カルロス様の気持ちも考えずに。本当に後悔しているのです。カルロス様が大けがを負ったと聞いた時、生きた心地がしませんでした。眠るカルロス様を見て、もう二度とこうやって話をしたり“ルミタン”と呼んで貰えないんじゃないかと思って…私、本当に辛くて…」
「ルミタン…本当にルミタンなのかい?俺は夢を見ているのではないのかい?」
「本当です。あなた様に会う為に、この地に来たのです。ずっと会いたかったです」
「ルミタン、俺もルミタンに会いたかった!あぁ、俺のルミタン」
カルロス様も泣きながら抱きしめてくれる。そうだわ!
「今すぐにお医者様を呼んできます。少し待っていて下さい」
カルロス様から離れ、医者を呼びに行こうとしたのだが…
「医者なんていい!俺の傍を離れないでくれ」
カルロス様に腕を引っ張られ、そのまま抱きしめられた。
「本当にルミタンだ。俺の為にわざわざこの地に来てくれたのかい?君にとっては、ショッキングな景色が広がっていただろう。風呂もないし、食事もままならないこの地に、俺の為に来てくれるだなんて」
「私は…」
カルロス様の前では、どうしても恥ずかしくて素直になれない。でも…もう恥ずかしいなんて言っていられないわ。
「カルロス様、私はあなた様が大好きです。あなた様と共に未来を歩みたいと思っております。先日無事卒業認定試験も合格しましたわ。それに私は、あなた様が誰よりも大切です。ですからカルロス様の為なら、どんな場所でも駆けつけます。私は…その…カルタンの婚約者なのですから…」
以前自分の事を“カルタン”と呼んで欲しいと言っていた事を思い出した。でも、いざ呼んでみると、顔から火が出るくらい恥ずかしい。無意識に俯いてしまう。
「ルミタン、今俺の事、カルタンって呼んでくれたね…あぁ、これは本当に夢なのではないのか?夢なら覚めないで欲しい…」
涙を流しながら天を仰ぐカルロス様。本当に大げさなのだから…でも、そんなところも彼らしい。
「とにかくあなた様は大けがをしているのです。一度横になってください」
そう言ってカルロス様を寝かした。でも…
「1人では眠れないから、ルミタンも一緒に寝よう」
そう言って私をベッドに引きずり込むカルロス様。この人、本当に怪我をしているのかしら?そう思うくらい力が強い。でも…まあいいか。
そう思い、一緒にベッドに横になる。
「ルミタン、俺の為にこの地まで来てくれてありがとう。まさか目が覚めた時に、ルミタンが傍にいてくれるだなんて思わなかったよ。本当に幸せだな…」
そう言って頬ずりをしている。相変わらずね。
「私も、目が覚めたらカルロス様が起きていらっしゃるだなんて思わなかったです」
「ルミタン、さっきみたいにカルタンって呼んで欲しい。お願い、呼んで」
「うっ…カルタン…」
「何だい?ルミタン」
嬉しそうにそう呟くカルロス様。これじゃあ完全に残念なカップルじゃない。本当に恥ずかしいわ…
この声は、お父様?
ゆっくり目を開けると、そこにはお父様の姿が…
「お父様!!」
お父様の元に行こうとするが、見えない壁の様な物があって近づく事が出来ない。
“ルミナス、私の可愛い娘、幸せになるんだよ”
そう言うと、それはそれは優しい微笑を浮かべたお父様。
「待ってお父様!」
そう叫んだ瞬間、目が覚めた。あれは夢だったの?お父様が亡くなってから、一度もお父様の夢を見た事がなかったのに…
そんな事を考えていると、誰かに髪を撫でられる感触が…
「ルミタン、おはよう」
「えっ…」
グリーンの美しい瞳と目があった。間違いない、カルロス様だ。カルロス様の目が開いている。これは夢なの?まだ私は夢を見ているの?
「カルロス様?これは夢ですか?」
「そうだね…目が覚めたらルミタンが俺の傍で寝ていたから、夢かもしれない。この地にルミタンがいるはずないのに…でも、夢でもルミタンに会えて嬉しいよ」
そう言うと、私をギュッと抱きしめてくれるカルロス様。温かい…
これは、夢ではない!カルロス様が目覚めたのだわ。
「カルロス様、これはどうやら夢ではなさそうですわ…目を覚まされたのですね」
カルロス様にギュッと抱きついた。瞳からは次から次へと涙が溢れ出す。よかった、本当によかったわ。
「カルロス様、ごめんなさい。私、あなたに酷い事を言ってしまって。カルロス様の気持ちも考えずに。本当に後悔しているのです。カルロス様が大けがを負ったと聞いた時、生きた心地がしませんでした。眠るカルロス様を見て、もう二度とこうやって話をしたり“ルミタン”と呼んで貰えないんじゃないかと思って…私、本当に辛くて…」
「ルミタン…本当にルミタンなのかい?俺は夢を見ているのではないのかい?」
「本当です。あなた様に会う為に、この地に来たのです。ずっと会いたかったです」
「ルミタン、俺もルミタンに会いたかった!あぁ、俺のルミタン」
カルロス様も泣きながら抱きしめてくれる。そうだわ!
「今すぐにお医者様を呼んできます。少し待っていて下さい」
カルロス様から離れ、医者を呼びに行こうとしたのだが…
「医者なんていい!俺の傍を離れないでくれ」
カルロス様に腕を引っ張られ、そのまま抱きしめられた。
「本当にルミタンだ。俺の為にわざわざこの地に来てくれたのかい?君にとっては、ショッキングな景色が広がっていただろう。風呂もないし、食事もままならないこの地に、俺の為に来てくれるだなんて」
「私は…」
カルロス様の前では、どうしても恥ずかしくて素直になれない。でも…もう恥ずかしいなんて言っていられないわ。
「カルロス様、私はあなた様が大好きです。あなた様と共に未来を歩みたいと思っております。先日無事卒業認定試験も合格しましたわ。それに私は、あなた様が誰よりも大切です。ですからカルロス様の為なら、どんな場所でも駆けつけます。私は…その…カルタンの婚約者なのですから…」
以前自分の事を“カルタン”と呼んで欲しいと言っていた事を思い出した。でも、いざ呼んでみると、顔から火が出るくらい恥ずかしい。無意識に俯いてしまう。
「ルミタン、今俺の事、カルタンって呼んでくれたね…あぁ、これは本当に夢なのではないのか?夢なら覚めないで欲しい…」
涙を流しながら天を仰ぐカルロス様。本当に大げさなのだから…でも、そんなところも彼らしい。
「とにかくあなた様は大けがをしているのです。一度横になってください」
そう言ってカルロス様を寝かした。でも…
「1人では眠れないから、ルミタンも一緒に寝よう」
そう言って私をベッドに引きずり込むカルロス様。この人、本当に怪我をしているのかしら?そう思うくらい力が強い。でも…まあいいか。
そう思い、一緒にベッドに横になる。
「ルミタン、俺の為にこの地まで来てくれてありがとう。まさか目が覚めた時に、ルミタンが傍にいてくれるだなんて思わなかったよ。本当に幸せだな…」
そう言って頬ずりをしている。相変わらずね。
「私も、目が覚めたらカルロス様が起きていらっしゃるだなんて思わなかったです」
「ルミタン、さっきみたいにカルタンって呼んで欲しい。お願い、呼んで」
「うっ…カルタン…」
「何だい?ルミタン」
嬉しそうにそう呟くカルロス様。これじゃあ完全に残念なカップルじゃない。本当に恥ずかしいわ…
77
あなたにおすすめの小説
【完結】公爵家の妾腹の子ですが、義母となった公爵夫人が優しすぎます!
ましゅぺちーの
恋愛
リデルはヴォルシュタイン王国の名門貴族ベルクォーツ公爵の血を引いている。
しかし彼女は正妻の子ではなく愛人の子だった。
父は自分に無関心で母は父の寵愛を失ったことで荒れていた。
そんな中、母が亡くなりリデルは父公爵に引き取られ本邸へと行くことになる
そこで出会ったのが父公爵の正妻であり、義母となった公爵夫人シルフィーラだった。
彼女は愛人の子だというのにリデルを冷遇することなく、母の愛というものを教えてくれた。
リデルは虐げられているシルフィーラを守り抜き、幸せにすることを決意する。
しかし本邸にはリデルの他にも父公爵の愛人の子がいて――?
「愛するお義母様を幸せにします!」
愛する義母を守るために奮闘するリデル。そうしているうちに腹違いの兄弟たちの、公爵の愛人だった実母の、そして父公爵の知られざる秘密が次々と明らかになって――!?
ヒロインが愛する義母のために強く逞しい女となり、結果的には皆に愛されるようになる物語です!
完結まで執筆済みです!
小説家になろう様にも投稿しています。
愛する夫が目の前で別の女性と恋に落ちました。
ましゅぺちーの
恋愛
伯爵令嬢のアンジェは公爵家の嫡男であるアランに嫁いだ。
子はなかなかできなかったが、それでも仲の良い夫婦だった。
――彼女が現れるまでは。
二人が結婚して五年を迎えた記念パーティーでアランは若く美しい令嬢と恋に落ちてしまう。
それからアランは変わり、何かと彼女のことを優先するようになり……
【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
偽聖女と追放された私は、辺境で定食屋をはじめます~こっそり生活魔法で味付けしていたら、氷の騎士団長様が毎日通ってくるんですけど!?~
咲月ねむと
恋愛
【アルファポリス女性向けHOTランキング1位達成作品!!】
あらすじ
「役立たずの偽聖女め、この国から出て行け!」
聖女として召喚されたものの、地味な【生活魔法】しか使えず「ハズレ」の烙印を押されたエリーナ。
彼女は婚約者である王太子に婚約破棄され、真の聖女と呼ばれる義妹の陰謀によって国外追放されてしまう。
しかし、エリーナはめげなかった。
実は彼女の【生活魔法】は、一瞬で廃墟を新築に変え、どんな食材も極上の味に変えるチートスキルだったのだ!
北の辺境の地へ辿り着いたエリーナは、念願だった自分の定食屋『陽だまり亭』をオープンする。
すると、そこへ「氷の騎士団長」と恐れられる冷徹な美形騎士・クラウスがやってきて――。
「……味がする。お前の料理だけが、俺の呪いを解いてくれるんだ」
とある呪いで味覚を失っていた彼は、エリーナの料理にだけ味を感じると判明。
以来、彼は毎日のように店に通い詰め、高額な代金を置いていったり、邪魔する敵を排除したりと、エリーナを過保護なまでに溺愛し始める。
最強の騎士団長と騎士たちに胃袋を掴んで守られながら、エリーナは辺境で幸せなスローライフを満喫中?
王妃を蔑ろにし、愛妾を寵愛していた王が冷遇していた王妃と入れ替わるお話。
ましゅぺちーの
恋愛
王妃を蔑ろにして、愛妾を寵愛していた王がある日突然その王妃と入れ替わってしまう。
王と王妃は体が元に戻るまで周囲に気づかれないようにそのまま過ごすことを決める。
しかし王は王妃の体に入ったことで今まで見えてこなかった愛妾の醜い部分が見え始めて・・・!?
全18話。
愛する夫にもう一つの家庭があったことを知ったのは、結婚して10年目のことでした
ましゅぺちーの
恋愛
王国の伯爵令嬢だったエミリアは長年の想い人である公爵令息オリバーと結婚した。
しかし、夫となったオリバーとの仲は冷え切っていた。
オリバーはエミリアを愛していない。
それでもエミリアは一途に夫を想い続けた。
子供も出来ないまま十年の年月が過ぎ、エミリアはオリバーにもう一つの家庭が存在していることを知ってしまう。
それをきっかけとして、エミリアはついにオリバーとの離婚を決意する。
オリバーと離婚したエミリアは第二の人生を歩み始める。
一方、最愛の愛人とその子供を公爵家に迎え入れたオリバーは後悔に苛まれていた……。
公爵様のバッドエンドを回避したいだけだったのに、なぜか溺愛されています
六花心碧
恋愛
お気に入り小説の世界で名前すら出てこないモブキャラに転生してしまった!
『推しのバッドエンドを阻止したい』
そう思っただけなのに、悪女からは脅されるし、小説の展開はどんどん変わっていっちゃうし……。
推しキャラである公爵様の反逆を防いで、見事バッドエンドを回避できるのか……?!
ゆるくて、甘くて、ふわっとした溺愛ストーリーです➴⡱
◇2025.3 日間・週間1位いただきました!HOTランキングは最高3位いただきました!
皆様のおかげです、本当にありがとうございました(ˊᗜˋ*)
(外部URLで登録していたものを改めて登録しました! ◇他サイト様でも公開中です)
愛されなかった公爵令嬢のやり直し
ましゅぺちーの
恋愛
オルレリアン王国の公爵令嬢セシリアは、誰からも愛されていなかった。
母は幼い頃に亡くなり、父である公爵には無視され、王宮の使用人達には憐れみの眼差しを向けられる。
婚約者であった王太子と結婚するが夫となった王太子には冷遇されていた。
そんなある日、セシリアは王太子が寵愛する愛妾を害したと疑われてしまう。
どうせ処刑されるならと、セシリアは王宮のバルコニーから身を投げる。
死ぬ寸前のセシリアは思う。
「一度でいいから誰かに愛されたかった。」と。
目が覚めた時、セシリアは12歳の頃に時間が巻き戻っていた。
セシリアは決意する。
「自分の幸せは自分でつかみ取る!」
幸せになるために奔走するセシリア。
だがそれと同時に父である公爵の、婚約者である王太子の、王太子の愛妾であった男爵令嬢の、驚くべき真実が次々と明らかになっていく。
小説家になろう様にも投稿しています。
タイトル変更しました!大幅改稿のため、一部非公開にしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる