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第20話:オニキスは僕の婚約者だ~ブライン視点~
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ブラッドがあの女を医務室に運ぶのを見送ると、安心したのかオニキスも教室の方に向かって歩き出した。どうやらブラッドは、あの女を教室まで送り届ける様だ。ブラッドの奴、僕の可愛いオニキスに笑顔を向けられていた!
「殿下、醜い嫉妬心をむきだすのはお止めください。顔が鬼の様になっていますよ」
隣であきれ顔のヴァン。今更だが貴族学院では、従者やメイドを1名連れてきていい事になっている。ちなみにオニキスは、専属メイドのマリンというメイドを連れてきている。僕はもちろん、ヴァンだ。
「うるさいな!僕はもう戻るから。そうそう、今日もちゃんと、オニキスに王宮に来るように伝えておいてくれよ。今日はさすがに、今日の事を注意しないと。オニキス、どんな顔をするかな…」
オニキスの顔を想像するだけで、鼻血が出そうだ。
「殿下、鼻血が出ておりますよ。本当に気持ち悪い顔をするのは、お止めください。いいですか?あなた様は冷静で聡明で、どんな事でも動じない王太子というイメージがあるのです。間違っても婚約者の事を考えて鼻血を出しているなんて恥ずかしい姿、誰にも晒さないで下さいよ」
「分かっている!今度こそ教室に戻るから、ヴァンはオニキスをちゃんと王宮に誘うんだぞ」
そう言い残し、教室へと戻ってきた。オニキスの周りには、彼女を心配した令嬢たちが囲っていた。本当にオニキスは人気があるな。ただ令息どもは僕が威嚇しているおかげか、近づいていない。よしよし。
午後の授業が終わると、馬車に乗って王宮を目指す。今日もオニキスの好きなお茶を準備しないと。そして馬車の中でも、オニキスの様子を確認する。すると、あの女と一緒にいるではないか。それもあの女、オニキスの事をバカだと罵っている。
あの女め!本当に性格の悪い女だな。
と、その時だった。
オニキスが急にブレッドを褒めだしたのだ。ブレッドは優しいだの、ガッチリした体が素敵だのと!さらに僕と婚約破棄したら、自分を愛してくださる人と、婚約したいとまで言い出したのだ。
「オニキス、君を誰よりも愛しているのは僕だよ!だからそんな悲しい事は言わないでくれ!」
モニターに向かって、そう叫ぶ。もちろん、返事をするはずがない。クソ、ブレッドの野郎、いつの間に僕の可愛いオニキスに取り入ってやがったんだ!オニキスは僕の婚約者だ。誰にも渡さないぞ!
それにしても、オニキスはがっちりした男が好きなのか。
「殿下、こちらにいらしたのですね。王宮に到着しているのに、馬車の中で何をやっているのですか?そうそう、オニキス様ですが、今日は友人と…」
「知っている。オニキスは今、あの女と会っているよ。それよりもヴァン、大変だ!ブレッドが僕からオニキスを奪おうとしている!あの男、絶対に許さないからな!それから、明日から朝早く起きて、2時間筋力アップの訓練を行う!すぐに手配してくれ」
「何を訳の分からない事をおっしゃっているのですか?ブレッド様がオニキス様を奪うだなんて…それにあなた様は、もう十分武術は優れていらっしゃいます。ですので…」
「オニキスが、ブレッドのがっちりした体が好きと言っていたのだ!とにかく、僕もオニキスに好かれるように、ガッチリした体になるから。クソ、ブレッドの奴、絶対に許さないからな!」
「分かりましたから、とりあえず王宮内に入ってください」
ヴァンに促され、自室へと戻ってきた。
「殿下、おかえりなさいませ。今日も朝一で、オニキス様の寝間着が届いておりますよ」
「本当かい?あぁ、やっぱり疲れた体には、オニキスの匂いが一番の癒しだ」
メイドからオニキスの寝間着を受け取ると、すぐに匂いを嗅ぐ。
「殿下、そんなに頻繁にオニキス様の寝具を公爵家から取り寄せておりますと、さすがにオニキス様も不信に思うのではありませんか?」
ジト目で睨むヴァン。
「大丈夫だ、オニキスは鈍いからな。たとえ気が付いても、そこまで気にしないだろう」
その後もオニキスの寝間着を片手に、瞬殺で公務を終わらせると、オニキスの様子をモニターでチェックする。あれ?これは公爵家だな…
「ヴァン、オニキスにちゃんと王宮に来るように伝えたのか?公爵家に帰ってしまっているではないか?今すぐ迎えに行くんだ」
「オニキス様も色々とあって疲れたのでしょう。1日くらい、良いではありませんか。それに殿下と一緒にいても、つまらないのでしょう」
「それはどういう意味だ!…まあいい、明日は必ず誘ってくれよ!」
ヴァンの奴、最近口が達者になってきたからな。気を取り直して、オニキスの様子を伺う。
なぜかぬいぐるみとにらめっこしながら、首をかしげるオニキス。なんて可愛いんだ。ついモニターを抱きしめてしまった。
そして、枕を取り出すと、扇子でエイ!エイ!と、叩きだしたのだ。どうやら2ヶ月後に行われる夜会で、あの女を扇子で叩くという作戦を行うらしい。それにしてもオニキスが扇子を振り回している姿、本当に可愛いな…
「今度はクロエ様をオニキス様が扇子で叩く作戦らしいですね。でも、扇子で叩くのと殿下との婚約破棄が、どう繋がるのか私にはさっぱり分からないのですが…」
「ヴァン、僕の前で婚約破棄の話をするのは止めてくれ。よくわからないが、一生懸命やっているオニキスは本当に可愛い。でもきっと、オニキスは今回も失敗する。ぬいぐるみすら叩けないオニキスが、人間を叩けるわけがない」
僕と同じことを思ったメイドにも、怒られていたオニキス。とりあえず湯あみをしてきた様だ。
「殿下、醜い嫉妬心をむきだすのはお止めください。顔が鬼の様になっていますよ」
隣であきれ顔のヴァン。今更だが貴族学院では、従者やメイドを1名連れてきていい事になっている。ちなみにオニキスは、専属メイドのマリンというメイドを連れてきている。僕はもちろん、ヴァンだ。
「うるさいな!僕はもう戻るから。そうそう、今日もちゃんと、オニキスに王宮に来るように伝えておいてくれよ。今日はさすがに、今日の事を注意しないと。オニキス、どんな顔をするかな…」
オニキスの顔を想像するだけで、鼻血が出そうだ。
「殿下、鼻血が出ておりますよ。本当に気持ち悪い顔をするのは、お止めください。いいですか?あなた様は冷静で聡明で、どんな事でも動じない王太子というイメージがあるのです。間違っても婚約者の事を考えて鼻血を出しているなんて恥ずかしい姿、誰にも晒さないで下さいよ」
「分かっている!今度こそ教室に戻るから、ヴァンはオニキスをちゃんと王宮に誘うんだぞ」
そう言い残し、教室へと戻ってきた。オニキスの周りには、彼女を心配した令嬢たちが囲っていた。本当にオニキスは人気があるな。ただ令息どもは僕が威嚇しているおかげか、近づいていない。よしよし。
午後の授業が終わると、馬車に乗って王宮を目指す。今日もオニキスの好きなお茶を準備しないと。そして馬車の中でも、オニキスの様子を確認する。すると、あの女と一緒にいるではないか。それもあの女、オニキスの事をバカだと罵っている。
あの女め!本当に性格の悪い女だな。
と、その時だった。
オニキスが急にブレッドを褒めだしたのだ。ブレッドは優しいだの、ガッチリした体が素敵だのと!さらに僕と婚約破棄したら、自分を愛してくださる人と、婚約したいとまで言い出したのだ。
「オニキス、君を誰よりも愛しているのは僕だよ!だからそんな悲しい事は言わないでくれ!」
モニターに向かって、そう叫ぶ。もちろん、返事をするはずがない。クソ、ブレッドの野郎、いつの間に僕の可愛いオニキスに取り入ってやがったんだ!オニキスは僕の婚約者だ。誰にも渡さないぞ!
それにしても、オニキスはがっちりした男が好きなのか。
「殿下、こちらにいらしたのですね。王宮に到着しているのに、馬車の中で何をやっているのですか?そうそう、オニキス様ですが、今日は友人と…」
「知っている。オニキスは今、あの女と会っているよ。それよりもヴァン、大変だ!ブレッドが僕からオニキスを奪おうとしている!あの男、絶対に許さないからな!それから、明日から朝早く起きて、2時間筋力アップの訓練を行う!すぐに手配してくれ」
「何を訳の分からない事をおっしゃっているのですか?ブレッド様がオニキス様を奪うだなんて…それにあなた様は、もう十分武術は優れていらっしゃいます。ですので…」
「オニキスが、ブレッドのがっちりした体が好きと言っていたのだ!とにかく、僕もオニキスに好かれるように、ガッチリした体になるから。クソ、ブレッドの奴、絶対に許さないからな!」
「分かりましたから、とりあえず王宮内に入ってください」
ヴァンに促され、自室へと戻ってきた。
「殿下、おかえりなさいませ。今日も朝一で、オニキス様の寝間着が届いておりますよ」
「本当かい?あぁ、やっぱり疲れた体には、オニキスの匂いが一番の癒しだ」
メイドからオニキスの寝間着を受け取ると、すぐに匂いを嗅ぐ。
「殿下、そんなに頻繁にオニキス様の寝具を公爵家から取り寄せておりますと、さすがにオニキス様も不信に思うのではありませんか?」
ジト目で睨むヴァン。
「大丈夫だ、オニキスは鈍いからな。たとえ気が付いても、そこまで気にしないだろう」
その後もオニキスの寝間着を片手に、瞬殺で公務を終わらせると、オニキスの様子をモニターでチェックする。あれ?これは公爵家だな…
「ヴァン、オニキスにちゃんと王宮に来るように伝えたのか?公爵家に帰ってしまっているではないか?今すぐ迎えに行くんだ」
「オニキス様も色々とあって疲れたのでしょう。1日くらい、良いではありませんか。それに殿下と一緒にいても、つまらないのでしょう」
「それはどういう意味だ!…まあいい、明日は必ず誘ってくれよ!」
ヴァンの奴、最近口が達者になってきたからな。気を取り直して、オニキスの様子を伺う。
なぜかぬいぐるみとにらめっこしながら、首をかしげるオニキス。なんて可愛いんだ。ついモニターを抱きしめてしまった。
そして、枕を取り出すと、扇子でエイ!エイ!と、叩きだしたのだ。どうやら2ヶ月後に行われる夜会で、あの女を扇子で叩くという作戦を行うらしい。それにしてもオニキスが扇子を振り回している姿、本当に可愛いな…
「今度はクロエ様をオニキス様が扇子で叩く作戦らしいですね。でも、扇子で叩くのと殿下との婚約破棄が、どう繋がるのか私にはさっぱり分からないのですが…」
「ヴァン、僕の前で婚約破棄の話をするのは止めてくれ。よくわからないが、一生懸命やっているオニキスは本当に可愛い。でもきっと、オニキスは今回も失敗する。ぬいぐるみすら叩けないオニキスが、人間を叩けるわけがない」
僕と同じことを思ったメイドにも、怒られていたオニキス。とりあえず湯あみをしてきた様だ。
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