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第13話:全てが順調に進んでいる~リアム視点~
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ガルシア侯爵の断罪に向け動き出してから、2ヶ月が経とうとしていた。今日もミランダ嬢と密会をする。
「リアム殿下、どうやら王宮内で、私とあなた様が恋仲であると言う面倒な噂が流れておりますわ。このままだと、レティシア嬢が嫌な思いをしてしまいます。至急、対策を取らないと!」
「そう言えばそんな噂が流れている様だね。そうだな、きっとその事を知ったら、レティシアはショックを受けるだろうね。でもね、僕は少しくらいレティシアが焼きもちを焼いてくれたら、嬉しいと思っているんだよ。だからあえて今、否定するつもりはないよ」
「あなたって人は…こんな男が婚約者だなんて、本当にレティシア様はお気の毒ね…私だったら、逃げ出しているところだわ…」
「何とでも言ってくれ。今のレティシアにとって、頼れるのは僕だけだからね。その為に、レティシアの友人たちにも一切会わせていないくらいだし」
何度も王宮に訪ねて来るレティシアの友人たち。その都度、丁重にお帰り願っているのだ。それにしても、レティシアの両親が亡くなってから3ヶ月以上たつと言うのに、本当にしつこい奴らだ。
「それにしても、随分と証拠が集まって来たな。そろそろ断罪してもいいのではないのかい?」
これだけ証拠を揃えれば、間違いなくガルシア侯爵を失脚させられるだろう。
「いいえ、まだです。私は全ての悪事を公にしたいのです。とにかく、もう少しお時間を下さい。それから今度会う時までに、この資料に目を通しておいて、まとめておいてくださいね」
そう言うと、物凄い量の資料を置いて行ったミランダ嬢。相変わらず、可愛げのない女だな。その後すぐに王太子の仕事をこなす。ただでさえ忙しいのに、断罪に向けた調査や書類整理などで、目が回る様な忙しさなのだ。
今も必死に執務室で作業をしていると
コンコン
「失礼いたします。マーケン侯爵がおいでです」
また面倒な男が訪ねて来たな。仕方なく対応する事にした。
「殿下、聞きましたよ。あなた様がレティシア嬢を捨てて、ミランダ嬢と婚約を結び直すらしいですね。だからトンプソン公爵家を潰したのですね。なんてお方だ!とにかく、あなたの様な冷酷な男に、これ以上レティシア嬢を任せておけない。レティシア嬢は家で保護しますから、今すぐここに連れて来て下さい!」
物凄い勢いで迫って来るマーケン侯爵。そもそも、この男は何て勘違いをしているのだろう。
「マーケン侯爵、誰にそんな大嘘を吹き込まれたか知りませんが、僕はレティシアと婚約を解消するつもりはありません。どうぞお引き取り下さい」
今はマーケン侯爵に構っている時間はない。とにかく、忙しくてたまらないのだ。ギャーギャー騒ぐマーケン侯爵を追い出し、早速仕事に取り掛かる。ふと時計を見ると、午後の3時を指していた。そう言えば、最近レティシアの元気がないと、メイドが言っていたな。
もしかして僕とミランダ嬢の事を聞いて、ショックで元気がないのかもしれない…そう思ったら無性にレティシアに会いたくなって、急いで彼女の部屋へと向かった。でも、部屋にはレティシアの姿はない。メイドに聞くと、なんと街に出ているとの事。
何だって!僕に黙って街に出るなんて…万が一、レティシアを心配している友人たちやマーケン侯爵と鉢合わせでもしたらどうするんだ!それに何より、あまりレティシアに外の世界を見せたくない。
急いで門に向かう。迎えに行こうか。でも、街は広い。すれ違いになってしまうかもしれない。そうしている間に、レティシアを乗せた馬車が戻って来た。とにかく、金輪際1人で街に出る事を禁止した。
護衛騎士たちにも厳しく言っておかないと!とにかく今日はレティシアから離れたくなくて、夕食を一緒に食べる事にした。本当はゆっくり夕食を食べている時間はないが、睡眠時間を削れば何とかなるだろう。そう思っていたのに、あろう事かミランダ嬢が訪ねて来たのだ。
クソ、あの女、本当に空気が読めない女だな!苛立ちを抑えながら、ミランダ嬢に会いに行く。僕が行くと、元従事といちゃ付いているミランダ嬢が目に飛び込んできた。この女、ふざけているのか!
「今日は一体何の用だ!」
つい強い口調で言ってしまった。
「あら、今日は随分と機嫌が悪いのですね。やっと父が汚職に手を染めている証拠を手に入れたので、急いで報告に来ましたのよ。後は人身売買の証拠を手に入れれば全てが終わりますわ」
そう言うと、僕に分厚い資料を見せて来た。この証拠の裏付けを取らないといけないのか…また眠れないな…
「そんな嫌そうな顔をしないで下さい。人身売買の証拠も、来週中には揃えますわ。もうすぐ断罪できるのです。ですから、後少し頑張りましょう」
そうだ、後少しで全てが終わる。全てが終わったら、今度こそ誰にも邪魔されずに、レティシアと一緒にいられる。そうだ、全てが終わったら、レティシアを連れて旅に出るのもいいな。もちろん、2人きりで。最近ずっと寂しい思いをさせていたからな。
それから、ミランダ嬢の事も誤解だとはっきりと伝えよう。そう心に決めた。
その後も目が回る様な忙しい日々が続いた。そしてやっと全ての書類がそろったのだ。
「殿下、やっとここまで来ましたね。早速父を断罪いたしましょう」
「ああ、そうだな。とりあえず2日後に貴族全員を集めた会議がある。その時に、断罪しよう」
やっと全ての決着が着くぞ。あぁ、早く明後日にならないかな…
「リアム殿下、どうやら王宮内で、私とあなた様が恋仲であると言う面倒な噂が流れておりますわ。このままだと、レティシア嬢が嫌な思いをしてしまいます。至急、対策を取らないと!」
「そう言えばそんな噂が流れている様だね。そうだな、きっとその事を知ったら、レティシアはショックを受けるだろうね。でもね、僕は少しくらいレティシアが焼きもちを焼いてくれたら、嬉しいと思っているんだよ。だからあえて今、否定するつもりはないよ」
「あなたって人は…こんな男が婚約者だなんて、本当にレティシア様はお気の毒ね…私だったら、逃げ出しているところだわ…」
「何とでも言ってくれ。今のレティシアにとって、頼れるのは僕だけだからね。その為に、レティシアの友人たちにも一切会わせていないくらいだし」
何度も王宮に訪ねて来るレティシアの友人たち。その都度、丁重にお帰り願っているのだ。それにしても、レティシアの両親が亡くなってから3ヶ月以上たつと言うのに、本当にしつこい奴らだ。
「それにしても、随分と証拠が集まって来たな。そろそろ断罪してもいいのではないのかい?」
これだけ証拠を揃えれば、間違いなくガルシア侯爵を失脚させられるだろう。
「いいえ、まだです。私は全ての悪事を公にしたいのです。とにかく、もう少しお時間を下さい。それから今度会う時までに、この資料に目を通しておいて、まとめておいてくださいね」
そう言うと、物凄い量の資料を置いて行ったミランダ嬢。相変わらず、可愛げのない女だな。その後すぐに王太子の仕事をこなす。ただでさえ忙しいのに、断罪に向けた調査や書類整理などで、目が回る様な忙しさなのだ。
今も必死に執務室で作業をしていると
コンコン
「失礼いたします。マーケン侯爵がおいでです」
また面倒な男が訪ねて来たな。仕方なく対応する事にした。
「殿下、聞きましたよ。あなた様がレティシア嬢を捨てて、ミランダ嬢と婚約を結び直すらしいですね。だからトンプソン公爵家を潰したのですね。なんてお方だ!とにかく、あなたの様な冷酷な男に、これ以上レティシア嬢を任せておけない。レティシア嬢は家で保護しますから、今すぐここに連れて来て下さい!」
物凄い勢いで迫って来るマーケン侯爵。そもそも、この男は何て勘違いをしているのだろう。
「マーケン侯爵、誰にそんな大嘘を吹き込まれたか知りませんが、僕はレティシアと婚約を解消するつもりはありません。どうぞお引き取り下さい」
今はマーケン侯爵に構っている時間はない。とにかく、忙しくてたまらないのだ。ギャーギャー騒ぐマーケン侯爵を追い出し、早速仕事に取り掛かる。ふと時計を見ると、午後の3時を指していた。そう言えば、最近レティシアの元気がないと、メイドが言っていたな。
もしかして僕とミランダ嬢の事を聞いて、ショックで元気がないのかもしれない…そう思ったら無性にレティシアに会いたくなって、急いで彼女の部屋へと向かった。でも、部屋にはレティシアの姿はない。メイドに聞くと、なんと街に出ているとの事。
何だって!僕に黙って街に出るなんて…万が一、レティシアを心配している友人たちやマーケン侯爵と鉢合わせでもしたらどうするんだ!それに何より、あまりレティシアに外の世界を見せたくない。
急いで門に向かう。迎えに行こうか。でも、街は広い。すれ違いになってしまうかもしれない。そうしている間に、レティシアを乗せた馬車が戻って来た。とにかく、金輪際1人で街に出る事を禁止した。
護衛騎士たちにも厳しく言っておかないと!とにかく今日はレティシアから離れたくなくて、夕食を一緒に食べる事にした。本当はゆっくり夕食を食べている時間はないが、睡眠時間を削れば何とかなるだろう。そう思っていたのに、あろう事かミランダ嬢が訪ねて来たのだ。
クソ、あの女、本当に空気が読めない女だな!苛立ちを抑えながら、ミランダ嬢に会いに行く。僕が行くと、元従事といちゃ付いているミランダ嬢が目に飛び込んできた。この女、ふざけているのか!
「今日は一体何の用だ!」
つい強い口調で言ってしまった。
「あら、今日は随分と機嫌が悪いのですね。やっと父が汚職に手を染めている証拠を手に入れたので、急いで報告に来ましたのよ。後は人身売買の証拠を手に入れれば全てが終わりますわ」
そう言うと、僕に分厚い資料を見せて来た。この証拠の裏付けを取らないといけないのか…また眠れないな…
「そんな嫌そうな顔をしないで下さい。人身売買の証拠も、来週中には揃えますわ。もうすぐ断罪できるのです。ですから、後少し頑張りましょう」
そうだ、後少しで全てが終わる。全てが終わったら、今度こそ誰にも邪魔されずに、レティシアと一緒にいられる。そうだ、全てが終わったら、レティシアを連れて旅に出るのもいいな。もちろん、2人きりで。最近ずっと寂しい思いをさせていたからな。
それから、ミランダ嬢の事も誤解だとはっきりと伝えよう。そう心に決めた。
その後も目が回る様な忙しい日々が続いた。そしてやっと全ての書類がそろったのだ。
「殿下、やっとここまで来ましたね。早速父を断罪いたしましょう」
「ああ、そうだな。とりあえず2日後に貴族全員を集めた会議がある。その時に、断罪しよう」
やっと全ての決着が着くぞ。あぁ、早く明後日にならないかな…
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