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第62話:私はカルロス様が大好きです
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“ルミナス、私の可愛いルミナス”
この声は、お父様?
ゆっくり目を開けると、そこにはお父様の姿が…
「お父様!!」
お父様の元に行こうとするが、見えない壁の様な物があって近づく事が出来ない。
“ルミナス、私の可愛い娘、幸せになるんだよ”
そう言うと、それはそれは優しい微笑を浮かべたお父様。
「待ってお父様!」
そう叫んだ瞬間、目が覚めた。あれは夢だったの?お父様が亡くなってから、一度もお父様の夢を見た事がなかったのに…
そんな事を考えていると、誰かに髪を撫でられる感触が…
「ルミタン、おはよう」
「えっ…」
グリーンの美しい瞳と目があった。間違いない、カルロス様だ。カルロス様の目が開いている。これは夢なの?まだ私は夢を見ているの?
「カルロス様?これは夢ですか?」
「そうだね…目が覚めたらルミタンが俺の傍で寝ていたから、夢かもしれない。この地にルミタンがいるはずないのに…でも、夢でもルミタンに会えて嬉しいよ」
そう言うと、私をギュッと抱きしめてくれるカルロス様。温かい…
これは、夢ではない!カルロス様が目覚めたのだわ。
「カルロス様、これはどうやら夢ではなさそうですわ…目を覚まされたのですね」
カルロス様にギュッと抱きついた。瞳からは次から次へと涙が溢れ出す。よかった、本当によかったわ。
「カルロス様、ごめんなさい。私、あなたに酷い事を言ってしまって。カルロス様の気持ちも考えずに。本当に後悔しているのです。カルロス様が大けがを負ったと聞いた時、生きた心地がしませんでした。眠るカルロス様を見て、もう二度とこうやって話をしたり“ルミタン”と呼んで貰えないんじゃないかと思って…私、本当に辛くて…」
「ルミタン…本当にルミタンなのかい?俺は夢を見ているのではないのかい?」
「本当です。あなた様に会う為に、この地に来たのです。ずっと会いたかったです」
「ルミタン、俺もルミタンに会いたかった!あぁ、俺のルミタン」
カルロス様も泣きながら抱きしめてくれる。そうだわ!
「今すぐにお医者様を呼んできます。少し待っていて下さい」
カルロス様から離れ、医者を呼びに行こうとしたのだが…
「医者なんていい!俺の傍を離れないでくれ」
カルロス様に腕を引っ張られ、そのまま抱きしめられた。
「本当にルミタンだ。俺の為にわざわざこの地に来てくれたのかい?君にとっては、ショッキングな景色が広がっていただろう。風呂もないし、食事もままならないこの地に、俺の為に来てくれるだなんて」
「私は…」
カルロス様の前では、どうしても恥ずかしくて素直になれない。でも…もう恥ずかしいなんて言っていられないわ。
「カルロス様、私はあなた様が大好きです。あなた様と共に未来を歩みたいと思っております。先日無事卒業認定試験も合格しましたわ。それに私は、あなた様が誰よりも大切です。ですからカルロス様の為なら、どんな場所でも駆けつけます。私は…その…カルタンの婚約者なのですから…」
以前自分の事を“カルタン”と呼んで欲しいと言っていた事を思い出した。でも、いざ呼んでみると、顔から火が出るくらい恥ずかしい。無意識に俯いてしまう。
「ルミタン、今俺の事、カルタンって呼んでくれたね…あぁ、これは本当に夢なのではないのか?夢なら覚めないで欲しい…」
涙を流しながら天を仰ぐカルロス様。本当に大げさなのだから…でも、そんなところも彼らしい。
「とにかくあなた様は大けがをしているのです。一度横になってください」
そう言ってカルロス様を寝かした。でも…
「1人では眠れないから、ルミタンも一緒に寝よう」
そう言って私をベッドに引きずり込むカルロス様。この人、本当に怪我をしているのかしら?そう思うくらい力が強い。でも…まあいいか。
そう思い、一緒にベッドに横になる。
「ルミタン、俺の為にこの地まで来てくれてありがとう。まさか目が覚めた時に、ルミタンが傍にいてくれるだなんて思わなかったよ。本当に幸せだな…」
そう言って頬ずりをしている。相変わらずね。
「私も、目が覚めたらカルロス様が起きていらっしゃるだなんて思わなかったです」
「ルミタン、さっきみたいにカルタンって呼んで欲しい。お願い、呼んで」
「うっ…カルタン…」
「何だい?ルミタン」
嬉しそうにそう呟くカルロス様。これじゃあ完全に残念なカップルじゃない。本当に恥ずかしいわ…
この声は、お父様?
ゆっくり目を開けると、そこにはお父様の姿が…
「お父様!!」
お父様の元に行こうとするが、見えない壁の様な物があって近づく事が出来ない。
“ルミナス、私の可愛い娘、幸せになるんだよ”
そう言うと、それはそれは優しい微笑を浮かべたお父様。
「待ってお父様!」
そう叫んだ瞬間、目が覚めた。あれは夢だったの?お父様が亡くなってから、一度もお父様の夢を見た事がなかったのに…
そんな事を考えていると、誰かに髪を撫でられる感触が…
「ルミタン、おはよう」
「えっ…」
グリーンの美しい瞳と目があった。間違いない、カルロス様だ。カルロス様の目が開いている。これは夢なの?まだ私は夢を見ているの?
「カルロス様?これは夢ですか?」
「そうだね…目が覚めたらルミタンが俺の傍で寝ていたから、夢かもしれない。この地にルミタンがいるはずないのに…でも、夢でもルミタンに会えて嬉しいよ」
そう言うと、私をギュッと抱きしめてくれるカルロス様。温かい…
これは、夢ではない!カルロス様が目覚めたのだわ。
「カルロス様、これはどうやら夢ではなさそうですわ…目を覚まされたのですね」
カルロス様にギュッと抱きついた。瞳からは次から次へと涙が溢れ出す。よかった、本当によかったわ。
「カルロス様、ごめんなさい。私、あなたに酷い事を言ってしまって。カルロス様の気持ちも考えずに。本当に後悔しているのです。カルロス様が大けがを負ったと聞いた時、生きた心地がしませんでした。眠るカルロス様を見て、もう二度とこうやって話をしたり“ルミタン”と呼んで貰えないんじゃないかと思って…私、本当に辛くて…」
「ルミタン…本当にルミタンなのかい?俺は夢を見ているのではないのかい?」
「本当です。あなた様に会う為に、この地に来たのです。ずっと会いたかったです」
「ルミタン、俺もルミタンに会いたかった!あぁ、俺のルミタン」
カルロス様も泣きながら抱きしめてくれる。そうだわ!
「今すぐにお医者様を呼んできます。少し待っていて下さい」
カルロス様から離れ、医者を呼びに行こうとしたのだが…
「医者なんていい!俺の傍を離れないでくれ」
カルロス様に腕を引っ張られ、そのまま抱きしめられた。
「本当にルミタンだ。俺の為にわざわざこの地に来てくれたのかい?君にとっては、ショッキングな景色が広がっていただろう。風呂もないし、食事もままならないこの地に、俺の為に来てくれるだなんて」
「私は…」
カルロス様の前では、どうしても恥ずかしくて素直になれない。でも…もう恥ずかしいなんて言っていられないわ。
「カルロス様、私はあなた様が大好きです。あなた様と共に未来を歩みたいと思っております。先日無事卒業認定試験も合格しましたわ。それに私は、あなた様が誰よりも大切です。ですからカルロス様の為なら、どんな場所でも駆けつけます。私は…その…カルタンの婚約者なのですから…」
以前自分の事を“カルタン”と呼んで欲しいと言っていた事を思い出した。でも、いざ呼んでみると、顔から火が出るくらい恥ずかしい。無意識に俯いてしまう。
「ルミタン、今俺の事、カルタンって呼んでくれたね…あぁ、これは本当に夢なのではないのか?夢なら覚めないで欲しい…」
涙を流しながら天を仰ぐカルロス様。本当に大げさなのだから…でも、そんなところも彼らしい。
「とにかくあなた様は大けがをしているのです。一度横になってください」
そう言ってカルロス様を寝かした。でも…
「1人では眠れないから、ルミタンも一緒に寝よう」
そう言って私をベッドに引きずり込むカルロス様。この人、本当に怪我をしているのかしら?そう思うくらい力が強い。でも…まあいいか。
そう思い、一緒にベッドに横になる。
「ルミタン、俺の為にこの地まで来てくれてありがとう。まさか目が覚めた時に、ルミタンが傍にいてくれるだなんて思わなかったよ。本当に幸せだな…」
そう言って頬ずりをしている。相変わらずね。
「私も、目が覚めたらカルロス様が起きていらっしゃるだなんて思わなかったです」
「ルミタン、さっきみたいにカルタンって呼んで欲しい。お願い、呼んで」
「うっ…カルタン…」
「何だい?ルミタン」
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