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第56話:お兄様とお出掛けです
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「お嬢様、本当に王宮には向かわれないのですか?」
「ええ、今日は家でやりたい事があって。申し訳ないのだけれど、お花とスカイたちのお世話を、お願いしてもいいかしら?」
「それは構いませんが…」
困惑顔の使用人たちに、お花とスカイたちのお世話を頼むとすぐに準備に取り掛かった。昨日ソラ様とお話ししたことを実行するため、今日は王宮へは行くつもりはない。
その代わりにファラオ様に贈るプレゼントを買いに行こうと思っているのだ。とはいえ、何を買ったらいいのか分からないため、お兄様について来てもらう事にした。
「お兄様、今日はよろしくお願いします」
「ああ、任せてくれ。それじゃあ行こうか」
お兄様と一緒に馬車に乗り込み、街を目指す。
「こうやってソフィーナと出掛けるのは、ファラオの誕生日パーティのとき以来だね。屋敷に商人を呼んでもよかったのだよ」
「確かに商人を呼ぶのもいいのですが、それでは特定の商品しか見られないでしょう?それに私、お兄様ともこうやってお出掛けをしたかったのです」
少し前まで、兄妹仲は最悪だった。こうやってお兄様とお出掛けが出来るまで仲が改善したことが、私は嬉しいのだ。
「なんて可愛い事を言ってくれるんだ!ソフィーナ、ファラオは君に猛アプローチをかけている様だけれど、無理に答えようとする必要はないよ。もちろん、アレックやセシルの件も同様だ。
ソフィーナの気持ちを、俺も父上も母上も一番大切にしているからね。もし困っていることがあれば、何でも相談してほしい。俺が3人に直接話をするから」
「ありがとうございます、お兄様。ですが私は特に困っている事などありませんわ。3人ともとてもよくしてくださっていますし。特にファラオ様は…いいえ、何でもありません」
ファラオ様の事を考えると、胸がドキドキする。
「ソフィーナはファラオを…いいや、何でもない。お店に着いたよ。行こうか」
お兄様と一緒に、いつも贔屓にしている商人のお店にやって来た。ここは自国のものはもちろん、他国の商品も取り扱っているのだ。
早速中に入ると
「お2人とも、ようこそいらっしゃいました。お待ちしておりましたよ。どうぞこちらへ」
すぐに奥のお部屋へと案内された。
「今日は出来るだけ色々な商品を見たいので、お店の中を見せていただいてもよろしいでしょうか?」
せっかくお店まで来たのだ。並んでいる商品を1つづつ見たいと思ったのだが…
「お店に並んでいる商品は、ほんの一部でございます。こちらにお持ちいたしますので、ご安心を」
なんと、お店にはごく一部の商品しか並んでいないようだ。本屋さんとはまたシステムが違うのね。
早速沢山の商品が次々に並べられていく。
「ソフィーナ、これなんてどうだい?ファラオによく合いそうだよ」
「確かに素敵なネクタイですね。こっちの毛皮も素敵ですわ」
次から次へと色々な物が出てくるため、私は何を選んでいいのか分からなくなってきた。たくさん物があるのも、よしわるしね…
あら?あれは何かしら?
「あれは何ですか?何かのキッドの様に見えますが」
「あれは、ブローチのキッドです。お好きな宝石を埋め合わせて、世界に1つだけのブローチを作る事が出来るのです。ソフィーナ様も、作ってみますか?」
「世界に1つだけのブローチが作れるのですか?作ってみたいですわ。お兄様、いいですか?」
「ああ、もちろんだ。俺も作ってみようかな」
「それじゃあ一緒に作りましょう」
ブローチ作りだなんて、初めてだ。どんなブローチにしようかしら?
「ええ、今日は家でやりたい事があって。申し訳ないのだけれど、お花とスカイたちのお世話を、お願いしてもいいかしら?」
「それは構いませんが…」
困惑顔の使用人たちに、お花とスカイたちのお世話を頼むとすぐに準備に取り掛かった。昨日ソラ様とお話ししたことを実行するため、今日は王宮へは行くつもりはない。
その代わりにファラオ様に贈るプレゼントを買いに行こうと思っているのだ。とはいえ、何を買ったらいいのか分からないため、お兄様について来てもらう事にした。
「お兄様、今日はよろしくお願いします」
「ああ、任せてくれ。それじゃあ行こうか」
お兄様と一緒に馬車に乗り込み、街を目指す。
「こうやってソフィーナと出掛けるのは、ファラオの誕生日パーティのとき以来だね。屋敷に商人を呼んでもよかったのだよ」
「確かに商人を呼ぶのもいいのですが、それでは特定の商品しか見られないでしょう?それに私、お兄様ともこうやってお出掛けをしたかったのです」
少し前まで、兄妹仲は最悪だった。こうやってお兄様とお出掛けが出来るまで仲が改善したことが、私は嬉しいのだ。
「なんて可愛い事を言ってくれるんだ!ソフィーナ、ファラオは君に猛アプローチをかけている様だけれど、無理に答えようとする必要はないよ。もちろん、アレックやセシルの件も同様だ。
ソフィーナの気持ちを、俺も父上も母上も一番大切にしているからね。もし困っていることがあれば、何でも相談してほしい。俺が3人に直接話をするから」
「ありがとうございます、お兄様。ですが私は特に困っている事などありませんわ。3人ともとてもよくしてくださっていますし。特にファラオ様は…いいえ、何でもありません」
ファラオ様の事を考えると、胸がドキドキする。
「ソフィーナはファラオを…いいや、何でもない。お店に着いたよ。行こうか」
お兄様と一緒に、いつも贔屓にしている商人のお店にやって来た。ここは自国のものはもちろん、他国の商品も取り扱っているのだ。
早速中に入ると
「お2人とも、ようこそいらっしゃいました。お待ちしておりましたよ。どうぞこちらへ」
すぐに奥のお部屋へと案内された。
「今日は出来るだけ色々な商品を見たいので、お店の中を見せていただいてもよろしいでしょうか?」
せっかくお店まで来たのだ。並んでいる商品を1つづつ見たいと思ったのだが…
「お店に並んでいる商品は、ほんの一部でございます。こちらにお持ちいたしますので、ご安心を」
なんと、お店にはごく一部の商品しか並んでいないようだ。本屋さんとはまたシステムが違うのね。
早速沢山の商品が次々に並べられていく。
「ソフィーナ、これなんてどうだい?ファラオによく合いそうだよ」
「確かに素敵なネクタイですね。こっちの毛皮も素敵ですわ」
次から次へと色々な物が出てくるため、私は何を選んでいいのか分からなくなってきた。たくさん物があるのも、よしわるしね…
あら?あれは何かしら?
「あれは何ですか?何かのキッドの様に見えますが」
「あれは、ブローチのキッドです。お好きな宝石を埋め合わせて、世界に1つだけのブローチを作る事が出来るのです。ソフィーナ様も、作ってみますか?」
「世界に1つだけのブローチが作れるのですか?作ってみたいですわ。お兄様、いいですか?」
「ああ、もちろんだ。俺も作ってみようかな」
「それじゃあ一緒に作りましょう」
ブローチ作りだなんて、初めてだ。どんなブローチにしようかしら?
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